PENTAGON セルフプロデュースにこだ
わる理由と、メンバー個々のキャラク
ターに迫るTMIを訊いた

今年2月に、GLAYTERUが彼らのために書きおろした「COSMO」で日本メジャーデビューを果たした9人組グローバルボーイズグループ、PENTAGON(ペンタゴン)。日本人メンバー ユウトを含むメンバー全員が作詞・作曲を手掛け、振付けもメンバー自らが行う“セルフプロデュース・アイドル”として注目されている。特にリーダー、フイは、韓国で社会現象を巻き起こしているデビューサバイバル番組『PRODUCE 101シーズン2』、『PRODUCE X 101』への楽曲提供、そして『PRODUCE 101シーズン2』から誕生しK-POP界を席巻したWanna Oneのデビュー曲を手掛けるなど、若きプロデューサーとしても活躍。8月21日に全曲セルフプロデュースによる日本2ndシングル「HAPPINESS / SHA LA LA」をリリースするPENTAGONがセルフプロデュースにこだわる理由、さらにメンバーそれぞれのキャラクターに迫るTMIも訊いた。
◆セルフプロデュースは、自分たちに一番しっくりする服をオーダーメイドで作る感覚(ウソク)
――PENTAGONのみなさんはSPICE初登場になりますが、“PENTAGONってどんなグループ?”と訊かれたら?
ユウト:アイドルに必要なボーカル&ラップ、ダンス、チームワーク、タレント性、マインドを全て満たし、五角形(PENTAGON)を描ける完璧なグループです。メンバー全員が作詞作曲ができて、パフォーマンスもキノを中心に自分たちで振付けをするセルフプロデュース・グループでもあります。
キノ:僕たちのステージは“見せる”だけでなく、ファンの皆さんと一緒に唄ったり踊ったり、一緒に楽しめるのも特徴だと思います。
――セルフプロデュースにこだわる理由を教えてください。
ウソク:セルフプロデュースって、自分たちに一番しっくりする服をオーダーメイドで作る感覚なんですよ。僕たちが伝えたいことを僕たちの言葉で表現できる……、だから、僕たちはこだわっているんです。
PENTAGON 撮影=横井明彦
――今回は、イェンアンさんが健康上の理由でお休みされていて、8人での活動ですが。いま隣に座っている人がどんな人なのか、いま韓国で流行っているTMI(Too much information=くだらない情報)を交えて紹介してください。
キノ:ラップ担当のユウトは、日本人で、長野出身です。TMIは……、部屋に帽子がたくさんあること(笑)。壁一面が帽子です。
ユウト:ファンの方がプレゼントしてくださるので、いろんなジャンルの帽子があります。目下、大きめの、目までスッポリ隠れる黒の帽子がお気に入りです。そして、(ホンソクの腕をもみもみしながら)隣にいるホンソクさんは、ボーカル担当。見るたびに身体が大きくなっています。いつも夜遅くまで練習しているのに、その後にまたトレーニングしていて。アスリート並みなんじゃない?
ホンソク:僕にとって、トレーニングがストレスが発散なんですよ。それに、PENTAGONってあまり“男らしい”ってイメージがないじゃないですか。だから、僕が男らしいイメージを作りたいなと思って。“ヤバイ男”を目指しているホンソクです! 隣にいるのは、ボーカルのシンウォンですけれど……、さっきユウトが僕の帰りが遅いって話をしましたけれど、僕が宿舎に遅くに帰って来ると、いつもリビングに灯りが点いているんです。行ってみると、だいたいシンウォンがゲームをしていて。
シンウォン:はい、眠くなる限界までゲームをしています(笑)。僕が紹介するのは、ボーカルとメインダンサーを担当しているキノです。キノは、シャワーの時間がやたらと長いんですよ。なんで?
キノ:キレイ好きなんです! 僕からしたら他のメンバーがなんでそんなに早くシャワーし終わるのか、謎ですよ。ちなみに、一番早いのはシンウォンさんで、5分くらいで出てきちゃうんです。
シンウォン:だって、一刻も早くゲームをしたいじゃん!
PENTAGON 撮影=横井明彦
――(笑)。ヨウォンさんは、金髪にしたのは今回が初めてですよね。すごく似合ってますね!
ヨウォン:わっ、ありがとうございます! 僕にとっては、すごく大きなチャレンジだったので嬉しいな。僕は、メインボーカルのフイさんを紹介しますね。フイさんは天才です。
フイ:フフフ(ニコニコ)。
ヨウォン:メンバーだから言うんじゃなくて、これだけの作曲、歌、ダンスの実力、そしてステージ上でのエンターテイナーとしての才能まで兼ね備えたアーティストって、この年齢(25歳)では稀だと思うんです。彼と知り合って7年くらいになるけれど、本当に休みなくずっと一生懸命に走り続けて、成長を続けている人で。これからも楽しみなアーティストなので、もっと多くの方にフイさんのことを知って欲しいな!
フイ:フフフ、ありがとうございます! 僕の隣にいるのは、ラップ担当で末っ子のウソクです。背が高くて……190センチ? 手も足もとても大きいし、声もとても大きいし。
ウソク:正確には、188センチです。隣のジンホさんは、メインボーカル担当。音楽に詳しくて全てのジャンルに精通しているんです。それに最年長の長男の役割をしっかり担ってくれていて、何か意見の対立があった時もジンホさんが仲裁役を努めてくれます。
――一番好きなジャンルは何ですか?
ジンホ:その時その時で違うんだけど、最近はロックをよく聴いていて、Imagine Dragonsがお気に入りです。最後に紹介するのは、ボーカルのヨウォン。彼は、ASMRマニアとしてファンの間で有名なんです。
ヨウォン:はい(笑)。僕は、俳優もやっているのですが、演技をするときも歌うときと同じくらい“声”が大事だと感じていて。それでいろいろな方の“いい声”を研究しているうちにハマっちゃって、時間があればYouTubeでいい声を探しています。ちょっと落ち着いた感じの声が好きですね。

