KERAのロマンチック・コメディ『キネ
マと恋人』が再演決定

ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下 KERA)台本・演出による『キネマと恋人』が、世田谷パブリックシアター+KERA・MAP#009として、2019年6月から7月にかけて世田谷パブリックシアターで再演される。さらに国内ツアーも5都市で巡演される予定。映画愛にあふれたKERAの真骨頂ともいえるコメディーだ
ケラリーノ・サンドロヴィッチ
『キネマと恋人』は、KERAがウディ・アレンの映画「カイロの紫のバラ」にインスパイアされて2016年に書き下ろしたロマンチック・コメディ。1930年代、架空の日本の港町に舞台を置き換え、映画が最大の娯楽だった時代に、映画に恋する一人の女性の銀幕俳優への淡い恋心をめぐって巻き起こる騒動を描く。初演は2016年11月から12月にかけてシアタートラム。初演時には数々の演劇賞を受賞し、再演の要望が最も高かった作品だ。今回は会場をシアタートラム(約200席)から世田谷パブリックシアター(約600 席)へ移し、オリジナル・キャストが勢ぞろいして、パワーアップした『キネマと恋人』が届けられる。前回、運悪く観られなかった人にも朗報に違いない。
『キネマと恋人』 2016年初演時の舞台写真(撮影:御堂義乘)
売れない映画俳優・高木高助役と、高助が映画の中で演じてスクリーンから現実の世界へ抜け出す間坂(まさか)寅蔵役の二役を妻夫木聡、映画に恋するヒロインの森口ハルコ役を緒川たまき、ハルコの妹ミチル役をともさかりえが演じるほか、映像監修に劇団☆新感線の『髑髏城の七人』シーズン「花」「鳥」「風」「月」「極」での映像も手がけた上田大樹、振付にカンパニー・デラシネラの小野寺修二も参加するなど初演時のキャスト・スタッフが再び集結し、夢の舞台が世田谷パブリックシアターに立ち上がる。
『キネマと恋人』 2016年初演時の舞台写真(撮影:御堂義乘)

あらすじ
昭和11年(1936年)、秋。東京から遠く遠く離れた、日本のどこかにある小さな島の小さな港町。この町唯一の映画館では、東京で封切られてから半年遅れて、ようやく新作映画がかかる。今日もスクリーンを見つめるひとりの女性ハルコ(緒川たまき)。同じ映画を何度も鑑賞するハルコに気づいた登場人物・寅蔵(妻夫木聡)は、あろうことかスクリーンから現実の世界へと飛び出し、彼女を連れ出してしまう。寅蔵を演じた俳優の高木(妻夫木聡・二役)は騒動を聞きつけ、なんとか寅蔵を映画の中へ戻すべ 2人を探し始めるが―――。
映画「カイロの紫のバラ」
1985 年製作、1986 年日本公開。監督・脚本ウディ・アレンによる映画。舞台は 1930 年代、アメリカのニュージャージー州。失業中の夫モンク(ダニー・アイエロ)に代わり、ウェイトレスをして家計を支えるセシリア(ミア・ファロー)。彼女のささやかな楽しみは映画館に通うこと。今は上映中の映画「カイロの紫のバラ」に夢中になって通い詰めている。そんなある日、映画の登場人物トム(ジェフ・ダニエルズ ※トム役を演じる俳優ギルとの二役)は突如セシリアに語りかける。さらにあろうことかモノクロのスクリーンから抜け出て、カラフルな現実の世界へと降り立ったことで、映画館や映画業界を巻き込んだ大騒動に発展。そこにトムを演じた俳優ギル(ジェフ・ダニエルズ ※二役)も現れ、セシリア、トム、ギルは不思議な三角関係に陥り、事態はますます混乱。最終的にギルはセシリアを残してハリウッドに戻る。失意のセシリアは、以前のように映画館の席に着いて、新作「トップ・ハット」のフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースのダンスを見つめる。

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