ハイパープロジェクション演劇『ハイ
キュー!!』“飛翔” ゲネプロレポー
ト 挑み続ける新生烏野が生み出す、
熱量と爽快感!

2019年11月1日(金)、TOKYO DOME CITY HALLにてハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』“飛翔” ゲネプロ公演が行われた。囲み会見には、日向翔陽役の醍醐虎汰朗、影山飛雄役の赤名竜之輔、月島蛍役の山本涼介、山口忠役の織部典成、田中龍之介役の鐘ヶ江洸、西谷 夕役の北澤優駿、縁下 力役の中谷優心、木下久志役の長田翔恩、澤村大地役の日向野祥、菅原孝支役の一ノ瀬竜、東峰 旭役の福田侑哉、そして演出家のウォーリー木下の総勢12名が登壇した。
ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』は、「週刊少年ジャンプ」にて大人気連載中の原作・古館春一によるバレー漫画「ハイキュー!!」の舞台化作品。2015年11月の初演から2019年4月の〝東京の陣″まで、これまで7作品を上演し、演出をウォーリー木下が手がけている。2018年10月の〝最強の場所(チーム)″にて、須賀健太(日向翔陽役)を含む烏野高校のキャスト全員が卒業。シリーズ8作目となる本作では、主人公の日向役に醍醐虎汰朗が抜擢され、新生烏野がついに始動する。
(c)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
主演の醍醐は、囲み取材で「スポーツものならではの熱量や躍動感は前回のものを引き継いで作ってきたので、胸を張ってみなさんにお届けできると思います」と自信をみせた。
一方、主人公の相棒でセッターの影山役を演じる赤名は、本公演が本格的な俳優デビューとなる。「ゲネプロをしたくないくらい、早く初日公演を迎えたいです」と張り切る赤名に対して、「へー? 僕は(ゲネプロ)すごくやりたいけど?」とからかう醍醐。会見中の二人の仲の良さが、烏野チームの緊張感を和らげていた。
演出家のウォーリー木下は、「美術セットや振付、映像も刷新して、作中の音楽もすべて新曲になっています」と語る。これまでも、プロジェクションマッピングと演劇を融合した斬新な演出に定評があった演劇『ハイキュー!!』。舞台上で見られるビジュアルの変化にも注目したい。新生烏野がもたらすフレッシュな空気感とエネルギーに満ちた会場より、ゲネプロ公演の模様をお伝えしよう。
(c)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
<あらすじ>
烏野高校排球部は、激戦の末に白鳥沢学園高校を倒し、春の高校バレー全国大会・宮城県代表の座を掴んだ。
春高が迫る中、烏野に思わぬ報せが届いた…。影山に全日本ユース強化合宿、月島には宮城県1年生選抜強化合宿
それぞれに招集がかかる。焦る日向は宮城県1年生選抜強化合宿に押しかけるも、ボール拾いをすることに!?
日向、影山、そして烏野は更なる成長を遂げ、春高全国大会を迎えることができるのか!?
宮城と東京、それぞれの地を舞台に日向&影山の挑戦がはじまる
物語は、全日本ユース強化合宿のメンバーに選ばれた影山と、宮城県1年生選抜強化合宿に押しかけた日向のストーリーが同時並行に進んでいく。冒頭から、「繋いで託す」という本作のテーマを彷彿とさせるような映像が流れ、演劇『ハイキュー!!』の世界に一気に引き込まれる。さらに、今回から2階建てのセットを使った舞台装置が登場。舞台の横幅や奥行きだけでなく、上下の高低差を使った立体的な演出が楽しめるのも見どころだ。
マネージャーの清水(大久保聡美)をはじめ、澤村(日向野祥)、菅原(一ノ瀬竜)、東峰(福田侑哉)三年生たちの微笑ましい日常エピソードが盛り込まれた前半。他校のキャストが一般人やクラスメイトなど、さまざまな役柄に扮しているのを観察するのも、楽しみのひとつ。また、烏野高校排球部のメンバーとして、今回から登場する2年生の木下(長田翔恩)の個性的なキャラクターや、同じく2年生の田中(鐘ヶ江洸)と女子バレー部員の天内叶歌(橋爪愛)の甘酸っぱい青春シーンも見逃せない。
(c)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
