ももすももすの『きゅうりか、猫か。』

ももすももすの『きゅうりか、猫か。』

ももすももすの
『きゅうりか、猫か。』
- #1 寺山修司詩集 -

シンガーソングライターの“ももすももす”が、音楽・アート・映画・書籍など、毎月好きな芸術作品を紹介する連載コラム。

はじめまして。ももすももすです。
この度、OKMusicさんで連載を始めさせていただくことになり、うれしいです。

早速連載のタイトル「きゅうりか、猫か。」なのですが、大好きなきゅうりに由来するか、猫に由来するか、迷った挙句選べなくて、こうなりました。

このコラムでは、毎月わたしの好きな文化的なものを紹介していきたいと思います。でも、いつか脱線して美味しいアイスクリームを紹介するかもしれないけれど、許してね。

今日取り上げるのは、大好きな寺山修司さんの、「寺山修司詩集」です。

この作品は、人生に関する詩から、ロマンスを感じる詩まで、様々な詩が収録されているのですが、その中でも「あなたに」という詩がお気に入りです。私は、制作や生活の中で孤独を感じるとき、本を読むことが多いのですが、「書物は家なき子の家」というこの詩の中の言葉が、こんな自分でもいつでも帰れる家があると思わせてくれて、透明な涙をそっと拭ってくれました。

また、この作品には俳句集も含まれています。
寺山修司詩集 (ハルキ文庫)

寺山修司詩集 (ハルキ文庫)

これまで俳句に心惹かれることは、あまりなかったのですが(尾崎放哉の「咳をしても一人」という自由律俳句だけは好きです。)、寺山修司さんの俳句はどの句も、歪な美しさがあって、切ないので、読んでいてとても面白いし、心に響きます。またにクスッと笑えるようなものもあるので、是非触れてみてほしいなと思います。

また皆さんも、もしおすすめの歌人がいたら、いつか教えてくださいね。

この世界に本があるということは、居場所があるということなんだなあ。ああ、よかった。だからきっと大丈夫だね。
ももすももす プロフィール

モモスモモス:2015年よりロックバンド・メランコリック写楽の作詞作曲を手がけ、ヴォーカル&ギター“ももす”として活動。18年より“ももすももす”としてソロ活動を開始。中毒性の高いハイトーンヴォイスと純文学の影響を受けたユニークな言葉遣い、そして絵画のように奥深く、予測不能なメロディーの渦を宅録から世界へ発信している。19年2月にはシングル「木馬」でメジャーデビュー、20年3月には1stアルバム『彗星吟遊』を発表。23年2月にソニー・ミュージックレーベルズ移籍第一弾シングル「エソア」をリリース。その後も配信シングルを2曲、CDシングルを1枚発表し、11月に移籍後初となるアルバム『白猫浪漫』をリリース。12月にはワンマンライヴ『黒猫会議』を開催する。ももすももす ソニー・ミュージックレーベルズ アーティストページ

OKMusic編集部

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