【北村 諒(鳴上 嵐役)に15の質問】
約4年半ぶりの『Knights』出演に「し
っかりとお姫様をエスコートします」
~『あんさんぶるスターズ!THE STA
GE』-Party Live-

あんさんぶるスターズ!!』(『あんスタ!!』)は、老若男女を問わず幅広い層に人気の、今いちばん熱いアイドル育成ゲームアプリだ。舞台版では『オン・ステージ/THE STAGE』シリーズ(『あんステ』)、そしてオリジナルストーリーの劇中劇舞台「劇団『ドラマティカ』」シリーズを加え、ますますの盛り上がりをみせている。『あんスタ!』メインストーリー第二部『キセキ』シリーズの公演を経て、4年ぶりとなるライブ公演が間近に迫っている。
今回は多くの出演メンバーの中から、『Knights』の鳴上 嵐役、北村 諒にインタビュー。北村は原作のキャラクターボイスも担当しており、『あんステ』シリーズには初演から参加している。「鳴上 嵐」の声優・俳優の両方の面を背負う北村に聞きたいことは山ほどあるが、今回は『あんステ』の過去公演や『Knights』メンバーについて話を聞いた。
北村 諒
『Knights』としては約4年半ぶりの出演
Q1  ーーまずは公演が決まった時の率直な感想をお聞かせください。
素直に嬉しかったです。『あんステ』での『Knights』の出演を楽しみにしてくださった方がきっとたくさんいらっしゃると思うので、それを思うとより嬉しさが増しますね。「お待たせしました!」というような気持ちが強いです。『Knights』としては瀬名 泉(役:高崎翔太)が参加できず、4人の騎士になってしまいますが、泉ちゃんの分まで『Knights』としてパフォーマンスをしっかり見せようという意気込みです。気合入ってます!
ーー『Knights』としては約4年半ぶりの出演になりますかね。
そうですね。2018年の『あんステフェスティバル』以来の参加です。『ドラマティカ』(2022年6~7月公演の劇団『ドラマティカ』ACT2/Phantom and Invisible Resonance)は“朝比奈ルシカ”という役を演じる嵐としての出演だったので、純粋に「鳴上 嵐」、『Knights』としてというのは、本当に久しぶりです。
Q2 ーー今回の出演メンバーの中で、共演経験がまだない方はいますか。
実はいっぱいいるんです。明星スバル役の竹中凌平くんと深海奏汰役の井澤巧麻くん、南雲鉄虎役の中西智也くん、三毛縞 斑役のよっこい(横井翔二郎)、漣 ジュン役の岸本勇太くん。よっこいは面識もあり普通にお話はしています。去年の「スタステ(『あんさんぶるスターズ!!Starry Stage 4th -Star's Parade-』/『Knights』出演は2022年8月公演)」を観に来てくれていたりしていて、おしゃべりすることも多いんですが、共演は初めてという間柄。
北村 諒
ーー斑さんと嵐ちゃんでは陸上部でつながりもありますね。
ええ、キャラクターとしてもつながりがあるので、近いところではありますね。陸上部つながりで言うと、アドニスくんはいないけど、光くん(天満 光役:奥井那我人)がいますね。関係性のある子が多いのは嬉しいです。
Q3  ーー今回のメンバーの中で、「この人が演じるからこそ好き!」というキャラクター(俳優さん)とその理由を教えてください。
安井一真の演じる日々樹 渉がすごく好きなんです。いい具合に「変な人だなぁ」と思います。一真自身もちょっと変なやつで、ここでは絶対言えないようなエピソードがたくさんあります(笑)。『ドラマティカ』でも久しぶりに共演したんですが、すごく楽しかったなぁ。『ドラマティカ』のカーテンコールの時、キャラクターとして挨拶をする場面があるんですが、次の日が休演日なのに「明日もお待ちしています」って言っちゃって。「明日ないから!」って笑いましたね。ちょっと抜けてるところもあるし、ふわっとした雰囲気もある。僕は一真のその感じがすごく好きです。
Q4 ーー『ドラマティカ』の感想をお聞かせください。
舞台で『あんスタ!!』に関わるのが久しぶりだったので、懐かしさもありつつでしたが、すごく不思議な感じでした。キャラクターのビジュアルで、違う役を演じているという状況はすごく新鮮で。それこそ斎宮 宗(山崎大輝/和蒜 デニス 健治役)や、乱 凪砂(松田 岳/ギィ・フェルディナント役)という初めて共演するアイドル・キャストもいたので、知らない世界でもあり、初めての出会いみたいなものがあって楽しかったです。ずっとみんなで歌ってましたね。
ーー歌ですか?
