映画「溺れるナイフ」こんな恋愛に憧れる!危ういほどに美しい青春物語

映画「溺れるナイフ」こんな恋愛に憧れる!危ういほどに美しい青春物語

映画「溺れるナイフ」こんな恋愛に憧
れる!危ういほどに美しい青春物語

人気少女漫画原作の一生に一度きりの熱烈な恋

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2016年公開の映画『溺れるナイフ』は、10代の男女の恋愛模様を描いた青春映画です。
原作は、2004年から2013年まで別冊フレンドで連載されたジョージ朝倉の同名漫画。
ナイフのような鋭さと、危うさを抱える10代の繊細な心を多彩に描き、中高生を中心に人気となりました。
その実写映画として、自身も原作のファンである山戸結希監督がメガホンを取りました。
原作では小学6年生から高校生時代を描いていますが、映画では中学生から高校生時代にスポットを当てて制作。
ジョージ朝倉と山戸結希監督の世界観が凝縮した新しい作品となっています。
幻想的な美しさに惹かれる本作のあらすじや見どころを紹介します。
退屈な町で始まる至極のラブストーリー
▲『溺れるナイフ』本予告
東京でティーンモデルとして活動している、15歳の望月夏芽。
人気絶頂の最中に父親の都合で東京から離れた田舎町、浮雲町に移り住むことになります。
彼女は刺激的だった東京の生活から離れ、突然始まった退屈な暮らしに落ち込みます。
そんな中、神様がいる場所とされる立ち入り禁止の鳥居のある海で、金髪の不思議なオーラを放つ長谷川航一郎と出会います。
コウと呼ばれる彼は、町を仕切る神主一族の末裔。
町一番の権力者の息子であると共に、周囲を惹き付ける魅力を持つ彼には、町で自由にできないものはありませんでした。
神々しいほどに美しく、傲慢なほどに自由な彼に、強く惹かれていく彼女。
彼も、他の人にはない彼女の美しさに自身と対等な力を感じ、2人は自然と付き合うことに。
彼の幼馴染みの大友勝利や、彼女のファンを公言する松永カナとも親しくなり、浮雲町での生活も充実していきます。
お互いがいれば何でもできるような全能感に満たされる2人。
ところが、年に一度行われる火祭りの夜にある事件に見舞われ、これまでの関係が大きく揺るがされることになります。
彼女たちの不器用すぎる恋の結末を見届けてください。
人気若手俳優陣の繊細な演技に魅了される
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本作の見どころの1つは、原作ファンも納得のキャストが集まっているところです。
人気モデルの夏芽役は、ミステリアスな雰囲気で注目されている小松菜奈が演じています。
美しい容姿とは裏腹に、人間的で年相応の少女であることを感じさせる内面が垣間見え、子供とも大人とも言い切れない思春期の不安定さを丁寧に表現しています。
独特なオーラのあるコウ役は、高い演技力で映画やドラマに欠かせない存在の菅田将暉が演じています。
周囲に特別視されている少年の役を圧倒的な存在感で演じ、10代らしい笑顔から神秘的にも思えるまなざしまで、表情1つ1つに引き込まれます。
また、主人公たちの関係を支える友人には、ジャニーズWESTの重岡大毅と上白石萌音をキャスティング。
物語の中心をなす役柄を今注目の若手俳優陣が固め、原作のキャラクターが持つ無邪気さと危うさを見事に演出しました。
撮影期間はわずか17日でしたが、メインキャストが「燃え尽きた」とコメントするほどの熱量で演じ、映画でしか味わえない空気感を生み出しています。
幻想的な風景と音楽がストーリーを盛り上げる
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原作人気の高い本作は、ロケーションの美しさでストーリーの輝きを後押ししています。
特に、主人公の2人が様々な場所で時間を共にするシーンの映像美は、息を飲むほどに幻想的です。
撮影に使われたのは、和歌山県の各地。