加えて、全日本ユース強化合宿に集結した新キャラクターたちの存在感にも注目したい。神経質で慎重な性格の佐久早(つわぶき峻)、何気ない一言で影山を煽る宮(松島勇之介)、次世代の“小さな巨人”の異名を持つ星海(輝山立)と、各人の個性が際立つ演技に、自然と目が離せなくなる。
宮城県1年生選抜強化合宿が行われる白鳥沢学園高校では、ボール拾いに徹する日向役の醍醐が、焦りを感じながらもひたむきに努力する姿に心を打たれる。烏野高校に残ったメンバーも、それぞれが己の弱点と向き合い切磋琢磨し合っていく。
(c)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
音楽・振付・美術セットも一新! 進化を続ける演劇『ハイキュー!!』
物語後半では、コート外でも自分のやれることを見つけた日向の姿に、他校の面々が感化されていく。青葉城西高校の金田一(坂本康太)や国見(神田聖司)、白鳥沢学園高校の監督・鷲匠(川下大洋)をはじめ、天童(加藤健)、白布(佐藤信長)に五色(菊池修司)など、これまでの演劇『ハイキュー!!』に出演したキャストたちの安定さと、醍醐演じる日向の新鮮さが良いバランスで絡み合っていた。
(c)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
一方、全日本ユース強化合宿のメンバーに刺激され、心地よい強さに調子を上げていく影山(赤名竜之輔)。しかし、合宿後に行われた伊達工業高校と烏野高校の練習試合で、徐々にフラストレーションを溜めていく。苛立ちを募らせる影山の変化を巧みに演じていた赤名。「早く見てほしい」と囲み会見で意気込んだ通り、期待を裏切らない演技と得意のダンスで観客を魅了する。
伊達工業高校の全身を使ったパワフルなダンスパフォーマンスも印象的だ。梨本威温(EMPTY INC)が振付を担当する本作では、キレのあるダンスの数々が物語に躍動感を与えている。さらに、和田俊輔の手がける爽やかな楽曲が、高校生バレーの青春に彩りを添えていた。
(c)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
日向と影山、それぞれの焦りや葛藤が対照的に描かれてきたが、終盤になるにつれ、烏野のチーム全体がひとつにまとまっていく。常に新しい可能性にチャレンジし続けていく烏野の物語は、会見でウォーリー木下が、「新キャストが新生烏野として集まり、新しいチームを作る話とリンクした」と話した通り。演劇『ハイキュー!!』に新たな風を吹き込んだ新生烏野から、前向きになれるような気持ちを与えられて、幕が下りた。
囲み会見キャストコメント
ーーまずは公演への意気込みをお願いします。
醍醐虎汰朗(日向翔陽役):精いっぱいがんばりたいと思います!よろしくお願いします。
赤名竜之輔(影山飛雄役):お芝居で舞台に上がるのは今回がはじめてですが、キャスト一同いろんな方に助けられて、いいものができたと思います。早く見てほしいです。楽しみにしていてください!
山本涼介(月島 蛍役):シリーズ8作目ということで、今まで出演されてきた人たちの気持ちも背負って、精いっぱいがんばりたいと思います。
織部典成(山口 忠役):今までやってきたことを、みんなで切磋琢磨しながら作り上げてきました。タイトルにもあるように、「飛翔」できるようにがんばっていきたいと思います!
(c)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
鐘ヶ江洸(田中龍之介役):稽古でやるべきことは全部やってきました。あとは本番をやるだけです。楽しみにしていてください!
北澤優駿(西谷 夕役):もう前しか見えないというか……後ろは見えないです! いってきます!
中谷優心(縁下 力役):今回の現場では、これまでにやったことのないことがたくさんあったので、みんなで引っ張り合いながらがんばってきた稽古期間だったと思います。僕自身も初日を楽しみにしているので、みなさんも楽しんでいただけたらなと思います。
長田翔恩(木下久志役):これまでに登場していない木下というキャラクターを演じさせていただけて、本当に光栄に思っています。新生烏野が一丸となって戦う姿をぜひご覧ください!
