【インタビュー】DAY6、JAPAN 1st A
LBUM発表「僕たちは、ひとつのジャン
ルやひとつのスタイルに“LOCK”され
ない」

DAY6が、10月17日(水)に日本で初めてのオリジナルアルバム『UNLOCK』をリリースする。今年2018年3月にシングル「If ~また逢えたら~」で日本デビューしてからは、ベストアルバム『THE BEST DAY』、生形真一(Nothing's Carved In StoneELLEGARDEN)プロデュースによるシングル「Stop The Rain」を発表と、精力的にリリースを重ねてきたDAY6。そして今回5人が完成させたのは、「もっと自分を解き放って自由でありたい」「音楽のジャンルにとらわれず、演奏し、歌を聴かせるバンド」という意味合いが込められたアルバム『UNLOCK』だ。そのタイトルに相応しく、エモーショナルなロックナンバーから、歌のメロディが際立つポップスまで表現の振り幅を提示しており、メンバーのうち4人がメインボーカルを執るという独自の多彩な歌唱も存分に光る。発表する楽曲がどれも素晴らしいことから韓国で称される「“信じて聴く”DAY6」という賛辞を、今回も確固たるものにしたと言えるだろう。

今回BARKSでは、日本デビューのタイミングに続き、来日した彼ら5人に取材を実施した。日本で活動がスタートしてからの心境、今作『UNLOCK』で伝えたい思い、それぞれの特にお気に入りの楽曲などについて、たっぷりと語ってもらった。

  ◆  ◆  ◆

■ 日本で過ごした半年間は、僕たちに自信をくれた時間でもあります

▲アルバム『UNLOCK』初回限定盤

── まず、日本デビュー以降のこの約半年間は、みなさんにとってどのような時間だったのでしょうか?

ドウン(Dr):DAY6としての方向性がより明確になってきたように思います。

ジェイ(Gt&Vo&Rap):そうですね。日本でも単独公演を開催したり、フェスに参加したりといろいろな経験をさせてもらったり……中でも大きいのは生形さん(生形真一)との出会いだと、僕は感じています。「Stop The Rain」、「Falling」を一緒に作りましたが、曲作りやレコーディングの過程で、こんなやり方があるんだとか、こんなふうにできるんだとか、たくさんのことを学ぶことができました。

ソンジン(Vo&Gt):そして、ワールドツアーでいろいろな国をまわりながら、とても良いインスピレーションをたくさんもらえましたし、ステージの上で気持ちに余裕が出てきたな、というふうに感じています。

▲ソンジン(Vo&Gt)

ヨンケイ(Ba&Vo&Rap):僕は、この6か月間で日本で過ごした時間には良い思い出しかないです。もっと日本で過ごせる時間があったらいいのになと思うほど、本当に素敵な時間だったんですね。日本語ももっと上手になりたいです。

ウォンピル(Key&Syn&Vo):同感です。また今回、日本で初めてリリースする1st アルバム『UNLOCK』の制作を行い、いろいろなジャンルに挑んでみて、僕たちはまだまだ幅広く表現していくことができるという可能性に気づかされました。日本で過ごした半年間は、僕たちに自信をくれた時間でもあります。

── まさに『UNLOCK』は、叙情的で美しいメロディとエモーショナルなバンドサウンドを軸に、さまざまな色で鮮やかに彩られている作品です。「もっと自分を解き放って自由でありたい、音楽のジャンルにとらわれず演奏し、歌を聴かせるバンドでありたい」という意味が込められたというタイトルそのまま、みなさんの表現欲に満ちていますよね。

ジェイ:バンドとして、僕たちはひとつのジャンルやひとつのスタイルに“LOCK”されないという想いを込めたのが『UNLOCK』というタイトルであり、作品です。本当にやりたい音楽を追い求めていくと、ひとつのジャンルにとらわれず自然といろいろな色が重なっていくし、そういった僕たちの想いがよりストレートに表現されているのが『UNLOCK』という作品だと思います。

▲ジェイ(Gt&Vo&Rap)

ソンジン:これまで韓国で発表してきた楽曲でも、さまざまなジャンルにチャレンジするバンドであることを示してきましたが、より多くの方々に僕たちのカラーや個性を知っていただけるように、『UNLOCK』ではいろいろなジャンル、いろいろなカラーを最大限に込められたという自負があります。

── 中でも、自由で開放感に満ちた「Everybody Rock!」には、常識にとらわれず思うまま表現して楽しもうというDAY6の精神性が如実に表れていると感じます。

