「野村義男のおなか(ま)いっぱい お
かわりコラム」6杯目は唯一無二のガ
ールズメタルバンドAldiousからR!N・
Marinaが登場

ギターをこよなく愛するギタリスト・野村義男が、沢山の仲間を呼んでおなかいっぱいの内容でお送りする対談形式のコラム。おかわり6杯目は、日本が誇る唯一無二のガールズメタルバンドAldiousから、ボーカルR!N、ドラムMarinaが登場。
野村:本日はAldiousからボーカルのR!Nさん、ドラムのMarinaさんのお二方がいらっしゃいました。宜しくお願いします!
R!N・Marina:宜しくお願いします!
野村:『EvokeII』。速過ぎます、曲が!
R!N・Marina:あはは(笑)。
野村:テンポ感的には最後の2曲はすごい聞きやすかったんだけど、ツインギター炸裂の1曲目から既に耳が追いつけなくなって。
Marina:はい、最後の2曲はAldiousの中ではテンポ感的にはちょっと遅めの曲ですね(笑)。
野村:久々に耳が速さに追いつけなくなるくらい凄いバンドで、楽しませていただきました。
R!N・Marina:ありがとうございます!
Marina / R!N
野村:今回IIということは、Iもあるわけですよね?
Marina:Iは3月にリリースになってまして。
野村:3月! 凄い時期だ。
R!N:そうですね。で、IIが9月30日にリリースになりました。
野村:3月にリリースした時は、色んなライブとかツアーとかなんかイベントとか予定していたわけでしょ?
R!N:ほとんどの公演が延期や中止になってます。
野村:今の状況考えると、延期のまま中止になっちゃう感じなのかな?
Marina:私たちここ数年は毎年全国ツアーをやってまして。
野村:毎年! それどれくらいの本数やるんですか?
Marina:だいたい4月にスタートして、11月までは本ツアー。追加公演が12月というイメージで、1年かけて40本くらいですね。
野村:すごいっ! それね、若いからできるんだよ(笑)。
Marina:今年もいつも通り4月からツアーが開催される予定だったんですけど、ちょうどコロナが騒がれ始めた頃だったので……。
野村:ていうことは、毎年かなり演奏しているわけじゃないですか。実際それが出来なくなって、お二人はステイホームの時期は何してました?
R!N:正直自粛が始まった時はちょっと心が折れて。バンドの中でどうしようか、みたいな感じの空気が流れていたんですよ。
野村義男 / Marina / R!N
野村:それでも、バンドで集まったりとかしてたんだ?
Marina:今はリモートで何でもできるじゃないですか。リモートでメンバーとは連絡を取りあいながら、今は何が出来るんだろうっていう話を皆でしてましたね。
野村:仲良しだよね~!
Marina:はい(笑)。
R!N:うふふふ(笑)。
野村:僕なんかバンドいっぱいやってるけど、一切連絡とってなかったからね。
Marina:なんか私たち、音楽関係なく割と毎日連絡します。
R!N:うん。そうだね。
野村:どんだけ仲良しなのよ! でも、つながりというか安心感みたいなのは持てるかもしれないよね。
Marina:今R!Nちゃんが言ってくれたみたいに、最初はコロナでどうしようってなってたんですけど、メンバー皆で一緒にどうしていこうかって話し合いができたことが結構心の支えになったかなっていうのはありますね。
野村:偉いなぁ。
R!N:そこから、リモートセッションの動画作ってみようとか。顔が見えるラジオ番組というか、クロストークの動画を作ってみたり、ステイホームの間でもファンの方々に楽しんでもらえるようなコンテンツを生もうと試行錯誤しましたね。
Marina
Marina:あとは、本当はスタジオでリハとか音を合わせることがしたかったんですけど、やっぱりそれは出来なかったので、セッションとかリハもリモートでやってみたり、各々自宅で宅録して一個の動画にまとめるとか。
野村:それドラムは大変でしょ! どうやってるの?
Marina:それこそ私は宅録環境が全然整ってなかったんですよ。だからエレドラを一から全部そろえて。
野村:えー、エレドラそろえたの?
Marina:元々うちのリーダー(ギターのYoshi)が機械に強かったので、彼女の指導を受けながら色々セッティングしまして。もう今は私の部屋はほぼほぼドラムで、いつもよけながらベッドに行くみたいな(笑)。
野村:いいじゃないすか! ドラムのほうが偉いんだ。
R!N:あはは(笑)。
Marina:スペース的にはかなりドラムに取られちゃってるんですけど、今はちゃんと整った環境でできるようになりましたね。
野村: R!Nさんは歌とかどうしてたんですか? あれだけ声量があるとご近所迷惑も出てくると思うんだけど。
R!N:(笑)。結構そこが心配だったんですけど、意外と家の作りがしっかりとしてる建物だったのと、作業部屋は作っていたのである程度歌っても大丈夫でした。もともと配信とかの分野が結構得意だったので、機材も一式ありまして。
野村:デジタル、現代っ子!
