舞台『偽義経冥界歌』がゲキ×シネで
10/24から全国公開 生田斗真、中山
優馬、藤原さくらによる舞台挨拶詳細
レポート

劇団☆新感線旗揚げ39周年にあたる2019年に“39サンキュー興行”と称して上演された、生田斗真主演舞台『偽義経冥界歌(にせよしつねめいかいにうたう)』。大阪、金沢、松本公演を行い、明けて2020年に東京、福岡公演を予定していたが、コロナ禍により東京は一部中止、福岡は全公演中止となった。

  
作品を見られなかった人にもぜひ作品を届けたいと、2020年10月24日(土)から、全国のゲキ✕シネで上映される。ゲキ✕シネ史上初、映像・音響・シアターデザインに力をいれた没入感あふれる「ドルビーシネマ」での上演も決定した。
 
10月21日(水)、舞台挨拶と先行上映会が行われ、出演者の生田斗真、中山優馬藤原さくらが登壇した。その模様を詳細にレポートする。
生田斗真「奇跡が起きたとしか言いようがない」
ーーまず初めに、一言ずつご挨拶をお願いします。
 
生田斗真(以下、生田):どうもみなさん、こんにちは。本日は『偽義経鬼滅の刃』に……。
 
中山優馬(以下、中山):ちがうよ、ちがうよ! ちゃんと読んで(笑)。
 
生田:キッズたちが間違って観に来てくれないかなと思っています(笑)。向こうはアニメでたくさんバンバン戦っていますけれども、こっちは人間がバンバン戦っています。アニメも面白いけど、演劇はもっと面白いぞ! よろしくお願いします。
 
中山:今日はありがとうございます。たくさんの皆様に観ていただける日が来るのを楽しみにしておりました。よろしくお願いします。
 
藤原さくら(以下、藤原):今回は私も、前もってゲキ✕シネを予習して、この場に立っているので、ゲキ✕シネの魅力をいろんな人に感じてもらいたいなと思います。よろしくお願いします。
 
ーー生田さんは、劇団☆新感線も4度目の出演で、もはや準劇団員でございますが、どうでしたか、今回の稽古を振り返ってみて。
 
生田:そうですね、この『偽義経冥界歌』は2019年と2020年バージョンで、2年間にわたって上演した作品であります。2019年は大阪、金沢、松本と行かせていただいて、2020年は東京公演と、そして博多に行きました。2020年は皆さんもご存知かと思いますけれど、博多公演が一度もできずに東京に帰ってきて、僕たちはすごく悔しい思いをしたんですけれども、奇跡的に2020年3月19日にライブビューイングを行うことができまして。
 
そのライブビューイングで撮った映像を、このゲキ✕シネという形で全国の皆さんにお届けできるという。本当にミラクルですね。奇跡が起きたとしか言いようがないお芝居になっていると思いますので、そんなことも含めながら、みなさんにご覧いただけたらと思います。
 
ーー今日会場にいらっしゃる方々も舞台を観られている方が多いようです。
 
生田:ありがとうございます。約3万人近くの方が観られずに、悔しい思いをしたと伺っています。今日が本当に世界初上映ですから。今日来た皆さんは宣伝部ですからね! お願いしますよ!(笑)。
 
ーー中山さんと藤原さんは初の劇団☆新感線。カンパニーの皆さんとのお稽古はどんな思い出がありますか。
 
中山:本当に優しくしていただいて。劇団☆新感線さんの有名具合がすごいじゃないですか。そこに初めて入れていただく時に、どういう風な自分になるんだろうと思っていたんですけど、皆様が現場にいやすくしていただいて、楽しく毎日笑いながら稽古場が進んでいった記憶が鮮明に残っているので、今考えても幸せな時間だったなと思います。
 
藤原:本当に舞台に出ることが初めて。もともと劇団☆新感線の舞台をお客さんとして観に行っていたので、自分が出るという想像が全然ついていなかったんですけど、本当に今までずっと観ていた劇団員の皆様含め、スタッフの方、共演者の人が本当に優しくて。舞台というのはこういうものなんだよというのを、初歩の初歩から教えていただいて、ありがたかったです。
 
ーーそれは生田さんの力も強かったのでは?
 