『ドラマティカ』ACT2の 1曲目。ギィ(凪砂)の「ようこそta-taへ」という曲から始まるのですが、袖で残りの5人全員で輪になって歌っていました。途中くらいから完全に歌詞も覚えちゃっていました(笑)。
北村 諒
『Knights』のLINEグループでは——
Q5 ーー過去公演『JoK』や『あんステフェスティバル』における、『Knights』メンバーのエピソードをお願いします。(※『JoK』:2017年9月公演『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』~Judge of Knights~)
あの頃は「みんなでご飯行こうよ!」っていう機会もちょこちょこあったんですが、尚弥(朱桜 司役:北川尚弥)ってすぐに帰るんですよね。悪い意味ではなくて、すごいさっぱりしている性格。そんな彼を見ていて面白いなって思っています。そして翔太(瀬名 泉役:高崎翔太)におもちゃにされていました。尚弥が翔太にアドリブを仕込まれて、その脇で僕とまっきー(朔間凛月役:荒牧慶彦)が舞台上で爆笑するっていう。ステージの階段の裏でスタンバイしていた翔太の爆笑が僕らにも聞こえてきて、それを聞いてまた笑ってしまうという循環でした(笑)。『Knights』は本当に自由だな~って思いましたね。当時まだ芸歴が長くなかった尚弥ですが、仕込まれたアドリブを真剣にしていて図太いなって思いました。
あとはバンドの練習もしていましたね。翔太と僕と、祥平と。きっかけは、翔太が「ギターを持っていて、バンドやりたい」みたいなことを言い出して、祥平はドラムが叩けるし、僕は「じゃあベース買うわ」と。ひとまず1曲できるようにしたくて、合間にみんなで練習していました。ああ、そういえばこれすごい楽しかったな~。そのあとみんな忙しくなっちゃったりで、デビューはできませんでしたが。
ーーそのあとに音楽活動は?
コロナ禍に自粛のタイミングで一度触ったくらいで、今は丁重にしまってあります(笑)。やりたい気持ちはあるんですが、ひとりだとなかなか他のことを優先してしまいがちですね。いざやることになったら、たくさん練習するんだろうな。
ーーYouTubeなど、配信で披露する可能性は?
うーん、ギターとかなら歌いながら弾けるけど、ベースでは難しいかなぁ。今後機会があればベースも触っていけたらいいなと思います。
北村 諒
Q6 ーー『あんステ』の『Knights』メンバーのみなさんに抱いている印象を教えてください。
ではまずはリーダー・月永レオ役の橋本祥平ですね。ふざけているようで結構真面目なタイプです。役に対してもお芝居に対しても。外から見ているとわかりにくいかもしれませんが、実は結構悩んでいたりすることもあります。そういうところはかわいいやつだなとも思いますし、尊敬もしています。
まっきーは、本当に頭が良い。立ち回りにおいてもお芝居のやり方も。一緒にいて頭がいいなと思うことが結構あります。そういう印象が強いかな。
尚弥は尚弥ですね。演じている朱桜 司という人物は『Knights』としても末っ子ですし、ポジション的には同じです。いじられながらも、本人はちょっと冷めてるところがあるし。ああ見えて『Knights』の中では一番変(笑)。
翔太は、『あんステ』を立ち上げた初演から一緒にずっといたので、僕の中ではすごく安心する役者でもあるし、信頼もしている。お芝居もそうですが、作品を作るうえでの指針になる人。翔太は読解力がすごく高いんです。どんな作品でもそうなんですが、キャラへの理解もあり、そこが彼のすごいところだなってずっと僕は思っています。一緒に居ると安心するし、心強い人ですね。
ーー高崎さんとご出演されていた2016年の最初の公演も懐かしいですね。
アドリブが多くて、場をかき乱していた初演でした。僕と翔太は本編への関わり方が少なく、原作アプリと舞台をつなぐようなポジション。今では、最初から参加できてすごくよかったなと思っています。
北村 諒
Q7 ーー声優さんの方に『Knights』のLINEグループがあることはファンの間では有名な話ですが、俳優さんの方にも『Knights』のグループはありますか。
あります! 去年の『スタステ』のときにも動きましたね。翔太から「配信見たよ」って。LINEグループでは個人的な話もしますが、入り時間の打ち合わせとかそういう話が多いですね。
ーーユニットで集まって練習やアドリブの打ち合わせとかに使ったりも?
