開催迫る《劇団「地蔵中毒」寄席》に
て落語を披露する6名のメンバーを新
着フォトと共に紹介

“新世代ナンセンス演劇の旗手”として昨今、笑いが好きな小劇場ファンの間で高い人気を集める劇団「地蔵中毒」が、来たる2020年2月1日(土)、東京・渋谷のユーロライブで《劇団「地蔵中毒」寄席 vol.1~ふやけ寿司再生工場~》というお笑いライヴを開催する。
このイヴェントでは、劇団「地蔵中毒」のメンバー6名(大谷皿屋敷、栗原三葉虫、関口オーディンまさお、かませけんた、東野良平、立川がじら)による落語と、ゲスト芸人「春とヒコーキ」(14:00の回)・「まんじゅう大帝国」(18:30の回)による漫才が披露される。また、「地蔵中毒」の短編演劇(作・演出:大谷皿屋敷)も上演が決定、武内ビデオ、宇都宮マーチ、hocoten、礒村夬といった、劇団おなじみの顔ぶれも登場する。
落語を披露する「地蔵中毒」の6人は全員が、各々の通っていた大学の落語研究会で、ほぼ同時期に精力的に活動していた。特に注目したいのが劇団の主宰を務める作・演出の大谷皿屋敷だ。彼は、北海道大学在学中の2012年に「てんしき杯」という学生落語の全国大会で優勝を果たしたこともある“学生落語界のカリスマ的存在”だった。大谷が大学卒業後に上京して劇団を旗揚げすると、かつて競争相手でもあった落研出身者たちが続々と参加し、現在の発展へとつながったのだ。そこには、由緒ある明治大学落研出身の立川がじらのようなプロ噺家(現在、落語立川流所属の二つ目)もいたのだった。
(撮影:塚田史香)
そんな中、2月1日の《劇団「地蔵中毒」寄席》に向けて、高座にあがる6名の初めて明かされる個人情報と新着フォトが届いたので漏洩…紹介する。
大谷皿屋敷
■生年月日・出身地:1989年4月13日/北海道札幌市
■出身落研・高座名:北海道大学落語研究会・是家リアル(これがりある)
■劇団参加の経緯:動物保護のNPO法人として設立したのですが、大幅にプランが変わり、最終的に劇団になってしまいました。今は、カフェで書いた珍文を友達に発声してもらう活動をしています。
大谷皿屋敷  (撮影:塚田史香)
栗原三葉虫
■生年月日・出身地:1987年1月20日/北海道室蘭市
■出身落研・高座名:東海大学落語研究部・頭下位亭黒麿(とうかいていこくまろ)
■劇団参加の経緯:劇団「地蔵中毒」って言う謎のTwitterアカウントからフォローされて、アイコンも地蔵だし、変なことしか呟かないしスッゲー気持ち悪いって事がありました。それを当時から良く遊んでいた大谷さんに話したら、「それ俺です」と言われてそのまま参加しました。現在は会社役員です。
栗原三葉虫(舞台写真より)  (撮影:塚田史香)
関口オーディンまさお
■生年月日・出身地:1988年6月16日/神奈川県川崎市
■出身落研・高座名:中央大学落語研究会・三流亭流三(さんりゅうていりゅうざ)
■劇団参加の経緯:第1回公演でやっていた「両津勘吉が大原部長をひたすら拷問にかける短編作品」に衝撃を受け、参加を志願。現在、育休中。
関口オーディンまさお  (撮影:塚田史香)
かませけんた
■生年月日・出身地:1986年4月17日/茨城県日立市
■出身落研・高座名:拓殖大学落語研究会・出々亭煙虫(でいでいていもくちゅう)
■劇団参加の経緯:第2回の打ち上げで、好きなバンドと漫画で大谷皿屋敷と意気投合して参加。制作スタッフとしてのつもりが、台本に名前があったのでそれとなく出演し以後4年ぐらい経過。親しみ持てる系の狂人ポジション担当。目が怖いのはExcel(仕事)のせい。冬場は加湿器をよく炊くタイプ。
※2020年3月12日~16日 佐藤佐吉演劇祭2020参加公演 中野坂上デーモンズの憂鬱 第16回本公演「園」出演予定。
かませけんた  (撮影:塚田史香)
東野良平
■生年月日・出身地:1990年5月26日/スペイン サラマンカ
■出身落研・高座名:北海道大学落語研究会・爆笑王(ばくしょうおう)→鳳亭喜爆斎(ほうていきばくざい)→鳳亭圓斎(ほうていえんざい)
■劇団参加の経緯:あてもなく上京し、バイト先を3ヶ月で潰すあてもない生活を送っていたところ、大谷から第4回公演に誘われノリで参加する。現在は役者として活動中。客演する度に「演劇って本当はこうなのかあ」と思っている。
※2020年3月10日~3月15日 佐藤佐吉演劇祭2020参加作品 コンプソンズ ♯7「何を見ても何かを思い出すと思う」出演予定。
東野良平  (撮影:塚田史香)
立川がじら
■生年月日・出身地:1986年5月21日/群馬県前橋市
■出身落研・高座名:明治大学落語研究会・和泉家綺麗な琳太郎(いずみやきれいなりんたろう)→うつみ琴々(きんきん)→駿河炎誌(するがえんし)
■劇団参加の経緯:入門以来、師匠(立川志らく)が主宰する劇団のお手伝いをしておりましたところ、学生落語界で話題だった“人体が溶ける落語をする北海道の男”が劇団を旗揚げしたと聞き、地蔵中毒の第1回公演を観に行ったのが始まり。現在は落語家として、毎月の独演会など各所で活動中。
立川がじら  (撮影:塚田史香)
かくして劇団「地蔵中毒」の6人による落語会《劇団「地蔵中毒」寄席》は、ひとりひとりの話芸において劇団各メンバーの芸風のルーツを垣間見ることができる貴重な公演となる。ちなみに本文の筆者は或る場所で是家リアル(大谷皿屋敷)の小噺を目撃したことがある。それはまさしく「ひとり地蔵中毒」というべき高濃度な狂乱の一席であった。だとすれば、彼らの落語を観ずして人は「地蔵中毒」論などけっして語れないだろうと確信した。
なお、今回ゲストとして参加する二組のお笑い芸人たちも、やはり同じ時代の空気を吸っていた学生落語仲間だった(「春とヒコーキ」は土岡哲朗・ぐんぴぃ共に青山学院大学落語研究会、「まんじゅう大帝国」は竹内一希が日本大学藝術学部落語研究会、田中永真が東京理科大学落語研究会の、それぞれ出身である)。彼らの世代に共通する笑いの感性を見出すこともまた楽しからずや、といえそうである。
文=安藤光夫(SPICE編集部)

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