◆GLAYの韓国公演に行きました! ステージ上のTERUさんはめっちゃカリスマ感があった(ジンホ)
――PENTAGONは、今年の2月にGLAYのTERUさんが書きおろした「COSMO」で日本メジャーデビュー。オリコンデイリーチャート、iTunesアルバムチャートで1位を獲得しました。好成績をおさめて、どんなことを感じましたか?
ヨウォン:本当に光栄なことだと思います。日本の有名アーティスト、TERUさんに楽曲を提供していただいたことに心から感謝していますし、その曲で、多くの日本の方にPENTAGONを知っていただけました。日本はPENTAGONにとっても思い入れのある国なので、これからもさまざまなカラーをお見せして、素敵な曲を届けられるように頑張っていきたいと思っています!
――6月にGLAYが韓国でライブを行いましたよね。
フイ:はい、全員で見に行きました!
ジンホ:「COSMO」を作っていただいたときTERUさんとお会いしたのですが“優しい人だな~”って思ったんです。でもステージの上で見たTERUさんはめっちゃカリスマ感があって、別人みたいで。すごく感動しました!
ウソク:僕は日本でもライブを見たことがあって、韓国で見たのが2回目だったんですけれど、観客のみなさんとのレスポンスにすごく余裕が感じられて、“見習いたい!”って思ったし、学ぶことがすごく多いステージでした。カッコよかった!
――GLAYファンの方に、おススメしたいPENTAGONの曲はありますか?
キノ:「COSMO」はもちろんだけど、「Spring Snow」はPENTAGON流のロックなので、ぜひ聴いてほしいです。