生田:まぁそうでしょうね!
 
中山:いや、僕らが答えるから! 危ない、アクリル板から飛び出るところだった(笑)。……でも本当に心強くて。座長であり、ムードメーカーであり。斗真くんの後ろで勉強させていただいて、よかったなと思っております。稽古でも斗真くんはいつも手を抜くことがなく、いつも全力でやられている姿を見て、自分ももっとやらなきゃなという思いに駆られていましたね。
 
ーーだそうですよ、生田さん。
 
生田:そうですね。劇団☆新感線は39周年、40年近くやられているわけで。僕らの先輩方は、上がっていた足が上がらなくなり、出ていた声が出なくなる。だけど、演出のいのうえさんが求めるものはどんどんハードルがあがっていって、体力とやることの大変さが反比例していく。そんな中でも魂を削って舞台に立っている先輩方というのは、本当に格好よく見えて、輝いて見えて。僕らもそんな姿を後輩たちやお客様に見せることができればなとずっと思ってやっていました。
生田斗真 撮影:阿久津知宏
 
ーー藤原さんは生田さんとのお仕事、どうでしたか?
 
藤原:私もちょっとしたアクションのような、逃げ惑いながらアクションするシーンがあったんですけど、それもすごく難しくて。斗真さんの方が私のアクションを覚えちゃって、最初にこうやってやるんだよと教えていただいたりとか、本当に助かりました。
 
生田:ありがとうございます、本当に。
演劇としてかなり完成度の高い作品に
ーー今回の作品は、ファンタジーをちりばめて、実は偽物なのではないかという説や、影武者なのではないかという説もある義経が奥州に匿われていたという史実をベースに作り上げています。この偽義経についてどんな印象ですか。
 
生田:偽義経の話? 僕が演じたのも、もちろん史実をもとにしているんですけれど、玄久郎という、ひょんなことから偽義経、つまり義経の偽物として人生を歩んで、戦乱の世に巻き込まれていくわけです。とにかく馬鹿で、情熱的で、愛情深くてとんでもなく強いという、劇団☆新感線のヒーロー像そのものという感じがして。毎日運動会のような、試合のような大変さがある舞台だったんですが、本当に、この舞台に立ってているという喜びを毎日毎日感じられる役と作品だったなぁと。
 
ーー2019~2020年とやられて、変化していったわけですよね。
 
生田:19年と20年バージョンは、キャストも少しだけ変わりましたし、19年の時に気づかなかったことをみんなで話し合って、こんな風にしたらお客さんも見やすいんじゃないか、こういうシーンを入れた方がいいんじゃないか、かなり練りこみながらつくったので、本当に演劇として作品としてかなり完成度の高いものに仕上がったのではないかなと思っています。
 
ーー中山さんと藤原さんは、公演中、面白かったなぁというエピソードはありますか。特に生田さんとご一緒して……
 
生田:やっぱりこう……。
 
中山:なんで答えるの! お兄さん聞こえてますか!(笑)。公演中もすごく楽しくて、勉強させてもらうこともたくさんあったんですけど、公演終わりとかに、じゃあちょっとご飯行こう、お肉食べにいくぞということがよくありました。だけど、今ここ何ヶ月か、この世の中の苦しい状況とかを見ていると、ああいう些細なこともすごく幸せだったなと。脳裏に焼きついています。
 
ーー生田さんは頼れるお兄さんだったわけですね。
 
中山:そうですね。
 
(会場から笑い)
 
