絢香、KREVA、Charaら8組が出演、『
Chillin’ Vibes 2022』初日オフィシ
ャルレポートーー大阪城天守閣を臨む
ロケーションでグッドミュージックを
届ける

『Chillin’ Vibes 2022』2022.10.15(SAT)大阪・大阪城西の丸庭園
10月15日(土)、大阪城西の丸庭園にて『Chillin’ Vibes 2022』1日目が行われた。本イベントは『大阪来てな! キャンペーン』と、大阪城天守閣復興90周年を記念した『大阪城夢祭』の一環で開催。『Chillin’ Vibes』は2019年から毎年「自然の中でゆったり楽しめる音楽フェス」として、万博記念公園を舞台に行われていたが、今年は場所を移して初めての開催となる。この日の出演者は絢香eillego apartment大橋トリオ&THE CHARM PARKclaquepotKREVAkojikojiChara(50音順)の8組。これ以上なく晴れ渡った秋空の下で、チルな空間を作り出した日の模様をレポートしよう。
『Chillin’ Vibes 2022』
重厚な大阪城の大手門を抜けて西の丸庭園に入ると、「Chillin’ Vibes」のロゴがあしらわれたエントランスが現れた。そこをくぐると鮮やかなグリーンの芝生広場が一面に広がる。先週の『Chillin’ Vibes -Extra-』での土砂降りが嘘のような見事な青空で、心地良い風がふかふかの芝生の上を吹き抜けていった。晴れて良かったと安堵したが、日差しはまだまだ強く、じりじりと肌を照りつけた。
『Chillin’ Vibes 2022』
天守閣の西側にある広さ約6.5ヘクタールの西の丸庭園には、フードエリア、テントエリア、ワークショップエリア、ヨガレッスン、DJブース「GOOD MUSIC LOUNGE」が設けられ、キッチンカーやコーヒーショップなどが出店。また、誰でも利用できるテントやハンモックなど、存分にのんびりできる環境が整っていた。早速、木陰にテントを張って、ビールやドリンク片手にくつろぐ来場者の姿が見られた。DJブースからは音楽が流れ、最高の時間に身を委ねる。
『Chillin’ Vibes 2022』
『Chillin’ Vibes 2022』
ワークショップエリアでは、細いベルト状のラインの上でバランスを楽しむ「スラックライン」と、フィンランド発祥の木の棒を投げて点数を競う「モルック」を楽しむことができ、大人も子供も遊びに興じていた。ちなみにモルックコーナーは、日本第1位と世界ランキング10位の成績を所持する若きプレイヤーが直々にルールを教えてもらえるというスペシャルなポイントも。
『Chillin’ Vibes 2022』
それぞれの場所でチルな時間が流れる中、右手に天守閣を臨むメインステージの前には、早くもファンが集まっていた。チケットにはイベント特製のオレンジ色のレジャーシートがついていて、シートを広げることでソーシャルディスタンスを保ち、ピクニック気分でゆっくり過ごせるという工夫も。11時前になるとFM802 DJの中島ヒロトがメインステージに登場。イベントの概要を説明し「準備の方はよろしいですか? ゆっくり最後まで楽しんでいただきたいと思います」とイベントの開幕を告げた。
FM802 DJ・中島ヒロト
kojikoji
kojikoji
トップバッターはkojikoji。サポートにニューリー(Key.Gt.Ba)を迎えての編成で登場し、1曲目の「TASOGARE」から透明感のある伸びやかな歌声を静かに響かせる。そよそよと吹き抜ける風や鳥の鳴き声、野外ならではのシチュエーションが心地良くマッチする。1曲歌い終えると「初めまして、kojikojiです」と挨拶。続けてギターを持ち、「陶芸」を先ほどよりも低めのボーカルで紡いでいく。やがて支えるギターリフはそのままに「for you」を繋げ、2曲を1曲にミックスさせる展開で歌い上げた。
「星を見上げる」の<higher higher>という歌詞に誘われるように空を見上げると、天守閣の向こうを飛行機が通過し、筆でダイナミックに描いたような秋の雲が頭上に広がっていた。
kojikoji
そしてこの日の出演者でもある大橋トリオが作曲を、作詞をkojikojiが手掛けた「はぐれ雲」では、少しかすれた優しい声でグッドメロディーを披露。歌声が大空に溶け、体を揺らして聞き入るオーディエンス。最後は「味のないサマー」をゆったりと響かせステージを終えた。贅沢な時間をただただ享受する幸せ。最高の出だしで『Chillin’ Vibes 2022』はスタートした。
ego apartment
ego apartment
2番手は大阪を拠点に活動する3ピースバンドのego apartment。ギター&ボーカルが2人とベースという編成の彼ら。SEが流れ「ego apartmentです、よろしくお願いします!」とDyna(Ba)が挨拶。1曲目は「NEXT 2 U」でゆらゆらと踊らせる。Zen(Vo.Gt)の低音とPeggy Doll(Vo.Gt)の高音という、声質の異なる2人のボーカルが独自の世界観を作り出す。メロディアスな「mayonaise」に続いてはムーディーな「NooN」へ。ボーカルをスイッチしたり、ハーモニーを響かせてツインボーカルの魅力を存分に発揮する。
