「伝えたい気持ちや言葉は歌で届けま
す」 歌い手達の様々な「想い」のST
ORYが綴られた「Animelo Summer Liv
e 2019 -STORY-」DAY2レポート

今年で15周年を迎えた夏のアニメソングの祭典『Animelo Summer Live』。今年のテーマは「STORY」と銘打たれ、参加アーティストそれぞれが歌に思いを込めて物語を紡ぎ、それを28000人のファンと分かち合っていく心に染みるライブが繰り広げられた。
そんな様々な歌の物語(STORY)が繰り広げられたDAY2の様子をレポートしていこう。
作品とリアルの枠を越えたサプライズゲストが「STORY」を加速させる!
茅原実里×TRUE (c)Animelo Summer Live 2019
悠木碧竹達彩奈の「プチミレディ」による前説VTRからの場内に響き渡る『We Will Rock You』で、場内のテンションはライブに向けて盛り上がっていく。この日来場した28000人のアニソンファンが振り上げる赤いコンサートライトで、さいたまスーパーアリーナが真っ赤に染め上げられる中、いよいよライブがスタート。
ライブの皮切りとなるのは、茅原実里とTRUEのスペシャルコラボユニットによるTVアニメ『喰霊-零-』OPテーマ『Paradise Lost』。戦いと運命に立ち向かう思いを込めたナンバーを、炎が吹き上がる演出の中で圧倒的な声量で歌い上げる二人の歌声に客席も一気にヒートアップ。サビの部分ではコール&レスポンスで共に歌って曲に参加し、オープニングからクライマックスのような盛り上がりを見せた。
曲の後にはTRUEが「15周年のトップを茅原さんと一緒にできて光栄です」と語り、茅原の「アニサマはみんなが主役だから一緒に盛り上がろう」の呼びかけに客席も大歓声で応えた。
■茅原実里
茅原実里 (c)Animelo Summer Live 2019
TRUEが歓声の中ステージから引き上げ、茅原実里のソロステージがスタート。
「毎年きれいなこの景色が見れて嬉しい」とコンサートライトの光に包まれた会場を嬉しげに眺め、自身もアニサマと同じく今年がデビュー15周年で、初めてアニサマのステージに上がったのが日本武道館で行われた「Animelo Summer Live 2007」だったことの思い出を語る茅原。
そして「初めてアニサマで唄った、茅原のはじまりの曲です」との言葉と共に、彼女のデビュー曲『純白サンクチュアリィ』がスタート。
茅原実里 (c)Animelo Summer Live 2019
メロディと共にステージ中央の大スクリーンに茅原の姿が映し出されたが、それは何と先ほど語られていた2007年のアニサマでのステージ映像。15年の時を超えて過去と現在の茅原実里が同じ曲でシンクロするという演出に、客席のファンも大きな歓声と歌のタイトルに合わせて純白のコンサートライトで応えていく。
続くTVアニメ『境界線上のホライゾン』第1期OPテーマ『TERMINATED』とノリの良いナンバーが続き、茅原の「最後まで楽しんでってねー!」の言葉で熱狂のステージを次のアーティストへと繋いでいった。
茅原実里 (c)Animelo Summer Live 2019
■畠中 祐
大スクリーンにはTVアニメ『ナカノヒトゲノム【実況中】』に登場する謎の監視者・パカが登場。「27000以上の大きな歓声をもってナカノヒトをお迎えください。どうか死ぬ気で盛り上がってくださいませ」との観客へのメッセージと共に、ステージにはダンサー二人を従えたアニサマ初出演の畠中 祐が登場し、同作OPテーマ『not GAME』がスタート。ダンサーとの見事なコンビネーションを交えた歌とパフォーマンスに、青のコンサートライトの光に染まった観客席からも熱い声援が飛んだ。

畠中祐 (c)Animelo Summer Live 2019

