難解な方程式-トリック-を解け!天才「ガリレオ」が実に面白い

難解な方程式-トリック-を解け!天才「ガリレオ」が実に面白い

難解な方程式-トリック-を解け!天才
「ガリレオ」が実に面白い

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超人気ミステリードラマ「ガリレオ」とは?
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テレビドラマ『ガリレオ』は、“実に興味深い”、“さっぱりわからない”が口癖の天才物理学者・湯川学(演:福山雅治)が、女性刑事と共に複雑怪奇な殺人事件のトリックを暴くサスペンスドラマ。
原作は、ミステリー作家・東野圭吾原作の『探偵ガリレオ』シリーズです。シリーズ累計発行部数は、1000万部を突破し、2007年に放送されたテレビドラマ1作目の平均視聴率は20%以上を記録した超人気作です。
シリーズのなかでも『容疑者Xの献身』は2006年に第134回直木賞を受賞し、2008年には映画化されました。切ない結末に泣ける傑作としてファンから評価されています。
テレビシリーズは、2007年と2013年にフジテレビの月9枠で放送されました。
基本的に物語の冒頭から容疑者が登場し、相棒の女性刑事(1作目は柴咲コウ、2作目は吉高由里子)が被害者周辺の人物の事情を探り、湯川教授が現場周辺の異変や発言などあらゆる手がかりを元にトリックを炙り出して、犯人を見つけ出します。
ほぼ短編集から映像化されており、基本的に1話完結なので、どのエピソードから見ても楽しいですよ。
また、唐沢寿明、広末涼子香取慎吾、堀北真希、深田恭子、久米宏、桐谷美玲桐谷健太、天海祐希などがゲスト出演しています。彼らが加害者、被害者になるなんて有り得ないと思いたくなる豪華さですよね。
難しい役どころを演じるゲスト陣の表情、声色までこだわった引き込まれる演技にも注目して見てください。
多彩なトリックを暴く湯川先生に大注目!
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ドラマ『ガリレオ』では、犯人や被害者と分かる人物が冒頭から登場するので、犯人が誰なのかを視聴者に深く考えさせないところがユニークです。
湯川先生自身が犯人や犯行動機に一切興味を示さないので、犯人がどのような方法で完全殺人を仕立て上げたのかだけに集中して見ることができます。
テレビシリーズで起こる事件は、人体発火、幽体離脱、予知夢など超常現象が絡む不可解な事件から、湯川先生の中学時代の同級生が絡んだ密室殺人事件まで多種多様。
不可思議な現象、アリバイ工作も全て湯川先生が科学的に解明し、トリックを実験で再現できてしまう湯川先生の格好良さに、思わず“おお~っ!”と感心してしまいます。
毎回、視聴者を飽きさせない種明かしに目が離せませんよ!
真実を探求する凸凹最強タッグがかっこいい!
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ドラマ『ガリレオ』といえば、論理派でクールな湯川学と情熱を持った女性刑事の軽妙な掛け合いが欠かせません!
福山雅治演じる主人公・湯川学は、帝都大学の准教授。長身で、テニスやボルダリングなど多彩なスポーツを嗜み、感情を表に出さないクールな面持ち。そのため、彼の授業の受講生は全員女子学生です。
一見、非の打ち所のないイケメンの湯川先生ですが、興味のない話を聴かない、子ども嫌いなど、かなりアクの強い性格の持ち主です。
そんな湯川先生ですが、普通では有り得ない事象が起きた事件であれば原因解明のために捜査協力に応じ、徹底的にトリックを突き詰めていきます。
全ての手がかりが頭の中で繋がり答えが見つかると、地面や壁など書けそうなところに物理・化学の数式をスラスラ書くシーンはスタイリッシュで印象的。全てのトリックを、事件現場や実験可能な安全な場所で完全再現してしまうのも圧巻です!

