go!go!vanillas『RUSH BALL 2020』ラ
イブレポート ――2年ぶりに帰還した
4人の勇姿が眼前にあるミラクルを噛
み締めて

『RUSH BALL 2020』go!go!vanillas
2018年末に起こった交通事故のため離脱していた長谷川プリティ敬祐(Ba)が、昨秋見事に復活。前回の『RUSH BALL』は3人体制でのステージだったgo!go!vanillasが、2年ぶりに4人での帰還を果たす!
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リハから容赦なく「エマ」「平成ペイン」とキラーチューンをブチかまし、会場の空気をすっかり我がものにしていた彼ら。そんな完全ホーム状態のなか、牧達弥(Vo.Gt)が鳴らすハーモニカを合図に、ゴキゲンな「Hey My Bro.」からスタート! 華麗なスティック使いもさることながら、満面のスマイルでも目を奪うジェットセイヤ(Dr)、前述の危機的状況など微塵も感じさせない極太のグルーヴィーなリズムを爪弾くプリティ。柳沢進太郎(Gt)はカラフルな旋律を実に気持ち良さそうに奏で、牧は芯のあるソウルフルな歌声を惜しみなく発し、泉大津全体を鼓舞していく。軽快なリフでオートマティックに踊らずにはいられない「チェンジユアワールド」では、2018年の曲ながら奇しくもいまの世にフィットしたリリックを受け、牧も「世界は変わるよ、絶対に変わる!」と力強く頷く場面も。
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「気候も良くてみんな踊りやすくなったんじゃない? 余裕があったら後ろの夕焼けを振り返ってみて。音楽だけじゃなくて、こういう自然だったりいろんな環境も込みで、(野外イベントは)やっぱり楽しいよな!」(牧)。陽が沈み始める時刻、オレンジ色に染まるドラマティックな景色すらもgo!go!vanillasのステージを祝福しているかのようだ。
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「僕たちもいろいろ考えながら、ここに立っています。今日は、このコロナ禍で作った新曲を初めて届けたいなと。いつもだったらガンガン暴れてほしいんだけど、まぁ僕たちが思いっきりこの鬱憤を晴らすので。大阪いきますよ!」(牧)
そう導いた新曲は、大きく変革しつつある世界で変わらないものを変わらないまま大切にしたくなる……この『RUSH BALL』の場を具現化したような言葉がエモーショナルなフレーズにのせられ、何ともグッと掴まれる。さらに、柳沢がオーディエンスへクラップで求めたコール&レスポンスでは、高速の要求にも難なく応え、最後には爆音クラップが泉大津を占拠!
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「また来年、みんなに素晴らしい未来がある、俺たちの未来に賭けてみよう!」(牧)と続けたラストは、プリティ復帰後初の新曲となった「アメイジングレース」だ。ハレルヤムード満載のハピネスなサウンドメイクからは、改めて4人が揃ってステージに立ち、それを自らの目と耳で確かめられる進行形のミラクルを噛み締めずにはいられない。終始、極上の笑顔をたたえながらプレイするgo!go!vanillasと、その笑顔が伝播したオーディエンスとの共鳴が美しい、ハートウォーミングなひとときとなった。
取材・文=後藤愛 撮影=田浦ボン
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