【アマイワナ インタビュー】
時間が経つと忘れ去られることを
今、音楽として残しておきたい
ライヴはクレイジーになれる場所。
非日常を一緒に楽しみたい
アツムワンダフルさんに編曲者として参加してもらうことは、やはり今までひとりで行なっていた制作とは違いましたか?
そうですね。ひとりでやる以上の完成度とスピード感で、どんどん私の理想に近づいていっていると思いますね。私よりも断然音楽知識があるので、本当に助けられています。“ここは曇った感じ”とか“こういう景色で”と抽象的な表現で伝えても、汲み取ってくれるんですよ。たまに全然違う時もありますけどね(笑)。でも、その違いが生まれることも共作の面白いところだと気づきました。
人とかかわることでしか得られない経験と発見ですね。今作は先ほどお話していただいたような時代性が反映されているのと同時に、「I’m CRAZY」では女性ならではの葛藤や本音といった、社会性とは真逆にあるパーソナルな部分を提示しているとも思いました。
これは自分が日々思っていたことをそのまま書いた歌詞になっています。誰に何と言われようと、自分が可愛いと思える格好をしていればいいと思うんです。ここでは“女の子”って書いていますけど、男の子に対しても同じことが言えますしね。みんなが好きな格好をしていることに対して、他の人がとやかく言うのは違うと思っているので、そういう気持ちをストレートに歌詞にしました。
「The tale of moon」や「コリックガール」でも自分の信念や考えを揺るがすことなく、“あなたらしく好きに生きていけ!”というメッセージが込められているように思いますし、アマイワナさん自身が持つ意志の強さが感じられます。その点、「Chu!」は恋愛ムードが漂う楽曲ですね。
昔だったら気軽に誘えていた食事だったり手をつなぐという行為だったりが、コロナ禍になったことでかなり難しいことになってしまったじゃないですか。そういう現状を書き残しておきたいと思ったのと、あとは未知のウイルスに生活を左右されてしまっているこの状況にうんざりしているっていう気持ちも込められています。
社会性と個人性というふたつの観点から、コロナ禍という現代をアマイワナらしく映し出している作品なんですね。11月19日は東京、11月27日には大阪にてリリースパーティが行なわれるということで、今を詰め込んだ楽曲たちがライヴでどのように響いていくのかもまた楽しみですね。
そうですね! リリースパーティでは新曲もやろうと思っていますし、お客さんが観て、聴いて、楽しめるようなライヴにしたいと思っています。ライヴって日常とは違うから、クレイジーになれる場所だと思うんです。なので、派手な格好をしたっていいし、変なことをしたっていい。そこでさらに煌びやかなセットが組んであったら、それだけで気持ちが昂るじゃないですか。私のライヴではそういう特別かつ非日常的な空間を作って、みんなで楽しめたらいいなと思います。
取材:峯岸利恵
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配信ミニアルバム『ベイビィ・ベッドルーム・パンク』2022年10月19日配信リリース
0101RECORDS
『アマイワナ presents ベイビィ・ベッドルーム・パンク・ナイト in TOKYO』
11/19(土) 東京・下北沢THREE
w)peanut butters、xiangyu
『アマイワナ presents ベイビィ・ベッドルーム・パンク・ナイト in OSAKA』
11/27(日) 大阪・LIVE SPACE CONPASS
w)ワンダフルボーイズ、宵待
アマイワナ:シンガーソングライター、トラックメイカー、女優、モデルと幅広く活動。昭和のテクノポップ、ニューウェイブ、ドリームポップや渋谷系など、自身が生まれる前の時代をピックアップし、自己流のファッションや音楽に乗せて世の中へ発信している。あくまでもレトロを表現するのではなく、新しいポップスを追求していて、そのジャンルを“ドリームパンクと自称。23年10月に配信ミニアルバム『SWEET SWEET SWEET』をリリース。 アマイワナ オフィシャルHP
「I'm CRAZY」MV
「The tale of moon」MV
「YU・A・MI」MV
「コリックガール」MV