ウォルピスカーター はるまきごはん
らゲストも登場した2年ぶりのワンマ
ン『2019年度 ウォルピス社“大”株
主総会』をレポート 追加公演も来年
1月に決定!

2019年度 ウォルピス社“大”株主総会

2019.10.27 豊洲PIT
満を持しての『2019年度 ウォルピス社“大”株主総会』がこのたび開催されたのは、豊洲・PITである。あらためての回顧をするならば、ウォルピス社CEOであるウォルピスカーターがその存在を世に知らしめ始めたのは、2014年あたりからのことだったろうか。自らの提唱する“高音出したい系男子”という独自の経営方針を掲げながら着実に注目を集めてきた彼は、2年前のまさに各企業がこぞって株主総会を行う5月に、初のワンマンライブとなる『~2017年度 ウォルピス社株主総会~』を下北沢GARDENにて開催。
『2019年度 ウォルピス社“大”株主総会』
また、同年8月には急激な経営規模拡大をはかったにも関わらず、新木場COASTでの『~2017年度 ウォルピス社株主総会 追加公演~』を大盛況のうちに納めるも、その後は一転して生産態勢の強化に注力をすることとなったのか、今日に至るまでウォルピスカーターがまたの株主総会を催行することは長らく見送られてきた節がある。(途中、2019年元日に『おかえりって言え』のワンマンライブを挟んではいたが)
ただし、生産態勢強化の効果は2018年末に発表されたアルバム『これからもウォルピス社の提供でお送りします。』の完成へと確実につながったほか、その好調な販売実績を受けるかたちで今回はなんと2年ぶりで『2019年度 ウォルピス社“大”株主総会』がようやく行われることになった、というわけだ。
ちなみに、今回の“大”株主総会においては社長であるウォルピスカーターがプライベートジェットにて会場へと駆けつける模様が中継される(なぜかこれに限っては音声のみ(笑))ところから始まり、さらにそれに引き続いては企業PR映像として爽快感のある甘酸っぱい主力商品のイメージを具現化した、最新CM「斜めがけ前線」が場内スクリーンにて上映されるくだりもはさみつつ、この場へと集った株主たちの期待はいやおうなしで高まることに。
『2019年度 ウォルピス社“大”株主総会』
そして、スタイリッシュなスーツをまとい颯爽とこの場に現れたウォルピスカーターは、まず高らかなハイトーンが存分に映える楽曲「STILL GREEN」から、この晴れの場をスタートさせたのだった。
「本日は皆さん、ありがとうございます。というわけで、ド頭で聴いていただいたのは164さんによる書き下ろしの楽曲でした。いやー、それにしても凄いですね。めちゃくちゃ埋まってんなぁ! ヤバい(笑)。遂にこうして『2019年度“大”株主総会』が始まりましたが。もう、ぶっちゃけて言いますよ。僕はライブが好きじゃない! しんどいんじゃー(苦笑)。でも、これだけたくさんの方に遊びに来ていただいているわけですから、お客さまのために精一杯、たとえ声がひっくり返ろうとも頑張りますので、今日はどうぞ楽しんでいってください(笑)」
『2019年度 ウォルピス社“大”株主総会』
社長による赤裸々過ぎるボヤきが早々から炸裂するという異例の展開ではあったものの、ここからの『“大”株主総会』では多彩なゲストがウォルピス社との良好な提携ぶりを披露したことも大きな特徴のひとつ。まず4曲目の「1%」ではギター+コーラスとして作曲者でもある はるまきごはん が登場し、ウォルピスカーターとの見事なハーモニーで株主たちを圧倒してみせ、次いで「八月のレイニー」ではふたりのツインボーカルによって、より鮮やかで心洗われる情景が生み出されていくこととなった。
『2019年度 ウォルピス社“大”株主総会』

『2019年度 ウォルピス社“大”株主総会』

中盤では、10月に配信がスタートとなったばかりの新曲「雨子」がいちはやく歌われたのだが……この直後には、これまた唐突に壇上において『謝罪会見』が行われるという一幕が。
「ここでお集まりの皆さまへ向けての、おわびがございます。このたびは、“高い声”を生業としていながら、ライブでキーを下げるという事態に陥り、あまつさえトップが出ないという大失態をおかしてしまい……大変申し訳ございません!」
『2019年度 ウォルピス社“大”株主総会』
まさか自虐ネタで笑いをとりにくるとは、さすがウォルピスカーター。ここからは潔いほど茶番感の溢れる“質疑応答”も繰り広げられ(笑)、『週間文冬』記者より「具体的には何度キーを下げたのか」であるとか、『無事テレビ』記者からは「キーを下げることによって迷惑するかもしれないバンドメンバーに対しては、どのようなお考えをお持ちですか」などといった、火の玉ストレートな質問が容赦なしに向けられ、そのいずれに対してもウォルピスカーターは直截かつウイットに富んだ誠意ある解答をしてみせ、結果としては場内を笑いの渦へと巻き込みながら、逆に好感度を上げてみせたと言えるだろう。
『2019年度 ウォルピス社“大”株主総会』
ひと笑いを提供したあとの彼はドリカムの「未来予想図II」やプリンセスプリンセスの「M」といった昭和末期から平成にかけての名曲が、カバーでウォルピスカーターとしての本分と本領を発揮してみせたほか、総会の後半では しるばーな とのコラボで「蜃気楼に求め」と「ライオン」で場内をおおいに盛り上げた。ラストではウォルピス社最新CM曲「斜めがけ前線」をいきいきとした表情で歌い切り、株主たちからの拍手喝采を浴び社長としての大仕事をひとまず終えてみせたのだが。
『2019年度 ウォルピス社“大”株主総会』

『2019年度 ウォルピス社“大”株主総会』

かつては「アンコールはやりたくない」と発言していたことがあったにも関わらず、この日の彼は株主たちからの熱い声に応えて「命のユースティティア」を社長室の一角(ステージ上)にしばらく飾られっぱなしとなっていた胸像(けーぽんが扮していたのだ(笑))と共に熱唱し、さらには「無花果」でこの“大”株主総会を打ち上げてみせたのだ。しかし、どうやら今期のウォルピス社はこれだけでは終わらないらしい。
なんと、この場で来年1月26日に再び豊洲PITにて『2019年度 ウォルピス社“大”株主総会 追加公演』が行われるという吉報がインフォメーションされたのだ。さらになんと、その追加公演にはスペシャルなゲストが決定しているとのこと。いったいどんな大手取引先なんだろうか? いやはや、ウォルピス社とウォルピスカーターのおおいなる飛躍は、まだまだこれからも続いていきそうだ。

文=杉江由紀
『2019年度 ウォルピス社“大”株主総会』

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