写真左上段より時計回りに、大倉空人、桜木雅哉、武藤 潤、吉澤要人、杢代和人、長野凌大、小泉光咲

写真左上段より時計回りに、大倉空人、桜木雅哉、武藤 潤、吉澤要人、杢代和人、長野凌大、小泉光咲

【原因は自分にある。
インタビュー】
僕らが新たな時代の
“原因”になる――
驚異の10代が放つ1stアルバム

2019年夏に始動するなり、若者から圧倒的支持を集める7人組の原因は自分にある。。平均年齢16.8歳という瑞々しい若さの醸す危うさは、彼らの武器であるピアノロック&哲学的リリックと相まって、触れる者の数だけ多様な解釈を生み出す。YOASOBIのAyaseらを迎えて完成した1stアルバム『多世界解釈』は、そんな彼らのオリジナリティーが満載だ。

バンドでやりそうな曲調を、
歌って踊ってるのは僕らくらい

ずばりうかがいます。原因は自分にある。ってどんなグループでしょう?

小泉
グループ名を聞いて否定的に感じる方も多いと思うんですけど、僕らにとって“原因”という言葉は肯定的なものなんです。言ってみれば、僕たちが新たな時代を作る原因になるっていう意味合いが込められているので。
大倉
そこで大きな強みになっているのが、ピアノロック中心の曲調はバンドでやりそうな感じなのに、歌って踊るグループであるということ。あと、とりあえずは歌詞が難しい!
長野
分かんない単語は絶対に調べるからね(笑)。それでも解釈しきれない時は、曲の音感を頼りにイメージを作っていったりもするけど、やり方はメンバーそれぞれじゃないかな?

メンバー同士で話し合ったり、解釈をすり合わせたりはしないんですか?

杢代
僕たちってレコーディングでも一緒に歌うことが少ないんですよ。なので、自分のパートをそれぞれの解釈で歌ってます。
武藤
僕は録りの順番が常に最後なんで、みんなが録った音源を聴いては“あっ、こういう世界観で歌ってるのね”って共有できたりはするけど。
小泉
潤は最年長だから時間が遅くても大丈夫っていうのはあるかもね。逆に、僕はほとんど序盤なんですよ。仙台から通ってるから、早めにしてくれてるのかもしれない。

“多世界解釈”というアルバムのタイトル通り、制作でも各々の解釈を持ち寄っているんですね。ちなみに、特に歌詞の解釈がお得意なのは誰?

長野
雅哉かな? さっき何か言ってたよね。
桜木
「ネバーエンドロール」に《あらゆる気持ちが1/4》っていう歌詞があって、これを僕は“喜怒哀楽”って解釈したんですよ。彼女と別れた男性の気持ちを歌った曲で、その思い出の中に喜怒哀楽があるからなのかなって。

メンバー最年少の中学3年生とは信じられない推察力です!

大倉
でも、一番上手に解釈してくださるのはファンの方々なんですよ。
吉澤
僕らはアニメーションのリリックビデオとかもよく作るんですね。そこには何かしらのメッセージを仕込んでいるんですけど、それをちゃんと読み解いてくださるんです。
武藤
例えば「シェイクスピアに学ぶ恋愛定理」では、右上に出てくる数字が暗号になっていて、それを解読している人がいたり。
杢代
その時々で歌ってるメンバーのカラーの花が後ろに出てくるとかね。
小泉
しかも、それぞれの花言葉が僕らの性格と合ってるんですよ。
杢代
まぁ、僕は緑だから葉っぱなんだけどね(笑)。

いやいや、全ての花に不可欠なものということですよ。そうやって好奇心を掻き立てる要素が多彩に盛り込まれた『多世界解釈』ですが、1stシングル「原因は自分にある。」(2019年10月発表)以降のCDシングル&配信曲に、新曲も5曲収録されていますよね。中でも、特に推したい曲を挙げるなら?

大倉
これは全員一致で1曲目の「柘榴」ですね。ピアノロック調だったり、歌詞の難解さだったり、僕らの特徴や“らしさ”が全部組み込まれていて、原因は自分にある。(以下、げんじぶ)がどういうグループなのかというものが一番分かりやすく提示されている曲なんです。そのせいか、7人で作ってる感も一番強い。
杢代
言ってみれば、今の僕たちの最大限を詰め込んだ曲なんですよ。なので、げんじぶを知らない方には、まず「柘榴」がオススメです!
吉澤
曲をもらう前にアルバムのメイン曲は“ザクロ”という曲になると聞かされて、僕はカタカナでタイトルをイメージしてたんですよ。それが漢字で来たから、まずそこに興奮して(笑)。で、実際に聴いてみたらイントロで“あっ、来たな!”と思ったんです。そそられるっていうか…“攻めてきてんな!”って。
大倉
アップテンポでリズムも速いしね。
小泉
あと、歌のアクセントとかも結構強いから攻撃的な感じがする。僕、攻撃的な曲が好きなんですよ。「嘘から始まる自称系」も好きだったし。ただ、「柘榴」がメカニカルな攻撃性だとしたら「嘘から始まる自称系」はさらにお洒落で、自分の好きな要素が詰まってる。
武藤
挑発的なのが「柘榴」で、攻撃的なのが「嘘から始まる自称系」だよね。

「柘榴」と「嘘から始まる自称系」はアルバムの中でも特に歌詞が難解でしたし、その辺もリンクしているのかもしれませんね。ちなみに「柘榴」の歌詞を見て思ったのですが、もしやコロナ禍にある現在の状況がモチーフになってます?

長野
まさにそうですね。“半径2メートル”とか“オンライン”とか。
武藤
コロナのこともあって“溜まったストレスをこの曲にぶつけよう!”と思ったんですよ。サビの《一十百10000000の種子が堕落したい》とか“ウイルスが早く堕落しろ!”って。なので、今、このご時世にイライラしてる人は、この曲を聴いて発散してほしいです!
杢代
ちょっとうまいこと言ったね(笑)。
大倉
新曲もなかなか出せなくて、ファンを入れてのライヴもできない状態だったから、この「柘榴」から聴き始めてもらえると、僕らの気持ちや成長が一番伝わるんじゃないかな? この曲を起点に他の曲を聴いてもらえたら、ギャップをより深く感じてもらえると思います。
写真左上段より時計回りに、大倉空人、桜木雅哉、武藤 潤、吉澤要人、杢代和人、長野凌大、小泉光咲
アルバム『多世界解釈』【初回限定盤】(2CD)
アルバム『多世界解釈』【通常盤】(CD)
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OKMusic編集部

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