◆“愛する人に“幸せ”を説明するには?”って考えたことをヒントに「HAPPINESS」を作りました(キノ)
――ここからは、2ndシングル「HAPPINESS / SHA LA LA」について伺いましょう。「HAPPINESS」は、キノさんが作った、日本オリジナル曲なんですね。
キノ:はい。夏に似合う曲を作ってみました。“愛する人に幸せを説明するには?”って考えたことをヒントにして。“新しいことをやってみよう!”と思って、ニュージャックスイングに挑戦しました。
――「HAPPINESS」にちなんで、最近あった“幸せを感じた出来事”を教えてください!
キノ:僕は、今朝ありましたよ! ユウトと一緒に朝ごはんを食べたんですけれど、高層階のレストランから東京が一望できて、すごく綺麗で。なんだか余裕がある、ステキな1日のスタートが迎えられました。でしょ?
ユウト:うん、よかったよね。僕は昨日の夜、ひとりで映画『天気の子』を観に行きました。韓国にいるときから公開を楽しみにしてたんです。
キノ:ひとりで泣いたって(笑)。
ユウト:はい、カップルの隣で(笑)。本当に素晴らしい映画でした。あ~、泣いたこと、キノにしか言ってないのにバラされた(笑)。
シンウォン:僕も昨日! この頃忙しくて、睡眠時間が短かったんだけど、夕べはぐっすり眠ることができました。しかも、朝は目覚ましが鳴る前に目が覚めちゃって(笑)。7時間寝て、スッキリした~。
ジンホ:僕もホテルなんですけれど、ホテルでナイトプールをやっているのを知って、ちょっとワクワクした気持ちになりました。
――ナイトプールって、日本ではパリピが行く場所なんですよ(笑)。
ジンホ:えっ、そうなんですか? 僕、パリピじゃないけど……(笑)。ただ水泳が好きなんだけど、大丈夫かな?
ホンソク:僕は、先週の日曜日です。韓国の「Humph!」の最後の活動日だったので、UNIVERSE(PENTAGONファンの総称)と交流できるイベントを開催したんです。お別れはすこし寂しかったけど、ファンの皆さんとしっかり締めくくることができて、すごく幸せでした。
ウソク:今回の韓国活動曲「Humph!」が好評で、周囲の人たちからも“今回の曲すごくいいね”って連絡をもらったんです。それがすごく嬉しかったなぁ。
ヨウォン:僕は「Humph!」の活動中に、ラジオ番組でソロとして歌う機会があったんです。日本ではZeppツアーでソロステージの経験がありますが、韓国では初めてで。1曲を全部自分の歌声で満たして、ライブで皆さんに届けることができてすごく嬉しかったし、ファンの皆さんからも良い反応を頂けました。子供の頃からずっと歌手を夢見てきたので、“僕は歌手なんだ!”って実感できて、すごく幸せでした。
フイ:僕も最近、韓国で『The Callシーズン2』という番組に出演したんですけれど、メンバーと離れて久しぶりにひとりで番組に出て、先輩達と一緒にステージに立たせていただいて、学ぶことがたくさんあったし、とても良い経験になりました。
――「SHA LA LA」は、韓国の活動曲の日本語バージョンで、フイさんの作った曲ですね。
フイ:はい。“疲れて大変な日常から離れて、みんなで思いっきり遊ぼう!”という内容のパワフルな曲なので、聴いている方もステージを見てくださる方も、エネルギーが感じられる曲になっていると思います。
ジンホ:でもやってる方は、振付けが大変すぎて“解放”って気分じゃないんですけどね(笑)。
――セルフプロデュース・アイドルPENTAGONにおいて、フイさんとキノさんが多く曲を作っていますよね。メンバーから見て、それぞれ、どんな作家で、どんなプロデューサーですか?
ユウト:キノは、バラードからヒップホップまで様々なジャンルをこなそうと努力していますよね。自分では満足してないと思うんだけど、僕たちから見たら、上手い作曲家だと思います。
シンウォン:うん、特にバラードがすごく良いんですよ!
キノ:僕は普段、あまりバラードを聴かないのに、僕が作るバラードを多くの人が好きって言ってくださるのが不思議で。作る曲も、バラードよりポップの方が多いんです。
――感性があるんでしょうね。フイさんはどうですか?
ウソク:フイさんは、チャレンジを恐れない人だと思います。新しいことをやり続けて、新鮮な曲を作り続けるアーティスト。
ジンホ:フイの性格って普段はとてもソフトなんですけれど、時々、炎のように燃え上がる時があって。それがメロディーや曲にもよく現れていると思うし、それがフイの曲の魅力になっているんじゃないかな?
――そして「SEASONS」は、ユウトさんの作曲です。ヒップホップじゃなくて、J-POPバラードだったのは、正直、驚きでした。
ホンソク:僕もビックリしました! ゴリゴリのラッパーだから、男らしい曲を書いてくると思ってたんです。でもすごくエモーショナルで、“ユウトにこんな感性があるんだ!”って驚きました。
ユウト:普段はバリバリのヒップホップを作ってるんですけれど、日本のUNIVERSE(PENTAGONファンの呼称)に向けてJ-POPの曲を作ってみたくて。サマーバラードを作るつもりだったんだけど、UNIVERSEへの感謝の気持ちは夏だけじゃ収まらなくて、“季節は変わっていくけれど、僕たちの好きな気持ちは変わらない。これくらい大好きだぞ!”って思いを込めて書きました。
キノ:やっぱりユウトは日本人だから、日本のバラードの感性を一番理解できて、一番よく表現できますよね。メロディーと歌詞が本当にキレイです。