MCでは初出演に加えて男性客が多かったので不安だったけど、熱い歓声をたくさんもらえて「すごく暖かいじゃないですか!」と喜びを伝えた。そして次の曲は彼が小学生の時に好きだったある作品のOPテーマだと語り、「大人になれない僕らってどういうことか子供の頃は分からなかった……でも今月誕生日を迎えて25歳になったけど、全然大人じゃない!」の言葉で、何の曲か察した客席から大きな歓声が上がり、コンサートライトが瞬く間に「金色」の黄色に染まっていった。

畠中祐 (c)Animelo Summer Live 2019

そしてスタートした二曲目は、TVアニメ『金色のガッシュベル!!』OPテーマ『カサブタ』。思いの深い曲を情感たっぷりに熱く歌う畠中に、観客もサビで一緒に声を合わせて歌って盛り上げていき、最高の盛り上がりで初のアニサマを締めくくった。
■鈴木みのり
ステージ下から飛び出すように登場した鈴木みのりがおくる一曲目は、昨年のアニサマでも盛り上がったTVアニメ『ラーメン大好き小泉さん』OPテーマ『FEELING AROUND』。ラーメンには欠かせない付け合わせ・ネギを模したバトンを手にしたネギダンサーズを従え、自らもネギを手にして鈴木はラーメンどんぶりをイメージしたスクリーン演出をバックにノリノリの熱唱。さらにダンサーと共に「ネギの千手観音」を出現させたり、最後はファンと一緒に連続ジャンプのパフォーマンスを決めてみせた。
鈴木みのり (c)Animelo Summer Live 2019
去年と同様にネギをイメージした緑のコンサートライトの光に染まる観客席に嬉しさを伝える鈴木。そして「アニサマで一番盛り上がる曲にしたい!」と、次の曲となるTVアニメ『手品先輩』EDテーマ『ダメハダメ』でのコール&レスポンスの練習に。手品師に扮したダンサー二人を助手にして「ここらへんかなってところでクラップ入れてほしいです」「あらゆる思いをコーラスにぶつけて!」「二日目だからって体力残してません?」とゆるくも厳しいゲキを飛ばして練習を終えると曲に突入。トロッコでアリーナー巡り、途中で早着替えマジックも披露。最後はステージに戻って走り回りながらの熱唱と、この曲が新たなアニサマ名物ナンバーになりそうな期待の膨らむステージとなった。
鈴木みのり (c)Animelo Summer Live 2019
寺島拓篤 (c)Animelo Summer Live 2019
スクリーンに『転生したらスライムだった件』の主人公・リムりのナレーションが流れ、OPアニメーションと共に寺島拓篤が登場。意外にもソロでのアニサマ出演は今回が初めてとなる寺島が送る一曲目は、同作のOPテーマ『Nameless Story』。リムルの色でもある青のコンサートライトで客席が染まる中、ハイスパートなロックナンバーを激しく歌いきって、アリーナは歓声に包まれた。
寺島拓篤 (c)Animelo Summer Live 2019
「初めまして、アニサマ!」の挨拶で始まったMCでは、次の曲となる『ウルトラマンタイガ』OPテーマ『Buddy, steady, go!』のコール練習のために「歌のお兄さん・拓篤だよ! アニサマのみんな元気かな!」と子ども番組モードに。コール練習に加えて「みんなのエネルギーを光の棒に集めてくれるかな!?」とコンサートライトを客席階層ごとに色分けしてもらい、会場がウルトラマンタイガの赤・青・白(銀)の三色に色分けされて輝いた。
寺島拓篤×ウルトラマンタイガ (c)Animelo Summer Live 2019
そうして始まった同曲の後半では、サプライズゲストとしてウルトラマンタイガが登場。熱唱する寺島のバディとして客席にコールをアピールし、最後は必殺技・ストリウムブラスターポーズを決めて会場を沸かせた。
■RAISE A SUILEN
RAISE A SUILEN (c)Animelo Summer Live 2019
まばゆいレーザーが会場を飛び交う中、スクリーンに「RAISE A SUILEN」のバンドロゴが映し出されると、会場は割れんばかりの歓声に包まれた。そして紡木吏佐のDJプレイで客席が盛り上がる中で各メンバーがステージに登場し、TVアニメ『カードファイト!!ヴァンガード』EDテーマ『UNSTOPPABLE』がスタート。激しくもテクニカルな演奏と迫力あるボーカルで紡ぎだされる、自分達の生き様を求め足掻く気持ちを叫ぶロックンロールに客席も熱く盛り上がった。
