【東京演奏会企画】クリスマスコンサ
ート2018レポート(PR)

音楽活動に取り組まれている多くの方にとって、「どのように発表の機会をもち続けていくか」というのはひとつの大きなテーマだと思います。

好きでやっていることとはいえ、生計も立てていかなくてはならない毎日の中で、常に自らモチベーションを管理し、継続的に人前で発表し、技術を磨いていくということは必ずしも簡単なことではありません。
そんな演奏家の悩みに着目し立ち上がったのが、「東京演奏会企画」さん。気軽に参加できる演奏会を定期的に企画しており、エントリーするだけでサクッと演奏会に参加することができるのです。
…と聞くと便利そうですが、なにせインターネット上であまりに簡単に登録できてしまうわけなので、実際のところはどうなんだろうという疑問が頭をもたげます。ということで利用者の方々にお話を伺うべく、東京演奏会企画presents クリスマスコンサート2018へ取材に行ってきました!
クリスマスコンサート2018
コンサートのようす
クリスマスコンサートが開催されたのは、2018年12月21日(金)。会場は、JR新大久保駅から歩いて5分程度のところにある日本福音ルーテル東京教会です。案内に従って2階へ上がり足を踏み入れたのは、オルガンも備える大きな礼拝堂。天井も高く、教会ならではの豊かな響きが楽しめ、クリスマスコンサートにはぴったりの会場です。
開会の際、アカペラでAmazing Graceが演奏されました
定刻になり、いよいよコンサートが始まりました。1組の持ち時間は15分間。クラシックに限らず、ミュージカル、ジャズ、ポップスなどあらゆる音楽が、12組の演奏家によって次々に披露されていきます。
実はこういったオムニバス型のコンサートには初めて伺ったのですが、観客側としてもとても興味深いコンサートと言いますか…これだけ多種多様なスタイルの音楽が集まることもそうそうないのではないかという幅の広さで、端的に言うと、飽きない! ほかの観客の方々もそうだったのでしょうか、全体を通して暖かい雰囲気で、奏者と観客が一体となってクリスマスコンサートを楽しんでいたように感じました。
出演者インタビュー
さて! ここからが本題です。出演を終えた演奏家にお話を伺い、なぜ本コンサートへの出演を決めたのか、その背景を聞いていきます。
福田 真顕(ふくだ まさあき)さん:ピアノ
東京学芸大学音楽科卒業、同大学院修士課程修了。ピティナピアノコンペティション・グランミューズ部門A1カテゴリー全国大会第1位。万里の長城杯国際コンクール第1位。ショパン国際ピアノコンクールinASIAシニア部門全国金賞。ほか受賞多数、ソロリサイタル開催。
−本格的なプログラムを聴かせてくださった福田さん。経歴からもわかるようにかなりの実力者ですが、今回はなぜクリスマスコンサートへの出演を決めたのでしょうか?
「東京演奏会企画さんの演奏会は2回目の出演なのですが、すごくアットホームで温かさがあるんですよね。自分のお客様でなくても、好意的に受け入れてくれる空気感があって、演奏しやすいんです。さらに自由度が高いので自分のやりたいことを好きにやれて、自分の思いを伝えられる場だなあと感じています」
−自分のやりたいこととは?
「たとえばクラシックの魅力を伝えるにあたって、もちろん楽譜通りに弾くのはすばらしいことですが、一般のお客さんのことを考えると、おいしいところだけ弾いたり、アレンジを加えたりということも効果的なのではないかと。そうやって自分なりにクラシック音楽の魅力を伝えていけたらと考えています」
粕川 文園(かすかわ ふみえ)さん・佐藤 ホサナ(さとう ほさな)さん:ピアノ連弾
−今回、唯一のピアノ連弾で出演されたお二人。出演のきっかけは…?
粕川さん「私が元々東京演奏会企画に登録していて、今回佐藤さんをお誘いしました。登録したきっかけは、演奏活動にブランクがあったので、再開の足がかりにしようと思ってのことです。これからもっと幅を広げていきたいと考えていて、今回はその取り組みのひとつとして連弾に挑戦したんです」
−実際に出演してみて、いかがでしたか?