ヨンケイ:まさにその通りで、「なにかに対して偏見や先入観を持たないようにしよう」という僕たちの意志を込めてロックンロールで表現したのが、「Everybody Rock!」です。一緒に曲作りをしてくださる作曲家さん(Frants)とほかの曲を作っているとき、「Everybody Rock!」のギターリフを思いついたので弾いていたら、「それいいね。録音してみよう」という話になったんです。そのギターリフに合うのはロックだということになったんですが、“ロック”といえば激しく頭を振ったり叫んだりするものと、以前は僕自身も思い込んでいたし多くの人が思い描くと思うんですね。でも、辞書を引いてみたら、“みんなで一緒にジャンプして盛り上がるもの”というのが、ロックの本来の意味で。「Everybody Rock!」は、ロックのイメージを覆すような曲にできたのではないかな、と思います。

▲ヨンケイ(Ba&Vo&Rap)

── そうですね。みなさんも、歌っていても演奏していても、特に楽しい曲なのではないでしょうか。

ウォンピル:そうですね。軽快な曲ですし、楽しんでレコーディングしました。

ソンジン:ドウンさんは、「Everybody Rock!」で初めて歌いましたよね?

ドウン:はい、ドキドキしながら頑張りました(笑)。僕もロックを楽しめるな、という手応えがありました!

ジェイ:そう、ドウンさんの歌もロックしていますよね。僕はヴォーカルのレコーディングをするときは楽しんでできるのですが、ギターのレコーディングでは集中してのめり込みすぎることが多くて。「Everybody Rock!」でも、楽器の演奏をしているときはシリアスになってしまいました。

ソンジン:僕はジェイさんとは真逆で、最初はシリアスに演奏をしていたんですが、それでは全然楽しい感じがしなかったので、肩の力を抜いて演奏してみたところ、一発でOKになりました。

ヨンケイ:おぉ、かっこいい!

ソンジン:結構満足です。(日本語で)

ドウン:自信満々!(日本語で)

ソンジン:うん(笑)。本当に楽しかったから。

◆インタビュー(2)へ
■『UNLOCK』でも強固なチームワークを発揮できたと思います

── その楽しさが聴き手にも伝わってきます。その一方で、アルバムのリード曲「Breaking Down」は、疾走感あふれるドラマティックなナンバーです。深い喪失感に胸が痛くなります。

ヨンケイ:そうですね、喪失感もありますし、今回もっともパワフルでエネルギーが込められた曲です。メロディに合った言葉を探しているうちに、「Breaking Down」という強いタイトルや、歌詞のストーリーが出来上がっていったんです。
── ヨンケイさんが「Breaking Down」の歌詞や曲を書くとき、何か重ねていたイメージがあったのでしょうか。

ヨンケイ:実は、曲を作るときにアニメのオープニングをイメージしながら作っていました。

── そういえば、ヨンケイさんはアニメがとても好きですよね。

ヨンケイ:はい、大好きです。目まぐるしく場面が変わって、強烈な色が彩るアニメの始まりに合うような、パワフルなサウンドやドラマティックなメロディにしたかったですし、ギターセクションでもアニメをイメージして構築しました。

ジェイ:このギターのソロパートは、本当に流れがきれいですよね。ライヴで披露するときも、「耳が幸せだな」と感じながら演奏しています。

ソンジン:僕も、レコーディングのときに曲のダイナミックな流れに身を委ねることができて、すんなり録り終えることができました。

ヨンケイ:さすがリーダーさん! すごいねぇ!(日本語で)

ドウン:やっぱり自信満々!(笑)(日本語で)。速いテンポの曲がそんなに得意ではない僕としては、テンポの速い「Breaking Down」では、はじめは手が追いついていかないところがあったんですけど……ライヴでもタイミングをばっちり合わせられるように、ひたすら練習しました。

▲ドウン(Dr)

ヨンケイ:ドウンさんは日ごろから練習熱心だし、家にいるときも、宿にいるときでも、移動しているときでも、常に音楽のことを考えて悩みながら生きていますからね。

ウォンピル:僕は、サビの最後のパートを歌っているのですが、その前にほかのメンバーが歌ったり演奏したりするのを見たり聴いていたことで、自然とその熱を引き継いで入り込んで歌えました。

▲ウォンピル(Key&Syn&Vo)