■弦巻こころ&ミッシェル+RAISE A SUILEN
「WOWWOW、アニサマサイコーでーす!」「もりあがっていただけましたかー!」と曲を終えてのMCでは、客席の盛り上がりへの感謝と、まだ自分達を知らない人達にはこの機に知ってほしいというメッセージが伝えられた。そしてリーダーのRaychellから「それじゃ、さいたまスーパーアリーナ、全力で!」と次の曲へ向けてのゲキが飛ぼうとした瞬間、
「わーあ、すごーい! ここがさいたまスーパーアリーナなのねー」と突然ステージに『BanG Dream!』内のガールズパンド「ハロー、ハッピーワールド!」の弦巻こころ(伊藤美来)と着ぐるみのミッシェル(声:黒沢ともよ)が登場。「それじゃあ、さいたまスーパーアリーナのみんなの声を聴かせてくれるかしらー?」とコール&レスポンスを決めて、場の空気を持っていってしまう。
弦巻こころ_ミッシェル+RAISE_A_SUILEN (c)Animelo Summer Live 2019
そして「みんなでYO!YO!してねー!」と、RAISE A SUILENの演奏と共にTVアニメ「BanG Dream! 2nd Season」挿入歌であるハロー、ハッピーワールド!のナンバー『せかいのっびのびトレジャー!』を披露。聴く者みんなを笑顔にするような陽気なラップとキュートなポップスをミックスした歌を元気に熱唱。前曲ではハードな雰囲気をまとっていたRAISE A SUILENも笑顔を浮かべながらメロディを奏で、会場をゆるふわな空気で満たしていった。
弦巻こころ_ミッシェル+RAISE_A_SUILEN (c)Animelo Summer Live 2019
大原ゆい子 (c)Animelo Summer Live 2019
スクリーンにTVアニメ『からかい上手の高木さん』の映像が映し出され、二枚のチケットを手に「一緒にアニサマ行かない? 別に興味ないなら他の人誘っちゃおうかなー?」という高木さんのお誘いに会場は甘酸っぱい雰囲気に満ちた歓声が。そして高木さんのアニサマ行きが決まったところで、アリーナ後方のステージにライティングがあたり、TVアニメ『からかい上手の高木さん2』OPテーマ『ゼロセンチメートル』を唄う大原ゆいこが登場。アコースティックギターのよる弾き語りと柔らかなボーカルで、女の子の秘めた恋心を切なげに歌った。
■高木さん feat. 大原ゆい子
「何だかー、私も歌いたくなっちゃった」
高木さんfeat大原ゆい子 (c)Animelo Summer Live 2019
曲が終わって流れ出した高木さんのナレーションに会場内が湧き上がる。そしてスポットライトがアリーナ通路を照らし出すとと、そこにはサプライズゲストとしてサマードレスに麦わらのストローハットをまとった高木さん(高橋季依)が! 生のからかいトークを交えながら後方ステージに上がると、大原ゆい子のキーボード演奏と共にTVアニメ『からかい上手の高木さん』第1話・第2話EDテーマ『気まぐれロマンティック』をデュエットも交えて披露。そして最後は再びスクリーンに帰り道の高木さんが登場し、「どうしたの? 顔赤いよ?」と甘いからかいトークを決めて青春の香り満開なステージを締めくくった。
高木さんfeat大原ゆい子 (c)Animelo Summer Live 2019
栗林みな実 (c)Animelo Summer Live 2019
アニサマには15回中14回とほとんどの公演に参加し、今年はデビュー18周年を機に名義を再び「栗林みな実」に戻しての登場。一曲目はそんな彼女のデビュー作でもあり思い入れ深い『君が望む永遠から』、OVA『君が望む永遠~Next Season~』OPテーマ『Next Season』を思い入れ満点のボーカルで披露した。
MCではいつものバンドメンバーがGRANRODEOのツアーに参加中のため、アニサマのステージがいつもより広く感じると語り、今回の「STORY」というテーマに絡めて「みんな思うままに生きて、いいストーリーを作っていきましょう」と語った。