R!N:完全にそっちだと思います(笑)。
R!N
Marina:本当にR!Nちゃんが加入してくれてから私たちも勉強させてもらうことが多くて。機材も含めて一番その辺のことを知っていて、慣れてるというか。頼もしいんです。
野村:いやいや頼もしい!そういうのは本当に頼もしいと思いますけど。そんな中ですが、今はリモートとか配信とかでのライブが主流だったりするじゃないですか、何か挑戦されましたか?
Marina:私たちも8月に初めて無観客ライブを開催しまして、それが今年に入ってからAldiousとしても初のワンマンだったんです。
野村:画面の向こうではたくさんの人が見てるわけだけど、なんかちょっと悲しいね。
Maria:そうなんですよ! Aldiousのライブって、お客さんとの一体感がつきものだったので。
R!N:無観客っていう空気感がどうなるのかなって、全然予測が出来なくて。
野村:やってみてどうでしたか?
Marina:でも意外と楽しかったです。
R!N:うん。
野村:自分たちで演奏できる宴会みたいな感じだよね!
Marina:本当にそうなんです!
野村:わかるわかる!
Marina:去年R!Nちゃんが正式加入して、でもトッキー(ギターのトキ)がちょっとお休みしてたんです。それで今年やっと5人で正式メンバー揃って、よしいくぞ!っていうタイミングでこういう状態になってしまって、出ばなをくじかれたみたいなのが正直あったんですけど。久しぶりにメンバーが一緒にステージ上で音を合わせた時、単純に嬉しかったというか。
R!N:うん。
Marina:画面の向こうのお客さんに届けなきゃって思いもあったんですけど、ドラム目線で後ろから見てても、ステージ上のみんながすごい楽しんでやっていたなっていうのはありました。
野村:ああ、そうだよね。きっとフロントの人達はいつもより頑張ろうとするよね。
R!N:そうですね! でもめっちゃ緊張しました!
野村:なんでだろうね、あれってライブのときとちょっと違うんだよね。普段のライブの時ってストレートな反応があるじゃないですか。でも無観客ライブとか配信ライブとかになると、今マジで楽しんでるのかな?もうちょっと頑張らなきゃいけないかな?とか思っちゃうのかもしれない。
Marina:本当にそれです。近年すごい数のライブをしていて、お客さんとの生の空間をすごい大事にしていたので余計頑張ったんだと思います。
野村義男
野村:アメリカの時はどうでしたか? 1月のWinter NAMMだよね。
R!N:私がAldiousに加入してから初の海外ライブだったので、いままでのツアーのライブとちょっと違った緊張感があったりだとか、MCとかも全部英語で話そうと思ってMCを書いてみたりもしました。みんな凄くストレートなんですよ。感情表現とかもだし、受け止め方というか空気感とかも日本と違った良さがあって。
野村:そうだよね。
R!N:あとは言葉がわからなくても、私たちの音楽をオープンに受け止めてくれる懐の深さというか。
野村:LIVEの映像を見たんですが、すっごい盛り上がってましたね! きっと忘れられない一コマになっちゃう瞬間だったんじゃないかなと思いますが、今年は人前のライブはアメリカだけってこと?
Marina:イベントと配信ライブと、大阪で人数を制限して1度ライブをしているので、何回かはやれてるんですけど、今まで通りのライブは出来ていない状態です。
野村:どうする今後? Aldious的にはどういう風にこれ抜け出しますか?
Marina:無観客とか、オンライン番組とかそういう方向に行くんじゃないのかなと思うんですが。
R!N:どうなるんだろう。難しいですね。
野村:じゃあコロナ禍がなくなってほぼほぼ落ち着いたら、まずはどこでやりたい?
