【Seven Billion Dots
インタビュー】
シーンを引っ張っていく
存在にならないといけない
昔の友人やバンド仲間に向けた
曲を書きたいと思った
みなさん楽曲はもちろん、自身のプレイも客観的な目で見ていることが分かります。続く4曲目の「No looking back」はまたテイストが違って、ウォームなスローチューンという。
Masafumi
これも他の曲と同じように僕がメロディーを持ってきて、みんなで作ったんですけど、今回初めてLyoが歌詞を書きました。
Lyo
そう。「MELTING SALTY ICE CREAM」と「アゼリア」が同じ人間なのに、意表を突いて「No looking back」は違う人という(笑)。この曲はMasafumiが持ってきたメロディーを聴いた時、“旅感”みたいなものを感じたんです。そこから始まって、“人生というのは旅みたいなものだな”と思って、そこからさらにイメージが膨らんで、昔の友人だったり、バンドをやっていた仲間だったりに向けた曲を書きたいと思って。
Masafumi
これまでは全部自分で歌詞を書いていたので、誰かが書いた歌詞を歌うということがなかったんですよ。だから、どうなるかと思ったけど、人が書いた歌詞というのは自分なりの解釈が出てきて、それを踏まえて歌うのが新鮮だったし、楽しかったです。Lyoの想いに僕の想いも重なることで、より伝わるものになったんじゃないかと思います。
Ken
この曲は“自分は独りになったけど”みたいなことを歌っているので、1番は歌とギターとクラップだけというアレンジにして、ギターの音もレトロというか、アナログ感のある音にしました。あとは、1番が終わったあとのインターパートとかエンディングでE-BOWを使っています。E-BOWを1本入れて、それと同じことをバグパイプの音でもやっているんですよ。で、エンディングはE-BOWが終わったあと、バグパイプの音だけが流れるという。
センスがいいですね。センスがいいと言えば、ギターソロがエレキギターとマンドリンのユニゾンになっているのも秀逸です。
Ken
マンドリンは初めて弾きました。それはサウンドプロデューサーのシライシさんのアイディアです。この曲のギターソロはずっとトレモロピッキングで弾いているんですけど、シライシさんに“このソロはマンドリンっぽいから、マンドリンも弾いてみたら?”と言われて弾いたら、めっちゃ難しくて大変だった(笑)。僕はギターと他の楽器の音を重ねるのが結構好きで、前作ではギターとストリングスをユニゾンさせたりしたんです。なので、「No looking back」はその延長線上みたいなアプローチというか。今回も面白い仕上がりになったので、これからも追求していこうと思っています。
Lyo
この曲は遅い16ビートですけど、両手で刻むパターンと片手で刻むパターンのちょうど境目くらいのテンポ感なんですよ。片手で刻むほうが楽だけど、ハットに強弱を付けたくて両手で刻むことにしたんです。だから、結構難しかったですね。
それぞれが意欲的に挑戦したことで、このデビュー作は非常に完成度の高い作品になりましたね。このリリースに加えて、渋谷WWWで開催される主催イベント『Seven Billion Dots Presents Dots Fes Vol 2』も楽しみです。
Masafumi
僕らは2018年2月24日が結成記念日なので、1周年を祝して2019年の2月に主催イベントをやったんです。2019年は1日ずれるけど、日曜日の2月23日にゲストアーティストと一緒に2周年を祝うライヴをしようということになりました。この1年間の集大成になるようなイベントになるので、楽しみにしていてほしいです。
Ken
今までで一番大きなキャパの箱なので、できるだけ多くの人に観てもらいたいですね。ゲストアーティストも本当に自分たちが一緒にライヴをしたいと思った人たちに声を掛けさせてもらったんですよ。いいアーティストが揃っていて楽しんでもらえる自信があるので、ぜひ渋谷WWWに足を運んでほしいです。
Lyo
メジャーデビュー作がリリースされたあとの最初の大きなライヴだし、イベントということで、ここで初めてSeven Billion Dotsを観る人も結構多いと思うから、いつも以上にモチベーションが上がっています。来てくれた人たちみんなの気持ちをガッ!と掴むライヴをして、その後の活動につなげていきたいと思っています。
取材:村上孝之