HYが4年に一度の2月29日に込めた想い
「あなたのことを1日多く愛せる特別
な日」

『HY 366DAYS Premium Live』2024.02.29(thu)ビルボードライブ東京
2月29日にビルボードライブ東京で開催された『HY 366DAYS Premium Live』。「366日」のインストゥルメンタルが流れる中、新里英之(Vo&Gt)、名嘉俊(Dr)、許田信介(Ba)、 仲宗根泉(Key&Vo)がステージに並ぶと、食事と飲み物を楽しみながら開演を待ちわびていた観客の間から拍手が起こった。「1年は365日。だけど、あなたのことを愛する気持ちは、それだけでは足りない。そして今日は、4年に一度の2月29日。あなたのことを1日多く愛せる特別な日。ここに来てくれた大好きなみんなと一緒に過ごす時間が本当に嬉しいです。HYからあなたへ愛を込めて歌を届けます」――新里の言葉と共にスタートした1曲目は「初雪」だった。歌声と楽器の音色に身を任せた人々の間に漂う雰囲気がとても穏やか。軽快な手拍子が起こった「さよならまたね」。瑞々しいメロディが会場全体を潤していた「あの日のまま」。新里と仲宗根のハーモニーにうっとりとさせられた「至近距離恋愛」……HYの音楽とじっくり向き合えるのは、本当に贅沢な体験だった。
新里英之(Vo&Gt)
許田信介(Ba)
メンバーと観客が杯を交わした最初の小休止。乾杯の音頭をとった諸田が「乾杯!」という声を響かせたマイクに、まるで昭和の頃の宴会のような過剰なエコーがかけられているのが面白くて仕方ない。そして、さらに曲が届けられていった。「I LOVE YOU」は、しっとりとしたトーンのサウンドアレンジが新鮮だった。絶妙なコンビネーションで歌声を響かせた新里と仲宗根は、肩を組んだり手のひらを重ねたりするユーモラスなアドリブも展開。観客の間から平和な笑い声が起こっていた。
HY
新里が客席の通路を移動しながら歌い、各エリアの人々とのコミュニケーションを楽しんでいた「花束」の後に迎えたMCタイム。「今日が誕生日の人はいますか?」と仲宗根が問いかけると、ひとりの女性客が挙手。メンバーたちと観客が歌った「おたんじょうびのうた」は、開演直後から生まれていたアットホームなムードを一際深めていた。「今日は懐かしい曲をいろいろお届けしているんですけど、次の曲もすごく懐かしい20年前の曲です。3枚目のアルバム『TRUNK』に入ってる曲です。1枚目のアルバムは『Departure』。全国発売してたくさんの人に聴いてもらった。2枚目のアルバム『Street Story』は、遊び心で作ってたはずの音楽なのに、チャート1位になってしまったんですよ。期待に押しつぶされそうになりながらも乗り越えて作った3枚目のアルバム『TRUNK』。メンバーそれぞれプレッシャーがあり過ぎて、つらかったんですけど、みんなが書く歌詞の中に“これを乗り越えなきゃいけない”っていうのが混ざっていて……。乗り越えてきたからこそ今があります。大切な曲を歌いたいと思います」――新里の言葉を受け止めてから聴いた「僕がキミを」は、とても胸に沁みるものがあった。耳を傾けていると、支え合ってきたメンバーたちの姿がありありと目に浮かぶような気がしてくる。HYの活動の源に常にあり続けてきたのは、やはりメンバーたちの温かな心だったのだろう。そんなことを感じられたのは、とても嬉しい体験だった。
仲宗根泉(Key&Vo)
名嘉俊(Dr)
「一緒に歌いましょう! みんなの思い出をのせて」という新里の呼びかけに応えて大合唱が起こった「AM11:00」。雄大に高鳴るサウンドが本当に心地よかった「風になって花になって」――2曲が続けて披露された後、本編を締め括る曲のイントロが響き渡った。「僕たちは愛から生まれてきています。1人1人、愛の塊なんだよ。自分を抱き締めてみて。自分を感じてみて。温かくなるでしょ? そして自分らしく前に進んで行けると思う。あなたは愛の塊。ラストに愛を届けたいと思います」――新里の言葉が添えられた「LOVE」は、観客の手拍子を自ずと誘っていた。穏やかな響きで満たされた客席を見つめながら幸せそうな表情を浮かべていたメンバーたちの姿が思い出される。
HY
ステージの背景を覆っていた暗幕が開き、客席にいる我々の目に飛び込んできた六本木の夜景。瞬く街の灯りを見て、観客は明るい歓声を上げた。そしてアンコールを求める声に応え、ステージに戻って来たメンバーたち。代表曲の1つである「366日」が、4月から放送が始まるテレビドラマ『366日』の主題歌となったことについて新里が語った。「16年前の曲なんです。こうしてまたみんなに聴いてもらえる曲になったのは、みんなが歌い繋いできてくれたから。1年は365日。だけど、あなたを想うには、それだけじゃ足りない。そういう想いで頑張ってきたからこそ、今年でHYは24年目を迎えることができています。「366日」を新たなバージョンとして僕も歌います!」――ライブでの初披露となった「366日(Official Duet ver.)」は、この公演と同日に配信がスタート。仲宗根と新里が歌声を交わしながら、曲に刻まれた心情と物語にフレッシュな色彩を添えていた。
仲宗根泉(Key&Vo)/ 新里英之(Vo&Gt)
HY

「続けてきて良かったと思える1日でした。これからもみんなに楽しんでもらえるようにいろんなきっかけを作って会いに行きます。また素敵な1日、宝物を作っていきましょう。今日はどうもありがとう!」――メンバーを代表して新里が挨拶。ステージを後にした4人を大きな拍手が見送っていた。そして終演を迎えた直後、スクリーンに流れたメンバー各々のメッセージ。新里のソロプロジェクト『Hide’ sMusicStoryChapter2withART』の公演スケジュールも映し出された後、25周年を祝した全国ツアー『HY25thAnniversaryTOUR』が、9月22日(日)・沖縄・那覇文化芸術劇場なはーと大劇場での公演からスタートする旨が発表されると、観客は歓喜の声を上げた。2024年もHYのファンにとって、楽しい日々の連続となっていくに違いない。

取材・文=田中大 撮影=Tetsuya Yamakawa

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