そんな湯川先生に翻弄されながら共に捜査する相棒が、内海薫(演:柴咲コウ)と、岸谷美砂(演:吉高由里子)です。
原作では湯川先生の相棒は草薙俊平(演:北村一輝)ですが、女性刑事を相棒としたことで、ふたりの性格の違いがより明確になっています。
水と油のようなふたりがお互いの意見をぶつけ合いながら真相を追及する姿はかっこよく、1秒たりとも目が離せません。
1作目に登場した内海薫は、かつて痴漢を65人検挙した実績と強い正義感の持ち主。
クールな理系湯川教授の頭脳と、情に厚く正義感の強い内海の行動力。全く性格の異なる二人の会話はちぐはぐで微笑ましく、見ていて楽しいです。
物語が進むにつれ互いの優しさに気づき、次第に息の合った連携ができるようになり、更に面白くなっていきますよ。

2作目から内海の後任として登場するのが、岸谷美砂。
エリート街道をひた走り、プライドの高い彼女。湯川先生のペースに巻き込まれがちですが、それでも事件の真相を突き止めたい強い思いから、湯川先生の堅い心をこじ開けていきます。
特に内海薫は、原作の草薙俊平に引けを取らない人気キャラ!
そんな内海の魅力が詰まったスペシャルドラマ『ガリレオXX 内海薫最後の事件』も熱いので是非ご覧ください。
シリアスを吹き飛ばすアップテンポなラブソング!「KISSして」
ドラマ『ガリレオ』のテレビシリーズ1作目の主題歌『KISSして』を歌ったのは、KOH+!福山雅治が作詞・作曲、プロデュースを担当し、柴咲コウが歌う『ガリレオ』でしか見られないスペシャルユニットなんです。
『KISSして』は、リズミカルでアップテンポのラブソング!
ですが、何故ミステリー作品なのに明るい曲調のラブソングなのでしょうか?
それは、ドラマプロデューサーの“毎回人が死ぬドラマなので、エンディングは明るい曲でいきたい”という意見から、ドラマの中で重たくなった空気を持ち上げられるような明るい楽曲になったそうです。
そこで福山雅治が”もし内海薫が恋をしたら?”という設定を思いつき、作詞・作曲しました。
早速歌詞の一部を見ていきましょう。
KISSして 歌詞 「KOH+」
https://utaten.com/lyric/jb10711153
内海薫の湯川先生を意識するドキドキが情熱的に、ストレートに表現されていますね!
“チュッチュチュルルールッチュ”の軽快なコーラスの可愛さと、甘酸っぱい歌詞に思わずキュンとなってしまいますよね。
歌詞に描かれた恋する気持ちへの戸惑いと成就させたい気持ちの高まり、献身的な愛情にときめいたり、憧れたり、心が動かされます!
「幸せの答え 導き出す」「方程式 探求中」など、理系男子・湯川先生らしい表現も盛り込まれていて、作品の世界観を大切にしているのが伝わってきませんか?
一方で、湯川先生に惹かれ、つい彼の言い方を真似ている内海もイメージできますね。
彼との距離はどうしたら縮まるのか、一生懸命に考えて行動する内海を応援したくなります。

「笑えない 泣けない夜も味方でいるから」「ねぇ もう ぜんぶぜんぶ あげるから」という歌詞からも、クールな湯川先生を公私にわたって支えたい、素直でひたむきな気持ちが伝わってきますね。
それに続く「誰にも見せなかった”とっておきのボク”」は、湯川先生に伝えたいありのままの想いと、こみ上げてくる熱い気持ちを情熱的な内海らしいストレートな表現で綴ることで、一言一句まっすぐに胸に響いてきます。
物語が進むにつれ、少しずつお互いを気にかけるふたり。本当に結ばれるかどうかは“さっぱり分からない”ですが、恋する乙女の心を巧みに表現した“実に興味深い”楽曲です。
恋の空回りに共感できる片思いソング!「恋の魔力」
2013年に放送されたテレビドラマ2作目の主題歌『恋の魔力』も引き続き、KOH+が担当しています。
こちらもラブソングですが、福山雅治のギターと共に徐々に盛り上がり、耳に残る心地よい楽曲です。
この楽曲は、内海薫と岸谷美砂をイメージして作られています。
早速、歌詞の一部をを見ていきましょう。
恋の魔力(ドラマ「ガリレオ」主題歌) 歌詞 「KOH+」
https://utaten.com/lyric/jb81307002
歌のテーマは、素直になれない片思いのもどかしさ。
歌詞を全体的に見ると、歌の主人公はプライドの高さが邪魔をして素直になれない不器用な岸谷美砂と印象が重なりますね。
振り向いてほしいのにうまくいかず、まじめに自分を分析しようとする部分は真面目な内海薫にも似ています。
彼の顔を見ると、普段通りに話せない。どこか意地を張ったり、素直になれない。
「恋心こじらせてる」という表現もどこかぎこちない態度を通して、好意に疎い彼に恋心を気づいてほしい気持ちが垣間見えます。

