オオルタイチ、特別バンド編成での新
作リリース & ウリチパン郡『ジャイ
アント・クラブ』も再発

オオルタイチがスペシャル・バンド編成でニュー・アルバム『HOTOKENO』を3月10日(火)にリリースすることが発表された。

水曜日のカンパネラへの楽曲提供やアニメ『映像研には手を出すな!』の劇伴音楽など、様々なフィールドで活躍するオオルタイチ。本作は昨年活動20周年を迎え、大々的に開催した記念コンサートで集結した植野隆司(テニスコーツ)、石田多朗、トンチ(トンチトリオ / 滞空時間)田中馨(ex. SAKEROCK、ショピン)、岸田佳也(トクマルシューゴバンド他)、成田七海、川村蕗倭皇ら7名のミュージシャンと共に制作したニュー・アルバム。
OORUTAICHI with SPECIAL BAND

新曲「ほとけの」をはじめ、リアレンジを施された水曜日のカンパネラへの提供曲「愛しいものたちへ」、キセルをフィーチャーし2010年に発表された「燃えるひみつ」など、セルフ・カバーで新しく生まれ変わった全5曲を収録。歌を主軸としたバンド・サウンドにストリングスやスティール・パンの響きが交わる、これまでのエレクトロニック路線とは一線を画した新しいサウンドを提示しているとのこと。
オオルタイチ

さらに、2003年にオオルタイチとYTAMOにより結成され、2010年に無期限活動休止を発表したバンド、ウリチパン郡が2008年に発表した2ndアルバム『ジャイアント・クラブ』の再発も決定。同作はリリース当時、坂本龍一やUA、トクマルシューゴなどがコメントを寄せている。
ウリチパン郡

【坂本龍一 コメント】

POPSの究極のすがたは、わらべうたかな?
このアルバムを聴いていて、フトそんなことを思いました。
すごく時間をかけて、ていねいにつくってあるね。

【UA コメント】

黒潮にのってやってきた!? こんな爽やか変態、聴いたことない。

【トクマルシューゴ コメント】

こんな音楽に出会えた事が嬉しくて仕方がない。間違いなく日本屈指のポップグループ。
アルタナティブなポップのひとつの極みであるのに、未来を感じる音楽だ。

【内田也哉子 コメント】

デジャヴュにも、予感にも当てはまらない正真正銘、生まれて初めて聞いた音なのです。
しかしながら、私の小指あたりの細胞が実に楽しげに弾けているところをみると、どうやら現在の私には知り得ない記憶で繋がっていそうな気もするわけで、、、
ウリチパン郡の小気味良い謎は深まるばかり。

【岸野雄一 コメント】

「ウリチパン郡の国からこんにちは」
音楽から地域性が失われて久しい。農耕といった集団作業では、かろうじて、麦踏みの歌などのレパートリーが残ったが、産業革命以降、まず、機械がモノ作りのレパートリーの数々を奪っていった。しかしながら、機械の紡ぐリズムは我々を魅了し、それは新たなる共感覚=連帯を生み出していった。それはそのままテクノの誕生までつながるであろう感覚である。さて、地域コミュティからネット・コミュニティに移行した現代、せっかく規模はWWWまで広がったのに、かつてあったスケールの大きな、全人類への呼び掛けのような歌(六文銭「旅立ちの歌」や三波春夫「世界の国からこんにちは」等)は、絶滅の危機に瀕している。誰もがチマチマとしたマーケッティングで、友人が誉めてくれるような小規模コミュニティ・ミュージックしか作りやがらねえからだ。そんななかで、架空のフォークロアへの憧憬を音楽化し続けてきたウリチパン郡の新作は、まるで21世紀の理想郷での労働歌のようにスケールが大きい。ここに新しい広義の意味でのポップスが始まる予感がある。

【内橋和久 コメント】

ウリチパン郡という地には、秘密の道があるという。世界の何処へも通じる、秘密の道。その道を知るのは、たった4人の音楽家。今ぼくらに必要なのは、世界を繋ぐ、彼らの音楽。

【山本精一 コメント】

ウリチパン郡・新作に寄す
いつ聴いても不思議な音楽だ。
不思議だけど、でも、ずっと以前から聴いていたような感覚にもなる。
おそらくその理由は、この音楽が持つ、ある種の普遍性が、我々の琴線に触れるという事なんだと思う。特にメロディにはそのことを強く感じさせられる。このメロは、我々モンゴロイドが共通に持つ(宿す) タネが発芽したものだ。メロだけではない。声や、リズムや、曲自体のカタチや、全体の空気まで、なんとも懐かしい斬新さに襲われる。そして、それでいて、というか、それだからこそか、ウリチパン郡は、完璧に彼らだけの「律」を持っている。ちょっとこういう芸当はできないし、おいそれとこんなバンド出てこないのである。

平成二十年一月某日


【リリース情報】

OORUTAICHI with SPECIAL BAND 『HOTOKENO』

Release Date:2020.03.10 (Tue.)
Label:OKIMI RECORDS
Tracklist:
1. ほとけの
2. ソノニ
(『Cosmic Coco, Singing For A Billion Imu’s Hearty Pi』2011年発売に収録)
3. 燃えるひみつ
(『Futurelina / 燃えるひみつ』2010年発売に収録)
4. 愛しいものたちへ
(水曜日のカンパネラ『ガラパゴス』2018年発売に収録)
5. 依り洋々
(『Drifting my folklore』2007年発売に収録)

[Oorutaichi special band]
Vocal / Guitar:オオルタイチ
Guitar / Sax:植野隆司(テニスコーツ)
Piano, Synth / Gong:石田多朗
Steelpan / Chorus:トンチ(トンチトリオ / 滞空時間)
Bass / Contrabass:田中馨(元SAKEROCK / ショピン)
Drums:岸田佳也(トクマルシューゴバンド、他多数)
Cello:成田七海
Viola / Violin:川村蕗倭皇

==

ウリチパン郡 『ジャイアント・クラブ』

Release Date:2020.03.10 (Tue.)
Label:OKIMI RECORDS
Tracklist:
1. ゼノン
2. パヤパヤ
3. 記憶のパノラマ
4. カルマブルース
5. テルマ
6. 奪うは陰 分けるは陽
7. Boy
8. アトランティス
9. Limited Leaf
10. ファン菌

■ オオルタイチ(OKIMI RECORDS) オフィシャル・サイト(http://okimirecords.com/)

Spincoaster

『心が震える音楽との出逢いを』独自に厳選した国内外の新鋭MUSICを紹介。音楽ニュース、ここでしか読めないミュージシャンの音楽的ルーツやインタビュー、イベントのレポートも掲載。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着