ピアニスト・吉見友貴インタビュー 
初の本格リサイタルを前に「お客様に
は気負わず純粋に楽しんでほしい」

2019年11月24日(日)トッパンホールにて『吉見友貴ピアノリサイタル2019』が開催される。吉見は2017年、第86回日本音楽コンクールピアノ部門で最年少優勝。豊かで格調高い音色に注目が集まっているが、このほど10代最後の演奏会となる本公演にかける思いを語ったインタビューが到着したので紹介する。
――日本音楽コンクールピアノ部門で最年少優勝を飾られてから2年。その後、気持ちの変化などはありましたか?
「1位」という肩書きが、自分を成長させてくれたと思います。自分の音楽を、より自信を持って突き詰めていくことができていると実感しています。
――具体的には、日々どんなふうに音楽と向き合っているのですか?
もちろん演奏のテクニックは大事だと思うのですが、文献を読んだり、いろんな人の演奏を聴いたり、楽譜をじっと眺めて分析したりと、ピアノから離れて勉強することが多くなりました。
弾くことが好きなので、高校1年生くらいまではずっとピアノに向かっていたのですが、 それだけでは勉強しきれないこともあるんですね。たとえば楽譜を分析すると作品を客観的に掌握できます。そういった意味では、以前に比べて視野が広がったと思います。
吉見友貴
――ご自身の音楽の魅力は、どんなところだと思いますか?
自分が強みだと感じているところを、お客様も同じように感じてくれるとは限りませんが、 強いて言えば、ピアノを「歌わせる」ということ、音色の多彩さが武器かなと思っています。今回のリサイタルも、新たな魅力に気づいていただけるような機会にできたらと思います。
――今回のリサイタルでは、1曲目にベルクのピアノ・ソナタを予定されています。
はい。多くのお客様があまり聴いたことがないか、よく分からないという印象を持っている作曲家だと思うんです。僕自身、ベルクの音楽がすごく好きなので、紹介したいという気持ちが強いです。僕がベルクに出会ったのは、漫画『のだめカンタービレ』の作中に登場するヴァイオリンコンチェルトがきっかけでした。子どもながらに感激して、ピアノ・ソナタも勉強したんです。少し難しい曲かもしれませんが、「分からないけど、ちょっといいかもしれない」と感じて、楽しんでいただけるような演奏がしたいと思っています。
吉見友貴
――ベルクのほかに、今回のプログラムで思い入れがあるのはどの曲ですか?
ラヴェルの「ラ・ヴァルス」と、ショパンの「舟歌」ですね。「ラ・ヴァルス」はこれまでもたびたび弾いてきた作品。そして、ショパンの「舟歌」も幾度か演奏する機会に恵まれましたが、なかなかに大変な作品です。この作品は、色々なものに左右されてしまいます。ピアノ、ホールの響き、そして自らの体調や心理状態など...。それほど難しい作品なのです。
――本格的なコンサートホールでのリサイタルは、初めてだそうですね。
はい。素晴らしいホールで自分の音楽がどのように響くか、とても楽しみです! お客様には、気負わず純粋に楽しんでいただけたら嬉しいです。

吉見 友貴/Yuki Yoshimi  プロフィール
2000年生まれ。5歳よりピアノを始める。
高校2年在学中、第86回日本音楽コンクールで最年少優勝を果たす。
4th Manhattan International Music CompetitionにてSilver Medalを受賞。
その他、安川加壽子記念コンクール第2位など多数のコンクールで入賞。 2015年アリオン桐朋音楽賞受賞。
2019年にはCHANEL Pygmalion Days Artistに選出された。
これまでに東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、東京フィルハーモニー交響楽団
日本フィルハーモニー交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、セントラル愛知交響楽団等と共演。
NHK-FM「リサイタル・ノヴァ」等ラジオ出演も多数。
桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)を首席で卒業後、現在桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコースに特待生として在籍。上野久子氏に師事。 2019年度ローム・ミュージック・ファンデーション奨学生。

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