L→R 社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS)、SKY-HI

L→R 社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS)、SKY-HI

【SKY-HI×社長
(SOIL&"PIMP"SESSIONS)
インタビュー】
敷居は低く、底は深い
『LOVE SUPREME』!

5月13日(土)&14日(日)の2日間にわたって、埼玉県秩父ミューズパークで開催される新世代ジャズフェスティバル『LOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL 2023』。イギリスで生まれたジャズフェスが日本にも上陸し、至上の愛と至福の音楽体験を与えてくれる。SKY-HIとSOIL&"PIMP"SESSIONSが昨年に続いて出演するということで、本番に先駆けてSKY-HIと社長にトークセッションをしてもらった。

“LOVE SUPREME”っていう
名前が素敵

まずは『LOVE SUPREME JAZZ FESTIVAL』についての印象から聞かせてください。

社長
日本で立ち上がる前にイギリスでスタートした時のラインナップを見て、まず“LOVE SUPREME”っていう名前が素敵じゃないですか。“至上の愛”という意味ですし、ジャズの名盤のタイトルでもありますし、これがタイトルになってるというだけですごいフェスだということが分かりますよね。ジャズと“LOVE SUPREME”は同義語だと思ってます。そんなタイトルを冠しているのにもかかわらず、ラインナップはめちゃめちゃカッティングエッジで、USとUKの最前線の若手からレジェンドから、何よりもDJをしっかりとブッキングしていたんです。
SKY-HI
素晴らしい!
社長
“こんなフェス、日本にもあったらいいな”“出たいなぁ”と思っていたら、日本でも行なわれることになって、立ち上がりのところで声をかけていただいて本当に嬉しかったです。

一般的にイメージするジャズフェスとも少し違う感じも。

社長
そうですね。ジャズが現在進行形の音楽であるということの表れでもあると思います。
SKY-HI
そもそも街で行なわれるジャズフェスということでフレンドリーなイメージがありました。吹田市とか、日本でもそういうのがちょこちょこあるじゃないですか。そういうイメージをしていったら、本当にそのまんまで。散歩の延長で行けるような感じなんです。出演させてもらった時、わりとハードで仕事に追われながら向かったんですけど、着いたら気持ち良くて! これまでもいろいろフェスに呼んでもらったりしていますけど、ロックフェスが多くて、ロックフェスって“勝った”“負けた”って言葉を使うじゃないですか。それでどんどんステージを大きくしていくみたいな。仲は良いけどバチバチとした臨戦体制というか…まぁ、それはそれで好きなんですけど、そういうのはまったくなくて。部屋着でフラフラしながら、そこら辺にいたら友達がいて、まさにリアル“チル”でしたね。

普段参加されているフェスとは全然違う雰囲気だったんですね。

SKY-HI
はい。バックヤードに行ったら芝生があって、そこにみんな寝転んだりしていてめちゃめちゃ平和な雰囲気なんです。無理な話なんですけど、毎日開催されていたとしても誰か来たがる。そんな気軽さが良いなって。今回も前回も面子がそうそう観れる方々じゃないので、そういう意味でワクワクは募りやすいと思うんですけど、日本の『LOVE SUPREME』が持っているフレンドリーさみたいなのもすごく素敵なところだと思うので、今回もそのつもりで臨みたいと思います。前日の夜に入って、ディナーパーティーを観て、その場の雰囲気を味わって…と、そうしたくなるようないい思い出があります。とにかく、楽しいんです。

昨年参加してみてどうでしたか?

社長
ミュージシャン目線になりますけど、世界の最前線で起こっているセッションをあの環境で観られるというのが、それだけで“ありがとうございます!”って気持ちになります。それが全然敷居も高くなく、あの気持ち良い公園で何気なくあの音が鳴っているというのが、本当にすごいことだと思うんです。今思い返してもすごくいい日でしたね。
SKY-HI
観る側としても楽しいんですよね。僕もビールを飲んで気持ち良くなって、芝生に寝転びながら聴いてたりしたんですけど、すごく贅沢な時間でした(笑)。遊びに行った時のフェスって時間が限られているから“遊び尽くさなきゃ”“楽しみ尽くさなきゃ”っていう、いい意味で能動的な好奇心に身を任せるところがあるけど、あの日は受動的な気持ちでいられて。気持ち的にキッズに戻れた感じもありましたね。

フェスに行くとなるとタイムテーブルを調べて、“どういう順番で観ようかな?”とか考えますよね。

SKY-HI
そうですよね。本来はそういう楽しみ方でいいと思うんです。服装とかも考えて、しっかり準備するのは大事ですから。そうじゃないと『FUJI ROCK FES』とか大変ですからね。でも、『LOVE SUPREME』は交通と宿泊だけ気をつければ日帰りでも参加できますし。本当に準備がいらない。芝生がありますし、同線の中にお店があったり、DJがプレイしていたりするからすごくやさしいんですよね。転換の時間も芝生にいたりすると向こうからDJの音が聴こえてくるのもすごく良かったです。
社長
DJもしたくなる環境ですね。

今年はどんなことを? SKY-HIさんは“SKY-HI & BMSG POSSE”として参加されるわけですが。

SKY-HI
やりたいことはあるんですけど、即興性とか、決まってない部分の余白の残しを大事にしたいと思うんです。ただ、しっかり決めてクリエイティブコントロールを観せたいとか、わりとBMSGは音楽に対して誠実でなければいけないという気持ちがあって。芸能であったり、ビジネスとしての商業的な成功というのは大事だし、ちゃんとやらなきゃいけないんですけど、音楽に対して誠実であるということは全社全アーティストが大事にしている部分なので。ちゃんとしたクリエイティブコントロールされたものでありたいと思うけど、せっかくのSOILさんで、せっかくの『LOVE SUPREME』なので、はみ出した部分のノリみたいなところは大事にしたいと思いますね(笑)。

コラボであったり、普段とは違う要素が入ることで広がりが出ますしね。

社長
そうなんですよ。自分たちの曲もやると思いますけど、ホストバンドとして乗っかっていただくみなさんがいかに気持ち良く、うちらとやったからこそ引き出せる“いつもと違うこと”があれば、それはそれでミュージシャン冥利に尽きますね。ちゃんとショーアップした時間をお届けすると同時に、ジャズの持ってる面白さであるインプロビゼーションだったり、その瞬間に生まれた新しいグルーブみたいなのが出てくるのも醍醐味のひとつではないかと思います。そういう自由さというか、余白を残しながらセッションをしていけたら、この日にしかできないステージが完成するのかなと思いながら打ち合わせをしています。

その日しか聴けないものでもあると思いますし。

社長
うんうん。“そんなパートなかったよね?”っていうのも生まれるかもしれないですし、“打ち合わせやリハではなかったけど、これやってみよう”って本番では違うフレーズが生まれたりする可能性もすごくあると思います。
SKY-HI
インプロビゼーションは特にそうですけど、昨年一緒にやらせてもらった「シティオブキメラ」でもリハと本番で演奏が違ったんです(笑)。それがいいんですよね。それが音楽が起こしてくれる魔力だと思います。感情が乗るからすっごい楽しかったです。
社長
フロントマンとしてSKY-HIがいたからこそ、彼が引っ張ってくれて、彼のフロウで、我々も誘発されて新しいというか、リハとは違うグルーブ感が生まれました。これもうちらのメンバー間だけでは生まれないことだったから、まさにコラボの面白さなんです。
L→R 社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS)、SKY-HI

OKMusic編集部

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