恋の魔力(ドラマ「ガリレオ」主題歌) 歌詞 「KOH+」
https://utaten.com/lyric/jb81307002
夢の中なら一緒にいられるのに、現実では縮まらない距離感。
それでも恋を諦めたくない気持ちが歌詞と優しい曲調から素直に、ふんわりと伝わってきます。
聴き終わる頃には心が温かくなっている、親しみやすい片思いソングです。
結ばれなくても愛したい、哀愁漂う映画を彩った「最愛」
最後に紹介するのは、観客動員数200万人を超えた大ヒット映画『容疑者Xの献身』の主題歌、『最愛』です。
映画には、テレビシリーズ恒例の湯川先生が数式を書くシーンがありません!痛快に謎を解くテレビシリーズとがらりと印象を変え、重厚で哀愁漂うストーリーが胸に染みる名作に仕上がっています。
物語の中心を担うのは、元夫を殺してしまった花岡靖子(演:松雪泰子)とその娘・美里、アパートの隣人で彼女達を庇う天才数学者・石神拓哉(演:堤真一)の3人。
石神は、共に罪を犯した娘を守りたい靖子の気持ちに応え、アリバイ工作や事件の隠蔽を行い、捜査を難航させていきます。結末で語られる真実や、128分を通して描かれる濃密な人間ドラマは心が揺さぶられます。
KOH+が歌う主題歌『最愛』の歌詞には、石神の花岡靖子への気持ちをありのままに綴られています。
歌詞の一部を見ていきましょう。
最愛 歌詞 「KOH+」
https://utaten.com/lyric/jb10810505
『最愛』はドラマ主題歌と印象が異なる、しっとりとしたバラード。柴咲コウの優しく、温かい歌声に心が洗われます。
歌い出しの「夢のような人だから 夢のように消えるです」からは、愛する人とは一緒にいられないことが感じ取れますね。
石神は、自分が代わりに花岡親子の罪を背負う覚悟を決めているので、決して一緒に暮らせないと分かっています。花岡親子を慕う石神の気持ちはまさに「落ちては溶ける粉雪みたい 止まらない想い」。
アリバイ工作のために彼女達と離れていても、彼女達の身が気になってしまう石神。そんな彼の沸き上がる慕情を雪に例えるセンスがロマンチックですね。
そして、サビの「愛さなくていいから 遠くから見守ってて」から伝わる片思いの切なさ!絶対に結ばれないと分かっているのに、心のどこかで彼女を求めてしまう気持ちのジレンマが涙を誘います。

映画のラストで現れた花岡靖子の言葉で石神が泣き崩れたのは、彼女と一緒になりたい気持ちと、彼女の日常を守りたい気持ちの葛藤があったからかもしれませんね。
映画のワンシーンが浮かぶ主題歌、なおかつ別れても忘れられないほど愛した人への健気な気持ちが詰まった珠玉のバラードです。
映画を見てから聴くと、歌詞の意味に深みが感じられますよ。アマゾンプライムビデオで気軽に見られますので、是非映画を見て、切なさを体感してください。
ドラマ、原作小説と比べて広がる面白さ!
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いかがでしたか?
福山雅治と柴咲コウのコンビネーションが光る演技は12年経った今見ても面白く、楽曲も、もう一度聴いても心に響くものがあります。
映画とテレビシリーズで雰囲気ががらりと変わる作品というのも斬新で、どのエピソードから見ても楽しめる作風になっているのも面白いですね。
また、原作小説では草薙俊平や内海薫が大活躍!ドラマとは少し印象の異なる彼らの活躍に注目です。
さらに、2018年にシリーズ待望の最新刊『沈黙のパレード』が出版され、新シリーズがスタート。長編小説は、映画化された『真夏の方程式』以来で、二転三転するストーリーに”思わず読む手が止まらない”と賞される面白さが詰まった一冊です。
町の人気娘が殺害された事件への復讐劇が描かれ、復讐を誓った人々の思惑の意外性に圧倒されますよ。映画化された作品にはない多数の登場人物が絡むアリバイ工作、事件の衝撃的な真相に目が離せません。 
小説、ドラマ、映画と様々なメディアを通して描かれる『ガリレオ』の世界。
小説第1作刊行から21年を迎えた今も、斬新で複雑なトリック明かし、衝撃の真実は何年経っても色褪せていません。
テレビドラマを一度見た方もそうでない方も、ドラマやや小説、映画に触れながら、“実に興味深い”ストーリーを堪能してみてくださいね。
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TEXT Asakura Mika

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