台湾の音楽シーンとカルチャーが面白
い理由―宇宙人×寺尾ブッタ対談

日本のバンドがアジアツアーを組み込むことが増え、同時にアジアのバンドの日本のフェスへの参加やワンマンライブも増えつつある今。一番身近な国といえば台湾。本国以上にタピオカミルクティーが愛されてる日本の若者にとって、スイーツをはじめとする食文化で一番近いアジアなのは間違いないでしょう。

さて今回、日本ではサマソニに出演したり、ワンマンライブでも何度も来日し、Nulbarich(ナルバリッチ)やAwesome City Club(オーサムシティクラブ)らと共演。本国ではアリーナクラスの公演を控えているほどの人気バンド宇宙人(Cosmos People)。彼らが昨年末に台湾発のライフスタイルショップ「誠品生活」のプロモーションで来日しました。そのタイミングで、日本のメジャー/インディー問わず良質で新しいバンド/アーティストを台湾のライブハウスにブッキングしたり、日本のバンドのアジアツアーをサポートしたりしている寺尾ブッタさんとの対談をセッティング。台北バンド事情やシティとしての魅力を大放談!のつもりが日本のタピオカミルクティから、音楽に関する超真面目なイシューまでじっくり話してくれました。
Photography_Reiji Yamasaki
Interview&Text_Yuka Ishizumi
Translation_Nobuko Hoshihara
Edit_Ado Ishino[E inc.]

台湾のバンドはボーカルがいなくて。
「カラオケ部」のひとを連れてきたりし
た。

――漠然とした話なんですけど、台湾ってどういう所ですか?ジモティーからして。

アークェ(阿奎/Gt) : どうなの?って聞かれると難しいけど、まず暑い。気温が高いから薄着になってしまうんだけど、逆に家に暖房がないとか、気温が違うだけでだいぶ着る服や文化の違いがあるなと思う。
宇宙人のギタリスト、アークェ(阿奎)

シャオユー(小玉/Vo&Key) : 気候の話つながりだと髪型ですね。日本だとワックスをきれいにつけてウエットな感じにするんだけど、台湾は湿気が多いから、ウエット感を出すと「今、走ってきた?」みたいに汗流してるみたいになっちゃう(笑)。だからドライなサラサラヘアが台湾では感じがいいとされています。後はタピオカミルクティーが流行ってるけど、台湾のは日本の3分の1ぐらいの甘さ。それだけでも食の違いがあるかもね。

――本家からすると日本のタピオカブームは、ブーム過ぎて「バカだなぁ」とは思わない?

シャオユー : ちょっとだけ(笑)。でも台湾オリジナルの食が他の国でこれだけ売れるのは見てて嬉しい。ちょっと高いけど。
宇宙人のヴォーカル&キーボード、シャオユー(小玉 /中央)

ファンキュー(方Q/Ba) : 最近知った日本語が「タピる」(笑)。タピオカのための動詞があるんだなあって。前に見た日本のバラエティ番組で面白いと思ったのが、タピオカミルクティーの飲み方についてレクチャーする企画。大きいタピオカだったら一回で吸える個数が3粒とか、もうちょっと小さかったら5粒いけるとか、で、この店だったら大体これぐらいの大きさだから一回で吸い込むタピオカの量がどれぐらいなのか?っていうのを分析までしていて、その番組が台湾で話題になってた。
宇宙人のベース、ファンキュー(方Q)

――分析するところが日本っぽいです(笑)。ところで皆さんはどういう風に出会ってバンドをやろうと思ったんですか?

シャオユー : みんな同じ高校なんですよ。で、僕とアークェは同じ学年ではあるけど、同じクラスになったことはなくて、同じ軽音楽部みたいな部活に所属してた。ファンキューは同じ部活の先輩ですね。

――日本だとロックバンドやJ-POPのコピーから始めたりしますが。

ファンキュー : その頃はボン・ジョヴィとかガンズ・アンド・ローゼズとか、ドリーム・シアター、スティーヴ・ヴァイとか、ヨーロッパやアメリカのテクニカルなバンドのコピーをしてました。

――テクニカル!バンドを組む人たちは何から始めることが多いんですか?

アークェ : 先輩に誘われて、部活に入ってからやりたい楽器を決めたり、もしくは先輩に「お前この楽器やれよ」みたいに言われる感じ。

シャオユー : で、大体、ボーカルがいない(笑)。
――日本だけかもしれないけどバンドやろうぜっていう時のきっかけって、言い過ぎかもしれないけど音楽に対する崇高な思いというより、92%ぐらいはモテたい願望があるはずなんです(笑)。3人はどうだったんですか?

ファンキュー : 自分が最初にアコギを始めたときはちょっとそういう気持ちはありました(笑)。他の人が弾いてて「かっこいい」って言われてるからやってみようかなと思ったんだけど、部活に入ってからはベースになって、やり始めたらもうモテたい気持ちよりただ面白くてずっとやってる感じかな。

――シャオユーさんはボーカルいなくて自分でやることに?

シャオユー : 部活では楽器が弾ける方がクール! とされていたから、みんな楽器をやりたがるんです。で、ボーカルが必要なときはカラオケ部から歌える人を呼んできて歌ってもらう。歌える人は必ずしも楽器を触りたいわけではないから、お互いのニーズをうまく組み合わせる感じですね(笑)。今の学生はどちらかというと自分で弾きながら歌う人が多くて、そっちの方がスタイルとしてはいいと思う。バランスもいいし。

アークェ : 「モテる」ってことには共感するし、自分もギターを始めた頃は多少なりともそういう気持ちはありましたね。習っていたギターの教室が女子校の隣だったんだけど、ギター持ってたらモテるだろうと思って、ギター持って教室に入っても全く誰も見向きもしてくれなかった(笑)。それを実感してからは真剣にギターをやるようになりました(笑)。

――いまやモテ散らかしてますからね(笑)。

アークェ : (笑)、今、逆に街中でギターとかベースを背負ってる人がいたら一所懸命視線を送ってあげます。
台湾の音楽シーンとカルチャーが面白い理由―宇宙人×寺尾ブッタ対談はミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。

ミーティア

「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。

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