浅沼晋太郎・日笠陽子、まさかの設定
に衝撃の連続 【レポート】即興劇『
AD-LIVE 2020』9月25日昼・夜公演

即興劇×謎解きで、『AD-LIVE』史上最も予測不可能な公演『AD-LIVE 2020』より、浅沼晋太郎日笠陽子が出演した9月25日公演(昼・夜)のレポートをお届けする(ネタバレなし)。
『AD-LIVE 2020』の見どころ
『AD-LIVE』は、鈴村健一が総合プロデューサーを務める即興劇。舞台上で起こるいくつかの出来事が決まっているだけで、出演者のキャラクターやセリフ、物語の全てがアドリブで紡がれるという予測不能の舞台劇だ。数々の人気声優が挑み、誰も観たことのない奇跡の瞬間を生みだし続けてきたこの舞台。
12年目となる2020年公演では、「リアル脱出ゲーム」で知られるSCRAPとコラボし、即興劇にひらめきと観察力が試される謎解き要素がプラス。シーンによっては船長役・乗務員役の彩-LIVE(サブキャスト)キャストも登場し、予測不能な舞台の進行係兼謎解きのヒント係として、コミカルなアドリブで公演を支えていく。
10月25日(日)夜公演
配信ならではの演出で、よりドラマチックに
また、初の無観客ライブ配信を逆手にとり、ステージのあらゆる位置に設置したカメラから映し出される映像は、まるでドラマや映画を観ているかのように、見事な演出の一つとして公演を盛り上げていた。さらにキャスト同士も、ソーシャルディスタンスを保つ仕掛けが用意されるなど、例年の『AD-LIVE』にはない試みが随所にみられる。

10月25日(日)夜公演
『AD-LIVE 2020』は、ふたりのキャストが謎解き豪華客船で出会う乗船となって、謎解きと即興劇を同時に展開していく。登場人物はそれぞれに乗船した理由や目的をかかえており、即興劇のなかで徐々に明らかになっていくのだ。キャストが自身で決めたキャラクターを演じながら、謎解きをどうクリアしていくのも『AD-LIVE 2020』のポイント。果たしてどのような物語が紡がれるのか?

『AD-LIVE 2020』あらすじ

舞台となるのは“豪華客船”。謎解きが様々仕掛けられた“謎解き豪華客船ツアー”の船上で出会うのは、
【どうしても届けたい物がある人】と
【どうしても会いたい人がいる人】
順調に航海していると思われていた豪華客船は突如沈没の危機に遭遇! しかし、 脱出を試みる二人の前には様々な謎が立ちはだかる! 海をゆく船上、 限られた世界観の中で、 どんな物語が紡がれていくのか!? 果たして彼らは無事脱出し、 それぞれの目的を果たすことができるのか!?
「AD-LIVE 2020」開幕直前コメント 【10/25(日):浅沼晋太郎・日笠陽子】
【レポート】9月25日(日)公演 出演:浅沼晋太郎/日笠陽子​​

※役名は“○○”、アドリワードは【○○】表記※
●片岡竜二(浅沼晋太郎)
金髪にサングラスに派手な格好をしたチンピラ風の男。
10月25日(日)昼公演
●林由季子(日笠陽子)
暗い雰囲気をまとうおどおどした会社員。
10月25日(日)昼公演
ガラの悪い“竜二”とペアで謎解きに挑むことになってしまった“由季子”。終始怯えているため、最初は謎解きに欠かせないコミュニケーションもうまくとれない。そんなかみ合わないふたりが、この先どう変化していくのかが見どころとなりそうだ。
10月25日(日)昼公演

10月25日(日)昼公演

10月25日(日)昼公演

10月25日(日)昼公演
自己紹介代わりの船長のカードトークコーナーで、ようやくお互いの乗船理由を知ることができたふたり。すると突然“竜二”がある事実を“由季子”に話し始め……!? 台本がない即興劇だからこそ、相手の設定に乗るか乗らないかは役者しだい。先の読めないドラマが展開していく。

