Crack6、西田”marcy”昌史(from E
ARTHSHAKER),Rickyが三つ巴のライブ
バトル。「Crazy Monsters」、初の無
観客配信ライブを開催!!!

「Crazy Monsters」が始まるきっかけであり、毎年恒例になっていたHALLOWEEN LIVEは残念ながら今年は中止になってしまった。本当なら3月に行う予定だった「Crazy Monsters~春の祭典」も、コロナ禍により一度中止に。それから半年後となる9月21日、Crack6率いるMSTR(ミスター/千聖:PENICILLIN)主催による「Crazy Monsters」は、オンラインスタイルで再開した。参加メンバーは、春に行うイベントへの出演を快諾していた西田”marcy”昌史(from EARTHSHAKER)、Ricky、主催者であるCrack6の3組。司会に、矢田耕平を迎え、「Crazy Monsters〜クレモン 初のオンライン祭典〜」になったこの日の模様を、ここに再現したい。

Ricky

 深い深い海の底からゆっくりと浮上するように浮遊感を抱いた壮麗な音が流れ出す。その音色は次第に「闇の世界-Light to Light-」の旋律に変化。Rickyのライブの冒頭を飾ったのは、美しく温かみを抱いたバラード曲。Rickyは胸の内側からゆっくりと沸き上がる熱を身に感じながら、画面の先にいる一人一人へ向け優しく語り駆けるように歌っていた。彼の背景では、ダンサーが波間を漂うように流麗な踊りを披露。冒頭からRickyは、実力派ヴォーカリストとしての力をしっかりと見せつけてゆく。
デジタルなビートが鳴り響くと同時に、エレクトロな音がフロア中を支配する。届けたのが「キミリテラシー」。2人のダンサーを従えたRickyは、シンコペーションの利いたエクレトロでガラージ/ブレイクビーツ系の演奏の上で、朗々と歌声をはべらせる。サングラスの奥のRickyの視線は、しっかり画面の先にいる人たちを捉えていた。どんどん熱を上げる演奏を身に感じながら、何時しかRickyの歌声にも力が漲りだす。

「この日のステージを作ってくれてサンキューベリーマッチョマン」と、MCで軽快なギャグを飛ばすRicky。この日はリアクションが見えないだけに、Rickyも間の取り方へ戸惑う場面も。それでもめげずにテンション高くしゃべり続けるところが、Rickyらしさ。

ここからさらに熱を上げるようにRickyが届けたのが、「人の振り見て我がREFRECTION」。力強く躍動するファンキーなエレクトロビートに乗せ、Rickyは、ときにジャンプしながら雄々しきステージンクを見せてゆく。その堂々とした逞しいパフォーマンスを受け、2人のダンサーを呼び入れると共に、ステージは次のドラマへシフト。華やかなエレクトロビートの上で、Rickyが弾けた花火のように絢爛華麗なステージングを描きだした。身体を大きく揺らし、沸き立つ気持ちをぶつけながら、Rickyは「ヨウコソサヨウナラ」を力強く歌唱。派手なパフォーマンスが似合うRickyのように、このブロックを通し彼は、最高にホットな歌系ダンスロックスタイルを示し、画面の先の人たちのハートに熱い刺激とエナジーを送り続けていった。

「自分だけの場所を作って、これからもみなさまに届けていきたいと思います」。今の自分の心模様も重ねながら最後に歌ったのが、最新シングルの「0.1.0~Only One Ocean~」。とても雄大な楽曲だ。トRicky(トリッキー)な楽曲構成も見せながら、Rickyは「舵を取れ 地平線の向こうまで」と、自身の生きざまを示すように力強く歌を響かせていった。
西田”marcy”昌史(from EARTHSHAKER)

 二番手を担ったのが、EARTHSHAKERの西田”marcy”昌史。ライブは、アコースティックギターを手に弾き語りスタイルで披露。冒頭を飾ったのが、「GARAGE」。ゆっくりと爪弾き鳴り響く音色を身に感じながら、西田”marcy”昌史は声量深い歌声を響かせ、躍動した楽曲を、胸にじんわり響かせるバラードに変えて歌い上げる。弾き語りという理由もあり、あえてぐっとテンポを落として演奏。雄々しくも温かさを抱いた歌声を通し、歌に込めた風景を一人一人の脳裏へ映し出す。街外れのガレージで仲間たちと音を交わし、夢を追いかけたあの頃の景色が次々と目の前へ映し出される。歌に心が吸い込まれるとは、こういうことを言うのだろう。
想いのページをめくるように、西田”marcy”昌史は続いて「ありがとう君に」を歌唱。彼自身が、当時の景色を懐かしがるように。爪弾く音を記憶のページをめくる合図に、愛おしい人からもらった想いへ「ありがとう」の気持ちを送るように歌っていた。その歌声に、一つ一つの言葉に触れながら、同じよう失くしてしまった、でも心から消えない人との想い出の景色が温かさを持って胸の中へ甦り、嬉し涙誘う想い出を膨らませていった。