ないです(笑)。『Knights』はやはり個々の集団ですね。アドリブは本番前にちょっと打ち合わせをするくらいですので、事前に準備したりもあまりないです。
ミュージックビデオが撮りたい!
Q8 ーー『あんスタ!!』初期の頃と現在で、嵐ちゃんについて変化したことはありますか。
原作アプリの方でも新章に突入し、それぞれ外部のお仕事をするようになって、すごく大人になったというか。仕事に対しての姿勢が垣間見える瞬間が増えたので、社会に出始めているな、ということを感じますね。キャラクターも年月とともに成長しているんですね。
ーーお芝居や歌い方での変化は。
うーん、どうなんでしょう? でも「曲による意識の違い」としての歌い方の差はありますね。決意が強い曲なのか、お姫様に対して歌う曲なのか、嵐ちゃんの美しい部分が強い曲だったり、対抗心や戦闘力が高めの曲なのか……ベクトルがどこに向いているかの歌い分けはしています。
北村 諒
ーー今までのストーリーを知ったうえで、「Voice of Sword」や「Checkmate Knights」など最初のユニットソングを聴くと、ちょっと印象が違うような感じもしています。
個人主義の集まりで方向性の違う『Knights』のみんなが、だんだんひとつになってきているっていうのは曲の変遷からも感じられますよね。
Q9 ーー好きな曲や着てみたい衣裳はありますか?
いっぱいあります。どれかと言うなら、「Silent Oath」が好きなんですよね。曲調なのか世界観なのか、はっきりと好きな理由はわからないんですが、いいバランスの曲だなと。バラードっぽい柔らかさもありつつ、ピシッと一本強い芯も通ってて。全員紺色のスーツっぽいジャケットを着てレオくんが花束を持ってる、あのジャケット写真もすごく印象に残っているんですよね。それが好きすぎて、曲の印象も強いのかもしれません。
ーーでは、衣裳のほうは。
『Valkyrie』の衣裳! 曲も良くて、あの世界観に入ってみたい。スチームパンクっぽいあの雰囲気がすごく好きなので、いいなって思ってます。仲良しのみかちゃん(影片みか)と衣裳交換できないかな? あと嵐ちゃん的には「Mystic Fragrance」の衣裳ですね。フレアなバレエダンサーのような衣裳。せっかくのセンター曲なので着てみたいな。
ーー原作アプリで実装されたMV(ミュージックビデオ)のようになったものが見たいですね。
そうなんですよ! MVやりましょうって実は前から言ってるんですが、一向に話がない!(笑) リアルの人で撮ってみたいな。す~ごく大変だと思うけど! これに限らず、リアルのMVを『あんスタ!!』はやってくれないかなぁ。密かに期待してます。(チラッと関係者に目線を送る北村)
Q10 ーーご自身と嵐ちゃんに共通する部分はありますか。
僕もわりと面倒ごとは避けたいタイプ。だからといって冷たくするわけではなく、なんやかんや世話焼いちゃったりもするんですが。それと、自分を美しく保っていたい気持ち。「美」への意識は高い方かなと思います。
北村 諒
ーー逆に似ていないと思う側面は。
うーん、そんなにないかもしれない? でも毒舌というか、嵐ちゃんからはたまに辛辣な言葉が出るんですが、そこはちょっと離れてるかもなって。それと、嵐ちゃんは実は重い過去を背負っているので、そういうところは違うかなと思います。
Q11 ーー『あんスタ!!』のストーリーの中で印象強いものは?