最初の謎解きはぎこちなかったが、徐々に謎解きも少しスムーズに。ところが、豪華客船は嵐に巻き込まれ「あと1時間で沈没する」というアナウンスが流れてきて……。
10月25日(日)昼公演

10月25日(日)昼公演

10月25日(日)昼公演
なんとかそれぞれの部屋から脱出したふたり。だが再びラウンジの扉がロックされてしまい、船にふたりだけ取り残されてしまう。ここで出題される謎を解き、甲板に出られれば助かるかもしれない。そんな緊迫した状況で始まる後半戦は、今までの公演では謎を解くことを優先するペアと、ドラマを展開することを優先するペアに分かれていたが、浅沼・日笠ペアはドラマを進行しながら謎解きも並行して進行していく。互いの本当の目的や本音をぶつけあう、シリアスな雰囲気に。衝撃の事実をしったうえで、生きるためにどんな選択肢を選ぶのか、最後まで分からない。
10月25日(日)昼公演

10月25日(日)昼公演

10月25日(日)昼公演
怯えていた“由季子”が、涙を流しながら“竜二”に思いをぶつけたり、荒々しかった“竜二”が“由季子”に情をみせたり、即興劇とは思えないキャラクターどうしの感情のぶつけ合いに息をのむ。ドラマが完全なアドリブで紡がれていた。
▼9月12日(土)夜公演
●佐々木トシヨ(日笠陽子)
Adventure of Magic号に乗船している子供の幽霊。
10月25日(日)夜公演
●馬喰横山金之助(浅沼晋太郎)
元プロレスラー。現在は居酒屋の店長。とは言うものの、実は……?
10月25日(日)夜公演
終演後、浅沼が「ここ数年の公演でいちばんびっくりしたかも」と語ったのが、この夜公演だ。“金之助”がラウンジに入ると、そこには先客の少年・“トシヨ”が体育座りをしていた。だが“トシヨ”の姿は普通ではなく、人間なのか幽霊なのかもわからない。そこで“金之助”は、近づくと電流が流れるブレスレットをつけたまま“トシヨ”にわざと近づいてみることに。すると、電流に痛がっていたのは“金之助”のみ。“トシヨ”は「ボクは霊体なので痛くはないです」とあっさり幽霊であることを認めたのだ。幽霊と人間の、一風変わった謎解きの旅が始まる。
10月25日(日)夜公演

10月25日(日)夜公演

10月25日(日)夜公演

10月25日(日)夜公演
続いて、船長のカードトークに参加することになったふたり。ペアとして謎解きに挑むため、まずはお互いの自己紹介をすることになり、キーワードを元にお互いのことを少しずつ話していく。
10月25日(日)夜公演

10月25日(日)夜公演

10月25日(日)夜公演
10月25日(日)夜公演
10月25日(日)夜公演
ここで航海ルートに大きな嵐が。船は座礁し、「あと1時間以内に沈没する」という緊急アナウンスが流れてくる。各自の客室に閉じ込められてしまった“金之助”と“トシヨ”は、脱出するための謎解きにとりかかる。ここでは、「その手があったか!」と思わずにはいられない、キャラクターの設定を活かしたまさかの展開が起きる。これが大事な伏線となって、物語は後半戦へ。
10月25日(日)夜公演
10月25日(日)夜公演
10月25日(日)夜公演
10月25日(日)夜公演
なんとか合流したものの、船内にはもう誰もいなかった。取り残されたふたりは、おもむろに自身の過去や本当の目的を語りだす。ここで、浅沼が語った“金之助”の本当の過去が、AD-LIVEファンにはたまらないものだった。果たして“金之助”と“トシヨ”は、無事脱出することができるのだろうか……? 2018年に開催された『AD-LIVE 10th Anniversary stage〜とてもスケジュールがあいました〜』を観たことのある人には、ぜひこの夜公演を観てほしい。
10月25日(日)夜公演
10月25日(日)夜公演 

文・構成=実川瑞穂

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