先の2曲は20歳の頃に書いた歌。すでに41年前の歌というのが信じられないくらい、今も生々しさを持って歌が目の前にせまってくる。次に披露したのが、EARTHSHAKER結成35周年時を迎えた2年前に作った曲。「今もずっと夢を追いかける旅人なんだろうな」という言葉に、西田”marcy”昌史の生き方を感じさせられた。

披露した「旅人のララバイ」には、今も追いかけ続ける夢に対する、西田”marcy”昌史の真っ直ぐな気持ちが赤裸々に描きだされている。今でももがきながら、何度苦難が襲いかかろうと、それでも揺らぐことない信じた気持ちを胸に音楽へ真摯に向きあう。西田”marcy”昌史のアーティストとしての生きる指針や証が、この歌から生々しく伝わってきた。
「みんなの愛が世の中にたくさんあふれますように」と願いを込め、次に披露したのがTHE MARCY BANDの「愛を飾ろう」。テンションと速度を上げ、力強くアコギをストロークしながら、西田”marcy”昌史は気持ちを弾ませるように歌声を響かせてゆく。何気ない一週間の日々、でも、それこそが幸せであり、愛に満ちた日々であることを。そんな平凡な毎日が、自分を輝かせていることを伝えるように、西田”marcy”昌史は気持ちのエンジンを吹かしながら熱の籠もった歌を届けてくれた。とても愛に満ちた歌だ。何時しか彼の歌に心より添わせ、共に心のエンジンを吹かせていた。
最後に西田”marcy”昌史が届けたのが、ライブで熱狂を描く「WHISKY & WOMEN」。「WHISKY & WOMEN」の歌声が届いたとたん、気持ちが熱く騒ぎだす。本当なら一緒に声を上げ、合唱したい気分だ。いや、画面の先では西田”marcy”昌史の歌声に合わせ、口ずさんでいた人たちもいたのでは?!。軽快に走る楽曲の上で朗々と歌う、その声に触れていると自然と気持ちが沸き立つ、心に光射す気持ちになれる。まさにこれぞ、MARCY MAGICだ!!
Crack6

 トリを飾ったのが、イベントの主催者MSTR(ミスター/千聖:PENICILLIN)率いるCrack6。幕が開くのに合わせ、MSTRのギターが唸りを上げた。魂の叫びとも言うべき野太い旋律を響かせながら、楽曲は「RE-Born」へ。そこへ演奏陣が轟く音を重ねると同時に、軽快に駆ける旋律が響きだす。演奏は「Change the World」へシフト。光を携え駆ける演奏の上で、MSTRは大きく手を振り、凛々しい表情と歌声を魅力に画面の先にいる人たちを挑発してゆく。モニターに足を乗せ、一緒に熱を感じあおうと誘いをかけるMSTRとメンバーたち。ギターソロ時には、お立ち台の上でプレイする場面も。たとえ無観客だろうと、今の環境を塗り替えてやろうという意気込みと勢いこそ、MSTRらしさ。まさに、気持ちは「CHANGE THE WORLD」だ。
激しく躍動する楽曲に合わせ、メンバーたちが、お立ち台に立ち煽りだす。触れた人たちの感情を熱く突き刺すように、Crack6は「破壊不可能」を演奏。さらに、勢いを増して攻めるメンバーたち。MSTRも煽るように歌声をぶつければ、演奏陣も轟音を叩きつけ、画面の先で頭を振って暴れなよと挑発の手を緩めない。どんな環境だろうと、現状を破壊し新しいルールを作り出そうとするCrack6らしい姿勢の見えるステージだ。
さらに勢いを塗り重ねるようにCrack6が突きつけたのが、「カナリア」だ。メンバー一人一人が闘志漲る戦士となり、画面の先にいる人たちを、これでもかと轟音を叩きつけ挑発。激しい音を引き連れ唸りを上げる演奏に触発され、身体が「もっともっと狂わせてくれ」と懇願するように悲鳴を上げていた。なんて嬉しい罪作りなステージだ。その音に目の前で触れられないことが、とても残念だ!!

