高高-takataka-のふたりが語る、アコ
ギ2本で表現する音楽の可能性

アコギ2本だけで音楽を奏でるアコギボーカルデュオ、高高-takataka-。高瀬亮佑(Vo / Gt)と高田歩(Gt / Vo)の2人で結成された高高-takataka-は、アコギ2本でも表現の幅が広く、生の音へのこだわりを強く持っています。さらに昨年からの矢井田瞳さんとのコラボでも話題に。そんな彼らが2月25日、代官山SPACE ODDで行われるクリエティブマン主催のイベント「ニュー・ブラット」の国内版「New Blood vol.2」への出演が決定! 今回は結成秘話から楽曲作成の裏側、ライブへの意気込みをふたりに語ってもらいました。
左:高瀬亮佑(Vo / Gt) 右:高田歩(Gt / Vo)

バンド解散や音楽引退の危機を乗り越え
て結成

――お二人の出会いのきっかけは、高瀬さんが所属していたバンドの解散ライブに高田さんが見に行ったことだとお伺いしました。

高瀬 : 最初はそうですね。もう10年くらい前です。

――当時の印象はどうでしたか?

高田 : 僕は高瀬が所属していたバンドのギターの方が知り合いで見に行ったんです。ライブを見た印象は……MCでスベり狂ってた(笑)。

高瀬 : あまりいい印象ではないね(笑)。

高田 : でも、ステージを降りたらよく喋れる人で、そこで仲良くなりました。

――仲良くなったきっかけは何かあったのでしょうか?

高瀬 : 学生時代に共通のバンドを聴いていたことが大きかったかもしれないですね。実は僕が当時やっていたバンドは、僕のやりたい音楽のジャンルではなくて。本当は違うジャンルの音楽がやりたいと話をしたら、高田も「自分もそういうの好きです」と言ってくれて。当時のバンドが解散して、一緒に組んだのが始まりです。

――どんなジャンルの音楽が好きだったんですか?

高瀬 : スクリーモやポップパンクみたいなジャンルですね。アメリカのインディーズシーンが好きで、よく聴いていました。

――好きな音楽が一致したことでい意気投合したんですね。最初から今のように2人で音楽をやってこうと考えていたんですか?

高瀬 : いえ、最初は5人でバンドを組んでいました。1年半くらいやってたのかな。

高田 : そのバンドが解散して2人になったんですけど、高高-takataka-をやろうと思って始まったわけではなかったんですよね。バンド解散後、高瀬は音楽をやめようと思ってたらしくて。でも僕は絶対ギターを続けていきたかったので、サポートギタリストとしてやっていこうと決めていました。

高瀬 : そんなときに僕が弾き語りでステージに立たないかと誘われて。そこで最後に思い出を作って終わろうと思っていたんすけど、それまでアコースティックギターを弾いたことがなかったんですよね。アコギ未経験なのに1人でステージに立つのはハードルが高かったので、その時に高田を誘ってステージに立ったことをきっかけに高高-takataka-が誕生したような感じですね。

――2人でステージに立ったことがきっかけで、高瀬さんももうちょっと音楽を続けようと思ったと。

高瀬 : アコースティックギターを弾くのが面白くて、音楽をもうちょっと続けようかなとゆるい感じで始まりました(笑)そこがターニングポイントですね。もう今年で結成7年になります。

アコギ2本で新しいジャンルを作りたい

――高高-takataka-の曲を聴くと、アコギ2本と少ない楽器でも表現の幅がすごく広いなと感じました。

高田 : 結成からの7年でだいぶ表現の幅は広がりましたね。今と最初の頃では違うと思います。

――結成当時から軸となるものやテーマはありますか?

高瀬 : みんながやっていないことを形にしたいなとはずっと考えていました。バンドでもシンガーソングライターでもない、新しいジャンルを作りたいです。

――アコギ2本だけで活動している方々はなかなかいないですもんね。曲作りにおいて、分担はされていますか?