中山:なんで笑うの(笑)。
 
藤原:本当にこの舞台は、稽古中もそうですし、本番も地方公演からスタートしたので、いろいろ遊びまわりながら、満を持して東京という時に、内容とか自分のキャラクターの立ち位置も変わったりした19年版と20年版だったんですけど。だから(公演中止が)悔しいなぁと思っていて。映画化がすごく幸せなことに感じます。
 
ーー藤原さんは、舞台に立って演じて、歌って、演奏も。どうでしたか。
 
藤原:ギターを壊すシーンや弦が切れちゃうシーンがたくさんあって、本当に弾いているギターもあるんですけど、ダミーのギターもあって。お姉ちゃんが観に来てくれた時に「弾いてなかったんだね」と言われたことがあって。すごく細部までスタッフさんが作ってくれたものたちと一緒にできるのが感慨深かったです。
公演中止は悔しかった。けれど、ゲキ✕シネで見ていただけるのなら
ーーこの公演は2019年、劇団☆新感線の旗揚げ39周年「39(サンキュー)興行」として、大阪、金沢、松本公演を行って、2020年は東京、福岡公演を予定しておりました。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、東京は一部中止、福岡は全公演中止となってしまいました。思いもよらぬ出来事で、人生の中でもなかったと思うんです。でもゲキ✕シネとして全国のお客様に観ていただくことにどんな思いがありますでしょうか。
 
生田:3月19日にライブビューイングをさせていただいて、全国の映画館のみなさんとつながったんですけど、その2週間前はずっと中止せざるを得ない状況が続いていたので、再開できるのかな、最後までできないんじゃなかという思いがあって。そんな中で3月19日、僕らは赤坂ACTシアター、お客様は映画館で、その場というか空気を共有していたんですけど、すごく、人の前に立ってお芝居をすること、そして受け取ってもらうこと。そういうことをすごく当たり前のように思っていたけど、当たり前じゃないんだなと思いましたし、たくさんの方々に『偽義経』を届けることができて嬉しかったなと覚えていますね。
 
中山:もちろん不本意な結果として、舞台は終わってしまったんですけど、僕たちは斗真くんを筆頭に、舞台上でこのお芝居を観ていただいて。この作品に携わっているスタッフさんはもっとたくさんいらっしゃいますから、その方たちとか、今日来ていただいた皆様とか、これから来ていただく皆様とか、意思疎通が、この作品を届けたいという思いと、この作品を受け取りたいという意地みたいなものを、このゲキ✕シネにはすごく感じまして。やってきたことには意味があるなと思いますね。皆様に映画館に来ていただいて初めて成立することなので、ありがたく、うれしく思っています。
 
藤原:やっぱり悔しいなという思いがあったんですけど、この前、試写会でこのゲキ✕シネを見させていただいた時に、本当に、細部の細部まで、一緒にやっていても見ていても、今まで気づかなかったような、みなさんの細かい顔の動きがよくわかった。自信をもって、みんなに見てもらいたい舞台を映画館で見ることができたので、嬉しい気持ちです。
 
ーー福岡公演が中止になってしまったときは、実際に行かれていたんですよね。
 
生田:そうです。博多座には僕たち現地入りして、舞台稽古というか、照明のチェックとか動きのチェックを続けていましたね。
 
ーー中止が決まった時はどんな思いだったのでしょうか。
 
生田:舞台の上で稽古をしている途中だったんですよね。みんなで判断して、福岡公演は全部中止にしましたということがアナウンスされたんですが、演出家のいのうえさんが「このまま何もせずに東京に帰るのは本当に悔しいし、浮かばれないので、最後に無観客で通し稽古をやりましょう」と言ってくださって。劇場の物販のお姉様方とかなかなか舞台を見ることができない劇場のスタッフの方に数名座っていただいて、その中で最後の舞台稽古をさせてもらいました。切なかったなぁ、あれ。
 
中山:切なかったですね。切ない以外の言葉がなかなか見つからないですけれど、でも、やれるとやれないとでは違いましたし、博多座に僕たちがこの作品でいたんだぞというのを刻みつけようという時間でしたね。
 
