【千歌繚乱インタビュー】モンストロ
、夢はドームとアリーナで関東ツアー

12月21日に開催されるBARKS主催イベント<千歌繚乱vol.19>に出演するモンストロ。

彼らは“嘘”をコンセプトに掲げるバンドだ。今年だけでも4枚のシングルと無料配布音源をリリースするなど精力的に活動しているが、特にそのストーリー性ある歌詞は必聴。<千歌繚乱vol.19>でライブパフォーマンスを見る前に、このインタビューで彼らについてぜひ知っておいてもらいたい。
※本記事は12月21日に渋谷REXで開催される<千歌繚乱 vol.19>において、来場者限定で配布される「千歌繚乱 ARTIST BOOK」掲載のインタビューの一部を事前に公開するもの。「千歌繚乱 ARTIST BOOK」ではメンバーへの一問一答アンケートなど、より深い内容が掲載されている。

   ◆   ◆   ◆

――まずはバンドコンセプトについて詳しく教えてください。

ラキ(Vo):嘘をテーマに歌詞やライブを展開しています。バンドをやるにあたって、人間の本質的な部分を表現したいと思っていたんですよね。人間だったら絶対みんな一度は嘘をついたこともつかれたこともあるだろうし、嘘って人間らしさのひとつでもある。そこが面白いなと感じて。
▲ラキ(Vo)
――これまでにリリースされた楽曲を聞かせてもらいましたが、確かにすべてが「嘘」に通じていて驚きました。

ゆたら(B):そうなんです。でもその中でも曲にはそれぞれのコンセプトがあって。一番最初に出した「ビッグマウス・マーチ」という曲は、大口叩いてついた嘘を現実にするというテーマなんです。その次の2ndシングル「BLACK MONEY」はお金にまつわる嘘の話、という感じ。

ラキ:ひとくちに嘘といっても、いい嘘も悪い嘘もあるんで、いろいろなストーリーに仕立て上げて楽曲に絡ませています。嘘が悪いと言っているわけではなく、“人間ってこういうもの”というメッセージを込めてるんです。

――バンド名もそれに通じているんですか?

ラキ:はい、映画『ピノキオ』に出てくるクジラから拝借して、“嘘を飲みこむ”というイメージでモンストロというバンド名になっています。
――バンドの成り立ちも教えてください。

ラキ:もともと俺とゆたらが一緒のバンドをやっていたんですが、そのバンドが解散してしまったので、また新しいメンバーを集めてバンドを始めようと。

ゆたら:2人とも、バンドや音楽を辞める気はなかったんです。

ラキ:で、ギターとドラムを探していたんですがなかなかいいメンバーが見つからず、2人でMasqued Liarというユニットを組んでまず世に出ました。

遊イ(Dr):僕と奏音が加入する前には、オーディションみたいなのありましたからね。

――オーディション!

ラキ:オーディションというほどのものじゃないですけど(笑)、そのときには1stシングル「ビッグマウス・マーチ」のデモもできていたので、それを課題曲に結構いろんな人とスタジオ入りましたね。その中でピンときたのが、遊イと奏音でした。

――お互いにどこに惚れたのでしょうか。

奏音(G):僕はラキの声が特殊だなと思って。僕もちょうど自分のバンドが解散したばかりだったので、ある意味タイミングも良かったというか。

ラキ:俺がSNSにアップしていた「歌ってみた」の映像を見て、Twitterで「いいですね」ってメッセージをくれたのが最初だったよね? でもそのあと「ギターを探してるんだよね」って送ったら「頑張ってください」ってあしらわれたの覚えてる(笑)。

ゆたら:(笑)。そのあと奏音のバンドが解散したから正式にアタックしてスタジオに誘ってみたら…もうこの人しかないなって衝撃を受けました。

ラキ:ちょうど「I miss you…Liar」っていう曲の制作途中だったんですけど、試しに弾いてもらったらすごくかっこいいアレンジをしてくれて。スタジオ終わってそのまま「レコーディングもお願い!」「ミュージックビデオも撮ろう!」って2日後にはもう一緒に撮影していました(笑)。