高瀬 : スタジオのセッションでなんとなく弾きながら2人で作ることが多いですね。

高田 : 弾いたり歌ったりしている中で、「それいいやん!」みたいな。

――各自で作ったものを持ち込むのではなく、一緒に作っているんですね。

高田 : そうですね。だから曲作りのスピードが遅いんです(笑)。

――元々音楽の好みが似ているとはいえ、意見が割れるときもあると思うのですが……。

高田 : 僕が結構はっきり言っちゃうタイプ。「はい、ダサい」って(笑)。でも2人とも「かっこいい」って思う瞬間は一緒なので、そこからできていきますね。

高瀬 : 高田は全く折れないから、俺が折れることの方が多いかも。でも意見が全く的外れなわけではないので、「じゃあそっちにしようか」と選ぶくらいですね。

――曲を作るときの着想はどこから得ていますか?

高瀬 : あるものに対してアレンジするのが得意なタイプなので、流行りの曲はもちろん、色んな音楽を聴いてイメージを膨らませていくことが多いですね。

高田 : 僕はギターだけにこだわらず、いろんな音から「これをアコギでやったらどうなるんだろう」と思いつつ試行錯誤していますね。面白いなと思ったものを自分のフィルターを通して弾いてみることが多いです。
――色々と試す中で、実際に弾いてみたらイメージと違ったこともありますか?

高田 : 全然ありますね。めちゃくちゃ失敗してます。今演奏している曲は、たまたま成功したやつです(笑)。僕らは最初2人でアコギを弾いて、高瀬が歌うスタイルだったんですけど、最近は僕もコーラスで歌うようになったんです。エフェクターも最初は使ってなかったけど、今では腐る程持っています。そうやってどんどん色んなことを試していますが、まだまだできることある気がしていて。これからも新しい奏法を生み出していきたいなと思っています。

――高瀬さんと高田さんの声はそれぞれ良さが違うので、それもまた1つのポイントになっていますよね。

高瀬 : たまたまなんですけどね。

高田 : 僕はずっとギターを弾くだけで歌ったことがなかったんです。家でこっそり歌うのは好きだったんですけど(笑)。僕が普段曲を聴いているときに鳥肌が立つ瞬間が、コーラスの声が重なる瞬間なんです。それが高高-takataka-でもできたらいいなと思って、歌い始めました。でも歌いたいとはなかなか言い出せず、高瀬に言ってもらうように仕向けました(笑)。

高瀬 : 僕らは2人しかいないから足し算で考えることが多くて。ちょっと寂しい部分に声を足してみようと言った気がします(笑)。

――高田さんのコーラスが加わることによって、また表現の幅も広がっていったんですね。作詞は基本的に高瀬さんがされていますよね。

高瀬 : はい。最初のころはメッセージ性より楽曲の世界観を重視していて、歌詞も楽器のひとつのように考えていたんです。歌は音に溶けているくらいでよくて、楽器の音がでかいほうがかっこいいと思っている部分があって。

――歌よりもギターを聴いてほしい、みたいな。

高瀬 : 最近は言葉にちゃんと力強さを持たせることを意識しています。歌があって、楽器があるような感じにシフトしました。歌詞のメッセージ性や歌の中にいるキャラクターももっと押し出していこうと考えが変わりましたね。

yaikoとのコラボによる音楽性や環境の
変化

――高高は矢井田瞳(yaiko)さんとのコラボも話題になっていますが、前から親交があったんですか?

高瀬 : 僕は去年からですね。

高田 : 僕が元々yaikoさんのデビューのサポートもされていた、ギタリストの西川進さんのアシスタントをしていたんです。yaikoさんがアコースティックの幅を広げたいと思っていたときに僕たちの音楽を聴いてくださったみたいで、一緒にやったらどうなんだろうと言ってくれてコラボすることになったんです。

――yaikoさんとコラボすることになったときはどんな気持ちでしたか?

高田 : 最初にコラボすることを聞いたときは鳥肌が立ちましたね。でも実際一緒に活動させてもらうと、めちゃくちゃ気さくな方で。今はいとこのお姉ちゃんみたいな存在ですね。

――yaikoさんとコラボしてからの変化はありますか?

