ヒグチアイ×たかはしほのか(リーガ
ルリリー)、クラブチッタ川崎が仕掛
けるツーマンシリーズ第三弾は「突然
何かになったわけじゃない」積み上げ
た確かなものをバックボーンに持つリ
スペクトし合う2人が登場

クラブチッタ川崎が2023年1月からスタートさせた新しいツーマン・ライブイベント『MY CITY TOWN』が高評価だ。第一回「堂島孝平大石昌良」は、エンタテインメント性あふれるジャパニーズポップスの系譜を繋ぐ先輩後輩として。第二回「中田裕二渡會将士」は、バンドからソロへと転じながら独自の審美眼でロックを深化させる同い年の同志として。そして2月27日に開催される第3回の組み合わせは、初の女性アーティストによる「ヒグチアイリーガルリリー」に決まった。「悪魔の子」(TVアニメ『進撃の巨人』The Final Season Part 2 エンディングテーマ)の大ヒットで一躍注目を浴びつつ、ブレない姿勢で情念の歌を叩きつけるヒグチアイ。若くラウドな演奏と繊細な感情描写を兼ね備え、スリーピースの女性ロックバンドの王道をひた走るリーガルリリー。互いにリスペクトしあう二組が生み出す未知の興奮について、その手がかりをヒグチアイとたかはしほのか(Vo&G/リーガルリリー)の対話から読み取ってみよう。
――二人はいつ頃、どこで出会ったのか、覚えていますか。
ヒグチ:最初は、ほのかちゃん、高校生だったよね。
たかはし:はい。友達とライブを見に行って、対バンイベントだったんですけど、そこにヒグチアイさんが出ていて。物販でCDを買って、いろんなお話をしてくれたんです。たぶん、下北沢のBASEMENTBARかな。
ヒグチ:その場面、なんとなく覚えてる。あそこでしゃべったなって。
たかはし:そこから何回かライブに行くようになって、渋谷のLUSHとかに見に行った記憶があります。
ヒグチ:一回、「ワンマンあるから遊びに来て」って連絡したことがあって。その時に、「高校生で、お金がないんです…」と言われたのをすごい覚えてる(笑)。「いや、チケット代いらないよ」って話をしたんだけど。
たかはし:言ったかもしれないです…(笑)。
ヒグチ:そういうことをはっきり言える人なんだと思った。お金がなくても、「その日ちょっと予定があって…」とか、のらりくらりするんじゃなくて。あれ、何年前だろう。
たかはし:8〜9年前とかかもしれないです。私、まだバンドをやってなかったかもしれない。弾き語りでやってた時期だと思います。
ヒグチ:当時、今から行きそう(売れそう)みたいな人たちを集めたイベント、けっこうあったの。クセ強めのイベントが。私は、そこに出れば何か変わるんじゃないか?と思ってやってた。ビーハプ(Beat Happening!)とか。
たかはし:私も、そのあとに出ていました。
ヒグチ:ほかにも、主催の人が何者かわからないけど、何か上の人と繋がってそうだから、ここでやってれば芽が出るかもみたいなイベントって、いっぱいあったんで。でもあの時期、苦しかったな…。
たかはし:私は、バンドメンバーを探そうと思って弾き語りをしていて、そこでイベンターさんやライブハウスの人にいろんなことを言われるんですけど、うまく飲み込みつつも、自分の一番信じている部分は大切にしようということを学べた気がします。そういうイベントに出ることによって。
――たとえばどんな言葉ですか。言われたことって。
たかはし:音楽以外のところでは、人間関係だったり、対バンの人への礼儀とか。あと、集客ができなかったら怒られたりしてました。
ヒグチ:厳しいね。
たかはし:いろんなライブハウスに出ていたので、いろんな人が感想を言ってくれて、気づくことはありました。そこで、みんな言うことが同じだったことがあって、それが“歌詞がわかりにくい”と“声が高すぎる”で、みんなそれを言うから、もしかしたらそれが私の強みかもしれないって、逆に思ったりして。
ヒグチ:それいい。それで変えよう、みたいな感じじゃなかったんだね。
たかはし:みんな言うぐらいなら、何か理由があるはずだって。
ヒグチ:みんな言うのは、特別だから言うんだろうね。人と違うから。
ヒグチアイ
――ヒグチさんもそういう時代、そういう経験がありましたか。
ヒグチ:私はもう、絶対にインディーズの弾き語り業界には帰りたくない(笑)。ほのかちゃんがいた場所と私がいた場所は、またちょっと違う気がしていて、女性の弾き語りの人しか出てないイベントだと、 (観客に)写真撮られるのは当たり前とか、終わったあとにオフ会みたいな感じで、お客さんと乾杯するとか。旅行行ったりとか。
たかはし:旅行!?
