【ライブレポート】GLAY、メットライ
フドーム2日目<悪いGLAY>は無礼講
「今日は俺たちのほうが楽しんでます

GLAYが2019年8月17日(土)18日(日)の2日間をかけ、埼玉県・メットライフドームにて<GLAY 25th Anniversary “LIVE DEMOCRACY”>を開催した。本記事では2日目公演「悪いGLAY」の模様をライブレポートにてお届けしよう。
▲8/17<GLAY 25th Anniversary “LIVE DEMOCRACY”> 「良いGLAY」公演より

良いGLAYと悪いGLAY、どっちが観たい? 25周年イヤーを飾るドーム公演の初日「良いGLAY」は、ファン投票による「ドームで演奏してほしい曲ベスト3」を含むキャッチーな曲中心に盛り上がったようだが、2日目はセットリストも演出もたっぷりとスパイスを効かせた「悪いGLAY」。ステージセットは白く巨大な「HOTEL GLAY」で、建設中のため「外村建設」と書かれた横断幕にニヤリ。ドームの天井にまだ明るさの残る8月18日午後5時、25年に及ぶGLAYヒストリー映像が流れだすと、いよいよライブの開幕だ。

グラウンドに突き出した花道の突端、巨大な白い風船が割れると、「誘惑」のイントロに乗って中から飛び出してきた4人は…メンバーじゃない(笑)。まさかのダミー・メンバーによる出オチから、間髪入れずメイン・ステージで「本物のGLAY」が演奏をスタートする、今日のライブはとても一筋縄ではいかなそうだ。

1曲目はとびきり皮肉の効いたパンク・チューン「FATSOUNDS」で、トロッコに乗り込み場内一周する4人に3万人の大歓声が降り注ぐ。そして次の曲は…「FATSOUNDS」で、スクリーンの字幕はなぜかハングル文字。そして3曲目は…「FATSOUNDS」で、画面にはなぜかアラビア文字。まさかの「FATSOUNDS」三連発に加え、「GLAYの闇営業へようこそ!」と観客を煽りまくるHISASHI。ここまでやるか? 悪いGLAY全開の、やりたい放題のオープニングにドームが沸き上がる。

「暴れる時間だぜ!」

JIROの叫びを合図に重低音ベースがうなりを上げる「SHUTTER SPEEDSのテーマ」は、HISASHIが一番のリード・ボーカルを取るレア・バージョンで。TERUが「お前らも悪者にしてやろうか!」と雄たけびを上げ、「BURST」では3万人を相手に怒涛のコール&レスポンスをリードする。ステージから水しぶきが放たれ、オーディエンスに降り注ぐ。ここまで5曲連続の強烈スピード・チューン、何という超攻撃的セットリストだろう。

「まず水を飲もう(笑)。元気ですか? 3曲どうでした? ここからはみんなの声でドームをいっぱいにしたいと思います。ついて来い、いや、ついて来やがれ!」

TERUのご機嫌なMCに続き、4人は花道に作られたセンター・ステージへ。「はじまりのうた」から「サバイバル」、そしてHISASHIとTAKUROが向き合ってイントロを爪弾いた瞬間に大歓声がはじけた「TWO BELL SILENCE」と、感情を揺さぶるロック・チューンを立て続けに。メイン・ステージへ戻ってから「COLORS」「シキナ」と、スケールの大きな愛の歌とせつない恋歌の連発に3万人がじっと聴き入る。TAKUROのギターの説得力、TERUの歌に込めたありったけのエモーションが胸を打つ。スケールの大きなGLAYの曲には、ドームが良く似合う。

「僕らの仲間を紹介します。同じ時代を一緒に戦ってきた女性ボーカリスト、日本のディーバ、MISIA!」
満面の笑顔ときらびやかな白いドレスで登場するやいなや、「今日は事務所を通してません(笑)」とブラック・ジョークをかましてGLAYファンの心をわしづかみ。稀代のディーバを「ヤミーシャ(笑)」(by TERU)に染めてしまう、恐るべしGLAYパワー。曲はもちろんTERUが提供したスペシャルオリンピックス公式応援ソング「YOUR SONG」。軽快なラテン・ハウス調のリズムに乗って、日本を代表するスーパー・ボーカリスト2人がデュエットする、なんて贅沢な時間だろう。手を取ってMISIAをエスコートするTERUの紳士ぶりもポイントが高い。

