村上佳佑の5years
~過去・現在・未来~
<vol.2 現在>
「なんのために」という
自問自答の時期を抜け
精神的に開き直ることのできた、
一線を越えた今
ヴォーカリストとしてデビューした後、ミュージシャンとしての自我に目覚め、新たにシンガーソングライターの道を歩き始めた村上佳佑。彼がやっと見つけた“自分のやりたい音楽”は、デビュー5周年記念日の翌日にリリースされた配信シングル「なんのために」(2022年6月発表)に表れている。
「この曲はコロナ禍のステイホーム期間中、自分自身が不安を感じることがあって書いたんです。歌詞にある《なんのために生きてるのか》と僕も考えるけど、本当はそこまで重要なことではないと思っていて。“僕だって悩むことはあるんだよ“って伝えることで、同じように悩んでる人に少しでも前向きな気持ちになってほしい――そういうメッセージを込めました」
《なんのために生きてるのか》と問うこの曲の主人公は、“どんな歌を歌えばいいか?”と自問自答し続けた村上自身の姿にも重なる。実際、村上もコロナ禍で思うように活動ができず、苦しい時間を過ごしたという。
「仕事の話も進まず、“自分はこれでミュージシャンと言えるのだろうか?”と疑問に思う時期もあったんです。でも、精神的に追い詰められたことで、逆に今、開き直れたというか」
闇の先にあった光。迷いと葛藤をくぐり抜け、今の村上が手にしているのは音楽を奏でる歓びだ。
「これまでは自分の作る曲に裏付けがなくて不安だったんです。でもある時、自分の昔書いた曲を聴いて“やっぱいい曲だな”と素直に思えて。周囲の価値観に左右されず、自分がいいと思えばそれがいい曲。それを確かめられて作曲が楽しくなりました」
「この曲はコロナ禍のステイホーム期間中、自分自身が不安を感じることがあって書いたんです。歌詞にある《なんのために生きてるのか》と僕も考えるけど、本当はそこまで重要なことではないと思っていて。“僕だって悩むことはあるんだよ“って伝えることで、同じように悩んでる人に少しでも前向きな気持ちになってほしい――そういうメッセージを込めました」
《なんのために生きてるのか》と問うこの曲の主人公は、“どんな歌を歌えばいいか?”と自問自答し続けた村上自身の姿にも重なる。実際、村上もコロナ禍で思うように活動ができず、苦しい時間を過ごしたという。
「仕事の話も進まず、“自分はこれでミュージシャンと言えるのだろうか?”と疑問に思う時期もあったんです。でも、精神的に追い詰められたことで、逆に今、開き直れたというか」
闇の先にあった光。迷いと葛藤をくぐり抜け、今の村上が手にしているのは音楽を奏でる歓びだ。
「これまでは自分の作る曲に裏付けがなくて不安だったんです。でもある時、自分の昔書いた曲を聴いて“やっぱいい曲だな”と素直に思えて。周囲の価値観に左右されず、自分がいいと思えばそれがいい曲。それを確かめられて作曲が楽しくなりました」
歌に関しても成長を実感している。
「ひとつ壁を越えた手応えがあるんです。ゲームでも“このレベルに達するとこのスキルが使える”ってあるじゃないですか(笑)。ほんの数ミリの違いかもしれないけど、僕の中ではコロナ禍の2年間で一線を越えた感覚があって。自分の根幹が定まってそこに自信が持てたことで、今は何をやっても楽しいんです」
3月にリリースされた「Alright」、そしてこの「なんのために」と村上の色は確実に増している。ネガティブなマインドに陥りがちなこの時代、「意地でも前向きなことを口にしていきたい」というのは彼の表現者としての態度である。
もうひとつ興味深いのが、この2作の編曲を担当したのが松室政哉だという点だ。松室は村上と同じシンガーソングライターで、デビュー以前からの付き合い。2人とも共に32歳で同級生同士になる。
「日本社会って30代を越えてからが本番っていうところあるじゃないですか。僕自身も30代になって仕事への集中力が増していますし、自由が効くようになって楽しいです!」
ガムシャラに走ってきた20代を終え、自分の往く道が見えてきた30代。その未来へのとば口に今、村上は立っているのだろう。では彼が見据える未来とはどのようなものか? 続く<vol.3未来>では村上佳佑が描く将来像について迫ることにしよう。
「ひとつ壁を越えた手応えがあるんです。ゲームでも“このレベルに達するとこのスキルが使える”ってあるじゃないですか(笑)。ほんの数ミリの違いかもしれないけど、僕の中ではコロナ禍の2年間で一線を越えた感覚があって。自分の根幹が定まってそこに自信が持てたことで、今は何をやっても楽しいんです」
3月にリリースされた「Alright」、そしてこの「なんのために」と村上の色は確実に増している。ネガティブなマインドに陥りがちなこの時代、「意地でも前向きなことを口にしていきたい」というのは彼の表現者としての態度である。
もうひとつ興味深いのが、この2作の編曲を担当したのが松室政哉だという点だ。松室は村上と同じシンガーソングライターで、デビュー以前からの付き合い。2人とも共に32歳で同級生同士になる。
「日本社会って30代を越えてからが本番っていうところあるじゃないですか。僕自身も30代になって仕事への集中力が増していますし、自由が効くようになって楽しいです!」
ガムシャラに走ってきた20代を終え、自分の往く道が見えてきた30代。その未来へのとば口に今、村上は立っているのだろう。では彼が見据える未来とはどのようなものか? 続く<vol.3未来>では村上佳佑が描く将来像について迫ることにしよう。