続く二曲目はTVアニメ『舞-乙HiME』後期OPテーマ『Crystal Energy』。MCに絡めて、みんなが人生を戦っていけるようにというエールの気持ちを込めたこの曲を、いくつのも白いライティングにまばゆく照らし出されながら、力強く歌い上げた。
奥井雅美✕栗林みな実
奥井雅美×栗林みな実 (c)Animelo Summer Live 2019
前曲が終わり暗転したステージに、TVアニメ『少女革命ウテナ』OPテーマ『輪舞-revolution』のイントロが流れ、会場内は一気に沸き立った。そして明るくなったステージには赤いドレスに着替えた栗林みな実と、黒いドレスをまとった奥井雅美の姿が。実力派ボーカリスト二人による歌はもちろん、間奏の間に互いに背中を合わせるなどウテナとアンジーを思い起こさせるようなパフォーマンスや、決闘の薔薇のような真紅のライティング&コンサートライトなど、ステージそのものが『ウテナ』の世界になったような演出に会場も盛り上がる。
曲を終えて華麗に一礼をしてからのMCでは、栗林は上京したばかりの頃に『ウテナ』を見て励まされていたことや、一緒に歌う夢が叶った嬉しさを語った。
アイドルマスターSideM (c)Animelo Summer Live 2019
ランウェイステージに『アイドルマスター SideM』からは、今回はDRAMATIC STARS・天道輝役:仲村宗悟、Jupiter・天ヶ瀬冬馬役:寺島拓篤、THE 虎牙道・大河タケル役:寺島惇太/円城寺道流役:濱野大輝/牙崎漣役:小松昌平、Legenders・葛之葉雨彦役:笠間淳/北村 想楽役:汐谷文康/古論クリス役:駒田航の8人が登場。一曲目のゲーム『アイドルマスター SideM』テーマ曲『DRIVE A LIVE』を見事なコンビネーションの歌とダンスのパフォーマンスで歌い上げた。続いては今回だけのスペシャルとして仲村宗悟&寺島拓篤によるTVアニメ『アイドルマスター SideM 理由あってMini!』主題歌『LET'S GO!!』、THE 虎牙道ユニット曲『RAY OF LIGHT』、Legendersユニット曲『Legacy of Spirit』をメドレーで披露。THE 虎牙道は武道家キャラという設定を活かした殺陣・演武のアクションを盛り込んだパフォーマンスも盛り込んで観客を沸かせた。
アイドルマスターSideM (c)Animelo Summer Live 2019
そして最後は『アイドルマスター SideM』5周年記念の新曲『PRIDE STAR』をライブ初披露。メンバー総計46人分の思いを込めたパフォーマンスで観客を男女問わず魅了して、アニサマ二日目の前半戦を締めくくった。
伝えたい気持ちを込めた歌が綴る「STORY」がアリーナに満ち溢れる……
スタァライト九九組 (c)Animelo Summer Live 2019
アニサマ二日目・後半戦の口火を切るのは、昨年のアニサマ初登場でも堂々たるパフォーマンスで観客を魅了したスタァライト九九組。アニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』でおなじみのキリンがスクリーンに登場し、彼の前説からの開演ベルから彼女達のレヴューが始まった。一曲目はオリジナル曲の『約束タワー』『舞台少女心得』のメドレーで、星のステッキを携えての息の合ったダンスや前半の静かな曲からアップテンポなポップスへの切り替えなどの見事なパフォーマンスで休憩明けの空気に熱さを取り戻させていった。
スタァライト九九組 (c)Animelo Summer Live 2019
続く二曲目は劇場版『銀河鉄道999 (The Galaxy Express 999)』主題歌『THE GALAXY EXPRESS 999』のカバーを披露。メンバーがトロッコに乗り込むと、スクリーンに映されていた「スタァライト九九組」の数字部分が「99組」になり、やがて『999』になるという小粋な演出も盛り込まれていた。