◆携帯を封印して、メンバーだけで1週間のバカンスへ! 忘れられない夏の思い出です(ホンソク)
――リリース日の8月21日は、夏休みの真っ最中ですが、皆さんの“夏の思い出”といえば?
キノ:僕は子どもの頃から水泳が好きで、夏は毎年、海や渓谷など水がある場所に行っていました。おススメは、僕の故郷の釜山(プサン)!
ユウト:お~、僕も海。小学校のころ夏休みの自由研究で、お父さんと新潟の海に行きました。“一晩でどれくらいの魚が釣れるか”という研究だったんだけど、結果は小さいアジ1匹で(笑)。それでも、すごく楽しかった思い出です。
ホンソク:僕たちは2016年10月にデビューしましたが、デビュー直前の8月に、メンバーだけで楊平(ヤンピョン=登山やキャンプ、スキーなどが楽しめるリゾート地)へ1週間の旅行に行ったんです。これまで過ごしてきた夏の中で、一番楽しくて記憶に残る時間でした。昼はウェイクボードやサッカーをして、夜は買い出しをしてバーベキューパーティー。ブルーマーブル(モノポリー的なボードゲーム)もしたし、すごく楽しかったです。“携帯は使わない”っていうルールにして、1か所に集めて封印したよね。
キノ:うん、両親にも“1週間連絡つかないよ”って宣言して(笑)。
ジンホ:僕も、この旅行が一番の夏の思い出! ウェイクボードは、キノだけが失敗したよね。それが一番楽しかった(笑)。
キノ:そうでした(笑)。でも、本当に楽しい旅行でした。
PENTAGON 撮影=横井明彦

PENTAGON 撮影=横井明彦

ヨウォン:僕は、小学校の時に友だち4人と行った1泊キャンプだなぁ。無謀にも鍋とラーメンとコンロだけしか持って行ってなくて。ラーメンを作るにも川の水を沸かしたり、他の人が捨てた段ボールを敷いて寝たり、夏なのに夜が寒くて、焚火で暖をとったり、まるでジャングルや無人島に行ったようなサバイバルをしたので、記憶に残っています。こんなことをする機会なんて、もうないないだろうな(笑)。
シンウォン:子ども時代の夏休みは、僕にとって幸せな時間でした。だって、朝寝坊できるから(笑)。僕の人生において睡眠はすごく大事なもの。今、一番幸せなのは、宿舎の自分のベッドの中で朝4時に眠りにつくときです。
ウソク:僕は、みんなで深夜に練習をしているとき、“”この振付ができたらアイスクリームを食べさせてあげる!”って言われて一生懸命頑張ったことかなぁ。
フイ:練習といえば、練習生の時、毎週金曜日が振付けチーム長のレッスンだったんです。練習生にとっては“怒られる”って覚悟の日で(笑)。1時間以上、徹底的に基本をたたき込まれるんだけど、夏でもエアコンも半ズボンも禁止で、みんなの汗が湿気になって鏡が見えなくなるくらい。ちょっとでも笑ったら怒られるし、すごく厳しかった!
ジンホ:でもチーム長は、娘さんが生まれてから、丸くなったよね(笑)。
フイ:うん。今は本当に優しいし、すごくいいお兄さんみたいな関係です。それに、あの厳しいレッスンがあったからこそ、僕たちの今があるんですよね。
――ワールドツアーができるまでに、ですね! 12月にはそのワールドツアーの日本公演が横浜、大阪で行われますね。
キノ:日本は23カ国を回った最終公演。完成形に近づいているはず! 会場に来て、思いっきり一緒に歌って踊って楽しんでいただければ最高のライブになると思います!
ジンホ:デビューして3年経ったPENTAGONが、どのように成長してきたかが1本の映画を見るようにわかるライブになっています。韓国公演とは違ったスペシャルステージも準備していますので、楽しみにしていてください!
取材・文=坂本ゆかり 撮影=横井明彦
PENTAGON 撮影=横井明彦

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