ヨンケイ:誰がどのパートを歌うか、ほとんどは僕が決めているんですが、「Breaking Down」でウォンピルさんを最後に選んで本当に良かったです。素晴らしい表現をしてくれたと思います。

ソンジン:ヨンケイ監督、ウォンピル選手の褒め方も上手ですね!(笑)

ウォンピル:監督と選手。比喩がいいですね(笑)。

── メンバー間の信頼感が厚いということが、レコーディングエピソードからも、みなさんの会話からもうかがえます。

ソンジン:僕たちは、本当に家族のようなものですから。『UNLOCK』でも、その強固なチームワークを発揮できたと思います。

◆インタビュー(3)へ
■ 普段よく『UNLOCK』になるのはウォンピルさん(笑)

▲アルバム『UNLOCK』通常盤

── ほかにも、力強く希望に溢れる「Live Your Life」、別れを告げた大切な人を想う「Say Hello」、情景が思い浮かぶ歌詞で愛を真っ直ぐに届ける「I Just」、痛みを抱えながらも前に進もうとする「Nobody Knows」、孤独感や絶望感が貫く「Falling」と、多彩かつ名曲ばかりです。みなさんそれぞれにとって、特にお気に入りの曲、特別な曲というと?

ドウン:僕は「I Just」が大好きです。なぜなら、この曲はウォンピルさんが自分でトラックを作っていて、ギターリフもすごくかっこよくて中毒性があるんです。ウォンピルさんは、素晴らしいトラックメーカーでもあります。

▲ドウン

ウォンピル:照れますけど、ありがとう。お金渡しましょうか?(笑)

ドウン:じゃあ、あとでお願いします(笑)。

── 本当に、「I Just」は耳から幸せになる、愛に満ちた曲ですね。

ヨンケイ:そういう曲ですよね。しっかり伝わっていて嬉しいです。

ソンジン:僕は、さっきも話に出ましたが「Everybody Rock!」です。みんなで楽しめる曲だし、ライヴでも一体感が生まれるだろうし。今後どう育っていくか楽しみな曲でもあります。

ジェイ:僕にとってもっとも思い入れの強い曲は、「Stop The Rain」です。先ほどもお話したように、生形さんと一緒に制作をしてあまりにも多くのことを学びましたから。
ウォンピル:飾らずありのままに表現するということも、勉強になりましたよね。

▲ウォンピル

ドウン:僕たちの意見を尊重しながら導いてくださる生形さんは、素晴らしい先輩アーティストです。

ウォンピル:本当に。なので、僕にとっての特別な曲も、生形さんと一緒に制作した「Stop The Rain」、それから「Falling」です。言っていただいたように哀しみの色の強い曲たちではありますけど、レコーディングの過程がとても楽しかったんです。生形さんと一緒に話しながら、スタジオで曲を作ったりアレンジをしたりした時間は、僕にとって宝物だし、今後の音楽人生に役立つと思います。

ヨンケイ:僕は「Live Your Life」です。希望に関する楽曲を作りたいという想いは以前からあって、今回かたちにできたわけですが、初めて僕ひとりで日本語で歌詞を書き、初めてアレンジにも関わりました。雄大な雰囲気にしたかったので、そのときスタジオにいた10人くらいで合唱を録ったりもしたんですね。いろいろな面でチャレンジングな曲だし、いい仕上がりになったという手応えもあって、とても愛着のある曲なんです。

▲ヨンケイ

── 「Live Your Life」は、アルバムの幕開けに相応しい曲だと思います。ところで、タイトルの『UNLOCK』にちなんで、普段、解き放たれてよく“やんちゃ”になるのは誰ですか?

ドウン:それはウォンピルさんです。やんちゃの代表です(笑)。

── 意外です。勝手ながら、ドウンさんかなと予想していたもので……(笑)。

ヨンケイ:そうですよね、みんなそう思うし、そう言います(笑)。

ソンジン:でも、実はウォンピルさん。それに、ウォンピルさんの中にはいろいろな人格が存在しているんです。唯一、“かわいい”キャラクターだけは似合わないんですけど(笑)。

▲ソンジン

ジェイ:同感です(笑)。

ヨンケイ:ウォンピルさん自身は自分のことをかわいいと思っていますが、本当に“かわいい”は似合わないです(日本語で)。

ウォンピル:……(通訳されたヨンケイの言葉に納得のいかない表情)。

ヨンケイ:ウォンピルさんがわからないように日本語でしゃべったのに、訳されてしまった(笑)。

ウォンピル:おかしいですね。僕は自分のことをかわいいと思っていないんですけど……(笑)。

ヨンケイ:ウォンピルさんは以前、ステージの上で「僕は自分がかわいいのを知っていますよ」と言っていたことがあったように思ったんですが、どうやら聞き間違いだったみたいです(笑)。でも、『UNLOCK』な、変幻自在で面白味のある人であることは間違いないです。

