街全体が障がい者アートの美術館にな
る『アートパラ深川おしゃべりな芸術
祭』開催決定、7月31日まで作品大募

 今秋、江戸からの神社仏閣や名所旧跡のある江東区の門前仲町、清澄白河、森下が障がいのあるアーティストによる作品によって美術館になる! パラリンピックの競技会場のある下町・江東区の区民が中心になって、パラリンピックは来夏へ延期となったものの「世界に誇れる、後世に残るレガシー」として『アートパラ深川おしゃべりな芸術祭』を開催する。

アート大絵馬
 同芸術祭は新しい才能を発掘するだけではなく、障がいのあるアーティストの個性や魅力を広く社会に発信することで社会参加や収入支援に結びつけることを目指し、継続していくという。現在、全国公募展として作品募集している。
 アートパラ深川おしゃべりな芸術祭・上田欽一委員長は「このまちに住み、働く人たち60人以上が集まって、立ち上げた市民芸術祭です。障がいなどさまざまな理由で、まだ世の中に知られていないアーティストに光を当て、アートの力で人びとを引き寄せ、おしゃべりを楽しみ、お互いを認め支え合い、共に生きる社会を目指したい」とあいさつした。
 また、同芸術祭をプロデュースする東京工芸大学芸術学部デザイン学科教授の福島治氏は「15年前に障がいのある人が描くアートに出会い、とりこになってから、大学の研究テーマとして、障がいのある人のアートやものづくりを探求してきた。この公募展ではそうしたいまだ秘められた才能の持ち主たちを発掘し、光を当てたい。スペシャルアドバイザーにコシノジュンコさん、全国公募展の審査員に作家の林真理子さんや俳優の別所哲也さんなど、障がいのある人のアートを色眼鏡で見ることなく、新たな魅力や価値を発見し、社会に伝えることができる方に審査をお願いした」と語った。
アートパラ深川おしゃべりな芸術祭スペシャルアドバイザー,コシノジュンコ氏からの応援メッセージ
コシノジュンコ「アートパラ深川のスペシャルアドバイザーとして協力させていただきますコシノジュンコです。江戸の名残がある深川の町にアートによる文化の花を咲かせましょう。個性ある障害者の人たちのアートです。開催は下町の地元民の人たちです。たくさんの方がぜひご覧いただけますようよろしくお願いいたします」
林真理子「江戸の文化の中心になった下町、その中でも深川は、人びとに親しみと同時に敬意を抱かせる土地でした。いくつかの人気のある神社仏閣があったからです。ジンジャブッカク、リズミカルないい言葉です。神社もお寺も区別せず、まとめて敬って清らかにさせていただこうという心は、今の多様性に通じるものがあると思います。そんな深川で繰り広げられる障がい者の方々によるアート展をずっと楽しみにしてきました。創作の過程でご苦労があっても、芸術表現において、ハンデキャップは全く関係ないはずですから」
 入賞入選作品は、深川不動堂地下スペースとThe Fleming Houseの2カ所で、9日間にわたり展示される。芸術祭初日の11月15日には富岡八幡宮でオープニングセレモニーを開催。七福神巡りの発祥地でもある深川七福神の各寺社に巨大なアート絵馬を設置するほか、ご利益のある深川七福神巡りをしながらアート鑑賞もできる街歩きなど、多彩なイベントを準備。また、アート絵馬を描いた子どもたちが担ぐ「みんなのアート絵馬神輿」のお披露目、中村学園新館LADYでは福祉施設の自慢の逸品の販売や深川うまいもん市、The Fleming Houseではさまざまなモノをかけ合わせて新しい価値を生む、X [カケル]カフェやワークショップ、深パラバーを開催。さらには審査員を招いての表彰式やゴスペルコンサートも行われる。

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