歌い終えるやいなや、「それでは半分お疲れ、休憩!」とTERUが宣言。そう、今回のドーム公演は二部構成。真夏の暑さも考慮した、悪いGLAYとはとても思えない優しい気配りの10分間だ。
インターミッションをはさんで後半は、「3Dフォトショット」の大撮影会からスタート。3万人がスマホを構えてメンバーを撮影し、送られたデータをまとめて3Dに仕上げる、ドームなのにファンクラブ・イベントのようなアットホームな空気が嬉しい。

そして始まったのは「ドームで聴きたい曲ベスト3」のコーナー…は昨日の「良いGLAY」で、今日の「悪いGLAY」ではなんと人気投票最下位を争った3曲を披露する。まさかの逆ギレ企画?に、どよめきと笑いで最高に盛り上がるメットライフドーム。「僕たちはどんな曲も見捨てません!」(TAKURO)という前振りからの、ランキング279位は「SMILE」だ。こんないい曲がなぜ?と思うが、震災復興のメッセージが強力な曲ゆえ、軽々しくリクエストできなかったのだろう。続く280位「Time for Christmas」も、真夏のドームにクリスマス・ソングは?と思われただけで、爽やかポップな曲調は涼風のごとく耳に優しい。JIROが赤いサンタ帽をかぶり、一人だけ頭の上に雪の紙吹雪を降らせながら演奏する、お宝シーンが見られたのもラッキー。そして栄えある?最下位の281位にランキングしたのは「WHY DON’T WE MAKE YOU HAPPY」だ。確かにレア曲だが、これも実に味わい深いいい曲で、アコースティック・ギターを弾きながら歌うTERUの唄声のなんと優しいことか。結論・GLAYの曲に駄曲なし。
いよいよ終盤に差し掛かってきた。「JUST FINE」ではメンバーをかたどった巨大なバルーンが登場し、3万人に配布されたリストバンドのLEDライトが一斉に明滅する。すっかり暗くなったドームの天井に何十本ものレーザービームが突き刺さり、七色のライトがまぶしく輝く。「ピーク果てしなく ソウル限りなく」では大玉風船がグラウンドに投げ込まれ、誰もが運動会のようにはしゃいでいる。TERUが耳に手を当てて3万人の歌声を聴いている。隣が誰かも知らない人々が、歌の力で一つになる素晴らしいシーン。クライマックスはもうすぐだ。

あれ、この曲は「Cynical」? と思ったら、スクリーンに映るのはなんと20年前の東京ドーム公演、伝説の“TERUの歌詞ド忘れ事件”の証拠映像。わざわざそれを再現して「出だしは“ジーザス”だよ? 瞼の裏に彫ってやる!」とHISASHIに言わせる、究極の自虐ネタに3万人がひっくり返って笑ってる。「悪いGLAY」は、何でもありの無礼講だ。

さらにファイヤー、レーザー、スモーク、ストロボの全部乗せで「coyote, colored darkness」、からの「彼女の“Modern…”」「XYZ」でド派手に盛り上げ、「メットライフドーム、愛してるぜ!」というTERUの叫びで本編は終了。これだけ盛りだくさんで、まだ2時間ちょっと。なんという濃厚さ。

このまま普通に終わらないと思っていたら、やっぱりアンコールでやってくれた。ステージには赤ちょうちんの屋台と、ジョッキを傾けるメンバーたち。ギターケースを抱えてふらりと登場したTERUが、「25年間で一番人気がある曲、歌っちゃおうかな」とつぶやき、アコギ弾き語りで「HOWEVER」を歌い出す。サポート・ドラムのToshi NagaiとJIROがギターケースにお金を入れたり、HISASHIがふらり後ろを横切る妨害?にも負けず、最後はメンバーも演奏に加わり無事完奏。TAKUROいわく、TERUが家に遊びに来て酔っ払うと本当にやってくれる宴会芸?らしい。HOTEL GLAYが一気に居酒屋GLAYにスケール・ダウンした気がするが、オーディエンスの歓声と盛り上がりはひょっとしてこの日一番だったかもしれない。誰もが愛する名曲を、より親しみやすく生まれ変わらせた名演出、さすがGLAY。ちなみにHISASHIは演技ではなく本当にビールを飲んでいたらしい。さすがHISASHI。

