大衆演劇の入り口から[其之四十一]
最強集団へ駆け昇る!劇団美山・里美
たかし総座長 東京公演直前ロングイ
ンタビュー

劇団美山ラストショー『たまゆら』。中央が総座長。
今日も“エンタメ”をいっぱいに浴びた!劇団美山(みやま)は、そんな気持ちにさせてくれる劇団だ。劇団員のキャラの立ちっぷり、絵の華やかさ、ほぼ毎月新作芝居が披露されるスピード。4月28日(水)昼の部までは川越湯遊ランド(埼玉県川越市)で公演中。5月1日(土)からは篠原演芸場(東京都北区)での公演を予定している(※1)。
率いるのは里美(さとみ)たかし総座長。2021年1月から劇団は新体制となり、それまでの座長から総座長へ肩書きが変わった。大衆演劇団のトップは、舞台に関わるすべてを担う。たかし総座長の「プロデューサーとして」「役者として」「演出家として」、それぞれの面から話を伺った(※2)。
※1 記事を執筆している4月21日夜時点で、緊急事態宣言にともなう公演の変更有無は未定。最新情報は、記事末尾に掲載している各公式SNS・webサイトを確認いただけたらありがたい。

※2 劇団美山は舞台写真のインターネット掲載は禁止(舞踊ショーラストの演目と口上は可)。この記事は、大衆演劇の世界を広く伝えることを目的にしたメディアである旨を伝え、例外的に掲載許可を得た。

■プロデューサーとして:「みんなが育ってくれて僕は幸せです」
――劇団美山は総合エンターテイメント集団になっていきたいと、総座長は数年前から発言されています。具体的にはどんなイメージなんでしょうか。
簡単に言うと、劇団員みんながスーパーサイヤ人になりたいってことです。
――いきなり、キャッチ―な表現をして下さいました(笑)。
舞台の上での戦闘民族になりたいという(笑)。そういう存在になれる要素を持ってる奴らで、固まりたいという意味ですね。
――戦闘民族という言葉にふさわしい個性豊かな劇団員です。4月からは、7人の劇団員の「メンバーカラー」を決められました。
7色なので、言うたらレインボーですね。僕のカラーは満場一致で黒でした。黒以外の何者でもないみたいな(笑)。なんでかって言うと、総座長っていうのは劇団の根本になるわけですから。ロマンチックな話ですけど、黒の上に別の色が染まると綺麗じゃないですか。本物の虹は、明るい時しか見えない。でも虹のバックが黒の方が、それぞれの色ってはっきり見えると思うんですよね。だから、俺は常にみんなのバックにいて、みんなを見守ってるよっていう気持ちです。その代わり、みんなが何をしようと俺は何色にも染まらん黒だから、心配すんなよって。
――メンバーカラーは、劇団内の立ち位置に繋がっているんですね。では総座長の口から、各劇団員について語っていただけますでしょうか。まず、新体制で看板を背負った4人から…。
座長・里美(さとみ)こうたさん。メンバーカラーは白。可憐な女形が絶品。狂言作者としても多くの作品を書く。