(c)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
日向野祥(澤村大地役):僕たち一丸となって挑むんですけども、とにかく見てくださる方に、心が動く感動をお届けできるように精いっぱい頑張りますので、よろしくお願いします。
一ノ瀬竜(菅原孝支役):みんなで楽しんで「全員バレー」をやっていけたらなと思います。よろしくお願いします。
福田侑哉(東峰 旭役):本日11月1日に初日を迎えますが、同時に原作「ハイキュー!!」コミックス40巻の発売日でもあり、なんと表紙が東峰旭です! この仲間なら初日も乗り越えられると思いますし、一つひとつ丁寧にやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
ーー新生烏野のメンバーでいよいよ初日を迎えますが、あらためて今、どのような気持ちですか?
醍醐:演じる人が違うので、まったく同じものは生まれないんですけど、演出家のウォーリーさんは一緒ですし、演出も変更した部分がありますが、スポーツものならではの熱量や躍動感は前回のものを引き継いで作ったつもりです。なので、胸を張ってみなさんにお届けできると思います。早く初日がはじまればいいのになって思ってます。
ーー赤名さんは本作が本格的な俳優デビューとのことですが、いかがですか?
赤名:お芝居の経験はほとんどなかったんですけど、自分が演劇『ハイキュー!!』に貢献できる部分だったり、逆にみなさんに助けてもらう部分であったり、それがすごいいいバランスで、自分にとっても濃い稽古期間を過ごせました。今は、ゲネプロをしたくないくらい早く初日公演を迎えたいです(笑)
ーーシリーズ8作目の新たな見どころを教えてください。
ウォーリー木下(演出家):本作は烏野高校が宮城県代表に決定した後のストーリーで、日本一を目指す前夜のお話です。ちょうど彼らキャストが新生烏野として集まってきて、新しいチームを作る話とリンクした台詞もたくさんあります。演劇『ハイキュー!!』は、バレーボールと演劇の中間のようなことをやっているんですけども、「いま、新しいものが生まれるな」ということが、客席まで伝わるような物語が面白いと思います。
また、美術や振付、映像も刷新しました。作中の音楽もすべて新曲になっています。稽古場では、「こういう切り口でバレーボールや烏野、あるいは演劇を作ることができるんだ」というたくさんの発見がありました。ですので、見に来てくださるお客さんにも、「まだまだこの作品から新しいことが生まれるんだな」と思ってもらえるとおもいます。
ーーメンバー同士の絆を深めるためにされたことはありますか?
織部:毎日一緒にご飯を食べるようにしたこととかですね。
赤名:稽古終わりに毎回10分くらい、烏野で集まってミーティングをしました。
醍醐:影山役の彼(赤名)と今一緒に住んでますね。
赤名:僕が虎汰朗君の家に居候している状態です。
醍醐:居候しはじめてから、ガッと仲良くなったよね。
赤名:(居候する)きっかけは、僕の家より虎汰朗の家のほうが稽古場から近いからですけど(笑)。
(c)古舘春一/集英社・ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」製作委員会
ーー醍醐さんの家の居心地はどうですか?
赤名:寝心地が悪かったので、お母さんからマットレスを送ってもらいました(笑)
醍醐:最初、床で寝てたもんね(笑)
赤名:居心地のほうは最高です。
ーー今後もチームワークを深めるようなイベントを考える予定はありますか?
醍醐:一緒にいるだけで、自然とみんな仲良くなったと思います。無理に誰かと話そうとはしなくて、だけど嫌いなひとは一人もいないですし。こんなに全員仲が良いのはめずらしいことじゃないかなって思うくらい「仲間」な感じがしています。
ーー本作で注目して見てほしいポイントを教えてください。
醍醐:ネタバレしない程度に言うと、あるシーンでみんなが120%汗をかくシーンがあります。そのシーンはお芝居というより、気持ちでやっている部分なので、前回の思いを引き継いでいる気持ちだとか、今僕たちが舞台にかける思いみたいなものを、必死に汗をかきながら表現している魂のシーンです。そこをお客様に受け取ってもらえたら、幸せだなと思います。
ーー最後に、ファンの皆さまに向けてメッセージをお願いします。
ウォーリー:温故知新というか、今までの熱量は引き継ぎつつ、新しいキャストが新しいドラマを作っています。今回試合のシーンは少ないですが、演劇として楽しめることがたくさんありますので、初めましての方も、ぜひここから見ていただけたらうれしいです!
醍醐:泣いても笑っても今日幕は開くので、僕たちにできることはすべてやってきたつもりです。あとはこの熱量を皆さんに届けるだけなので、受け取ってほしいですし、伝わったらうれしいなと思います。楽しみにしていてください!

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