生田:本当にお芝居が終わって、カーテンコールをやっている最中に、2階席か3階席のところに横断幕みたいに、のぼりがバーっと上がったんですよね。博多座のスタッフの方々が、本当は劇場の周りに立てるはずだったのぼりを劇場に入れてくださって、僕たちに見せてくれて。そんな思いもあって、すごく忘れられない公演になりましたね、博多。必ずリベンジしたいなと思っています。
 
ーーご覧になっていたスタッフの人たちも胸いっぱいでしたよね。
 
生田:涙で前が見えないという感じでした。
 
藤原:そうですね、博多は地元だったので、みんなチケット取ってくれていたので、悔しいなぁと思っていたら、いのうえさんが「家族呼んでいいよ。おばあちゃんとかずっと楽しみにしていてくれたよね」と。それで、おばあちゃん呼んだら、一番前の席に座っていて。ずっとおばあちゃんが視界に……見つけやすかったです(笑)。
ーー公演を見られなかった人たちも今度はゲキ✕シネで見られるということですもんね!
 
生田:これすごいですよ! もちろん生の舞台で観ていただくのがすごいと思うんですけど、いまのゲキ✕シネってほんと凄くて、ドルビーシネマというのもありますし、生の舞台では見られない、汗とか涙とか呼吸とか空気みたいなものがすべて臨場感として伝わってくると思うので。本当に生でご覧いただいた方も、ご覧いただけなかった方も楽しめるものになっているんじゃないかなと思っています。
生田斗真が機転をきかせ、藤原さくらの新作アルバムの宣伝も
ーーちなみに、3人とも歌を歌うシーンがございました。最初から最後に至るまでの変化などありましたか。
 
藤原:そうですね、最初2019年バージョンで、最後斗真さんと一緒に歌うシーンがあったんですけど、2020年バージョンでは次郎も一緒に歌うシーンに変更になって。すごく、より兄上を苦労を弔うぞという、すごくいい、よりいいエンドになったなと感じましたね。
 
生田:歌のシーン……僕、中山優馬の歌を聞いたのは、NYC時代以来。
 
中山:やめてくれ! ずーっと言っている!(笑)。
 
生田:「ユメタマゴ」がさ……(笑)。
 
中山:いま「ユメタマゴ」の話じゃないから!(笑)。
 
生田:やっぱりお芝居をきちんと中心にやっている後輩なので、歌もレッスンしているんだろうなという感じがして、頼もしいですね。
 
中山:僕から見ると斗真くんの歌を聴けることが、レアなことなので、毎回毎回楽しかったですね。
中山優馬 撮影:阿久津知宏
 
ーー生田さんの歌声の変化は感じられましたか?
 
中山:もちろん、心でずっと歌われる方なので、毎回毎回、同じ歌はきっとなかったなと思いますね。藤原さんどうです?
 
藤原:もちろんそう思います。レアだなと思っていました。稽古中に歌のレッスンがあったんですけど、歌うんだと思って。
 
生田:この舞台をみて、藤原さくらの歌声に魅了されると思うんですよね。どうなの? やっぱり藤原さくらの歌聞きたいなと思っても、CDとか出ていないと。
 
藤原:宣伝させてくれるんですか(笑)。
 
生田:どうしたらいいんだろう?
 
藤原:本日10月21日にアルバムがリリースになりました。
 
生田:タイトルは?
 
藤原:『SUPERMARKET』という……
 
生田:ぜひお願いします、みなさん! 3年?
 
藤田:3年5ヶ月ぶりに。そのために今日この場に……冗談です。
 
ーーさすがの座長ですね。台本にないんですよ、これ(笑)。
橋本さとしやりょうなど、共演者との思い出は
ーー改めてカンパニーの方との共演の話も聞いてみようと思うんですけど、生田さんは橋本さとしさんと父と息子の関係でした。印象に残っていることは?
 