「昨日はみんなを楽しませようと思っていたけど、今日は俺たちのほうが楽しんでます」(JIRO)

デビュー35周年を迎えたドラムのToshi、キーボードの斎藤有太を加えた、メンバー全員の挨拶に贈られるあたたかい拍手。「みんなの声があればあと5年、10年、20年とやっていける。また楽しい時間を過ごそうね」と、TERUの呼びかけに3万人が拍手と歓声で応える。熱く激しいけれど優しく包容力に溢れた、この空気感こそGLAYが25年間で得た素晴らしい成果。

21年前のNo.1ヒット「誘惑」は今もみずみずしい躍動感に満ち、16年前のNo.1ヒット「BEAUTIFUL DREAMER」は、今も聴く者の胸を熱くさせる強い力を失わない。近寄って来た中継カメラにTERUがキスをする。3万人のリストバンドから放たれた白い光が、グラウンドとスタンドを美しく染め上げる。GLAYへの愛は果てしなく、ファンへの感謝は限りなく。これは確かに、共に25年間を歩んできた同志たちの絆を確かめるパーティーだ。

「今日からみんなファミリーだ!」

TERUが高らかに叫んだ言葉にすべては言い尽されている。25周年の7つの公約は、これで3つが果たされたが、本当のお楽しみはこれからだ。10月2日にはニュー・アルバム『NO DEMOCRACY』のリリースも発表された。ファンとの約束を一つずつ叶えながら、GLAYは25周年のアニバーサリー・イヤーを疾走する。ゴールの瞬間まで決して見逃してはいけない。

取材・文◎宮本英夫
Photo(8/18公演):岡田裕介、橋本塁
Photo(8/17公演):岡田裕介、田辺佳子

セットリスト<GLAY 25th Anniversary “LIVE DEMOCRACY”> 悪いGLAY

2019年8月18日(日)メットライフドーム(旧:西武ドーム)
1.FATSOUNDS
2.FATSOUNDS
3.FATSOUNDS
4.SHUTTER SPEEDSのテーマ
5.BURST
6.はじまりのうた
7.サバイバル
8.TWO BELL SILENCE
9.COLORS
10.シキナ
11.YOUR SONG with MISIA
~Intermission~
12.SMILE
13.Time for Christmas
14.WHY DON’T WE MAKE YOU HAPPY
15.JUST FINE
16.ピーク果てしなく ソウル限りなく
17.coyote, colored darkness
18.彼女の“Modern…”
19.XYZ
~Encore~
EN1.HOWEVER(TERU弾き語り)
EN2.誘惑
EN3.BEAUTIFUL DREAMER
▲『NO DEMOCRACY』ジャケット

ニューアルバム『NO DEMOCRACY』

2019年10月2日(水)発売
■CD+DVD(2DVD) ¥5,000+税 / PCCN.00037
■CD ONLY ¥3,000+税 / PCCN.00038

【CD 収録内容】
1. REIWADEMOCRACY
2. 反省ノ色ナシ
3. My name is DATURA
4. Flowers Gone
5. 氷の翼 ※「オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁」日本語吹替版主題歌
6. 誰もが特別だった頃
7. あゝ、無常
8. 戦禍の子
9. JUST FINE ※2019年セブン-イレブンフェアタイアップ曲
10. はじまりのうた ※TVアニメ「ダイヤのA act II」オープニングテーマ
11. あなたといきてゆく ※テレビ東京系列金曜8時のドラマ『ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます!~』主題歌
12. COLORS  ※「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」主題歌
13. 愁いのPrisoner  ※2018年セブン-イレブンフェアタイアップ曲
14. 元号

