【突然少年 ライヴレポート】
『FEVER 10th アニバ 突然少年企画
『Thank you my Friend and
my Family』レコ発東京編
"灼熱ツーマン"』
]2019年7月24日 at 新代田FEVER
4月に1stフルアルバム『Thank you my Friend and my Family』をリリースした突然少年。発売後も特に“リリースツアー”と掲げることなく、これまで通りに全国各地でライヴを行ない、そのところどころで“レコ発”と題した公演が開催された。レコ発東京編は7月24日、今年で10周年の新代田FEVERにてeastern youthを迎えてのツーマン。年間150本以上のライヴを行なう中で、“友達”と呼べるバンドも日に日に増えている彼らだが、ここであえて憧れの“先輩”に挑み、その魂を見せつけた。
まずはeastern youthが登場。メロウなイントロから速度を上げていく「ソンゲントジユウ」で始まり、“生きている”という実感を振り絞る吉野 寿(Vo&Gu)の叫びが響く。身体を揺らすサラリーマン、隅っこでじっと見つめる女性と、それぞれの人生に叙情的なメロディーが溶け込でいき、口笛を合図に始まった「夏の日の午後」ではフロアーのシンガロングも相まって泥臭くも清々しい夏の幕開けを感じた。吉野は途中“youth とは名ばかりに、老害のバンドであります”と会場を笑わせる場面もあったが、そのあとにそっとこぼした“いくつになっても世界は素晴らしいよ”のひと言に心を掴まれる。そのまま音を止めずに次々と曲をつないでいき、爆音を轟かせ、降りかかるノスタルジーに浸っては胸の高鳴りを抑え切れない観客が拳をあげていく光景が眩しい。突然少年と20年以上のキャリアの差があってもまったく容赦のないライヴだった。
熱気が収まらない会場にSEで渡辺美里の「My Revolution」が流れるちょっとした拍子抜けもあったが、突然少年は真っ赤な照明に照らされながら堂々とギター、ベース、ドラム、全ての音を開放し、高揚感を煽ったところで「火ヲ灯ス」を投下。ライヴで長年やってきた人気ナンバーをいきなり1曲目に持ってきたところに気合いが感じられ、その意気込みを受け取った観客が前へ前へと一気に押し寄せた。そして、“初恋を思い出せ!”と大武茜一郎(Vo&Gu)が叫んでフロアーにダイブ! eastern youthに圧倒されていた空気にお構いなく身ひとつで挑む姿が目に焼き付き、そこからがむしゃらにeastern youthの「青すぎる空」をカバーし、全身全霊で飛び掛かる。それから「川辺の誠」「高田馬場」と音源化されていない新曲を披露し、レコ発であろうが何だろうが、ライヴでは必ずバンドの“今”の状態を見せてくれる彼らの姿勢に鳥肌が立った。「高田馬場」の急落下するような転調では闇に飲み込まれていく感覚に陥り、次にキャッチーな「ひとり」へと移る展開がユニークで、どんどん新曲を生み出しながら、ライヴパフォーマンスの幅も同時進行で広げていけるスタミナには圧巻のひと言に尽きる。
寡黙にパワフルなドラミングを響かせるリョウタ・ヨシハラの存在感と、ギターで感情を極め細かく描くカニユウヤ、このライヴに自分の全てを捧げるようにシャウトするとだげんいちろう、どれだけ大声で歌っても底なしのバイタリティーを感じさせる大武。彼らのライヴを観るのは半年振りだったが、今まで感じたことのない4人の熱量に呆気に取られた。MCで変わらないバンドの雰囲気に少し安堵する瞬間もありつつ、突然少年が突然少年として骨太に進化しているのを間近に感じられる嬉しさを噛み締める。ラストはとだの“また出会えますように”のひと言で「22歳のやくそく」を力強く届けた。
アンコールの「雑草」と「ギター」を含め、“レコ発”と掲げていながらやっぱり新曲だらけのセットリストとなったこの日、突然少年は常に変化を見せるバンドであることを改めて痛感した。それでいて衝動を鳴らすという根本の部分は一切ぶれることなく、今日も全国を飛び回っている。
まずはeastern youthが登場。メロウなイントロから速度を上げていく「ソンゲントジユウ」で始まり、“生きている”という実感を振り絞る吉野 寿(Vo&Gu)の叫びが響く。身体を揺らすサラリーマン、隅っこでじっと見つめる女性と、それぞれの人生に叙情的なメロディーが溶け込でいき、口笛を合図に始まった「夏の日の午後」ではフロアーのシンガロングも相まって泥臭くも清々しい夏の幕開けを感じた。吉野は途中“youth とは名ばかりに、老害のバンドであります”と会場を笑わせる場面もあったが、そのあとにそっとこぼした“いくつになっても世界は素晴らしいよ”のひと言に心を掴まれる。そのまま音を止めずに次々と曲をつないでいき、爆音を轟かせ、降りかかるノスタルジーに浸っては胸の高鳴りを抑え切れない観客が拳をあげていく光景が眩しい。突然少年と20年以上のキャリアの差があってもまったく容赦のないライヴだった。
熱気が収まらない会場にSEで渡辺美里の「My Revolution」が流れるちょっとした拍子抜けもあったが、突然少年は真っ赤な照明に照らされながら堂々とギター、ベース、ドラム、全ての音を開放し、高揚感を煽ったところで「火ヲ灯ス」を投下。ライヴで長年やってきた人気ナンバーをいきなり1曲目に持ってきたところに気合いが感じられ、その意気込みを受け取った観客が前へ前へと一気に押し寄せた。そして、“初恋を思い出せ!”と大武茜一郎(Vo&Gu)が叫んでフロアーにダイブ! eastern youthに圧倒されていた空気にお構いなく身ひとつで挑む姿が目に焼き付き、そこからがむしゃらにeastern youthの「青すぎる空」をカバーし、全身全霊で飛び掛かる。それから「川辺の誠」「高田馬場」と音源化されていない新曲を披露し、レコ発であろうが何だろうが、ライヴでは必ずバンドの“今”の状態を見せてくれる彼らの姿勢に鳥肌が立った。「高田馬場」の急落下するような転調では闇に飲み込まれていく感覚に陥り、次にキャッチーな「ひとり」へと移る展開がユニークで、どんどん新曲を生み出しながら、ライヴパフォーマンスの幅も同時進行で広げていけるスタミナには圧巻のひと言に尽きる。
寡黙にパワフルなドラミングを響かせるリョウタ・ヨシハラの存在感と、ギターで感情を極め細かく描くカニユウヤ、このライヴに自分の全てを捧げるようにシャウトするとだげんいちろう、どれだけ大声で歌っても底なしのバイタリティーを感じさせる大武。彼らのライヴを観るのは半年振りだったが、今まで感じたことのない4人の熱量に呆気に取られた。MCで変わらないバンドの雰囲気に少し安堵する瞬間もありつつ、突然少年が突然少年として骨太に進化しているのを間近に感じられる嬉しさを噛み締める。ラストはとだの“また出会えますように”のひと言で「22歳のやくそく」を力強く届けた。
アンコールの「雑草」と「ギター」を含め、“レコ発”と掲げていながらやっぱり新曲だらけのセットリストとなったこの日、突然少年は常に変化を見せるバンドであることを改めて痛感した。それでいて衝動を鳴らすという根本の部分は一切ぶれることなく、今日も全国を飛び回っている。
取材:千々和香苗