こうたはメンバーカラーにあるように、白。白くあってほしい。でもそれは、何か他の色に染まるのではなくって、自分が染まりたい色に染まれるような白です。座長って、オールマイティーじゃないといけないんですよ。どんな役でも、その役に合ったようにやれないといけない。でもその中で、清潔感を持ち続けて欲しい。癒しっていうんですかね、マイナスイオンのような清潔感。彼にはそれが備わっていますから、忘れずにいて欲しいです。
副座長・里美京馬(さとみ・きょうま)さん。メンバーカラーは黄色。客席を笑わせる人気者。魂のこもった芝居も見どころ。
京馬は、あの子もあの子で独特な色を持ってます。黄色って、よく戦隊ものなんかでは、ちょっと抜けたキャラだったりすると思うんですよね。でも芯はしっかりしてる。というかアホすぎるだけではダメなんで、芯はしっかりしててもらわなきゃ困ります(笑)。
後見・里美祐樹(さとみ・ゆうき)さん。メンバーカラーは緑。周りの劇団員にも客席にも、温かな気遣いを見せる。
彼に任せている後見っていう立場は、その名の通り、何よりも見守ることが大事なんです。だから、緑はオアシスであってほしいんです。団体生活の中で、劇団員も辛いこととか、怒られたこととか、色んな悩みってあるじゃないですか。その時に、彼には自分から「どうした?」「元気無いで、なんかあったんか?」って他の子に声を掛けてほしい。劇団員がもし僕に言えなくても、「祐樹兄さん、ちょっと相談があるんです」って彼には言える。そういう立場でいてほしい。
花形・里美花太郎(さとみ・はなたろう)さん。メンバーカラーは赤。どんなアドリブでも返せる機転が光る。
花形というのは先頭切って、ガーンと行かないかんのですよ。その名の通り、華やかでないといけない。情熱がないといけない。だから赤です。突っ込んで行け!とにかく突っ込め!という。きらびやかな色を出してほしいですね。
――女優陣はいかがでしょうか。
中村美嘉(なかむら・みか)さん。メンバーカラーは紫。しっとりした雰囲気が舞台に艶を加える。舞踊では中性的な魅力も見せてくれる。
美嘉も長年、ずっといてくれてます。あの子の持ってる、独特なオーラっていうものがあるんですよね。常に高貴な女性であってほしいです。そして妖艶で、色気がある。紫はそういう色のイメージです。少し影がある役とか、高貴な役柄とかが似合います。
中村葵(なかむら・あおい)さん。メンバーカラーは青。清らかな娘役がぴったり。
葵は、爽やかであってほしいです。葵には、艶とか色気というより、清純さですね。芝居も清純な役柄が似合います。美嘉と葵は、似合う役柄が全然違うんですよね。それがニンっていうものです。僕がお芝居を作る時にも、みんなのニンに合うような形で、役を振り当ててるつもりです。
カラーがまだ無いメンバーも日々成長中。左・里美(さとみ)かいとさん、右・中村楓(なかむら・かえで)さん。
――こういったメンバーカラーはアイドルグループではよく使われていますが、大衆演劇の劇団では珍しいですね。
これを考えた理由の一つは、コロナによって、大衆演劇っていうものの身近さがなくなってきたことです。今までだったら、送り出し(※)もあったし。
※送り出し:公演直後、役者さんが劇場の入り口で並び、お客さんを見送ってくれる大衆演劇独特の習慣。好きな役者さんと握手や話ができた。この一年間はコロナで中止に。

