【渕上 舞 インタビュー】
私の“好き”“らしさ”
みたいなものが
詰まってできている作品
自分が楽しむことが一番!
ふざけたことを真面目にやりたい(笑)
そんな手応え十分のフルアルバムとともに「操り人形クーデター」がシングルで発売されますが、「予測不能Days」(2020年2月発表のシングル)に続き、TVアニメ『魔術士オーフェンはぐれ旅 キムラック編』ED主題歌という。
すごく嬉しかったです。引き続き主題歌も、作詞も、担当させていただけることに喜びを感じました。作詞では今作のアニメの雰囲気が伝わるように意識しながら言葉を選んで、詞としての物語みたいなものを作っています。作品の雰囲気、イメージ、物語を引き継ぎながらも、自分らしさややりたい雰囲気もミックスしています。
インパクトのあるロックナンバーでサビのメロディーや高音パートが心地良いですが、歌う方としては大変だったのでは?
サビのキーを落としたほうがいいんじゃないかと周りには言われてたんですけど、あえて“このままのキーでいきます!”と自分で言ってしまって、レコーディングでは心が折れかけました(苦笑)。でも、今回はオーフェンたちの戦いもかなり激しいし、その疾走感や力の入れどころとか物語の雰囲気は苦しいぐらいのキーのほうが伝わるんじゃないかと思って、そのままのキーで最後まで頑張りました(笑)。
お気に入りのフレーズは?
2番のBメロの《粉々に砕けた欠片(カケラ)が/「美しい」と思えたんだ》というところです。この曲では不気味さや人間の心情の複雑さみたいなものを表現したいと思って、自分的にどうしてもこの言葉を曲にしたかったんです。
そして、カップリングの「追想Colors」は新境地とも呼べるファンク調のラブソングですね。
今までにない雰囲気の曲になりましたね。曲自体も面白かったんですけど、デモの段階で1コーラスだけ歌詞があったんです。その歌詞の《今日のジャムはブルーベリー?》ってところが好きすぎて、歌詞は私が書く予定だったんですが、このままお願いして作ってもらいました。鳳神(Art Neko)さんは私が書いた歌詞をすごく見てくださっていたみたいで、きっと私がこういう歌詞が好きなんじゃないかというのを踏襲して書いてくれたんだと思います。ほんと、すごく好きです! 素直じゃない感じとか、2番のBメロの《もっともっともっともっと》のヤバそうな感じとか、“すごい分かる!”って共感しちゃいます(笑)。
(笑)。最後に年頭からアルバムとシングルの2枚を届ける今年はどんな一年にしたいですか?
心晴れやかないい一年にしたいです。また、新たに楽曲を作らせていただけるなら、次は和服やナース服とかやってみたいことがすごくあります。ふざけたことを真面目にやりたいんです(笑)。みなさんに楽しんでもらえるか分からないですけど、自分が楽しむのが一番だと思っていて。自分が楽しかったらきっと…楽しさって伝わりますからね。楽しいことをやるのが好きなんです。
取材:齊藤 恵