スタァライト九九組 (c)Animelo Summer Live 2019
そしてラストは『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』テーマ曲『Star Divine』。間奏ではそれぞれの武器を携えて襲いくる敵を打ち払う殺陣のパフォーマンスを披露したが、昨年のアニサマの時以上にキレのある動きと迫力で観客をどよめかせ、この一年での成長ぶりを見せつけ、大団円にてレヴューの幕を閉じた。
赤いローブのようなドレスに身を包んで登場した亜咲花の一曲目は、TVアニメ『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』OPテーマ『この世の果てで恋を唄う少女』。ステージ前に炎が燃え上がり、赤いコンサートライトで会場が染め上げられた中で、時空を越えた物語に立ち向かう歌を力強く歌い上げた。
亜咲花 (c)Animelo Summer Live 2019
「亜細亜に咲く花……もとい、アニサマに咲く花、亜咲花です!」で始まったMCでは、今回が10代最後のアニサマになることを感慨深く語り、そんな今年のアニサマでも「みんなとゆるっとキャンプしちゃいます!」と語り、客席とのコーラス練習をした後に二曲目のTVアニメ『ゆるキャン△』OPテーマ『SHINY DAYS』がスタート。
亜咲花 (c)Animelo Summer Live 2019
ドレスを脱ぎ捨て、その下に隠されていた山ガール風カジュアルファッションへと変身した亜咲花は、キャンパーに扮したダンサー達と共に歌とパフォーマンスを繰り広げる。そして曲の後半では天井から七色に輝くテントが降臨し、そこから何と鈴木みのりが登場! 曲のラストは二人のデュエット&二人の腕で三角テントのシルエットを作るポーズで締めくくら、ステージでのゆるっとしたキャンプはお開きとなった。
亜咲花×鈴木みのり (c)Animelo Summer Live 2019
■亜咲花✕鈴木みのり
出身地や誕生月が同じなど、何かと共通点が多いという亜咲花と鈴木みのり。その縁で今回のコラボユニットが決定したとのことで、曲は「ワイルドに決めよう!」という二人の思いからTVアニメ『シティハンター』EDテーマ『Get Wild』に。深夜の都会のイメージからか客席は青のコンサートライトに染め上げられ、そんなクールな雰囲気の中で、サビの部分を客席と一緒に唄うなど二人でノリの良いパフォーマンスを披露。そしてラストは黒いデニムでワイルドさを強調したという鈴木が「ワイルドだろー?」とギャグを決めて締めくくった。
亜咲花×鈴木みのり (c)Animelo Summer Live 2019
大橋彩香 (c)Animelo Summer Live 2019
今年のアニサマでは三日間連続出演で「STORY」を紡いでいる大橋彩香。そんなDAY2一曲目はライブ初披露となるTVアニメ『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』OPテーマ「ダイスキ。」ピンク色のコンサートライトに染まる会場の中で、ダンサーと共に可愛らしい歌とパフォーマンスを繰り広げた。
大橋彩香 (c)Animelo Summer Live 2019
そして二曲目は「みんなの近くに」とトロッコに乗り込んで、TVアニメ『政宗くんのリベンジ』OPテーマ『ワガママMIRROR HEART』を熱唱し、二日目も大いに会場を盛り上げた。
■TRUE~北宇治カルテット
TRUE (c)Animelo Summer Live 2019
オープニングの茅原実里とのコラボ以来の登場となるTRUEのソロステージは、白いドレスをまとってのTVアニメ『転生したらスライムだった件』EDテーマ『Another colony』からスタート。時にはステージにひざまずくなどの印象的なパフォーマンスを交えながら、激しいナンバーを迫力満点のボーカルで歌い上げた。
TRUE (c)Animelo Summer Live 2019