役者は舞台の上でお客様にアピールします。でも送り出しは、お客様も役者に対して、“私あなたのファンなのよ”ってアピールできる場だったじゃないですか。参加型の舞台って世の中には色々あると思うんですけど、大衆演劇はその中でも群を抜いて、一番密接な舞台だったと思うんですよね。だからコロナ禍でも、何かの形で参加型を作らなきゃいけないと。それでアイドルグループとかがやってるのをヒントに、こういうのも面白いんじゃないかなと思いました。みんなの色に関したグッズも、これから販売する予定です。欲を言えば、劇団員の祭り(※)の時に、お客様がそれぞれのカラーのグッズを持って、応援してくれると面白いかなって。僕たちも、自分のカラーが舞台の上から見えたら嬉しいですし。
※祭り:一劇団員が、一日限定で、芝居・舞踊ショーの主役や演出を務めるイベント。その劇団員のファンが集結する。

送り出しの習慣がなくなり、今は舞台上から手を振ってお別れ。左・里美こうた座長、右・里美たかし総座長。
――かつては、座長一人だけがトップにいるスタイルの劇団さんが主流だったと思います。その中で、劇団美山の在り方は非常に特徴的です。
みんなの好きにやらせているのは、やれるだけの技量を持ってくれたからです。そこからはもう、個の能力なんで。だから、ここまでみんなが育ってくれたことで、僕は幸せです。
――総座長のお父様である故・美山昇二郎さんは、劇団美山の先代の座長なんですよね。そして、12歳の時にお父様から劇団を継がれた。
そうです!
――子どもの頃から座長を務められる中で、従来の、言わば“座長一本型”スタイルの劇団文化をたくさん見てこられたと思うんですが…。
(長考して)僕は、舞台はもちろん好きですし、自分ももちろん目立つようにはします。でも、これは自分自身に対する独断と偏見ですけど、けっこう僕、プロデュース能力があると思うんですよ。昔の座長一本型っていうやり方って、もう僕の中ではナンセンスというか。全部強くありたい。どれもこれも強いっていうグループの方が、良いんじゃないかなと思うんです。言い方は正しいかどうか分からないんですけど、僕たちって、舞台に上がると商品じゃないですか。美山っていう、一つの商品ブランド。その中で、劇団員それぞれが個々のブランドを立ち上げていくイメージなんです。大きい美山っていうブランドから生まれた、それぞれの小さなブランドがこれから大きくなっていく。すると、大元である美山ブランドも大きくなるわけですよね。
――個人が強ければ、集団になった時にもっと強くなると。
個々に色があった上で、一個にまとまった時もちゃんと順応するっていうのが理想ですよね。お芝居をする時は、一つの作品をやるわけじゃないですか。その時に役者のカラーは出していいんですけど、我を出しちゃいけないんですよ。
――カラーと我の違いとは?
つまり、役を自分の色に染めるのはいいと思うんですけど、やり過ぎちゃいけないってこと。人が芝居をしてる時に自分が目立とうとするのは、これは違うんですよね。全員が主役の芝居なんて、もちろん無い。必ず一人の主役がいて、でも主役一人じゃ成り立たないのが芝居です。主役がどういう風に道順を辿っていくかを、みんなで作っていくのが芝居ですから。
――なるほど!ブランディングといえば、舞踊ショーの写真撮影は可ですが、SNS投稿は一部以外、禁じられていますね。
SNS で全部見れるよりかは、見れそうで見れないぐらいのほうが早く生の舞台が見たくなるじゃないですか。ちょっと出し惜しみしてるんです(笑)。

■役者として:「悪の中にも正義ってあるんじゃ?」
――総座長ご自身のニン、こういう役が当たり役っていう自己評価をお聞きしたいです。
多分お客様も思ってると思うんですけど、やっぱり黒い、悪な役です。
――えっ、ニンは悪役…ですか?
自分自身、悪役が好きでですね(笑)。何でもかんでも、ダークな方に持って行きたくなります(笑)。あと、スムーズなストレートな正義の芝居って、腑に落ちないんですよ。なんかわかります?いや、そんなもんばっかりじゃないだろと。悪って何が悪なのか、悪の中にも正義ってあるんじゃないか?と思うんです。たとえば歌舞伎狂言に学ばせていただいて、『籠釣瓶(かごつるべ)』という芝居をやっています。主人公の佐野次郎左衛門は、悪と言うより、ちょっとサイコな感じじゃないですか。でも次郎左衛門の中では、それはサイコではなく正義だと思うんですよね。好きな八ツ橋を自分が手にしたい、それが彼の中の正義。
――見方次第で、悪と正義は入れ替わっていきますね。
そうです、人とは違ったところを行こうかと。座長であるこうたが表を歩くなら、俺はその裏道を歩きたい。そして表が裏を逆転したり、裏が表を逆転したりね。
――これから挑戦してみたい役は?
どんな役でも!これは僕個人の意見ですけど、やっぱり役者さんって、自分の好きな役、嫌いな役、得意な役、不得意な役ってあると思うんですよ。でも、僕の中での座長像、看板像っていうのは、それが要らないと思ってるんです。だから僕は、何の役でもやってるつもりなんですよね。おじいちゃん役でも、おばあちゃん役でも、悪役でも、二枚目でも。最近、劇団員それぞれが芝居を作るようになって、なおさら楽しくなりました。僕に思いがけない役が来るんで。一つの芝居で三役とか四役とかやらされる時は、さすがに予想外で、お前ふざけんなよって(笑)。
――でも全役きちんと務められるんですね(笑)。
はい(笑)。役をより好みせず、何でもやりたいです。
里美たかし総座長の女形。演目が日替わりなので、毎日通えばあらゆる役が観られる。