遊イ:そうそう、ラキのこのめっちゃフランクな感じが良くて僕も加入したいと思ったんです。僕も奏音と同じで、スタジオ入った当日に「よかったら今後もやりませんか?」って言ってもらえて。僕はもともとヴィジュアル系バンドマンじゃなくてお仕事ミュージシャンだったんですが、ヴィジュアル系バンドをやってみたくて。僕の師匠のメイクさんがラキもメイクしていたという繋がりから一度スタジオに入ったんですが、音を併せた瞬間にこの人たちとバンドやりたいなって感じていたので嬉しかったですね。
▲奏音(G)
――出会うべくして出会った感じですね。そもそもラキさんとゆたらさんはどのような関係だったのでしょうか。

ゆたら:酸素みたいなものかな。俺も奏音くんと同じで、ラキの声に惚れてるんです。昔から声の個性が強いボーカリストとバンドをやりたいという思いが強かったんですが、ラキはその通りの人材で。好き嫌いは分かれるだろうけど、理想的なボーカルだったんです。だから前のバンドが解散してしまったときも、また一緒にバンドをやりたいなと思っていました。

ラキ:前のバンドが志半ばで終わってしまったんでね…。俺、ベースの音に対してのこだわりはないんですが、ゆたらのベースはいい意味で聞き流せるというか違和感がないんですよね。そんなところや、できることできないことが2人とも違うという点で貴重な存在です。

――それぞれが信頼し合っているのがわかりました。

ゆたら:バンド内の仲の良さは、ほかに負けないですね。

ラキ:夏とか4人で合宿もしたしね。宿泊できるスタジオで曲作ってバーベキューして…って。

――曲作り合宿、いいですね! 曲は誰がメインで作ってるんですか?

ラキ:8割俺が作っていますね。すべてのパートを作ってほぼ完成でみんなに渡し、それに各自のクセやアレンジを加えてもらってます。

――あぁ、納得しました。ボーカルさんが作っているから、メロが聞きやすいんですね。

遊イ:僕らとしてはボーカルのやりたいようにやってもらうのが一番。基本的には自由にのびのび作ってもらっています。

――結構ハイペースでリリースしていることを考えると、ラキさん大変ですね。

ラキ:曲は書きためるタイプじゃなくて、そのときに「やりたい」と思った曲や「必要」と思った曲を作るので、常に何かしらの作業をしていますね(笑)。
▲ゆたら(B)
――しかも和風な曲もあればきれいなバラードもあり。いろんな曲があって。そもそも、みなさんのルーツになっている音楽は?

ゆたら:バラバラなんですよね。それが逆にいいんだと思う。ちなみに僕はアニメ音楽、ゲーム音楽も聴くし、映画のサントラなんかも大好きです。

遊イ:僕はヴィジュアル系聞いてこなかったしロックも意外と聞かない。ルーツを言われるとJ-POPかな。

奏音:僕はメタルとか。メンバーの中で一番ゴリゴリの音が好きです。

ラキ:俺は誰とでも通じる感じかな。メンバーそれぞれのルーツにある音楽が合体することでモンストロの曲になっている気がしますね。「ジャズっぽくするには?」「EDMっぽくするには?」って聞いたら、誰かしら指針を出してくれるから。それって貴重なことだと思います。

――では、モンストロの曲の中でそれぞれ一番好きな曲は何ですか?

ラキ:「焔」です。モンストロの曲の中で、中で唯一自分のストレートな気持ちを書いた曲で。“どんな逆境でも進み続ける”というテーマで書いたんですが、バンドで這い上がっていくという自分の気持ちにシンクロするんです。ライブで歌っていても、うるっときちゃう。

遊イ:僕は「ビッグマウス・マーチ」かな。曲自体がふざけているのでライブ中もかっこつけなくていいし、お客さんにも浸透している曲なので安心感があります。

ゆたら:哀愁漂うバラード、「五月晴れに雨」ですね。ジャズっぽいベースで弾いていてすごく楽しいんです。これ言うとみんなに「は?」って言われるんですけど(笑)、横浜の赤レンガ倉庫で演奏しているようなイメージの曲です。

遊イ:いっつもそれ言うけど、横浜感全然わかんないから(笑)!

奏音:「VIRTUAL FLIGHT」。妄想の世界をテーマにしたポップで明るい歌なんですけど、すごく切なくて…。聴くと悲しくなります。

ラキ:これもみんな理解できないんですけど、「VIRTUAL FLIGHT」はモンストロの中で一番明るい曲なんです(笑)。ミュージックビデオを新宿で撮ったから、きっと奏音は新宿に悲しい思い出があるんでしょう(笑)。
――そして、1月下旬ごろにニューシングルをリリースされるんですよね。どんな曲になりそうですか?