曲を終えた後のMCでは、アニサマに育てられながらアニソンシンガー歴5周年を迎えたことに触れて、歌うことが本当に楽しいと語る。そして「伝えたい気持ちや言葉はたくさんあるけれど、私は歌で届けます」と語って送る二曲目は、自分にとっても大切な歌という『劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~』主題歌『Blast!』。
ステージには北宇治高校の制服に身を包んだ吹奏楽ユニットも登場し、客席への「北宇治ファイトー!」のゲキからのTRUEによる指揮者のパフォーマンスから曲がスタート。スクリーンに『誓いのフィナーレ』のダイジェスト映像が流れる中で、TRUEの伝えたい思いを込めた歌声に観客も力一杯の声援で応える。
TRUE×北宇治カルテット (c)Animelo Summer Live 2019
そして曲が終わると北宇治カルテット(黄前久美子役:黒沢ともよ、加藤葉月役:朝井彩加、川島緑輝役:豊田萌絵、高坂麗奈役:安済知佳)の四人が加わり、TVアニメ『響け!ユーフォニアム』OPテーマ『DREAM SOLISTER』がスタート。5人で抱き合いながら歌ったり、観客とアーティストがともに決めるサビのジャンプをラストも全員で決めるなど、会場とステージが一体になって盛り上がった。
TRUE×北宇治カルテット (c)Animelo Summer Live 2019
そして最後は北宇治カルテットがトロッコに乗り込み、アリーナを周回しながらTVアニメ『響け!ユーフォニアム』EDテーマ『トゥッティ!』を披露して、三曲連続で『響け!ユーフォニアム』への思いを歌った「STORY」は幕を閉じた。
北宇治カルテット (c)Animelo Summer Live 2019
結城アイラ~茅原実里
結城アイラ (c)Animelo Summer Live 2019
暗転したステージにスポットライトがあたると、そこにはグランドピアノとそこに向き合うサプライズゲスト・結城アイラの姿が。
「この想いが、どうか届きますように」
そう告げて始まったのは、結城アイラの弾き語りによるTVアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』イメージソング『Violet Snow』。グランドピアノの荘厳な音色と結城アイラの静謐なボーカルが、曲を聞き逃さないように静まりかえった会場に響き渡り、終わると同時に万雷の拍手がアリーナに響き渡った。
結城アイラ (c)Animelo Summer Live 2019
結城アイラは手を広げて一礼をしてステージを後にする。その後を受け継いだのは、ライブ前半戦から二度目の登場となる茅原実里。薄紫のドレスを身にまとった彼女をスポットライトが浮かび上がらせるなか、彼女が送る歌はアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』ED主題歌『エイミー』。大事な思い出を支えに生きていく想いを、儚さと力強さを湛えた歌い上げる茅原のボーカルを観客全員が魅了されたように聴き入り、先ほど同様に万雷の拍手でその歌に込められた思いに応えた。
茅原実里 (c)Animelo Summer Live 2019
水瀬いのり (c)Animelo Summer Live 2019
軽やかなマーチのメロディと共にステージに水瀬いのりが登場し、一曲目のTVアニメ『えんどろ~!』EDテーマ『Wonder Caravan!』がスタート。旅の楽しさを軽やかかつファンタジックに歌う水瀬のボーカルに、会場の空気もゆるっとした楽しさに包まれていった。
水瀬いのり (c)Animelo Summer Live 2019
続いて「タオル回す準備してください! いきますよー!」の水瀬のかけ声と共に、二曲目の『Ready Steady Go!』に突入。アニサマのフェスタオルや自前のタオルを手にした観客達が水瀬と共にタオルを振り回して、会場とステージが一体となってボルテージが急上昇!