生田:さとしさんは本当に俳優として大好きな方で、尊敬している方です。さとしさんの濃さ、僕の濃さ、優馬の濃さで、ものすごい濃い家族になったなと思いますけど、本当にチャーミングな人で、天然な感じもあって。あんなにハンサムで格好良くて渋い役者さんなのに、ちょっと隙があって可愛らしい人だなといつも思っています。
 
さとしさん、役名とかをなかなか覚えられなくて。今回『偽義経冥界歌』もなかなか難しいんですよ、役名が。さとしさんが秀衡(ひでひら)。僕が国衡(くにひら)。優馬が泰衡(やすひら)。優馬にむかって「泰衡~」っていうシーン。何衡か分からなくなって、「うぉぉぉ、ひらひら~」って(笑)。かわいいなと思って。
 
ーー生田さんご自身はそういう経験はありましたか?
 
生田:僕、なかなかそんな面白ハプニングみたいなのはなかったんですけど、階段があって、舞台上に。八百屋っていう、坂になっていて、階段になって、坂になって。ちょいちょいつまずいていたね。
 
中山:僕、よくつまずいていましたね。こんなにこけるかっていうぐらい(笑)。「お母様落ち着いて」というセリフの時に、こけて。そのまま言ったんですけどね。全員がお前やんみたいな顔していて。
 
ーーりょうさんとご一緒された印象は。
 
中山:りょうさんですか。りょうさんも、ご一緒させていただくまでは、クールな方なのかなって。僕もそうなんですけど、顔の印象として、そう思われることが僕は多くて。りょうさんも格好いい感じでテレビで見ていましたので、どういう方なのかなと思っていたんですけど。りょうさんもチャーミングな方で、少女のような方でしたね。ご一緒していて楽しかったです。
 
ーー藤原さんは大変だったことはありましたか。
 
藤原:大変だったことだらけでしたね。セリフをぱっと失ったりとか。斗真さんとのシーンだったんですけど、どうするんだろうと見ていたら、そのまますぐ続けて、何事もなかったように舞台は進むんだなぁと思いました。
 
生田:生のライブだからセリフを噛んじゃうとか誰でもあるし、全然OKなんです。けど、さくらちゃんはね、最後の最後のシーンでセリフを噛んじゃった。それはいいんだけど、噛んだ後に「あっ」って言っちゃって(笑)。お客さんも「あっ、って言った」という空気が流れるちょい手前ぐらいに僕、セリフ入れて。まぁバレバレだったけどね(笑)
 
中山:でもすごいんですよ。本番中にギターのチューニングがずれていることがあって。それを直しながら芝居をして。
 
藤原:ありましたね。ポロンと鳴らしたら、ギターの音が全然狂っていて。泰衡とのシーンだったんですけど、チューニングを合わせて、なんとか鳴らせたということがあって。
 
生田:CDとか出した方がいいんじゃないの?
 
藤原:出したんですよ~...... って記憶障害じゃないですか?(笑)。
 
生田:タイトルは?
 
藤原:『SUPERMARKET』。
 
中山:聞いたわ、全部聞いたわ!(笑)
ドルビーシネマは「本当にすごい、まじで」
ーーいよいよ、10月24日から公開です。全国でこのゲキ✕シネが見られるわけです。生田さんは、ドルビーシネマでご覧いただいた。
 
生田:そうです。全国で7箇所ぐらいしかないとお聞きしているんですけど、映画館を探していただいて、ドルビーシネマのお近くに住んでいる方。なにそれ。ドルビーシネマのお近くに住んでいる方って(笑)。まぁお近くに住まわれている方はぜひドルビーシネマでご覧になってくださるとより臨場感、リアルに感じてもらえるんじゃないかなと思います。
 