ラキ:これまでいろんな方向性の曲を出してきましたが、その中でも今回はかなりディープ。嘘をピノキオサイドから考える、というイメージです。

――デモを聴かせていただきましたが、今無料配布されている「WE ARE LIAR」とは真逆のイメージの曲でした。

遊イ:確かに。「WE ARE LIAR」でモンストロを知った人がニューシングルを聞くと、いい意味で裏切られた感じになりそう。ゆったりした曲なんで、ドラムはいつもと印象が違います。

ラキ:メロが聞きどころ。あとは曲の緩急が主人公の感情とリンクしてるんで、そこも聞きどころかなと。

奏音:ギターソロは、なかなか神懸かっています。ギターとメロの絡みもあって、今までになく、歌うギターです。

ゆたら:ベースは曲の途中でチューニングが変わるんです。

奏音:えっ!?変わってたの!?

ラキ:うそ、なんで変えてんの?

――今、衝撃の事実が判明(笑)。

ゆたら:メンバーも気づいてないという(笑)この曲はさらっと聞きながせる部分で意外とエグイことやっていたりするので、聴きこんでもらえると嬉しいです。
▲遊イ(Dr)
――そしてニューシングルの前に、1月5日には<2019年嘘初めワンコインワンマン『HAPPY NEW LiAR 2019』>が開催されますね。

ラキ:2019年一発目のライブなので、袴を着て出ます! 前回のワンマンはジャズ・パンク・ダンスの三部構成でセットリストを組んだんですが、今回は全部ごちゃまぜでどんな化学変化が起きるかというところを楽しみにしていて欲しいです。

――新しい年ももう目の前なので、今後の展望を教えてください。

遊イ:大きいところでライブをしたいという最終目標はありますが、現段階では自分たちらしくバンドをやっていきたいなと思っています。まずは自分たちが楽しんでお客さんも楽しませてあげる、そうして100人200人とお客さんを増やしていきたいです。

のん:早くデッカくなりたいってのはあるんですが媚びたくんはないんで、一歩ずつ着実に進んでいきたいです。個人的には時間はかけたほうがいいと思っているので、焦らず着実に。

ゆたら:柔軟なメンバーが4人揃っているんで、みんなまだまだやりたいことあると思うんです。このバンドだからこそできることというか、ネタが尽きることはないので、長くバンドを続けていきたいです。

ラキ:最終的にはたくさんの人にモンストロの曲を聴いて、モンストロを知ってもらって、ライブで一緒に楽しみたいですね。…あれ、なんかつまんないコメントかも(笑)。

遊イ:もっと欲しい!

ラキ:えぇっと…回り道だったとしても生きていく上で無駄なことはないと思うので、そのときそのときをモンストロの色で表現していきます。

遊イ:うーん。もう一声!

ゆたら:こないだ言ってたあれ!

ラキ:宣言しとこうか(笑)!東京は東京ドーム、千葉は幕張メッセ、神奈川は横浜アリーナ、埼玉はさいたまスーパーアリーナ。これで関東ツアーを周る!

取材・文◎服部容子(BARKS)

  ◆  ◆  ◆

モンストロが出演する<千歌繚乱vol.19>、チケットは現在
にて発売中。なお、ライブ当日にはその日限定の「ライブ写真販売」も行なわれるが、こちらは現在予約受付中。受付フォームは
から。
<千歌繚乱vol.19>

日時:2018年12月21日(金)開場17:30 開演18:00
出演:SAVAGE/TRNTY D:CODE/MEIDARA/モンストロ/REIGN
会場:渋谷REX
料金:【一般チケット】3,800円 【当日券】4,000円 ※ドリンク代別途

・チケット受付
11月30日(金)12:00~12月20日(火)
[イープラス]
http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010163P0108P002278053P0050001P006001P0030001


<2019年嘘初めワンコインワンマン『HAPPY NEW LiAR 2019』>

2019年01月05日(土)東高円寺二万電圧
Open 18:00 / Start 18:30
Sチケット(特典付き先行)¥5000 / Aチケット(先行)¥500 / Bチケット(当日)¥500 (各Drink別)

関連リンク

BARKS

BARKSは2001年から15年以上にわたり旬の音楽情報を届けてきた日本最大級の音楽情報サイトです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着