ヒグチ:それでお金稼いでたりとか、水着の写真集出してたりとか、本当にいろんな人がいて。お客さんもそういうことが当たり前だと思ってる中に、自分がいるのが合わなくて、だけどこういう場所にしか出られないとか、お金が稼げないとか、そういう状況だったから。ライブハウスで弾き語りをやると、基本は持ち出しだけど、弾き語りのハコに出てると、(チケット)1枚目からハーフバックで、50%バックされるから、10人呼べば1万円とか1万5千円とか、それぐらい稼げるから、じゃあ稼げるほうに行くのか、それとも、稼げなくてもライブハウスに出ておいたほうが自分の尊厳を保てるのか、そういうことを考えながらやってた時期が、ほのかちゃんと会った頃だったんで。でも、しんどかったけど、今はそこを通過してきてよかったなという気持ちがあって、そこを知っておいたから、ライブハウスをいくらで借りられるのか?とか、自分でイベントを組むことができるから。最悪、いろんなものがなくなっても、一人で音楽で食ってくことができるかも、みたいなところは保険になってるよね(笑)。
たかはし:どこでも歌える、というのはありますね。どんな場所でも歌える自信にはなったと思います。あの頃の経験で。
ヒグチ:ほのかちゃんも私も、突然何かになったわけじゃないから。下積みがあって、全部の流れでここまで来てるので、それはいいことかも。ほのかちゃんは、なんでバンドやりたかったの?
たかはし:私の場合、音楽のルーツは父親の影響があって、父親は若い時にライブハウスでライブをするような人生を送っていたので、それは大きいと思います。だけどなんでバンドをやってるか?というと、一人だと無限に正解がみつからないんですけど、人と関わることによって題名を付けることができるというか、曲作りにおいてもすごく助けられているから、形を大切にしようと思ってバンドをやっている気がします。もし一人でやっていたら、無限に正解を出せないし、作曲も終わらないと思うので。
ヒグチ:ずーっとやり続けちゃう。
たかはし:そうなんです。1曲が一生かかっちゃう(笑)。そういうものにも憧れがあって、一人だけで存分に1曲を作り続けたい気持ちもあるんですけど、今の段階ではバンド3人の命みたいなものを大切にしてます。
ヒグチ:そこに確かに答えが出るというか、点だけじゃなくて、繋がってると、一人よりも方向性がまとまりやすいというのはあるかもしれない。
たかはし:あります。バンドを始めてから、言えることも変わってきました。バンドメンバーが私を支えてくれていて、言葉もその支えの上で生まれるものなので。一人では言えないようなことも、バンドメンバーのおかげで言えてる、みたいなことがかなりあって、 “これはみんなのおかげで出てきた言葉なんだな”というのはあらためて感じます。
ヒグチ:強くなってるなって感じ?
たかはし:はい。一人ではなかなか口にはできなかったこととか、言えるようになったので。
ヒグチ:いいなぁ。めっちゃいいなぁ。
たかはしほのか(リーガルリリー)
――ヒグチさんも、ライブではバンド形態ですよね。3人の場合や、5人の場合や。それを踏まえて、歌詞が変わってきたりはしますか。
ヒグチ:いや、変わらないですね。音源を作る時に自由になれるというのはありますけど、やっぱりメンバーじゃないから、いつもいる人じゃないから、そこに頼ってると、スケジュールとかで出てくれない時に“なんで?”ってなっちゃうし。だからバンドとして絶対にそこにいて、頼っていいみたいな安心感に憧れはありますけど、でも“裏切られるんじゃないか”みたいな気持ちがずっとあるので、そういう人間はバンドをやらないほうがいいなと思います(笑)。
たかはし:あはは。
ヒグチ:何があった?って感じですけど、何にもないんですけど、人に何かを任せるのが苦手なんだと思う。
たかはし:私は自分の気持ちとか考えていることを全部言うようにしていて、メンバーに。
ヒグチ:へえー!
