【Fear, and Loathing in Las Vegas
ライヴレポート】
『Carry on FaLiLV』
2019年9月23日
at Zepp DiverCity Tokyo
会場に響く割れんばかりの拍手とけたたましいSEに乗せて、ステージに飛び出した5人。“東京ー! 一番後ろまで本当の笑顔にしてやるから!”と超満員のフロアーにSo(Vo)が叫ぶと、「Acceleration」の突き上げるビートに拳があがる。全てを開放するような爆音とSoのヴォーカルに、Minami(Scream Vo&Key)のスクリームが追い打ちを掛け、それに応える観客の熱気で1曲目からフロアーはカオス状態に。さらに「Power of Life and Death」で掻き回し、「SHINE」で踊らせて場を掌握すると、オーディエンスをその先にある多幸感や絶頂へと誘う。
このライヴでファンが注目していたのは6月に正式加入した新ベーシストのTetsuyaの存在だと思うが、遠慮のない堂々としたプレイでリズムを支配する演奏は心配どころか頼もしさを感じ、バンドのサウンドをしっかり支えていた。MCではSoが“『Carry on FaLiLV』のツアータイトルにいろんなことを乗り越えていく決意を込めました。辛いこと悲しいことも絶対乗り越えると決めてやれば、前に進める”と現在の前向きな気持ちを語る。また、12月に最新アルバムをリリースし、全国ツアーを行なうことを発表すると、ファンから大きな拍手があがった。
真っ赤な照明の中、フロアーにヘドバンの波が起きた「Crossover」から始まった終盤戦は、「Party Boys」「Virtue and Vice」といった人気曲で圧倒的な盛り上がりを見せると、ラスト「Love at First Sight」の全身全霊のプレイにフロアーがぐしゃぐしゃになり、全員が完全燃焼して終演。バンドの未来に光が射すようなライヴだった。
取材:フジジュン