粕川さん「すごく楽しかったです! こちらの企画はエントリーさえすればあとは練習に集中できるので、その気軽さが魅力だなと思います」
佐藤さん「本当、楽しかったです。教会で演奏できる機会はなかなかないので、それも決め手になりました。音楽には一生携わっていきたいので、こうして演奏できることが幸せです」
浦野 なつき(うらの なつき)さん:声楽
中学3年生より声楽を始める。豊島岡女子学園高等学校卒業。2017年8月、東京シティオペラ協会公演「シンデレラ」の妖精役でオペラデビュー。第27回日本クラシック音楽コンクール声楽部門大学女子の部全国大会入選。現在、お茶の水女子大学文教育学部芸術・表現行動学科音楽表現コース3年次在学中。これまでに声楽を祝佳子、秋山隆典、栗林朋子の各氏に師事。
−学生さんでいらっしゃるのですね。今回の演奏会へ出演を決めたきっかけを教えてください。
「声楽の世界は、声帯が成熟したあとの20代後半からが本番と言われるくらいで、今の私は実力的にはまだまだなのですが、こちらの演奏会はプロ・アマ問わず出演できるということだったので、出演を決めました」
−今回は初めての出演ですよね。いかがでしたか?
「普段オペラアリアをよく歌うので、今回は教会にぴったりの歌曲を用意してきたのですが、響きがよくて、お客様も暖かくて楽しかったです。今後は歌の勉強だけでなく、演技など舞台で必要なことも勉強していきたいです。まだどういう方向でいくかは模索中ですが、教育分野にも興味があるので、教育と音楽を中心に活動を続けていきます」
滝澤 克明(たきざわ かつあき)さん:ピアノ
1992年、長野県出身。19歳のときにピアノを始めると数カ月後には自己表現として作曲を始め、演奏活動も開始する。2014年にニューヨークへ渡り、2016年12月にはスタインウェイホールでデビューを果たす。主に自身の曲を演奏し、ニューヨークを中心にさまざまな場所で演奏活動をおこなっている。
−アメリカを拠点とされていたんですか! 今回はなぜこのコンサートに?
「日本に帰るにあたって、こちらでの演奏活動をどうしていこうかと考え、コンサートの出演募集をネットで探していたんです。このコンサートは教会という会場に惹かれてエントリーしました。また、普段ソロ活動でミュージシャンの友達ができにくいため、こういったコンサートでは他の人の演奏が聞けたり交流できたりする点が魅力でした」
−これからの活動について教えてください。
「春から日本全国まわりたいですね。自分が演奏するのはクラシックではないですが、ピアノというだけで『敷居が高い』と感じる人がいるので、もっとラフに楽しめるんだよということを伝えていきたいです」
松浦 るみ子(まつうら るみこ)さん:ピアノ
東京演奏会企画 松浦るみ子 1993年3月、武蔵野音楽大学音楽学部器楽学科ピアノ専攻卒業。島村楽器音楽教室にてコンクール推進委員、予選、及び本選会審査員、コンサート係などを務め、4度の優秀講師として表彰。退社後、現在フリー。
−優秀講師として4度も表彰されていらっしゃるなんてすごいですね! 教える活動と演奏活動はご自身の中でどう違いますか?
「演奏活動をしていると、生徒さんの視点に立って『こういうことでわからなかったのか』とか『こう考えたら弾きやすいかもしれない』という気づきが生まれます。やはり教えるには客観性が必要なので、私も先生のもとへ通ってレッスンしていただいています。演奏家であり、先生であり。どちらもやることで自分の刺激になっています」
−なるほど。松浦さんの考える、こういったコンサートの活用法を教えてください。
「講師目線で言いますと、演奏の経験を積みたい方や、自分が緊張したときにどんなパフォーマンスになるのか知りたいという方には、一回でも多くの本番を踏むことが大切なので、そういう意味でどんどん参加されることをおすすめします。
自分のことでは、大好きなベートーヴェンが2020年に生誕250周年を迎えるので、リサイタルを開きたいと考えておりまして。それに向けたプレ発表の場として、こういった企画に引き続き積極的に参加していきたいと考えています」
pisca-pisca(ぴすか ぴすか):フルートカルテット
国立音楽大学在学中に同級生で結成したフルートカルテット。カルテット名のpisca- piscaとは点滅する光という意味。第18回大阪国際音楽コンクールアンサンブル部門入選。2018年2月に日暮里サニーホールコンサートサロンにてリサイタルを開催。これまでに室内楽を菅井春恵氏に師事。現在、関東エリアを中心に活動をおこなっている。
−今回はなぜこちらのコンサートに出演を決めましたか?