たかはし:“…という気持ちなんだけど”って。でもみんな、けっこう軽く考えてくれていて、“あー、そうなっちゃうよね!”みたいな感じで、メンバーの優しさを感じます。私の気持ちを軽く流してくれるので、そういうものにも支えられてるという気がします。
ヒグチ:いいメンバーなんだね。バンドっていろいろ聞くじゃん? 実は仲悪いとか、そういう話を聞くと、そりゃそうだよねって。同じメンバーでやり続けて、うまくいったらいったで、印税は一人にしか入らないとか(笑)。え、ボーカルだけバイトやってないの?とか。
たかはし:あはは。
ヒグチ:そういうのを聞いてると、仲良くやってるバンドって本当に稀なんだなって思う。だから、すごく幸せな気持ちになる。その感じが、リーガルリリーは出てる気がする。
たかはし:ほんとですか。うれしいな。
ヒグチ:いいバランス感なんだなって思う。
たかはしほのか(リーガルリリー)×ヒグチアイ
――音楽的な好みとか、聞いてもいいですか。世代は少し違いますけど、二人の間に共通点があるのかどうか。
ヒグチ:逆にほのかちゃんのほうが、ご両親の影響で、私より上の人が聴いてるものを聴いてそうって思う。
たかはし:そうかもしれないです。高校生の時は、90年代に流行っていた洋楽バンドを聴いていて、その上でJ-POPもすごく好きで、バンドの中に日本語が映えるようなメロディを乗せたらかっこいいんじゃないか?って思って、バンドを始めた感じです。演奏とかオケの部分は、親の影響でその時代のロックが好きなんですけど、自分で見つけた好きな音楽は、メロディがしっかりしているものなので。
ヒグチ:J-POPが好きなイメージがなくて、いろいろインタビューとかも読んだんだけど、たぶんそこに出て来てなくて、何聴いてたんだろう?って思ってたんだけど。でも確かに、コード進行とか展開の仕方はあんまり日本っぽくないけど、言葉の乗り方とか入り方はすごい日本語だから。
たかはし:中学生の頃に、ボーカロイドが流行っていて、たくさん聴いてました。
ヒグチ:私、初音ミクしかわからないんだけど。言葉が速い感じだよね。
たかはし:それこそロックなサウンドの上に、歌謡のメロディを乗せる曲がたくさんあって、勉強になりました。でも家でボーカロイドを聴いてると、怒られたりしました。“これは人間が歌ってないじゃないか”って(笑)。親は気持ち悪かったみたいで、だから家では流せずに、人にも言えなかったです。内緒にしてました。
ヒグチ:メロディと言葉の乗り方を聴いてたってことだよね。
たかはし:そうですね。ギターサウンドもかっこよかったし。同じ頃、AKB48とかも聴いてて、秋元康さんの歌詞がすごくいいなと思ったりしました。なんだろう、音楽が本当に好きなんです。音楽があったら何でも好きで、高校生ぐらいになってから歌詞に興味を持ち始めて、ライブハウスに出ている人を、自分の中のフィルターを通して見て、“この人はいい”“この人はそうでもない”とか、自分の中でできてきました。自分がいいと思う歌詞を書こうと思って、自分自身の判断能力を構築していったのかなと思います。で、その時に見たヒグチアイさんのすべてが、“これだ!”と思ったんです。
ヒグチ:うれしい。その頃からライブハウスに通ってたんだ。自分が中学の時には、ライブハウスに行ったことがある人は一人もいなかったし、高校に入って、初めて行く時は、ヤバイところに行くみたいな感じだったから(笑)。めちゃくちゃドキドキした。
――たかはしさんは東京で、ヒグチさんは長野ですよね。
ヒグチ:長野市はライブハウスがいくつかあって、よく行ってたけど、見たいものが来るわけでもないというか、なかなか生のものに触れる機会がなくて。友達が中学の時にORANGE RANGEのファンクラブに入って、ORANGE RANGEって何?って聴かせてもらうとか、そういう感じ。あと、うちの親がその頃スペースシャワーTVを家に入れて、100位から1位まで、土日で何時間もやってる番組があって、そこでTHE BACKHORNとかACIDMANとかを知るみたいな。生で見たことはなくて、全部テレビで知るみたいな感じ。
