THE ORAL CIGARETTESが最新シングル
で明示する、自分たちの在り方と“ワ
ガママ”の意とは

もう何年もの間、まるで止まってはいけない回遊魚か何かのように、THE ORAL CIGARETTESは進み続けている。しかも、次々に新しい姿をリスナーに提示しながら、である。

昨年にリリースしたアルバム『Kisses and Kills』では、曲調やアプローチのあらゆる面でこれまでの引き出しを大幅に更新するサウンドで驚かせてくれたが、そのアルバムとともに行っているツアーが年をまたいで未だ継続中のこのタイミングで、またしても打ち込んできた攻めの一手。本稿では、3月13日にリリースされるニューシングル「ワガママで誤魔化さないで」に関する内容を軸に、前作のリリース以降に彼らが日々何を感じ、何を成してきたのかを、THE ORAL CIGARETTESというバンドの根幹にあるテーマ、アイデンティティまで踏み込みながら、じっくりと語ってくれている。

■メンバーとかチームの空気感はいままでで一番良い状態にある
――毎度、オーラルの取材をするたびに時間の感覚がわからなくなるんですけど。
山中拓也:(笑)、どういうこと?
――前回取材したのがアルバム『Kisses and Kills』のインタビューなんですけど、あれ、もう去年の6月なんですよ。
山中:そっか、そう考えたらめっちゃ経ってますね。
――そうなんですよ。で、秋からはツアーをされていて、それがいまだに走っていて。そのファイナルを控えた状態でいま取材をしている。ということは、この「ワガママで誤魔化さないで」もツアー中に制作したり録ったりしたわけですよね。
あきらかにあきら:そうです。いやあ、いそがしかったですね(笑)。
――ツアーはもう最終盤ですけど、経過としてはどうですか。楽しめてるのか、どんなことを感じているのか、とか。
山中:基本的にすごく楽しめています。メンバーとかチームの空気感もいままでで一番良い状態にある気もして。やっぱりアリーナは全員で作らないといけないので、スタッフとの話し合いとかも頻繁に行われますし、一緒に作っていこうっていう感覚でみんなが同じ方向を向けているから、同じところに向かって一緒に歩いているっていう感覚はすごくあります。
――アリーナクラスの会場にはもう慣れました?
山中:いや……慣れるというか、アリーナって全部空気感が違うなっていうことを感じてますね。アリーナって一概にまとめれられへんくない?
中西雅哉:うん。
山中:Zepp規模だと東京と大阪の違いって、フロアの(観客の)違いで差が出たりするんですけど、アリーナはお客さんの入っていない状態、会場入りのタイミングで見渡しても「ああ、空気感が全然違う」みたいな。何が違うっていうのははっきりわからないんですけど、でもやっぱり形も全然違いますし。だから慣れてはいないですね。
あきら:お客さんとの距離も変わってきたりするので。今日は近いですねとか、今日は遠いからあまり動かない方がいいかなとか、見せる方向とかもその場その場で想像して試しながらやってますね。
THE ORAL CIGARETTES・山中拓也 撮影=高田梓
――ツアー前には「あれこれ考えずに楽しみたい」とも話してましたけど、実際そうなってますか。
山中:ライブハウスはすごくそうなっていた気がしますね。でもアリーナはいろいろ連動している部分、演出も込みで俺ら4人だけじゃない部分もありますし、好き勝手自由にみたいには……伝えたいことを最大限伝えようと思うと、自由すぎると伝わらなくなるので、そこは幅が利かないですけど。
鈴木重伸:やっぱりアリーナでは考えちゃうことも多かったですね。去年イベントでそういう規模に立たせてもらう機会も多かったですけど、イベントとワンマンでは違うし、そういうスケールで自分はちゃんとできてたのか?っていうと、勘違いしていたことも多かったなって気付けたのが、今回のツアーですかね。
――たとえば。
鈴木:大きいところだったらこういうパフォーマンスをすれば規模感に合うよなっていうやり方がわかったぶん、そのやり方以外にチャレンジしなかったりとか。もっとやっていけるのにそこで成長が止まっちゃうなというか。実際、「今日は拓也がそっち行って歌ってるんやったら、自分はこっちに行ってみようかな」とか、考えることがプラスになるなっていうことも感じる反面、考えすぎて視野が狭くなっちゃうときもあるなって思ったりもしますね。
――まさやんさんはどんなことを感じてました?