■演出家として:「根本のつじつまが合うように」
――劇団美山のお芝居の演出は、ロジカルだと感じます。お芝居を論理で組んでおられるというか。
芝居のつじつまが合わないのが嫌いなんですよ。父親から譲り受けた古いお芝居もたくさんあるんですけど、なんでこうなるのかってところがあれば、僕は結構変えるんです。大衆演劇の芝居を観ていると、時々、ちょっと腑に落ちない時ってないですか?
――正直、ありますね。なんでこの人がこうするの?とか。
それとか、あの人は結局何やったの?!とか(笑)。僕はそれが一番ムズムズするんで、作り変えてきました。だから、けっこう美山の芝居って、他の劇団さんと共通の外題(演目)でも、演出はなんか違うねって言ってもらえる。これは演出する僕の特権かなと思っています。
――たとえば『雪の渡り鳥』(※)は大衆演劇では広く演じられている名作です。劇団美山の演出は、やくざであることを捨てられない銀平と、やくざを捨ててかたぎになれる卯之吉という対比が、非常に整理されています。
※『雪の渡り鳥』:股旅ものの物語を多く書いた、長谷川伸(1884~1963)の原作をベースにした狂言。後述の『関の弥太っぺ』も同様。どちらも大衆演劇では、様々な劇団で演じられている人気狂言である。