「教会で演奏したくて、教会で開催されるコンサートないかな? と探した結果、たどり着きました。また、クリスマスコンサートということでコンセプトがはっきりしていたので、準備もすごくスムーズにできました」
−リベラの『彼方の光』など、教会という会場にぴったりのプログラムでしたね。在学時代から組んでいるということで、息もぴったりでした。
「ほかのどのグループより仲がよいと思います!(笑)大学を卒業して、これからがいよいよ本番です。もちろん演奏会は定期的にやっていきたいですし、幅広く名前を知ってもらえるように頑張ります」
−ちなみに、公募制のコンサートに参加したり、ウェブサービスに登録することに不安や迷いはありませんでしたか?
「やりたいと思ったらとりあえずやってみたらよいというスタンスなので、特に不安や迷いはありませんでした。人生一度きりなので、やるかやらないかで悩んでいる時間がもったいないなと思うんです」
−ありがとうございます!
誰でも、発表の場がもてる
怒涛のインタビュー、いかがでしたでしょうか…! 私自身、ここまで専攻もバックグラウンドもさまざまな演奏家のお話を、次から次へと伺う機会というのは初めてで嵐のような時間を過ごしました(笑)。
ただわかったことは、それぞれ違った目標や課題を抱えていながらも、「ひとつでも多くの演奏機会を」と考えている点は共通で、このコンサートがきちんとそれに応えているということ。わかりやすいメリットとしては、
会場と直接打ち合わせをするなど準備に時間を取られずに済む
自分のお客様以外にも聴いていただける、新しいお客様との出会いがある
収益を出すことも可能*
という3点が挙げられ、確かに演奏機会を求めている方々にとっては有益な要素が揃っていると感じました。今回に関しては、単独では借りにくい教会という特殊な会場であったことも、出演者にとっては大きな決め手になったようでした。
*出演にあたっては参加費が必要ですが、チケットの販売金額の収益はすべて演奏者に還元される仕組みです。チケットの金額も各演奏者で決定できるため、計画に応じて入場料を決定することができ、集客数によっては収益を出すことも難しくありません。
出演までの流れ
なお、東京演奏会企画さんに登録してから演奏会出演までの流れは以下の通り。
東京演奏会企画に登録
まずは、エントリーフォームから東京演奏会企画に登録。個人でもグループでも登録可能です。
出演者募集メールを受けとる
登録したメールアドレスに、演奏会出演者募集メールが定期的に送られます。
参加登録する
出演したいコンサートが見つかったら、出演依頼を送ってください。参加費の支払いをもってエントリー完了となります。定員に達し次第締め切りとなりますので気になるコンサートがあればぜひお早めにお申し込みください。
チケットの販売
参加登録完了後に東京演奏会企画からチケットが郵送で届きます。チケットの販売金額は演奏者が決めることができ、売り上げは全額演奏者にキャッシュバックされます。東京演奏会企画のHP内で販売するオンラインチケットは一枚3,000円での販売となり、事務手数料とカード決済に掛かる500円を差し引いた2,500円が演奏者の収益となります。
コンサートに出演する
面倒な準備は一切不要で、練習に専念することができます。
登録料などはかかりませんので、少しでも気になった方はぜひ登録してみてはいかがでしょうか? 詳しくは公式サイトをチェックしてください。
︎東京演奏会企画Webサイト
(提供:ドレスルームアミ)
東京演奏会企画はドレスルームアミが運営しています。

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