中西:アリーナをツアーで回ることで、よりライブ中のメンバーの音とかにすごく、神経質になったというか、よく言えばストイックになって。ライブハウスだとメンバーのアンプが鳴ってる音とかを肌で感じられるから、そこに入り込んで一緒に演奏できるんですけど、アリーナだと、今回はドラムの位置が高いのもあって、無意識に体感していた部分を耳で探しに行く作業をしないと、孤独感や不安を感じる瞬間があったんですよ。今までのツアーとは別の感覚でライブをしないと、どこか落ち着かないまま終わっちゃう自分もいたりして、そこをすごく考えてましたね。
山中:でもその中でも大阪城ホールや武道館のときと変わったなと思うのは、この規模のバンドとしての責任感と、ここからさらに上に行くために何を見なきゃいけないのかっていうところまで目を配れるようになってきてるのかなって。
THE ORAL CIGARETTES・鈴木重伸 撮影=高田梓
■俺らが見ている世界観をより明確に伝えるためには、世間に対して遠慮をしちゃダメ
――そんなツアー中に制作された「ワガママで誤魔化さないで」は、すごく挑戦的な作品になっていると感じました。それは単純に音として今までのものと違うというよりは、オーラルの看板のもとでやる音楽としてどこまでがOKなのか、みたいな意味で。
山中:うんうん。
――もしくはどこまで付いてこられるのか?っていう意味でも切り込んだ一枚なのかなと。
山中:収録している3曲とも、前回と同じものを作ろうなんて1ミリも考えていないですし、毎回更新をしないと新曲を出す意味がないと思っているので、今できる最高を目指して作っているのは変わらないんですけど、今回は『Kisses and Kills』というアルバムを作り終えた上で、バンドとしてのコンセプトって何なんやろ?って考え直すタイミングがあって。
――それは大もとの?
山中:大もとの。THE ORAL CIGARETTESってどういうバンドで、もともと何が好きで、どういう音楽を出し続けてきたのか?みたいなところを、もう一回考えるタイミングがあったんですよね。
で、メンバーみんなが休みやった日なんですけど、呼んで、これからはこういうところが本質になってくると思うっていう話をして。それが結果的に曲にもアートワークにもMVにも、全部につながっていってる。その日があったから、より自信を持って明確に挑戦し続けることができているんじゃないかと感じてます。目標やGOを出すものがすごくはっきりしたというか。
あきら:すごかったですよ、招集の仕方が。昼ぐらいに「みんな今からいける?」「思いついた、ようやく見つけた!」みたいなLINEが飛んで来て、みんなのいる現在地の真ん中らへんにあるカフェに集まろうとしてたんですけど、そこが空いていなくて。ごっついホテルのラウンジみたいなところに――
一同:はははは!
山中:滝流れてる!みたいな(笑)。
――そこでどんな内容を話し合ったんですか。
山中:そもそもTHE ORAL CIGARETTESのコンセプト――タバコっていうのが世間一般的にはあまりイメージは良くないのかもしれないですけど、タバコって紙の中に葉っぱを包んで吸うことで中毒感を味わうわけじゃないですか。その葉っぱの中に、代わりに俺らの音楽と世界観を詰め込んで、その世界観を吸って中毒になってほしいっていうのが、はじまりとしてあったんですよ。
そこから俺らはどういう曲を作ってきたんだろう?って考えると、「カンタンナコト」とか「PSYCHOPATH」とか、ああいう類の楽曲って、自分をトばすことに重きを置いていたんですよね。自分をトばすことのできる楽曲にGOを出し続けてきたからこそ、俺らはステージ上でカッコつけるし、普段の自分たちと違う自分を曲で呼び起こしてるっていうか。
そこをどう伝えていくか。俺らが見ている世界観をより明確に伝えるためには、世間に対して遠慮をしちゃダメで、遠慮していたら一生伝わらなくて。そこをもう多少ギリかなって思うところでも攻めちゃう。そうすることによってもっと世界観が伝わっていくだろうし、もっとオーラルっていうバンドがわかりやすくブランディングされていくと。
あきら:禁断だからこそ魅力的、みたいなことで。
山中:うん。そこが多分オーラルが伝える魅力だろうなってすごく感じたので、いろんな部分に落とし込む作業をしてる感じですかね。だから、感じるかわからないですけど、ちょっとキケンな街の匂いとかをいろんなところに放り込んでたりするんですよ。自分たちが見ている世界の“禁断”の部分を、いろんな表現を使ってサウンドの中にも歌詞の中にも入れていたりするので、そういう空気感はしっかり伝わるんじゃないかなって思います。
――そうやって振り切ることによって、賛否両論みたいなことまで起こって然るべき、みたいな考えもありました?