たかはし:私は、東京でも都内から外れたところに住んでいたので、都内に音楽を聴きに行ってました。音楽は生が一番いいなと思ったんですけど、いろんな人がいろんな言葉を使ってメロディに乗せているのを、何百アーティストって見に行くじゃないですか。その中で、言葉が耳につかまるというか、耳と手を繋いだ経験というのがなくて、(言葉を)メロディのように聴いていたんですよ。音だけを。でも言葉自体が耳に飛びこむというか、照らされるというか、初めてそういう経験をしたのがヒグチアイさんでした。いつもライブを見る時は、歌っている人そのものの存在をすごく感じるんですけど、ヒグチアイさんの歌詞を聴いた瞬間に、ヒグチアイさんが透明になるというか、消えた!と思って、言葉が私の中に入ってきちゃう、不思議な感覚になったのを今でも覚えています。CDを聴いていてもその感覚があって、ヒグチアイさんが透明になるというか、不思議な感覚でした。
ヒグチ:うれしい。透明になるかどうかわからないけど、私は、鏡のイメージであったらいいなと思ってて。
たかはし:はい、はい、そうです。
ヒグチ:私を通して自分を見る、みたいなものになってくれたらいいなと思ってるから。今初めて、それが伝わってるということを知ってすごくうれしい。
たかはし:今までそんな人はいなくて、初めてでした。
ヒグチ:うれしいー。もう帰ろう(笑)。これだけでいいや。
――すみません、もう少しお話を(笑)。
ヒグチ:私もリーガルリリーを聴いて、さっき、バンドがちゃんといる上で(歌詞を)書くことができるようになったっていう話をしてたけど、それも込みで音楽にしていいんだなっていうものをすごく感じるというか、みんなが言葉に責任を持って、音に責任を持って、その上で“入れたいところに歌を入れていいよ”っていうか、全部で成り立ってるのがすごく素敵だなと思う。部分部分で、ハッとする言葉がいっぱい入ってて、そこに耳を取られる感じも、聴いてて楽しかった。
たかはし:楽しかったと言われるのが一番うれしいです。
ヒグチ:何回聴いてもいろんなところに引っかかるんだよね。私、最初は歌詞しか聴けないタイプなんだけど、2回目聴いたら、ギターはこんなことやってるんだとか、聴いてて楽しい音楽でした。
たかはし:うれしい。ありがとうございます。
ヒグチアイ
――最近の活動の話をすると、ヒグチさんは去年、「悪魔の子」がTVアニメ『進撃の巨人』The Final Season Part 2のエンディングテーマになったことで、一気に知れ渡った印象があります。
ヒグチ:そうですよね。最近、「悪魔の子」で知ってくれた人が、それ以外の曲を聴いてみたら、不倫と悲しい歌しかなくてもう聴けません、みたいなことがツイッターに書かれてて、いやいや、元々そっちの人間だったんだけどって(笑)。そっちの人間だったのがたまたま「悪魔の子」を書いてるだけなんだよみたいな。ミュートしましたけど(笑)。
たかはし:めっちゃ面白い。
ヒグチ:3日前ぐらいにみつけたやつは、歌唱力でもっと売っていったほうがいいのに、とか書かれて、いやいや、そういうこと思ったこともないんで、みたいな。ちょっと笑っちゃいました。そういうのをチェックするためにエゴサは欠かせないです(笑)。
――最近だと、去年から今年にかけて『みんなのうた』で流れた「小さな夢」も、幅広く聴かれましたよね。
ヒグチ:ありがたいことです。でも昔と比べて、それ相応の器になってるか?と言ったら、わからないというか、勝手に器が変わっちゃっただけなんですよ。自分が変わったわけじゃなくて。いろんなものを背負って頑張らなきゃいけないって、ちょっとは頑張るけど、いきなり自分の中身が大きくなったりはしないので、居心地が悪い時期はけっこう続きましたね。未だにそわそわするというか。だから今、ほのかちゃんとしゃべってて、出会った時のことを覚えててくれて、ちゃんと地続きで来ているものがあるんだなと思えることで、取り戻せてる感じがして、とてもいい時間です。
――リーガルリリーは、2月1日に新曲「60W」を配信リリースしたばかり。この曲はどんなふうに?