ego apartment
MCではDynaが「このMCが終わったら終わっちゃうんですよね。早ない? 俺もうちょっとこの場にいたい」と言うと「早いなぁ」と2人も名残惜しそう。そして新曲「1998(Original)」を走り出したくなるような疾走感でプレイ。この場を楽しみきるぞと言わんばかりの空気がステージから漂い、癖になるサウンドに惹きつけられる。ラストの「Weigh me down」は3人のハーモニーが最高に心地良く、思わず天に昇りそうだった。荒削りながらもグルーヴ感はたっぷりに、音楽へのピュアさも覗かせながら、素晴らしい余韻を残してライブを終えた。
eill
eill
続いてはeill。1人キーボードの前に座り、ゆっくり鍵盤に触れると周りの空気が一変。「片っぽ」をしっとりと聴かせ、2番からはサポートメンバーがジョイン、サウンドは厚みを増す。切なく力強い歌声を響かせて早くも会場を魅了した後は、「花のように」を大人っぽく披露した。
eill
そして立ち上がり、ステージの淵に腰掛けて無邪気に足をぱたぱたさせるeill。そのままの姿勢でクラップを煽り、「プレロマンス」を語りかけるように透明感のある声で歌い上げた。MCでは「私たち晴れ女晴れ男すぎたね(笑)」と笑顔。燦々と降り注ぐ太陽に眩しそうにしながらも、開放感たっぷりで楽しそうな姿を見せてくれた。
eill
ギターの疾走感とステップで軽やかに盛り上げた「FAKELOVE/」、低音グルーヴでカッコ良い一面も見せた「ここで息をして」の後はキーボードの前に戻り、「どんな時も自分の1番の味方は自分でいて」と「SPOTLIGHT」をパワフルに届ける。途中ハンドマイクでしゃがみ込んで歌う場面もあり、観客との距離を近づけようとしていることが伝わってきた。最後は再びステージに腰掛け「フィナーレ。」を美しく歌唱。普段はダンスミュージックが多い彼女だが、アコースティックアレンジで豊かな表現力を存分に見せつけた。
claquepot
claquepot
タオルを肩にかけたファンが大勢集まり、その人気ぶりをうかがわせたのはclaquepot。謎のシンガーソングライターとして注目を浴びる彼だが、金髪とメガネの爽やかな出で立ちで登場。サポートに舩本泰斗(Key)を迎え、「reflect」「むすんで」に続いて披露した「useless」では同期も使いつつ、ハッキリとした歌声で堂々と歌い上げた。「皆さん、ほぼ初めての方だと思います。今日は名前は覚えなくていいんで、曲だけ覚えてもらえたらこれ幸いです」と丁寧なMCを挟んで「ahead」をドロップ。「心の中で歌ってもらえたら嬉しい」との言葉に観客は手を挙げて応える。
claquepot
「僕、座りながら聴いてもらうライブが初めてなので、お付き合いいただけたら」と話し、「hibi」をしっとり歌い始める。真っ直ぐに飛び込んでくる歌声が心地良く、徐々に壮大になるピアノサウンドでしっかり世界観を作り上げた。イントロからクラップが発生した「okashi」の後、「やっぱり名前も覚えて帰ってください!」と「finder」を演奏。少し切ないメロディーが秋風に運ばれてゆく。最後は「sweet spot」を投下し、会場全体をソウルフルに盛り上げた。このグッドバイブスは1度見たら忘れられない。最高に熱くてチルいステージだった。
claquepot
大橋トリオ&THE CHARM PARK
大橋トリオ&THE CHARM PARK
大橋トリオ&THE CHARM PARKは、2人の穏やかな雰囲気と歌声、超絶技巧で極上の空間を生み出した。1曲目はカバー曲「Little Italy」。アコギの音が聞こえるだけで幸福へと連れていかれる。心底楽しそうに笑顔を見せるCharm。優しく重なるギターサウンドが耳を喜ばせる。「そんなことがすてきです」では、大橋の優しい歌声とグッドメロディーが会場を満たす。客席からはクラップが巻き起こり、皆自由に体を揺らしていた。
大橋トリオ&THE CHARM PARK
MCでは「ナイスクラップですね」と大橋。Charmは「暑くないですか? 日陰気持ち良さそうですね。真ん中の皆さん暑い中、感謝しております」と観客を気遣う。この日のセットリストはそれぞれの持ち曲2曲ずつとカバーが2曲。「Dear Sunshine」では、Charmの流暢な歌声に大橋のギターとコーラスが合わさる。ディレイのかかったメロディオンはトリップしそうなほど気持ち良く、客席からは大きな拍手が贈られた。
大橋トリオ&THE CHARM PARK
ゆるいMCと、2人の名義で作品を作る約束をしてファンを喜ばせた後は、カバー曲「I still want a little more」でゴキゲンに盛り上げ、「そら」を息ぴったりに響かせる。そして名曲「HONEY」で最強のハーモニーを奏で、至福の40分は終了した。お互いへのリスペクトを感じる演奏。それはもう、シンプルに最高だった。