■CD+DVD【DVD 収録内容】
・GLAY LIVE TOUR 2019 -SURVIVAL-令和最初のGLAYとHEAVY GAUGE

《「NO DEMOCRACY」ショップ別先着購入特典》
☆G-DIRECT限定先着購入特典:〈型抜き〉DEMOCRACYステッカーシート
☆Amazon.co.jp:デカジャケット(24cm×24cm)
☆タワーレコード:〈静電気接着〉25thステッカーシート(A5サイズ2枚セット/共通絵柄+タワーver.)
☆HMV:〈静電気接着〉25thステッカーシート(A5サイズ2枚セット/共通絵柄+HMV ver.)
☆TSUTAYA RECORDS:〈静電気接着〉25thステッカーシート(A5サイズ2枚セット/共通絵柄+TSUTAYA ver.)
☆上記以外CDショップ:〈静電気接着〉25thステッカーシート(A5サイズ2枚セット/共通絵柄+Another ver.)
☆セブンネットショッピング:GLAYメンバー肖像入りポスター5枚SET付き(A2サイズ/各メンバー1種、集合1種)
*楽天ブックスはGLAYオリジナル配送BOXにてお届け!

※店舗により特典の対応がない可能性がございますので、ご確認の上での予約購入をお勧めいたします。

■G-DIRECT限定Special Edition (1CD+3Blu-ray+グッズ)
価格:14,000円+税
品番:LSGC-0006
初回限定生産豪華BOX仕様
封入アイテム:A4ブックレット64P/GLAYかるた/GLAY詩集100選
☆G-DIRECT限定先着購入特典:〈型抜き〉DEMOCRACYステッカーシート

【CD 収録内容】
1. REIWADEMOCRACY
2. 反省ノ色ナシ
3. My name is DATURA
4. Flowers Gone
5. 氷の翼
6. 誰もが特別だった頃
7. あゝ、無常
8. 戦禍の子
9. JUST FINE
10. はじまりのうた
11. あなたといきてゆく
12. COLORS
13. 愁いのPrisoner
14. 元号

【DVD/ Blu-ray Disc.1収録内容】
・GLAY LIVE TOUR 2019 -SURVIVAL-令和最初のGLAYとHEAVY GAUGE
1. JUST FINE 
2. Young oh! oh!
3. HEAVY GAUGE 
4. FATSOUNDS
5. SURVIVAL 
6. ここではない、どこかへ 
7. HAPPINESS
8. summer FM
9. LEVEL DEVIL
10. BE WITH YOU
11. Winter, again 
12. Will Be King
13. 生きがい
14. Savile Row ~サヴィル ロウ 3番地~
15. COLORS
16. はじまりのうた
17. 愁いのPrisoner
18. 元号
19. Missing You
20. SHUTTER SPEEDSのテーマ
21. 彼女の”Modern…”
22. 誘惑

【Blu-ray Disc.2収録内容】
・ドキュメンタリー映像
・あなたといきてゆく(Music Video)
・愁いのPrisoner (Music Video)
・YOUR SONG (Music Video)
・JUST FINE (Music Video)
・COLORS (Music Video)
・元号 (Music Video)

【Blu-ray Disc.3収録内容】
・GLAY SPECIAL LIVE ROPPONGI HILLS ARENA(全曲)
・超プレミアムライブ GLAY × ゴールデンボンバー in 超音楽祭2019(全曲)
・GLAY DAY JAPAN PREMIER LIVE in Chitose Powered by HOTEL GLAY (全曲)

【封入アイテム】
・A4ブックレット64P
・GLAYかるた
・GLAY詩集100選


<GLAY ARENA TOUR 2019-2020 DEMOCRACY 25th HOTEL GLAY>

2019年
11/9(土)サンドーム福井
11/16(土)大阪城ホール
11/17(日)大阪城ホール
11/23(土)埼玉・さいたまスーパーアリーナ
11/24(日)埼玉・さいたまスーパーアリーナ
11/30(土)北海道立総合体育センター 北海きたえーる
12/1(日)北海道立総合体育センター 北海きたえーる
12/7(土)宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ
12/8(日)宮城・セキスイハイムスーパーアリーナ
12/14(土)マリンメッセ福岡
12/15(日)マリンメッセ福岡
12/21(土)兵庫・神戸ワールド記念ホール
12/22(日)兵庫・神戸ワールド記念ホール

2020年
1/18(土)三重県営サンアリーナ
1/19(日)三重県営サンアリーナ
1/25(土)神奈川・横浜アリーナ
1/26(日)神奈川・横浜アリーナ

※詳細はオフィシャルホームページをご確認ください。
http://www.glay.co.jp/live/

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