高瀬 : 新しい演奏方法や音楽の知識がたくさん身につきましたし、めちゃくちゃ変化はありましたね。高高-takataka-にはまだ反映できてないので、早くやりたいですね。

高田 : 奏法の幅はすごい広がりましたね。あと、今まではただ自分たちが作りたい音楽だけを作っていましたが、お客さんを意識して曲を作るようになりました。ライブを見に来てくださっている人たちを沸かせるにはどうすればいいんだろうと考えて、自分たちの音楽に落とし込むようになりました。

――コラボしたことで、演奏方法はもちろん、周りの環境にも変化がありそうですよね。

高田 : yaikoさんとコラボしてMステに出させてもらったとき、全然会っていなかった友達から連絡が来ることもありましたね(笑)。おかんもすごい喜んでくれて、ちょっとは親孝行ができたかなと。

アコギ2本と自分らの声だけの演奏。ラ
イブ会場でしか聞けない生の音楽を聞い
てもらいたい

――2月25日に行われる「New Blood vol.2」で対バンされる方々はみなさん初共演ですか?

高瀬 : みなさん初めてですね。共演者のみなさんとのかっこいいトレーラーを見たとき、やっぱり中でも自分たちは異色だと思いました(笑)。でも、バンドサウンドに負けないような自分たちのカラーを出していきたいです。


New Blood VOL.2

2020/2/25(火) 東京 代官山SPACE ODD
出演:#UMEILO/#CVLTE/#高高 / #PRAISE

▼お申し込みURLhttps://t.co/2A6Q6kX2G9 pic.twitter.com/PcUvXw3RVt

— New Blood (@NewBloo40630058) December 26, 2019

――出演者のみなさんの系統がバラバラですもんね。バンドサウンドとはまた場の盛り上げ方も変わってくると思いますが、ライブで意識していることはありますか?

高瀬 : 人数が少ないグループは特に勢いで誤魔化せないので、お客さんの雰囲気や空気を感じとることが重要になってくると思います。予定通りにならないことがあっても、2人なら自分たちで修正もしやすいかなと。

高田 : 僕はステージに立ってる間は「今俺が1番上手い」と思って弾いています!演奏面で言うと、最近はループステーション(ギターやボーカルなど数小節のフレーズを演奏しながら録音・再生できるレコーダー)を使われる方も多いので、初めて僕たちのこと見た人とかにも「ループステーション使ってるんだね」とよく言われるんですけど、全く使っていません。ライブでは全部その場で演奏しているので、そこはこだわっていますね。

――全部その場の生の音が聞けるのはライブの醍醐味ですね……!

高田 : まだまだできることはあると思うので、この先も2人の音のみでやりたいですね。やり尽くしたら違うことをやるかもしれないですけど(笑)。

――ライブはどんな人に見てほしいですか?

高瀬 : このライブで今まで出会ってなかった人に出会えそうな気がしているので、初めての人に見てほしい気持ちはありますね。自分たちの音楽がどれだけ響くのかドキドキです。

高田 : 僕らみたいにアコギ2本でロックなことをしている人はなかなかいないと思うので、バンドを好きな方にも響いてもらえるような演奏をしたいなと思います!

――最後に、2020年の目標を教えてください!

高瀬 : 恥ずかしいこと言うと、名曲を作りたいなと。1曲でも名曲ができたら満足です(笑)。

高田 : 2019年はずっとyaikoさんと大きいステージにも立たせてもらっていたので、いい意味でyaikoさん抜きの高高-takataka-としても大きいステージに立てるようになりたいですね。
New Blood VOL.2
2020年2月25日(火)@SPACE ODD
OPEN 18:30 / START 19:00
TICKET : ADV ¥1,000(D別¥600)
<出演者>
PRAISE
UMEILO
CVLTE
高高-takataka-
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高高 公式webサイト
高高 Twitter

高高-takataka-のふたりが語る、アコギ2本で表現する音楽の可能性はミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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