山中:そうですね、もう気にしてる場合じゃなくなってきたみたいなところはあるんですけど。それで表現したいことができなくなるぐらいだったら、世間の意見とか気にしないほうがいい。できるだけ純粋な状態で出したいっていう欲が『Kisses and Kills』を作り終えてからすごく強くなったイメージですかね。
――つまり『Kisses and Kills』が背中を押したみたいな感覚?
山中:それはめっちゃありましたね。好きなことをチームでやらせてもらった作品だし、音だけじゃなくて視覚的にも楽しんでもらうコンセプトであるとか、ああいうことさせてもらった結果、やっぱりこっちのほうが伝わるなっていう感覚が強かったので。迷いはないですね、今は。
――そうやってギリギリを攻めることで、次はさらにもう少し外側にも広がっていけるかもしれないっていう、オーラルはこれまでもそうしてきたバンドだよなという気もして。
山中:そうですよね。今までの作品の中で、そこもちょっとずつ広げてきてたのかもしれないですね。
THE ORAL CIGARETTES 撮影=高田梓
■超ピュアなワガママを言っている人がロックスターになっているな
――曲に関しては、まず表題曲はアニメのオープニングテーマですよね。
山中:サウンド自体はもともとフンワリとはあったんですけど、その世界観がアニメにピッタリだったので、歌詞をもう一回書き直して、『revisions リヴィジョンズ』っていうアニメに寄り添えるように。っていうのと、主人公の感情をすごく表現しているアニメなんですっていう話を先方から頂いたので、人間の感情にフォーカスを当てても良いなっていう安心感もあったし、その主人公と自分が重なる部分もあったので、オーラルとしても発信できてアニメとしても発信できる楽曲になったんだろうなって感じています。
――そこからサウンドを詰めていく上では。
山中:今回は平面で押し出す系のサウンドよりも、しっかり立体的に音を構築していくところに力を入れたので、ホーンとかは絶対そこに必要なものだったし、後ろで鳴っているビートもそうなんですけど、譲れないものが何個かあって。その全部が綺麗に棲み分けて聴こえるようにとか、すごく意識してやりました。
あきら:デモの段階で、だいぶ想像のつく音源として届いてはいて。次に自分達がやるべきものとして……ホーンを入れる抵抗も僕はもう無かったですし、豪華で派手な曲になるんだろうな、ポップな曲になるんだろうなっていうことが伝わった上でのアプローチでした。
耳から離れないメロディだから、それを絶対に邪魔はできないし、どちらかというと曲中の波に寄り添うアレンジとか、ちゃんと歌詞に沿って沈むところとテンションが上がっていくところみたいな、展開にすごく頭を使った覚えはありますね。
――なるほど。
あきら:あと、レコーディング中にめちゃくちゃ歌うのがしんどかったコーラスがあって。ラスサビの最後の方で「アー↑アー↑アー↑」みたいなところが本当にきつすぎて。でもそこは別の楽器で同じ音を鳴らしてもダメで、裏声でもダメで、地声でやるからこそ一気に迫ってくる感があるんだっていうことを、ディレクターに説得されて。で、やってみたらすごくしんどくて(笑)。あんなに苦労したのは初めてでした。
――ドラムのアプローチはどうでしたか。すごくタイトな印象のある演奏ですけど。
中西:こういう曲に関しては、歌とギターがわりと自由に動いているぶん、リズム隊としてはタイトにしていかないとっていう意識はけっこうあるんです。デモの段階でイントロのドラムの感じとかサビのアクセントとか、拓也の中でのポイントみたいなものがあって、それを崩さずに、歌や他の楽器が乗ってきた中で隙間を埋めていくとか、この隙間はギターに任せるとか、そういうことを考えてパズル感覚で作っていくので、全体的にタイトになりうるんですよね。手数は多いんですけど、ガチャガチャはしたくないというか、自然に聴き流せるリズムでありたいなっていう印象です。
THE ORAL CIGARETTES・あきらかにあきら 撮影=高田梓
――あとは今回のようにがっつりホーンとかが入ると、役割として一番かち合うのはギターだと思うんですよ。この曲に限らず、最近はそういうプラスアルファの音が入った曲も多くなってきていますけど。