気を付けているのは、『雪の渡り鳥』とか『関の弥太っぺ』っていう名作をやる時、観に来る方はたいてい、筋を知ってるじゃないですか。そこで大舞台のようなやり方ができれば良いです。正直、人がいればいるだけ出来るんですから。でも、うちは少人数の劇団です。芝居をぎゅっとコンパクトにまとめるためには、要らない役は省いていかないといけない。でも、一つの物語に要らない役なんてないんですよ。その役が要るから、物語に出てくるわけで。ということは、役を削るほど内容が薄くなってしまうわけじゃないですか。じゃあ少人数で、物語を薄くせずに、観てる人に伝えるにはどうするか。
――どうするのでしょう…?
『雪の渡り鳥』の根本のつじつまだけは合うようにするんです。鯉名の銀平っていう男がいて、恋仲のお市がいて、でもお市のお父さんは娘をやくざの女房にはさせたくない。そこに銀平の弟分の卯之吉がいて、これは好きな女のためやったら、やくざから足を洗える。そういうしがらみを分かった上で、銀平はおとっつあんの気持ちもわかるよなってことで、身を引くわけじゃないですか。っていうのが、結局あの話の根本なわけですから、そこがちゃんと観てる人に分かれば、展開が少々省かれようと、俺は良いっていう考えなんですよ。
――薄くならないように、何が本質かを押さえていると。
そうですね。さっき話した『籠釣瓶』も、本来は八ツ橋のお父さんっていう役も出てきます。でも個人的には、あの役は無理に出さなくていいかなって気がするんです。俺はもうただ、八ツ橋の間夫(まぶ)である繁山栄之丞のやきもちから事が起こったっていう風にやっています。
――そういう風にお芝居を変え始めたのは、いつからなんでしょう?
それはもう父親譲りですね。親父とは、そこは気が合ってました。つじつまの合わない芝居のやり方するなよって。でも、そのためには何でも観ておきなさいと。大舞台も含め、本当の作品っていうのはどういうものかを知った上でやりなさいよ、とはよく言われました。
――大舞台に出たいとは、思われたことはないんですか。
いや、それはよく言われるんですけど、機会があれば、ぜひやらせてもらいたいと思ってます。芝居ができるなら、どんな作品でもやりたいです。だからといって大舞台に行ってしまうわけじゃないですし。
――それは良かったです。逆に、大衆演劇の芝居の強みは何でしょうか。
大衆演劇の強みは、何でもやっていいってことです。誰にも括られることがありません。うちの劇団の子が新しい狂言をする時も、俺はそんなことやったらダメとかは言わないです。もちろん最低限はありますよ、人としてダメなことはダメですけど(笑)。それ以外は何でもありじゃないですか。
――だからこそ新たな作品も生まれてきますね。この3月には、お客さんの台本提供によるオリジナル狂言『仇討ち半次郎』をかけられました。台本作者の方にも直接感想を聞いたところ、総座長の演出がおしゃれで格好良かったと。
本当ですか!
――真実と虚構が入れ混じる物語ですが、そのことを「瓦版」を使って演出されました。
僕はなんか好きでですね、そういう演出が。『仇討ち半次郎』は、本物と偽りが交差になって出てくる。だから僕はあの作品を読んだ時に、瓦版っていうのがキーポイントになると思ったんです。でも芝居の最後の台詞にあるのは、嘘も誠もどうでもええやないかと。そうすると結局、偽りだったはずの瓦版が、今度は本物になるわけじゃないですか。そういうことで歴史って繋がっていくんだと思うんです。お芝居もそうです。実際にあったことにフィクションがどんどん重なって、面白い作品ができていくんだと思います。
装飾が施された超ロングの煙管。時代劇や着物を基本にした上で、自由に作り変えていくのが大衆演劇のエネルギーだ。
――総座長は「5年単位で物を考える」とおっしゃっています。2021年は、新体制としての5年スパンの、1年目に当たりますか?
そうですね。この5年が勝負です。
――この5年間のテーマは?
今はもう、コロナに負けないことですよね。本当に先がわからないから。だから今のテーマは「とにかく下を向かない」。この1~4月はずっと関東での公演ですが、毎月、各劇団員の祭りをたくさんやっています。これはわざとやってるんです。もし何も特別なことをやらずに、平和に今まで通りのことばっかりやってたら、多分、劇団員みんなの士気が下がります。だったら、こういう時だからこそ「新しいの作るぞ」ってみんなに言って、新しい試みをやってるほうが楽しい。今日も舞台の口上で言いましたけど、稽古する以外することがないんですよ(笑)。だったら、その方がいいじゃないですか。
――最初に送り出しの話がありましたけど、大衆演劇にとって、近さがなくなるっていうのはやっぱり致命的なんですね…。
もう、致命的も致命的。大打撃ですよ、そこは。だからこそ、ファンでいてくれる皆さんの心を離さないように、とにかく新しいことを考えてます。これからは、美山というものを確立させたいですよね。今模索中のところもありますし、このまま高みを目指して行きたいっていうのもあって、まだ漠然としてます。ただ僕は、大衆演劇の中でどうなりたいっていうのは考えたことないんですよ。昔から、人に何か言われても気にしない。人は人、自分は自分という考えです。一「美山」として、とにかくやってくぞって思いで、今までやってきました。
――だからでしょうか。劇団美山のファンの中には、大衆演劇ファンはもちろん、もともとは宝塚や商業演劇など、他のジャンルの演劇をご覧になっていた方も多くいらっしゃる印象です。
最高です!そういう方も含めて、幅広い方が美山の舞台を好きになってくれれば、僕たちは本当に嬉しいです。
12歳からの長い座長キャリアを持つ方である。頭の回転の速さに圧倒される。これ、という言葉をすぐに見つけ、本質を軽快に切り出すように答えて下さった。もう一つ印象的だったのは陽気さだ。興が乗ってくると、膝や手を打って話す。夜公演の準備をする座員さんたちに、元気に声を掛ける。いくつも大きなレースを越えて、まだまだここから走ろうとするスプリンターのような、生命力があった。

大衆演劇の演目は日替わりだ。毎日の演目はweb上で順次更新されていく(リンク先は末尾の公演情報を参照)。このご時世だが、各劇場は消毒、検温、換気、マスク着用などの感染症対策を徹底している。心惹かれた演目の日には、ぜひ検討してみてほしい。
取材・写真・文=お萩

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