2019年3月23日 at 代官山UNIT

2019年3月23日 at 代官山UNIT

【vivid undress ライヴレポート】
『vivid undress presents
4th mini album "赤裸々"
release tour FINAL ONEMAN』
2019年3月23日 at 代官山UNIT

2019年3月23日 at 代官山UNIT
2019年3月23日 at 代官山UNIT
2019年3月23日 at 代官山UNIT
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 跳ねるリズムと曲の展開にシンクロするようにシンガロング、ワイプ、ハンドクラップと観客がリアクションを返したことで、いきなり一体感が生まれた「シーラカンスダンス」。そこから「私メンヘラなんかじゃないもん」につなげ、速い4つ打ちのキックに突き動かされるように観客が“ハイ! ハイ! ハイ! ハイ!”と拳をあげた頃には、ギュウギュウ詰めのスタンディングのフロアーに大きな盛り上がりが生まれていた。それがまだ序盤のことなのだから驚かされると同時に、ヴィヴィアンことvivid undressがどれだけ熱心なシンパに支持されているかが理解できた。

 今年1月にリリースした4thアルバム『赤裸々』を引っ提げて各地を回ってきたリリースツアーのファイナル公演は、彼らにとって1年振りのワンマンライヴとなった。同じく代官山UNITで行なった1年前のワンマンが前のドラマー・ウツミエリが参加した最後のライヴだったことに加え、その後、メンバーたちがバンド存続の危機を乗り越え、活動を続けてきたことを考えると、今回のライヴにはリベンジという意味合いもあったようだ。

 そのライヴが見事ソールドアウトとバンドはリベンジを成就させたわけだけれど、単なるリベンジで終わらなかったところに、この日の観どころというか、ドラマがあったと思う。それについては後述するが、“みなさんに楽しんでもらえるように、たくさん準備してきました。ひとりひとりの顔を見て、精いっぱい演奏します”とkiila(Vo&Gu)の挨拶を挟んでからの中盤は、「アルティメット・サバイバル」「輪廻転生」の2曲で超絶プレイを応酬するyu-ya(Gu)とsyunn(Ba)、そこに彩り(とダンス)を加えるRio(Key)によるテクニカルな演奏と言葉遊びに痛烈なメッセージを隠したkiilaの歌という、ヴィヴィアンが持つプログレ的な魅力をアピールした。

 そして、そこから一転、真っ直ぐな言葉に込めた切実な思いが胸を打つ「バラード」と「シンガーソングライター」の2曲をじっくり聴かせ、ヴォーカリストとしてのkiilaの実力を今一度印象付けると、再びバンドがひとつになり、ラストまで曲を畳み掛けるように駆け抜けていった。

 “みなさんを二度と悲しませないという覚悟を持って1年走り続けてきて、今、このステージに立っています。(今回のワンマンは)成功と言ってもいいでしょうか?”とkiilaが尋ねると、客席は拍手喝采。さらに、“大切なお知らせがあります。今日をもって私たちは…”とkiilaが観客を一瞬、ドキリとさせてから(だって、大切なお知らせと言われたら、ねぇ)、これまでサポートだったTomoki(Dr)が正式メンバーになることを発表(この1年のバンドの想いは、感極まってkiilaとRioが流した涙から推して知るべし)。

 “改めまして、私たちがvivid undressです”と宣言すると、5月から“We are Japanese Rock Quintet ~5周年に5人でまわる赤裸々ツアーをもう一度~”と題したツアーを開催することを告知。そして、新たに5人組になったヴィヴィアンはアンコールに応え、「yours」「君がくれた未来」の2曲を披露。この日の締め括りに相応しい「君がくれた未来」では、観客もバンドと一緒に歌い、リベンジを新たな出発に変えた5人を祝福したのだった。

撮影:エモトココロ/取材:山口智男


セットリスト

  1. 1.スクランブル
  2. 2.ウィキペディア
  3. 3.シーラカンスダンス
  4. 4.私メンヘラなんかじゃないもん
  5. 5.生きて生きて
  6. 6.はやるよろひや
  7. 7.アルティメット・サバイバル
  8. 8.輪廻転生
  9. 9.バラード
  10. 10.シンガーソングライター
  11. 11.さよならジレンマ
  12. 12.劣等者の逆襲
  13. 13.My Real
  14. 14.盲目の世界から脱出せよ
  15. 15.BRING ME A LIGHT
  16. 16.Dance Dance Dance
  17. 17.パラレルワ
  18. 18.ウララ
  19. <ENCORE>
  20. 1.yours
  21. 2.君がくれた未来
vivid undress プロフィール

ヴィヴィッドアンドレス:2014年、別々に音楽活動をしていたメンバーが出会って結成。実力派のメンバーが奏でるテクニカルかつソリッドなサウンドに相反するような大衆性のあるkiilaの歌声、そして90年代J-POPを想起させるど真ん中を突くメロディーを武器に、“J-POP 突然変異型 ROCKクインテット”を称し活動を始める。17年3月に自主レーベル“MONOLITHIC RECORDINGS”の立ち上げを発表、全てのバンド運営に 関する業務をメンバーで分担し、精力的に活動。19年12月に1stアルバム『混在ニューウェーブ』のリリースをもって待望のメジャーデビューを果たす。vivid undress オフィシャルHP

OKMusic編集部

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