UEBO「映画的。」
今回のテーマは「映画的。」。「映画的」とはいろんな解釈が可能だと考えます。ストレートに大好きな映画の音楽、まだ見ぬ景色を見せてくれる叙情的な音楽、想像力を掻き立てられるドラマチックな音楽、記憶を手繰り寄せてくれる音楽などなど、「映画的である」というそれぞれの解釈のもと、ミックステープをお届けします。
POPS、FUNK、R&Bをルーツにした縦横無尽な楽曲、低音からハイトーンヴォイスまでを使いこなす新進気鋭のシンガーソングライター、UEBOさんの「映画的。」。
Orphans / cero
メロウなサウンドの上で、ジュブナイルな心象風景が丁寧に描かれていく一曲。 別にどこにたどり着けるわけでもない、でも日常がたまらなくなって脱出したい、とはいえそんなに熱くもなれない…胸キュンな青春映画みたいな曲です。
Places We Won’t Walk / Bruno Major
ベッドですやすやと寝息を立てる恋人。そんな愛しい人に何も言わず、一人旅立とうとする男。ベッドサイドに座り寂しそうな笑みを浮かべながら、恋人の髪をいつまでも撫でている。窓から漏れる月明かりだけが二人を優しく照らしている…みたいな。全然そんな内容の曲じゃないんですけど、そんな映像がありありと妄想できます。完全に悲恋映画です。
Purple Rain / Prince
映画『Purple Rain』の表題曲。 もう逆にあの映画のクライマックスを思い出しながらじゃないと恥ずかしくて聴けないくらい壮大な曲です。二番のメロの所のプリンスの「I know, I know!」っていうシャウトに、いつもグッときます。
Versace On The Floor / Bruno Mars
ブルーノいわく、「映画のサウンドトラックみたいな、バイブスに一貫性のあるアルバムを作りたかったんだ。『Purple Rain』みたいな」とのこと。9曲入りのアルバムの中の5曲目、映画で言ったらちょうど山場の名ラブシーン。恋人の服を脱がす表現として、「ヴェルサーチをフロアに落としてよ」…言ってみたい。まずヴェルサーチを着ているような子と付き合ってみたい。そんな一曲です。
Cinema Paradiso / Chris Botti
スティングのバンドへの参加などで知られるトランペットプレイヤーのライブ盤から一曲。 ヨー・ヨー・マをゲストに招き、映画『ニュー・シネマ・パラダイス』のテーマ曲を演奏したテイクです。映画の内容は実はあんまり覚えていないのですが、めちゃ泣けます。いつも風呂につかりながらこの曲をかけてコソ泣きしてます。
Blackbird / Sarah McLauchlan
映画『i am sam』のサウンドトラックに収録されている、ビートルズのカバー。 正直、この映画に使われている曲はどれも挙げたいくらい思い入れがあるのですが、この曲を通して原曲も好きになったという思い出も込みの選曲です。自分でもよくカバーしていました。余談ですが、ビートルズとかジミヘンとか、いわゆるクラシックの域に達している人たちの曲って、カバーから好きになることが多いです。
Moonlight Wedding / UEBO
自分の曲ですが、もろに映画に影響されて出来た曲だったので挙げさせてください。 元々は姉の結婚式にむけて書き始めた曲でしたが、その時たまたま観ていた映画『50回目のファーストキス』の世界観が妙にマッチしたので、グッと寄せて書き上げました。豪華な式も沢山の友人たちも無し。夜の海辺と月明かりだけの飾らない素朴さ。そんな二人の時間をアコースティックレゲエに乗せて歌っています。聴いて頂けたら嬉しいです!
ミーティア
「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。