『あんスタ!!』メインストーリー第1.5部の「第一章 セブンブリッジ」かな。慰霊碑にまつわる嵐ちゃんの過去は、今まで濁していた部分があったけど、このストーリーでは自分の言葉ではっきりと語っていました。僕も知らなかったので、そんなことがあったの!? と。想像よりもずっと重たくて、そんな過去を背負っていたんだなと衝撃的でした。それを見た後だと、嵐ちゃんの今の包容力や立ち振る舞いがまたちょっと違って見えてくる感じがします。​
もし嵐ちゃんをプロデュースするなら
Q12 ーー『あんステ』において、今後はどんなことがしたいですか。
何だろうな~。お芝居もライブも、そして『ドラマティカ』のような活動もあるし、いろいろやってますもんね。MVは個人的にはやりたい。あとは何かあるかな?
ーー例えば配信番組とか。
原作アプリの『あんスタ!!』の番組も、「月刊 あんさんぶるスタジオ!!(月スタ)」や「CAFE CINNAMONニキズキッチン」などたくさんありますよね。うーん、でもやっぱりMVを作りたいし、やっていないイベントストーリーの舞台もうならばやってみたい。「ジャッジメント」はありがたいことにやらせていただいたのですが、『あんスタ!!』はストーリーがめちゃめちゃありますし。嵐ちゃんで考えるなら「スタフェス(光輝★騎士たちのスターライトフェスティバル)」とか。カードも★5だし、マントみたいな衣裳もすごくゴージャスできれいでかっこいいな~って思います。「返礼祭(レクイエム*誓いの剣と返礼祭)」もいいですね。「怪盗(対決!華麗なる怪盗VS探偵団)」もいいな。(モチーフ曲である)「Knights the Phantom Thief」を歌いたい。​
北村 諒
ーーその曲は、声優キャストとして武道館(『スタステ』/2019年1月『あんさんぶるスターズ!Starry Stage 2nd 〜in 日本武道館〜』)で披露されてましたね。
ですね! もし舞台でやるならストーリーに沿っていろんな仕掛けを作ったりして、きっと楽しい演目になるんじゃないかな。『スタステ』は歌がメインですし、曲の頭にしんたさん(キャラクターボイス/月永レオ役 浅沼晋太郎)の怪盗の演出もありましたけど、舞台の方だったら全編通して仕掛けを施したりできるのかなって。
Q13 ーーあの演出には驚かされました。もし北村さんが嵐ちゃんの演出を手掛けるなら、どんなプロデュースをしますか?
「歩く両サイドから花弁が噴き出てくる」とか! 花道を歩いていて、脇からきれいな花がフワッと出てきて、その花びらが舞っているなかを歩きたい。美しい嵐ちゃんを存分に魅せたいですね。
Q14 ーーとても映像映えしそうですね。最後に、北村さんにとって「鳴上 嵐」はどんな存在ですか。
ある意味もうひとりの自分という感じです。嵐ちゃんから学ぶ部分や、心の支えになっている部分が確実にあります。嵐ちゃんが誇りを持って気高くステージに立とうとしている姿だとか、ファンを想う姿を見ていると、自分も頑張ろうって励まされますし、しっかりしないと、と思わせられる部分も多いです。もうひとりでもあり、理想でもある。自分の分身みたいに思っています。
Q15 ーー公演についての意気込みとファンの皆様へメッセージをお願いします。
『Knights』としての『あんステ』への出演は本当に久しぶりです。きっと楽しみにしてくださっている方はたくさんいると思いますし、僕自身も「鳴上 嵐」として歌って踊るステージに立てることを心待ちにしていたので、今はみなさんと同じ気持ちでライブをとても楽しみにしています。日々しんどいこと、悲しいこと、辛いことなどもいっぱいあると思いますが、この日だけはすべてを忘れて、日常を忘れて、「お姫様」として楽しんでいただけるように。そして泉ちゃんがいない分もしっかりと『Knights』として“エスコート”させていただきます。ただただ安心して、楽しみにしていてください。

北村 諒

ーーありがとうございました。
『あんさんぶるスターズ!THE STAGE』-Party Live-は2023年3月25日(土)~26日(日)に神奈川・ぴあアリーナMMにて公演される。

取材・文=松本裕美   撮影=池上夢貢

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着