『ROCK AX Vol.3』DAY1  初対バンと
なったフジファブリック×ストレイテ
ナー2マンの公式ライブレポが到着

『ROCK AX Vol.3 SUMMER SPECIAL』の初日公演が7月8日、東京お台場・Zepp Tokyo で開催され、フジファブリックストレイテナーの2組が初の"対バン"競演。集まった2,400人のオーディエンスを沸かせた。
場内が暗転し映画『パルプ・フィクション』のテーマ曲「ミシルルー」が流れる中、各々のメンバーが"赤"で統一した衣装でステージに登場。冒頭の2曲は「夜明けのBEAT」に「銀河」。いずれも志村正彦のヴォーカル曲だ。デビューの頃から応援しているファンにとっては染み入る選曲でスタートした。
『ROCK AX Vol.3 SUMMER SPECIAL』フジファブリック
ストレイテナーはデビュー16年目、フジファブリックは15周年と両バンドは活動時期が近く同じレーベルに所属していた事もあり浅からぬ縁。だが意外にもこれまで対バンがなく「今日は特別な日になって嬉しいです!最後はテナーと肩組んで帰るぐらいの勢いで頑張ります」と山内総一郎はストレイテナーとの初対バンに感無量のコメントをして「徒然モノクローム」へ。曲中、山内は「ROCK AX!」とシャウトし両腕をクロスするポーズで決める。ここからは新体制になってのナンバーが続き「若者のすべて」に。じっくりと噛みしめるように歌う山内の声に、観客も静かに見守るように聴き入る。
『ROCK AX Vol.3 SUMMER SPECIAL』フジファブリック
「志村くんが亡くなって10年。フジファブリックのスピリットを継いで元気でやってますよ、僕ら」と改めて2009に急逝した志村正彦について語り、10月20日には15周年を記念し大阪城ホールでのライブを開催する事を知らせた後は再びアップチューンの連打。「LIFE」でのサビではオーディエンスが右腕を大きく左右に振って盛り上がり、ディスコ/ソウル風の「Sugar!!」のイントロが鳴った瞬間、全員がクラッピングで応じるなど客席は相当にヒートアップ。「15年分の愛と感謝を持ってきました!」と歌う「東京」では客席とコール&レスポンスもあり、何よりメンバー全員がこの場に立ってる事が楽しくてたまらない思いが伝わってくる。
『ROCK AX Vol.3 SUMMER SPECIAL』フジファブリック
「東京に住んで初めて、大阪を故郷と思えるようになりました。次の曲は東京で知り合ったバンドのメンバーを地元の友達に紹介出来たらという思いで書いた曲です」と15周年を記念してリリースされたラスト・ナンバーの「手紙」を熱唱。MCで山内が言っていた”フジファブリックはどんどん進化して行きます"という20周年、30周年に向けて彼らの強い意思とメッセージが伝わる美しい曲だ。「ありがとうございました!」と客席に深々とお辞儀をしてステージを降りたメンバーを客席はいつまでも名残惜しそうに見送っていた。
『ROCK AX Vol.3 SUMMER SPECIAL』フジファブリック
約20分のインターバルを経て20時30分過ぎにストレイテナーが登場。まずは肩慣らしとミディアムテンポの「月に読む手紙」でゆっくりと会場を温めていく。「みんなの声を聞かせてください!」と始まったのは「Melodic Storm」。いきなりのキラー・チューンの投入で会場は大爆発。この勢いでアップテンポ曲ノンストップでたたみ込む。この日はボーカルホリエアツシの誕生日。会場のあちこちから"誕生日おめでとー”の声が飛ぶ。これに少し照れながら、ありがとうと応える。この日遂に実現した対バン・ライブについては「長いこと近いところにいながら、もしかしたらお互いが誘われ待ちしてた?」と独自の分析を展開。両バンドの共通点を「ミュージシャンに支持されるバンドかな。まぁ人望はないけど」と話して会場から笑いを誘う。
『ROCK AX Vol.3 SUMMER SPECIAL』ストレイテナー
ここでホリエはキーボードに向かい「Braver」を歌い出す。続けては「誕生日なんで好きな曲やりたいと思います」と骨太のファンクなナンバー「BLACK DYED」に。ホリエはセンターのマイク・スタンドではなくキーボードのマイクに向かって斜めに構えるように歌う。さらに跳ねるベースとロールするドラムのリズム隊が心地よい「VANDALISM」と繋いで会場を盛り上げに盛り上げ「珠玉のバラードを!」と秦基博とのコラボレーション曲を歌って緩急自在な構成でオーディエンスを酔わせる。昨年の結成20周年/デビュー15周年を記念して開催されたファンの人気投票で2位に選ばれた「シーグラス」が演奏されるや、客席は右腕を振り上げたりクラッピングしたりと大興奮。
『ROCK AX Vol.3 SUMMER SPECIAL』ストレイテナー
「10年前に志村くんと対バンやろうねと話しをしてました」と志村正彦を振り返り「フジファブリックが(3人になっても)音楽を鳴らし続けてきてくれたことにリスペクトして、最後はこの曲をやりたいと思います」と「彩雲」を朗々と歌い上げてライブを締めた。オフマイクで「ありがとうございました」と告げステージを降りようとするホリエの前に、フジファブリックの3人がケーキを持って現れる。最後にメンバー全員がステージに上がるということは聞かされていたが「まさかこんな事になるとは....」とホリエも苦笑い。このままオーディエンスとバンドのメンバーで"Happy Birthday"を歌ってお祝い。このサプライズにホリエは終始恥ずかしげ。最後はメンバーとオーディエンスで記念撮影も行われ、フジファブリック☓ストレイテナーの初対バンとなった『ROCK AX Vol.3 SUMMER SPECIAL/DAY1』は終了。この日の模様は日本テレビで8月9日(金)深夜、CS日テレプラスで9月28日(土) 21:00より放送予定。オンエア詳細は近日、ROCK AX 公式サイトで発表される。
『ROCK AX Vol.3 SUMMER SPECIAL』ストレイテナー
撮影=山内洋枝

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