MCでは三度目のアニサマということで、タオル回しなどでのコール&レスポンスにも挑戦してみたと語る水瀬。今日のセットリストも「かわいい」「元気」な曲と続いたので、最後は「かっこいい」系にしようということで選んだ曲が、スマートフォンゲーム『ゲシュタルト・オーディン』主題歌『TRUST IN ETERNITY』。弦楽器の演奏も加わって、壮大なメロディと共に紡がれる戦いの歌に、観客も炎のような赤のコンサートライトを振って応えて大きな盛り上がりを見せた。
水瀬いのり (c)Animelo Summer Live 2019
■angela
angela (c)Animelo Summer Live 2019
力強い独唱と共にランウェイステージにせり上がってきたangelaが送る一曲目は、アニメ『蒼穹のファフナー THE BEYOND』OPテーマ『THE BEYOND』。絶望的な運命に抗い戦う『蒼穹のファフナー』の世界観を体現したような曲に観客も盛り上がり、angelaの赤と『ファフナー』の青のコンサートライトを力一杯振って応えていく。
angela (c)Animelo Summer Live 2019
続いて「うっ! はっ!」のメロディと共に会場のテンションを上げながら、トロッコに乗り込むAngelaの二人が送る二曲目は、今回だけのスペシャルメドレー『全力☆Shangri-La~全力☆シドニア』! TVアニメ『アホガール』OPテーマ『全力☆Summer!』、TVアニメ『蒼穹のファフナー』OPテーマ『Shangri-La』、TVアニメ『シドニアの騎士』OPテーマ『シドニア』の三曲をミックスするという、まさに夏ならではのお祭りナンバーだ。曲のテイストがまったく異なる三曲だが、ライブでは見事にマッチして観客をさらにヒートアップさせていった。
MCは「今日はたくさんのプロデューサーさん達のおかけでトロッコに乗れました!」というangela定番の『アイドルマスター』ネタからスタート。長年アニサマに出演してもトロッコに乗ったことがなかったので、atsukoが「アニサマってカワイイ子しかトロッコ乗れないんだよね」とdisっていたのがアニサマのプロデューサーの耳に入り、今回ついに実現したとのこと。それを受けて「トロッコに乗れましたー!」→「カワイイよー!」というコール&レスポンスも誕生した。さらにKATSUが今年5月にサプライズゲストとして登場した結城アイラと結婚したことをいじられ、atsukoがこの場でなれそめを話すように要求。観念してKATSUが話し始めるも「長い!」と打ち切る一幕も。
angela (c)Animelo Summer Live 2019
最後の曲は劇場アニメ『K SEVEN STORIES』Episode 1~6 OPテーマ『SURVIVE!』。真っ赤なライティングと噴き出す炎と共に奏でられる激しいナンバーだが、曲の途中で「一緒に歌ってほしい! 知らなくてもいいよ、覚えれば!」とコール&レスポンスの練習が始まるなど、ライブ感あふれるフリーダムさで盛り上がりながらステージを終えた。
スクリーンに映る大海原とイントロのメロディが出た瞬間に、観客はTVアニメ『ハイスクール・フリート』OPテーマ『High Free Spirits』と気付いて大声援が巻き起こる! そしてランウェイステージにTrySailの三人が登場し、会場の全方位を見渡しながらの息の合ったハーモニーとパフォーマンスですべての観客を魅了していった。
TrySail (c)Animelo Summer Live 2019
MCでは観客に向けて「かかってこいやー!」と挑発し「28000人に3人じゃ勝てないよ!」「助っ人を呼んだ!」とカンフールックのダンサーズを呼び込んで、二曲目の『Sunset カンフーがスタート。カンフーの動きを巧みに取り入れた絶妙なダンスと、レトロチャイニーズ感あふれるスクリーン演出とメロディに会場も楽しげな雰囲気に包まれていった。