歴史的情緒が漂う風景ばかりで、いくつもの神習が残る架空の町がリアルに作り上げられています。
まさに「神さん」の存在を感じさせる神聖さと青春の美しさが重なり、世界観に吸い込まれるような感覚を味わえるでしょう。
また、登場人物たちの心情を表すような色彩も、風景の印象を高めます。
幸せそうなひと時は光があふれる淡い色味ですが、関係が崩れてからは薄暗いような濃い色味に変化。
最初から最後まで見逃せないシーンが満載です。
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そして忘れてはならないのは、音楽の効果です。
本作は数々の映画の中でも珍しく挿入歌の多い作品で、主題歌を合わせて全41曲が採用されています。
坂本秀一が作り出す繊細かつ印象的な力のあるメロディが、映画の各シーンの風景とマッチして、観る人の心に沁み込みます。
さらに、大森靖子やおとぎ話など、注目を集めるアーティストが楽曲提供で参加。
曲の歌唱はすべて、ミスiD2015で山戸結希賞を受賞した堀越千史が担当し、透明感ある歌声を披露しています。
観る人によって持つ感想が異なる作風ではありますが、若く鋭い感性があふれていて『溺れるナイフ』のストーリーを描くにふさわしい音楽と言えるでしょう。
主題歌は映画とリンクするピュアな恋の歌
本作の主題歌は、ドレスコーズが手がける『コミック・ジェネレイション』。
ソロプロジェクトのドレスコーズとして知られる志磨遼平が、以前在籍していたバンド、毛皮のマリーズ時代に発表した楽曲です。
志磨遼平は本作で映画初出演も果たしており、主人公と芸能界を結びつけるカメラマンの広能晶吾という重要な役どころを演じています。
楽曲提供にあたり、自身でドレスコーズとして改めて再録音。ニューバージョンを「夏芽とコウちゃんのためだけに演奏した」とコメント。
より映画の内容に寄り添う楽曲に生まれ変わって、映画を大いに盛り上げてくれています。
▲映画『溺れるナイフ』主題歌「コミック・ジェネレイション」(ドレスコーズ)ショートMV
コミック・ジェネレイション 歌詞 「ドレスコーズ」
https://utaten.com/lyric/ni20061602
原曲で多くのファンの心を掴んだ軽快なロックサウンドを引き継ぎつつ、さわやかな曲調に仕上がっているところが特徴です。
そして、純粋さゆえに熱烈で、相手しか見えないほどの高ぶる恋心をロマンチックに表現した歌詞。
まさに映画の主人公たちの気持ちを代弁したかのようにリンクしていきます。
さらに、志磨遼平の耳に残る独特な歌声が、ピュアさたっぷりに真っ直ぐ歌い上げています。
10代のみずみずしい青春模様を映し出した映画のラストに華を添えます。
PVでは劇中のシーンが詰め込まれています。
コウと夏目の幸せいっぱいの雰囲気と明るい曲がマッチし、恋する喜びを感じさせてくれるような映像となっています。
映画主題歌用のニューバージョンは、2016年10月12日発売のシングル「人間ビデオ」に収録。
何度聴いても、懐かしい青春時代の恋心を思い出せる楽曲です。
映画「溺れるナイフ」は青春時代の美しさを映し出す!
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小松菜奈と菅田将暉の共演で話題となった映画『溺れるナイフ』は、10代の恋愛模様だからこその魅力にあふれた作品です。
思春期の頃の出会いは特別であり、それから何度恋をしたとしても、その記憶は心にずっと残っているという人が多いのではないでしょうか。
大人になって考えれば恥ずかしいほど、何事にも全力で、純粋に恋焦がれた日々。
人としての未熟さゆえの儚い美しさをまとった青春時代の空気を、本作から感じ取ることができるでしょう。
映画『溺れるナイフ』を観て、ドラマチックな時間を堪能してください。

TEXT MarSali

UtaTen

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