10-FEET『START UP!!-ロックの春202
1-』ライブレポートーー力強く優しい
10-FEETの音楽が明日を生きる力に

コロナ禍において、2020年にいち早くツアーを発表し、『“シエラのように” TOUR 2020-2021』全44公演を完結させた10-FEET。どんな時もライブを大切に続けてきた3人が2日間の大トリを飾る。お馴染みのSEとともに登場するとタオルが掲げられ、「よっしゃ、いこかー!」とTAKUMA(Vo.Gt)が気合たっぷりに狼煙をあげた。
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しかし「VIBES BY VIBES」の冒頭に突入するも、KOUICHI(Dr.Cho)がなかなかキメに入らない。「多い、多いて!」「ちゃんとやろう?」TAKUMAとNAOKI(Ba)が突っ込むくだりに、会場から拍手笑いが巻き起こる。「CD聴いてきた? 『4REST』という緑のジャケットのやつな?」(TAKUMA)「カッパのPVのやつな?」(NAOKI)「ずっと(イントロ)やってたらイベント終わってしまうから。やり直し!」そんな爆笑のやりとりで、みんなの心を解きほぐすツカミ技は、キャリアを重ねるごとに名人の域に達している。「上手に楽しめよ、お前ら!」(TAKUMA)と、やっと正式なイントロで曲がスタートすると、準備万端なオーディエンスは激しいジャンピングで応戦(もちろんスペースを守りながら)。
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ライブを重ねるごとに骨太に進化を遂げている「ハローフィクサー」は、大きな波にのって転がっていくような重心の低いグルーヴが心地良い。切なくて温かい言葉とメロディが胸を打つ「シエラのように」も、半年に亘るツアーを経て深みが増している。力強い拳があがった「RIVER」では、レスポンスがない分、いつにも増して魂を絞りだすようなTAKUMAの歌唱が胸に響いた。
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青い照明の中、演奏された最新曲「アオ」はらしさ全開のバラードだ。「ヒトリセカイ」では<明日にはこの世界はないかもしれないから 音楽に酔わせておくれ>と歌詞を変えたところで、グッと熱いものがこみあげてきた。NAOKIの鬼開脚がバッチリ決まると、2小節の「時間がないときのRIVER」(セルフカバー)もねじこんでくれた。
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拍手の中、再度登場! 「めっちゃ急いだら、もう1曲いいらしいんで(笑)オチケン! goes on!」(TAKUMA)コールではじめたアンコール曲「goes on」に会場は歓喜! サービス精神MAXに盛り上げると、会場後方までステップ&ジャンプがひろがる光景は感動的だった。
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いつも伝説のド真ん中に連れて行ってくれる3人。これからも音楽の未来と最高の時間を更新し続けて行くのだろう。今年の夏こそあの丘でまた会えますように!
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取材・文=岡田あさみ 撮影=ハヤシマコ

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