そしてラストはタイトル通りにアドレナリンが爆発しそうなハイテンションさが魅力のTVアニメ『エロマンガ先生』EDテーマ『adrenaline!!!』。それぞれのイメージカラーのコンサートライトで極彩色に染まった会場内に、3人がトロッコで乗り込んでいき熱唱するとあって、観客もアドレナリンで数時間に及ぶライブの疲れを吹き飛ばしたかのようなテンションで盛り上がる。そしてラストはステージに戻った3人と共に連続ジャンプを決めて、会場全体が揺るがしながらのシメとなった。
Aqours (c)Animelo Summer Live 2019
二日目の大トリを務めるのはスクールアイドル・Aqoursの9人。各メンバーの紹介がスクリーンに映るたびに、それぞれのイメージカラーのコンサートライトで会場が染まるライブ定番の光景から始まった一曲目は、映画『ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow』挿入歌『僕らの走ってきた道は…』。Aqoursのこれまでを振り返りながら沼津の町を巡る映画のオープニングを、そして二曲目のTVアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』OPテーマ『青空Jumping Heart』へと連続で繋げながら、Aqoursならではの映像との完全シンクロパフォーマンスを披露して会場を盛り上げた。
MCではアニサマへの想いを絡めながらの自己紹介となり、高海千歌役の伊波杏樹は今日のためにDVDで歴代アニサマ全てを見返して、このステージに立つ意味を改めて噛みしめ「素晴らしい瞬間を一緒に作っていきたい」と意気込みを語った。
そして始まる三曲目は「Aqoursのかけがえのないストーリーが詰まった、9人じゃなきゃ歌えない曲」「アニサマとAqoursの歴史を乗せて届けたい」という思いで選んだ「ラブライブ!サンシャイン!!」第11話挿入歌『想いよひとつになれ』。東京でピアノコンクールに出る梨子と、静岡でラブライブ予備予選に出る8人が離れていても繋がっていることを示した名シーンを、ステージ上でもグランドピアノを置いて再現。そこから桜内梨子役の逢田梨香子が8人に合流していく9人バージョンを披露して、Aqoursならではの「STORY」をステージで描き出して見せた。ラストは「みなさん、本当に今日はありがとうございました! 最後まで盛り上がっていこー!」という伊波のゲキとともに、『ラブライブ!サンシャイン!!』第2期ED『勇気はどこに?君の胸に!』がスタート。自分を信じて未来に進もうというポジティブな気持ちが詰まった曲を、9人がステージ全体に広がって熱唱し、今回のテーマに相応しい大団円を描き出して全46曲にいたったライブのラストを飾った。
Aqours (c)Animelo Summer Live 2019
■エピローグ
6時間弱に及んだアニサマ2019二日目もついにエピローグに。静かなギターの旋律と共にステージには出演陣が登場し、今回のライブへの想いとファンへの感謝を語っていった。その中で亜咲花がアニソンシンガーを目指した切っ掛けが、angelaのKATSUが2014年のアニサマで「この場所は世界一気持ちいいから上がってこいよ」と話したことに背中を押されたからだったことを受けて、KATSUが「亜咲花! ようこそアニサマへ!」とエールを送ったところ、感動で彼女が涙ぐんでしまう一幕も。
そしてラストは、アーティスト全員による「Animelo Summer Live 2019 -STORY-」テーマソング『CROSSING STORIES』で幕を閉じた。
アニサマ2019出演アーティスト_day2 (c)Animelo Summer Live 2019
「STORY」というテーマに対して、出演アーティスト陣それぞれが自分なりの物語を歌やパフォーマンスに織り込んでいった「Animelo Summer Live 2019 -STORY-」。例年以上に中身が濃く、そして聴いた人それぞれに深い思いを与えるライブになったのではないだろうか。
アニサマ2019出演アーティスト_day2 (c)Animelo Summer Live 2019
取材・文:斉藤直樹

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