Chara
Chara
続いてはChara。ピンクヘアと赤いチュールスカートが最高にキュートだ。キーボードの前に座り、軽くセッションしてから「Junior Sweet」を披露。ひと声発するだけで空気が変わるのはさすがだ。サポートの平岡恵子(Gt)も竹本健一(Pf)もシンガーソングライターとして活躍しているため、2人のコーラスが重なると声量が倍増して鳥肌が立った。「Charaです。秋めいてきたね。良いイベントに誘っていただき有難うございます」と話し、ピアノを奏で始める。「Swallowtail Butterfly〜あいのうた〜」だとわかった瞬間、客席から歓喜の拍手が湧き上がった。良質なメロディーとウィスパーボイスを生で浴びられることに感動する。
Chara
「hug」では3人の美しいハーモニーを情緒豊かに響かせる。現場だからこそ感じられるこの迫力。会場は大きな愛に包まれた。曲間では「Chara〜」と自分から観客にお手振りを求める場面もあり、お茶目さを覗かせた。
最後は新曲を2曲続けて披露。ハンドマイクでステージを行き来しながら「A.O.U」を歌う姿は存在感抜群。言わずもがな客席は大盛り上がり。「面影」は大橋トリオプロデュースで11月に発売される楽曲。重厚なピアノとコーラスが印象的だ。感情を込めてChara節をきかせ、最後の1音まで大切に奏でて「また」とステージを後にした。
KREVA
KREVA
ステージが西日に照らされる頃、KREVAが登場。蛍光色の「一目瞭然Tシャツ」を着たファンたちが大きな拍手で迎える。「敢えてバンド全員連れてきた。今日は完全に生バンドでやってみたいと思います」と、KREVA自身15年ぶりの全編生バンドというまさかのレア回に! 大阪に来れる喜びと感謝を述べ、MCからそのまま滑らかにラップを繰り出し「Finally」を披露。「やっと会えたな!」という言葉の実感値を噛みしめる。
KREVA
「ひとりじゃないのよ feat.SONOMI」では、サポートでキーボードを弾いていたSONOMIの透明感ある美しい歌声が響き渡る。「心で歌って!」に共鳴して人差し指を立てたり、ドラムロールをBGMにKREVAがグラサンを外すと大盛り上がりする客席の様子に「良いお客さんだね」と笑顔を見せ、「Fall in Love Again」から「アグレッシ部〜2019 ver.〜」を力強く繋ぐ。
KREVA
なかなかライブでは演奏しないという「ma cherie」をプレイしてファンを喜ばせ、さらに「C’ mon,Let’ s go〜2019 ver.〜」で高速ラップをきめ、最後は「音色〜2019 ver.〜」を優しく力強く歌い上げた。圧巻のパフォーマンス、力強いメッセージ、ファンとの濃密な交流、生演奏のグルーヴ。この時間を共有できた喜びを最上級に高めてくれたKREVAだった。
絢香
絢香
この日の大トリは絢香。サポートギターに古川昌義を迎えてのアコースティックライブ。オレンジ色のワンピースが鮮やかだ。1曲目は「みんな空の下」。遠くまで伸びる歌声を夕暮れの空に満たしてゆく。歌い終えると「みんな元気ですかー!」と手を振り「涼しくなってきて、空が気持ち良いな〜なんて思いながら、地元大阪の匂いを感じながら歌ってました。ただいま〜!」と1年振りの帰阪を喜ぶ。衣装の色がイベント特製レジャーシートと被ったことについては「敢えてじゃない」としつつも、しっかりKREVAに突っ込まれたことを明かし、笑いを誘った。
続いて今年リリースしたアルバム「LOVE CYCLE」から2曲を披露。今の季節にぴったりの「キンモクセイ」と「百年十色」を大切そうに滔々と歌い上げる。
絢香
陽が落ちてようやく涼しくなったこともあり、子供たちが走り回ったり、歌に合わせて踊ったりしている。そんな様子を見て「良いフェスやなー」と嬉しそうに笑う絢香。現在3歳と7歳の娘を持つ彼女が「子育てしてる今だからこそ、この想いを曲にしたいと子供との未来を思い描きながら書いた曲」と紹介し「未来へ」を披露。大阪城の懐に抱かれて、母性と逞しさが溢れる楽曲を歌う姿は、とても美しかった。
最後に「今日は空が気持ち良かったから空の曲で始まって、最後も空の曲で締めたいなと思います」と、名曲「三日月」を歌い上げてライブは終了。自然が作り出す最高のロケーションに溶け込む歌声を存分に味わえた、特別な時間だった。
絢香
こうして『Chillin’ Vibes 2022』1日目は閉幕した。帰路につく観客を見送るようにDJブースからは音楽が流れ、ブース前では自由に踊るオーディエンスの姿も見られた。天守閣がそびえ立つ最高の秋空の下で、素晴らしい音楽を堪能することができた『Chillin’ Vibes 2022』。来年は一体どんな素敵な時間が待っているのだろう。
『Chillin’ Vibes 2022』
取材・文=ERI KUBOTA 写真=オフィシャル提供(渡邉一生)

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