MCでは、ようやく「Crazy Monsters」を開催できた喜びをMSTRが語ってくれた。Crack6も、アコースティックのライブ配信経験はあるが、バンドスタイルでのライブ配信は今回が初。「もしかしたら配信が途切れてしまうことがあるかも知れません。でも、僕らとあなた方の愛が途切れることはないので」と、洒落た言葉も届けていた。

「我々とあなた方との愛の歌ですよ」の言葉に続いて披露したのが、最新ナンバーの「What is TRUE?!」。唸りを上げ爆走する楽曲の上で、耳心地好い歌をMSTRが響かせる。Crack6とファンたちとが結んだ愛の絆は、沸き立つ衝動を抑えちれないほど熱く太いものだという証拠を熱情した演奏が示していた。この日のCrack6は、攻めに徹したステージングを披露。続く「Carry on」でも突き刺すような演奏を示し、騒ぎたい気持ちを煽り続けていた。ジッとしているのがもどかしい。揺れる身体を、心の中で叫ぶ衝動を止められない。

「オンラインは途切れたとしても、みんなの声は聞こえてます」と、仲間たちと繋がっている気持ちをとにかく伝えたくていたMSTRの姿も印象的だ。

終盤を彩ったのが、「Loveless」。想いを重ね合わせ、互いの熱を感じあいたい。華やかな調べを振りまき疾走する演奏の上で、愛しい人たちへ向け高陽した歌声をぶつけるMSTR。間奏のギターソロも、とても情熱的だ。「君は何を求めているの」と問いかけるその声に、「MSTR!!」と叫んでいた人たちも、きっといたのでは。
最後にCrack6がぶつけたのが、「KICK!」。この曲に導かれ、舞台の上にRickyが登場。MSTRとRickyとのコラボステージも、「Crazy Monsters」だからこそ楽しめる景色。思いきりハードエッジでロックンロールした楽曲を、RickyとMSTRがときに歌を交わしながら、ときに声をハモらせ、叫び、歌い上げる。2人ともモニターに足をかけ、前のめりの姿勢で観ている人たちを熱く挑発。ともにキックする姿も示しながら、観客たちが騒いでいるのを目の当たりにするような様で、凛々しくも情熱的なステージングを描きだしていった。こういうコラボライブが見れるのも、「Crazy Monsters」ならではだ!!

アンコール

Crack6の演奏を背景に、西田”marcy”昌史とRicky、MSTRがマイクを手にステージへ。3人で固く握手をした後、最後に全員で披露したのがお馴染み「CrazyMonsters」。この3人が「Crazy Monsters」と一緒に声を上げたときの迫力は、壮観だ。野太いロックンロールナンバーが、この日は一段とモンスター感を増して響いていた。舞台の上で雄々しく歌う姿を通し、往年のゴジラシリーズの3大怪獣勢ぞろいのようなときめきとわくわくを演奏中ずっと覚えていた。

今年の「Crazy Monsters」シリーズはこれが最後になる。例年なら、春に「Crazy Monsters~春の祭典~」を行っている。現状では、まだ具体的なことは言えないが、どんな形であれ、また来年も「Crazy Monsters」を開催してくれるはず。その便りを、しばし待っていて欲しい。
PHOTO:折田琢矢
TEXT:長澤智典

★インフォメーション★

■Crack6
Crack6 オフィシャルサイト
www.crack6.jp
千聖 twitter
https://twitter.com/chisatochang666

DDJ公式通販サイト>
https://ddj.official.ec
PENICILLIN YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCwZb-Yju0wx1ptQi_Clhxlw
PENICILLIN Web
https://www.penicillin.jp/
PENICILLIN twitter
https://twitter.com/PENICILLIN_info

■西田”marcy”昌史(from EARTHSHAKER)
Marcy BLOG
Ameblo.jp marcy-official
EARTHSHAKER twitter
https://twitter.com/es_family
marcy twitter
https://twitter.com/themarcyband
marcy facebook
https://www.facebook.com/themarcyband/

■Ricky
Ricky オフィシャルサイト
http://hyperneosoloist.com/ricky/
Ricky BLOG
https://ameblo.jp/ricky-soloist
Ricky twitter
https://twitter.com/Ricky_A_Prmkv
HyperNeoSoloist YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/HYPERNEOSOLOIST

―セットリスト―

Ricky

「闇の世界-Light to Light-」
「キミリテラシー」
「人の振り見て我がREFRECTION」
「ヨウコソサヨウナラ」
「0.1.0~Only One Ocean~」

西田”marcy”昌史(from EARTHSHAKER)

「GARAGE」
「ありがとう君に」
「旅人のララバイ」
「愛を飾ろう」
「WHISKY & WOMEN」

Crack6

「RE-Born〜Change the World」
「破壊不可能」
「カナリア」
「What is TRUE?!」
「Carry on」
「Loveless」
「KICK!」with Ricky

-ENCORE-
「Crazy Monsters」

Tags: 「Crazy Monsters」

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