SUPER BEAVER「ひとりで生きていたならば」で歌われるメジャー復帰への思い

SUPER BEAVER「ひとりで生きていたならば」で歌われるメジャー復帰への思い

SUPER BEAVER「ひとりで生きていたな
らば」で歌われるメジャー復帰への思

デビュー復帰作にふさわしいタイトル

SUPER BEAVERは、2005年の結成からインディーズ、メジャーデビューを経て、順調に活動をしていましたが、一度レーベルを離れます。
メジャーで活躍していた時代には、人気アニメ『NARUTO』のエンディングテーマを手がけ話題になりました。
しかし、一度レーベルを離れ、自主レーベルを立ち上げていた期間があります。
そんな彼らが2020年4月8日に再度メジャーに復帰。
デビューしてからずっと、メジャーで活動していたわけではない彼らにとって『ひとりで生きていたならば』は特別な曲なのではないでしょうか。

ひとりで生きていたならば 歌詞 「SUPER BEAVER」
https://utaten.com/lyric/mi20042319
歌い出しの歌詞から『ひとりで生きていたならば』という、タイトルにもなっているフレーズがさっそく登場するのが印象的ですね。
一見孤独や寂しさを感じさせるようなタイトルですが、冒頭の歌詞で『ひとりで生きていたならば』というタイトルが、マイナスの意味で使われていないことがわかるでしょう。
一人で生きていたら気づけないことや、味わえない思い。そういったものに思いを馳せ、一人じゃないということに感謝しているのです。
この楽曲には、実に8回も「ひとりで生きていたならば」という歌詞が登場します。
何度も同じ歌詞を登場させることで、誰かに支えられて生きることの喜び、大切さを強調している点が見事ですね。
「こだわる」ことは生きること
ひとりで生きていたならば 歌詞 「SUPER BEAVER」
https://utaten.com/lyric/mi20042319
何にもこだわらず、ただ何となく生きてしまえば、人生は楽かもしれません。
しかし、何にもこだわらず、楽な方へと流されてしまえば、大切なものさえ失ってしまうでしょう。
ここで歌われている「こだわること やめてしまえば 過去が嘘に変わる」というのは、SUPER BEAVER自身のことと重なります。
メジャーデビューを果たした後、自主レーベルを立ち上げ、今年になって再びメジャーに返り咲きました。
そんな彼らだからこそ「こだわること」がきっと大切なのです。
音楽を作るということは、自分たちの世界を表現することに他なりません。
誰かの心に響く音楽を作るためには、並々ならぬ努力とこだわりが必要なはずです。
メジャー復帰作だからこそ、彼らの抱える思いが色濃く反映されているのではないでしょうか。
“今まで頑張ってきたことを嘘にしないために、どんなに辛くても、こだわりを持って進み続けよう。”
そんな彼らの決意表明のように感じられます。

ひとりで生きていたならば 歌詞 「SUPER BEAVER」
https://utaten.com/lyric/mi20042319
どれだけ頑張っても、評価されなかったり、届かなかったりしますよね。
正解のない世界だからこそ、もがいても出口が見えず、もどかしさを抱えてしまうこともあるでしょう。
出口の見えない焦りや葛藤、苛立ちを抱えながら、それでもどうにか前を向こうとする、SUPER BEAVERの強い意志を感じます。
等身大の歌詞が刺さる
ひとりで生きていたならば 歌詞 「SUPER BEAVER」
https://utaten.com/lyric/mi20042319
1番の歌詞では、生きることは難しいと言っていたのに、ここでは生きる喜びを見いだしています。
「予想外の連続」の人生を嘆くのではなく、だからこそやめられないと言い切る歌詞からは、仲間がいることへの誇らしさを感じます。

ひとりで生きていたならば 歌詞 「SUPER BEAVER」
https://utaten.com/lyric/mi20042319
叶わない夢や大きな壁を前に、心が折れそうになることは数多くあるでしょう。
一人なら簡単に諦めてしまうような時でも、仲間やファンの存在が背中を押してくれます。
出会ってきた人の顔や、それぞれの思いが支えになり、メジャーに返り咲くまで夢を追い続ける原動力になったのかもしれませんね。
自分を思ってくれる人の存在というのは、信じられないほど大きな力になることがあります。
メジャーデビュー後、自主レーベル立ち上げを経て、再びメジャーに戻ってきた彼らが歌うからこそ刺さる歌詞ですね。
「ひとりじゃない」という強さ
『ひとりで生きていたならば』は、随所で一人ではないことへの喜びが歌われています。
ひとりで生きていたならば 歌詞 「SUPER BEAVER」
https://utaten.com/lyric/mi20042319
一人じゃないからこそ抱えてしまう思いがある中で、一人じゃないからこそ味わえる幸せもたくさんあります。

ひとりで生きていたならば 歌詞 「SUPER BEAVER」
https://utaten.com/lyric/mi20042319
自分一人なら、傷ついても、バカにされても、理不尽と戦っていく勇気は湧いてこないかもしれません。
でも仲間がいるから認められない悔しさや、理想と現実の狭間で苦しんだりするのでしょう。
人は、大切なものや人がいると、どんな逆境でも踏ん張れるのかもしれません。
この楽曲は、”一人で生きていたら楽なのに”というような、マイナスの意味合いではなく、”一人じゃなくてよかった”という、プラスの意味が込められているのでしょう。
理不尽さも悔しさも、一人では味わえないものばかり。
どんなに苦しくても、涙を流しても、みんなと繋がっていたい、そんな思いをひしひしと感じます。
まさに、メジャーに復帰した彼らの決意表明。
“どんな苦境でも決して逃げず、自分たちの音楽を待ってくれている人のために、仲間と手を取り合って進んでいこう。”
そんな思いを感じます。
これから先、SUPER BEAVERがどんな音楽を届けてくれるのか、楽しみでなりません。

TEXT 岡野ケイ

アーティスト

UtaTen

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