たかはし:この曲を思いついたきっかけは、藤原新也さんという写真家の展示を見に行った時なんです。彼はガンジス川の写真を撮っていて、ガンジス川の奥の方で炎が燃えている、それは人を燃やしている炎なんですけど。その写真の隣に言葉があって、“ニンゲンが燃えて出すひかりは、せいぜい六○ワット三時間”と書いてあって。私、亡くなった人は星になるっていう言い方を、ずーっと子供の時から考えていて、おばあちゃんのお葬式に行った時に、人は燃えるから星になるんだなっていうのを、子供の時に思ったんです。リーガルリリーの「リッケンバッカー」という曲でも“燃え尽きて星になる”とか、そういう表現の仕方をしてきたので、写真を見た時に“あ、こういうことか”という気づきがありました。人は燃えてもせいぜい60W、電球の光で3時間燃え続ける。時間単位で表すとそれぐらいなんですけど、 “せいぜい”という言葉が、無限の感覚を表してるように感じて、“これを音楽にしたい”と思って作りました。今までの私が思い続けてきた疑問が回収されたような感覚になって作った曲です。
――とてもいい曲です。
たかはし:一つの曲に対していろんなギターの弾き方をすることが多いのですが、この曲はあえて一つのエネルギー、一つの奏法で統一しました。
ヒグチ:そこ、聴いてみよう。
――ヒグチさんは、2023年のヒグチアイはこういうモードで行きます、みたいなテーマはあったりしますか。
ヒグチ:今、新しく曲を書いてるんですけど、最近はバンドでやる機会が多くなってきて、バンドに勝てることは絶対にないっていう上で、バンドというものに一瞬でもなれたらいいな、という気持ちでやってるんですよ。基本は、自分が一人で歌ってるものをサポートしてもらうということですけど、そういうのを取り払って、“うわ!”って、“今、あったよね”“何か、重なったね”っていう瞬間を増やしていけるんじゃないかなと思っていて、だからバンドに似合う曲を作りたいなという気持ちがあります。
たかはし:楽しみ。
ヒグチ:ずっと弾き語りが多くて、バンドサウンドから離れていたので。ほのかちゃんの話で言えば、土台があることを意識した曲を作りたいなという予定です。頑張ります。
たかはしほのか(リーガルリリー)
――そして2月27日、クラブチッタ主催イベント「MY CITY TOWN」の3回目「ヒグチアイ✕リーガルリリー」のツーマンライブがいよいよ迫ってきました。
ヒグチ:そこから始まるって感じですね。その日やってから、バンドライブがけっこうあるので、気合入れていきます。
――どんな気持ちで臨みますか。
たかはし:個人的に感じているツーマンライブの良さは、お客さんはいろんなアーティストの言葉のクセみたいなものを、ワンマンではそれだけを持って帰れるんですけど、ツーマンは二つの言葉のクセを持って帰って、帰り道に混ぜ合わせて、新しいクセを生み出すみたいな。そういう体験ができると思うので、私自身もすごく楽しみですし、お客さんも楽しんでもらえるんじゃないかと思います。
ヒグチ:私は、ツーマンが一番聴きやすいなと思っていて、ワンマンはけっこう気持ちがしんどいと思うんですけど、両方をちゃんと知れる時間として、ツーマンはぴったりだなと思うので。“なんでこの二組が?”とか、考える時間もあるし、好きになってもらいやすいんじゃないかなと思うので、好きになってもらいたいですね。お互いのことを。
――もしかして共演とか、あったりします?
ヒグチ:なんか、やろうかなって。一緒にやる?
たかはし:えっ! やりたいです!
ヒグチ:何やろっか。お互いのルーツの、とか思ったんだけど、なさそうかな(笑)。
――リーガルリリーは、はっぴいえんどSEKAI NO OWARIとか、何曲かカバーも出してますよね。
ヒグチ:その中からでもいいよ。
たかはし:くるりの「ばらの花」もやってます。
ヒグチ:いいね。ちょっと考えよう。
――そこは当日のお楽しみということで。
ヒグチ:私も楽しみ。
たかはし:よろしくお願いします!

取材・文=宮本英夫 撮影=菊池貴裕
たかはしほのか(リーガルリリー)×ヒグチアイ

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