鈴木:さっき拓也が言っていた立体感っていうのが、一番重要なのかなっていう気がしていて。インディーズの頃からメジャーデビューした最初、ほんまに自分たちの弾ける楽器の音だけでやっていたときの立体感は、自分が色々と彩って作っていたものやったんですけど、それには限度があるというか。それ以外の部分から出てくる音っていうのもすごくあるなって、僕自身も『Kisses and Kills』あたりから分かるようになってきたので。
「ワガママで誤魔化さないで」に関しては、イントロ部分とかも「こういう感じ」って言われて「あ、それいいね」っていうキャッチボールくらいだったので、ホーンを意識して「当たらないように」とかを考えてやってはないですね。
むしろ、今まで自分がやってきたであろうことを他の音がやっているときに、自分が何をしようかっていうところで、けっこうシンプルなものも素直に出てきたりして。そこの兼ね合いというよりかは……まぁ兼ね合ってはいるのか(笑)。それがあるがゆえに、自分の立ち位置をどこにおくのかを要所要所で考えたりはしていますね。
――でもそこでことさら悩むわけでもなくスッとできていると。ちなみに、アニメ作品のことが念頭に置かれたうえで、「ワガママ」っていうキーワードが生まれたのはどこからだったんですか。
山中:ちょうど2年前くらいのタイミングで、個人的なワガママの度合い……「どこまでワガママを言って良いんやろ」「そもそもワガママって何なんやろ」って思うことがあったんですけど、1年ぐらい前にバンドとしても同じことを考えるタイミングがあって。そのときに……前回のインタビューで話した気がするんですけど、「自分が好きなロックスターってどういう人やったっけ」って考えたら、超ピュアなワガママを言っている人がロックスターになっているなって気がして。何の濁りもないワガママ。そこには確固たる意志があって、執念があって、みんなを幸せにしたいゆえの気持ちみたいな。
――そのためにはこうじゃなきゃダメなんだっていう。
山中:そう。それがさっきの話の、世間のイメージとかを排除しようっていうのにつながったのはあるんですけど。なんか、ワガママってマイナスのイメージがあるけど、捉え方次第ではすごくプラスの言葉なんじゃないかっていう、自分の感覚が変わった瞬間があって。己のまま行けばいいっていうところで、じゃあ今世間はどうなのか?とか、そこも風刺したかったし、アニメの主人公もそこにフォーカスを当てていて。主人公の最初のワガママと、話を重ねていった最後の主人公のワガママは全然質の違うワガママやったし、そこがちょうど合致したので、このテーマで書こうかなって思いました。
――「通しておくべき我」もあるっていうか。
山中:うん。本当そうですね。
――でもそのあたり、世間では空気を読みまくってますからね。
山中:そうなんですよね。なんか、ピュアじゃないなって感じることがすごく多くて。いろんなところで遠回りして濁っていってるワガママが、結構多いなと思ったので。それについて書きましたね。
THE ORAL CIGARETTES・中西雅哉 撮影=高田梓
■オーラルって、わりとカップリングに次のステージのヒントがあったりする
――全体的にはスムーズに出来上がりましたか。
山中:うん、わりとすんなり進んでいきましたね。あまり苦戦したイメージはないです。今回はゴールが見えていた感覚がすごくあったので、そこに近づけていく作業をただひたすらやっていました。
――バンドとしての方向性の話し合いがあった後っていうのも大きかったのかもしれないですね。カップリングの話も聞きたいんですが、「Color Tokyo」はこれもホーンを取り入れていて、ストリングスまで鳴ってます。でもよくよく聴くと展開が強引だったりする面白い曲。
山中:これ、シングルで出したかったっていうのも若干あって。
――お気に入りだ。
山中:そうですね(笑)。今とこれからがこの曲に詰まっている気がします。オーラルが今どんなモードなのかとか、さっき話したようなことも。
中西:このカップリングを作っているときの拓也が、すげえ曲ができるタイプの人になっていて(笑)、これ以外にもたくさんできていたんですけど。「Color Tokyo」もすぐに形になっていったというか、やりたいことが明確に出てきていて。じゃあそれをどう面白くつなげようか?とか、現実的にどれが一番カッコよくなるんやろなっていうことを進めていったので、サラッと形にはなっていきましたね。
逆に、もしかしたらこの曲をシングルで出すんだっていう気持ちで作っていたら、こういうアプローチじゃなかったのかもしれないですけど、カップリングを作ろうっていう意思があった中でのオーラルの新しい攻め方っていうか、そのおかげでハードルを越えれた気もして。