ーー特にどういうところがすごかったですか。
 
生田:音がすごいです。右から矢が飛んでくるんじゃないの、左から斬られるんじゃないのってぐらいの臨場感なので、是非楽しんで欲しいと思います。あと、汗すごいです。本当にすごい。まじで。こんなことまで見えちゃうんですっていう感じです。楽しんでほしいです。
 
ーー藤原さんもご覧になった。
 
​藤原:見ました、見ました。自分で出ていた舞台なのに、音の演出だったりとか、動きとかもちょっとスローモーションになって戦いの臨場感が出るような編集がしてあったりとか、見ていて、本当に舞台の映画作品として完成させることってとても大変な長い時間がかかることだろうなと思いました。本当に面白かったので楽しんでください。
藤原さくら 撮影:阿久津知宏
 
中山:僕はまだ見ていないんですけど、ドルビーシネマの近くに住んでおりませんでしたのでまだ見れていないんですけど、僕も楽しみにしています。舞台の作品は舞台でしかなかなかみられないので、カット割が入ったりとか、どうなっているのか分からないですけれども……。
 
生田:全然説得力ない。
 
​中山:だって見てないもん(笑)。見てないのに(舞台挨拶に)呼んでいただいて、ありがとうございます。
 
生田:どこかの映画館で中山優馬とバッタリということも?
 
中山:はい、本当に見に行きますから。
 
ーー中山さんのお気に入りのシーンは。
 
中山:そうですね、この作品は殺陣が多いんですよね。新感線さんのなかでも多いと聞いています。その中でも、斗真くんとかずーっと殺陣をやっている。これは素晴らしい迫力で見所で、僕も大好きなシーンです。
 
ーー生田さんから見た中山さんのすごいシーンは。
 
生田:やっぱり、なんていうのかな、舞台で本当に大きな劇場なんですけど、きちんと細かい芝居というか、細部に渡ってしっかり役を落とし込んでやっているなと、ドルビーシネマ版、ゲキ✕シネで見て気づくことが多かった。目線の使い方とか眼光の鋭さとか、そういうことにまで、きちんとこだわって演じているんだなと思ったので。そういうところも映画でしか味わえない見どころかなと思います。
 
ーーこれから作品を楽しみにされている方へのメッセージをいただければと思います!
 
藤原:ゲキ✕シネ、私も初めて新感線の舞台を映画館で見させていただいたんですけど、音の迫力だったり、素晴らしいものを見たという気になりました。楽しんでください。お願いします。
 
中山:僕もこの作品をやっているときに体力的にしんどい日もたくさんあったんですけど、すごい元気になる作品なんですよね。この作品を見て、元気をもらえると思いますし、それだけの迫力と煌びやかな照明と細部までこだわった衣装と、いろんなものが合わさって素晴らしい作品になっていると思っていますので、楽しいと思います!
 
生田:本日はありがとうございました。感謝します。昨今、舞台の中継をテレビで見られたりとか、DVDで見られたりとか、増えてきていると思うんですけど、ゲキシネはレベルが違います。とんでもないクオリティで演劇をお届けできる、新しい体験が映画館でできると思うので、ぜひご覧になっていただきたいと思います。

『偽義経冥界歌』をドルビーシネマ(丸の内ピカデリー)で見た。あぁ、すごいものを見た。これが率直な感想である。最先端の光学・映像処理技術を採用した「Dolby Vision®️プロジェクションシステム」と立体音響技術の「Dolby Atmos®️」によって、まるで作品の中に入り込んだような、没入感を楽しめる。「ここはこんな表情をしているのか!」「ここで涙を流していたのか!」といった発見もあるし、衣裳や舞台セット、小道具の細かいこだわりを見ることができるので、素直に感動する。そして、映像ならではの見せ方も魅力で、例えば殺陣のシーンは一部スローモーションの映像編集をすることで、より立体感のあるシーンに仕上がっていた。劇場で本作をご覧になった方も、残念ながらご覧になっていない方も、ぜひゲキ✕シネで上演を楽しんで欲しいと思う。

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