Marina:今年の9月から10月にかけて初めてのヨーロッパツアーの予定があったんです。海外のファンの方からSNSとかでお声を頂いて待って下さっているので、海外に行きたいっていうのはすごく大きいです。
野村:じゃあ行きましょう! ヨーロッパ攻めて、次はアメリカ攻めて、アジア攻めして日本に帰ってくる。
Marina:まだこの状態なので読めないんですけど、一応来年はヨーロッパに行く予定にはなってるんですが。
野村:すばらしい。是非やってもらいたいですね! アルバム出したらやりたいもんねライブ。
Mairna:やりたいです、本来であればアルバムがでたらツアーだっていう感じの流れが毎年あったので。
R!N:このままじゃ年越せないって感じはありますし。
Marina / R!N
野村:自分達で演奏する場所とか作ってるし、やっぱすごく絆も強いじゃないですか。すごい素晴らしいと思いますよ。僕なんか4月から仕事してませんから(笑)。
R!N・Marina:あはは(笑)。
野村:こんなにメタル出来るお姉さんたちいないから、是非皆さんにもアルバム聞いてもらいたいですね。僕的には「愛しい男」に哀愁を感じて、その中に中森明菜山口百恵をみたんです。
R!N:めちゃくちゃわかります。
Marina:よく言われます(笑)。もともと歌謡曲とメタルの融合ってよくいわれてたんですよね。で、結構この曲も新しいテイストなんですけど、どこかオリジナルのAldiousらしさっていうのが残った楽曲で。メタルメタルしてる曲ではないんですけど、お客さんにも凄く人気曲なんです。
野村:メタルメタルしてないけど、すごいヘビーで重かったね。だからそういう重量感、重量的には下のほうに寄ってたんで、ロックっぽさは全然失われてないっていうか。早いだけじゃないっていうのが感銘を受けましたね。
Marina:嬉しいです!
野村:アン・ルイスがバーンって来た時に、周りの人たちが「アンちゃんはロックだねぇ!」とか言われてたのを、「違うのよ。あたしは歌謡メタルだからさ」ってテレビで言ってたのを見た時くらい衝撃を受けました。
R!N:かっこいい。
野村:言い切るかっこ良さがあって、そこからまたみんな好きになっちゃうみたいな。だからAldiousも言い切れる何かを見つけていったらもっと素晴らしくなると思います。
R!N・Marina:はい!
野村:今結成何年でしたっけ?
Marina:今年でデビュー10周年です。
野村:10年持つバンド自体もほんとに大御所しかいませんからね。ガールズだったらSHO-YAくらい?
Marina:前回のコラムを拝見したんですけど、SILENT SIRENさんも10周年でしたよね。
野村:ああ、サイサイもそうか! 生き残りましょう!
Marina:がんばります!
野村:まずR!Nちゃんは寺田恵子を潰しましょう!(笑)
R!N:ちょっと強い、強すぎます(笑)。
野村:若さがある!
R!N:SHO-YAさんのライブ映像とか結構見るんですけど、本当にカッコ良くて。
野村:うんうん、カッコ良いよね! あの人見た目も全然変わらないし。Aldiousもここから10年20年、変わらないよねって言われるようになろう。絶対2人はテンポとかキーとか落としたくないでしょ?
R!N:キーは絶対落としたくないですね!
Marina:がんばろ!
野村:僕らがどんどんゆっくりになっていく分、突っ走ってもらいましょう。
R!N・Marina:(笑)。
野村義男 / R!N / Marina
野村:とりあえずはアルバムを2枚聞いていただいて、ライブを再開した際には足を運んでもらいたいですね。あとはDVDも発売になるのかな?
Marina:そのDVDからYouTubeに何曲かあがってる形なんですけれども、海外公演が延期になってしまったのと、海外では配信ライブが見られなかったのでそんな皆さんにも届けたいなと思いまして。
野村:コロナが落ち着いたら是非世界をいただきに行ってもらいたいなと思います!それでは最後にこれを見てる皆さんにメッセージをお願いします。
R!N:今はコロナで先が見えない日々が続いているんですけど、Aldiousは強い女たちの集団なので屈することなく、前を向いて突き進んで行くので、是非これからも新制Aldiousに期待していてください。
野村:俺たちについてこいってことだね!
Marina:そういうことですね(笑)。本当にファンの方には長い間お待たせしてしまっていて、もどかしい気持ちはあるのですが。メンバー一人一人モチベーションとか熱っていうのは全然消えていないので、コロナが落ち着いて、またライブができるようになったら是非みんなで盛り上がりたいと思ってますので、楽しみに待っていて欲しいです。
R!N:野村さんも落ち着いたら是非見に来てください!
野村:あ、僕あんなに頭振れないよ? ベースのサワちゃんみたいなプロペラみたいにグルグルやったら頭とれちゃうもん。
R!N・Marina:(笑)。
野村:ファンのみんなも、メンバーも期待しているのはライブだって気持ちは一緒だと思うので、ライブ再開の時には全力で楽しんでもらえたらと思います。それでは本日はAldiousからボーカルのR!NさんとドラムのMarinaさんでした、ありがとうございました!
R!N・Marina:ありがとうございました!
撮影=大橋祐希
Marina / 野村義男 / R!N

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