――カップリングだからこそ攻められる部分もあったと。
中西:そうそう。オーラルって、わりとカップリングに次のステージのヒントがあったりするので。それこそ、作品に対しての「こうじゃなきゃダメ」っていう凝り固まりすら、この曲は壊してくれている気がして、今後自由にやるヒントになっている気がします。
あきら:僕も大好きな曲で、歌詞を書いてきたときにすごく画が浮かんだし、サウンド面でもトラックはかっこいいしサビは美しいし、ほんまに嫌いなところがなくて、ほんまにカップリングにしたくなかったんですけど(笑)。絶対にみんなに聴いてほしいですね。
――オーラルって、カップリングで新機軸に挑むと同時に、とにかく気持ちよくやっちゃう系の曲というか――
一同:ああー(笑)。
――これまでそういう曲が一緒に入る傾向もある気がするんですよ。
山中:そのパターン多いかも、確かに。一曲はバッと録る感じで、もう一曲で次のヒント出すみたいな。
――そのパターンでいうと、「Like the Music」はバッと録ったのかなと。
山中:そうですね!(笑) けっこうザッと作って、「シゲ、ギター入れまくれ」みたいな。THEバンドみたいな感じで作った曲ですね。
鈴木:(カップリングを)両方デモを送ってもらって、特に何をしてほしいかは聞かない状態で、まずはそれぞれやりたいことを入れてみてって感じで……もうね、両極端過ぎて、「あれ、どういうモードなんやろ」って色々と考えた末、とりあえずカッコよくしてみようと思って、ひたすら入れましたね(笑)。
山中:そうしてほしかったし、多分伝わるやろうなと思って(笑)。
鈴木:一瞬はフリーズしましたけどね(笑)。
――ライブ映えもしそうな曲です。ということで最後に、おそらくこの記事の公開直後にある横浜アリーナでのツアーファイナルに向けても一言いただいていいですか。
あきら:長ーいツアーがようやく終わるので。気づいたらずっとツアーしていて、それが終わるっていうところで、ちゃんと次のステージへ向かえる目標もできましたし、そのためにきちんとまず『Kisses and Kills』を終わらせるっていう部分を見せられたらいいなと思います。
鈴木:ひとまずの集大成、ですかね。とりあえず。今年決まったこともどんどん発表されていくと思うので。大阪城ホールや武道館のときと、横浜アリーナでは感覚が全然違って、1発ドンとやるんじゃなくて今までの経験を全部注ぎ込むことの方がすごい大変なんだなって今は思っているので、それをしっかり形として見せられるように頑張りたいです。
中西:来てくれたファンみんなもそうですし、スタッフさんも増えていく中で、全員で「最高やった」っていう日が横浜アリーナであってほしいっていう気持ちがあって。それを成し得たら、ファンの人は間違いなくまた来てくれるでしょうし、自分が行った会場も最高やったんやって再確認してくれるやろうし。そういうことが全員に伝わる日になればいいですね。
山中:「なるほどね、おもろいな。ワクワクするな、オーラルのライブって」って思ってもらうのが一番な気がします。そこに目をつけてたんか、そんなことを先に考えてたんや、みたいな部分をこのツアーでは伝えきりたいから、そこでワクワクしてもらったり、ついていきたいと思ってもらえることが一番かなと思います。
――決まっていることもたくさんありそうですしね。
山中:次は一応、デビューして5年っていうのもあるので、地元の関西の泉大津フェニックスで2DAYSの野外イベントをしようかなと思っていて。
――おお!
山中:万人規模の野外イベントを主催するっていうのも初めてやけど、アリーナツアーの次っていうことで1日目はワンマンライブをして、2日目は、俺らはやっぱり仲間がいっぱいいてここまで来れたバンドやから、オーラルにとって「このバンドがいなかったら今のオーラルはない」っていう仲間を誘って対バン形式で、2DAYS、やろうかなと。……あと◯◯のことはもう言っていいんでしたっけ?
スタッフ:(記事公開が)微妙なタイミングです。
山中:まあ、他にもいろいろ控えてるらしいよ……みたいな感じでお願いします(笑)。楽しみにしていてください!

取材・文=風間大洋 撮影=高田梓
THE ORAL CIGARETTES 撮影=高田梓

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