ウォンピル:「Everybody Rock!」さながら、僕はどんなことに対しても偏見を持ちたくないですから……。

── 自由に柔軟に考えて行動をする人だということですかね。

ウォンピル:その通りです。そして、子どものころからイタズラっ子だった僕は、今もふざけたりイタズラしたりするのが大好きなんです(笑)。

ヨンケイ:そのおかげで、みんなの緊張がほぐれたり、砕けた雰囲気になれたりしますからね。

ソンジン:確かに。ただ、逆にその場の雰囲気が凍ってしまうこともあるのが残念なところで……(笑)。

ウォンピル:それは自覚しています(笑)。

ジェイ:ウォンピルさんがいると、本当に飽きないんです(笑)。

▲ジェイ

── 心を動かす楽曲と、みなさんの楽しい素の表情、このギャップもまたDAY6の魅力だと再確認しました(笑)。10月に開催される全国ツアー<DAY6 2nd LIVE TOUR in JAPAN “UNLOCK”>も、とても楽しみです。

ソンジン:日本での全国ツアーは初めてなので緊張もしていますが、これまでと同じく、みなさんにたくさんの想いとエネルギーを届けられるステージにしたいと思っています。『UNLOCK』を聴いて、このインタビュー記事を読んで興味を持ってくださったなら、ぜひライヴ会場に足を運んでください。

取材・文◎杉江優花
撮影◎西槇太一

  ◆  ◆  ◆

■DAY6 JAPAN 1st ALBUM『UNLOCK』


▲アルバム『UNLOCK』初回限定盤


▲アルバム『UNLOCK』通常盤

2018年10月17日(水)発売
【CD収録曲】
1. Live Your Life
2. Breaking Down
3. Stop The Rain
4. Say Hello
5. Everybody Rock!
6. I Just
7. Nobody Knows
8. Falling
9. If ~また逢えたら~
10. Baby, it's okay

■初回限定盤 (CD+DVD) WPZL- 31524/5 ¥3,500(税抜)
[初回限定盤特典DVD収録内容]
1. 「Breaking Down」Music Video
2. DAY6 JAPAN 1st ALBUM「UNLOCK」Making Video
3. 「If ~また逢えたら~」Music Video Another Ver.
4. 「Stop The Rain」Music Video Another Ver.
※初回限定盤・通常盤(初回プレス分のみ)共通特典:トレーディングカード(5種からランダムで1枚)封入

■ピクチャーレーベル盤 (CDのみ) ¥2,200(税抜)
※CD盤面に各メンバーの写真がプリントされた特別仕様のCD
SUNGJIN ver. WPCL-12948
JAE ver. WPCL-12949
YOUNG K ver. WPCL-12950
WONPIL ver. WPCL-12951
DOWOON ver. WPCL-12952
※ピクチャーレーベル盤(初回プレス分)特典:各ピクチャーレーベル盤のメンバーと同一メンバーのトレーディングカードが封入

■通常盤 (CDのみ)WPCL-12947 ¥3,000(税抜)
※初回限定盤・通常盤(初回プレス分のみ)共通特典:トレーディングカード(5種からランダムで1枚)封入

■WARNER MUSIC DIRECT限定セット
(1) 【WMD限定特典BOX付きピクチャーレーベル 5形態セット】
【SUNGJIN ver.】(WPCL-12948)、
【JAE ver.】(WPCL-12949)、
【YOUNG K ver.】(WPCL-12950)、
【WONPIL ver.】(WPCL-12951)、
【DOWOON ver.】(WPCL-12952)、
の5形態に、特製収納BOXを特典として付属した、WARNER MUSIC DIRECT限定のセット商品。
http://store.wmg.jp/shop/day6/detail.php?goods_id=482

(2) 【WMD限定特典BOX付き3形態セット】
【初回限定盤】(WPZL- 31524/5)、
【通常盤】(WPCL-12947)、
【ピクチャーレーベル】(全5形態の中からお好きなメンバーver.)
の3形態に、特製収納BOXを特典として付属した、WARNER MUSIC DIRECT限定のセット商品。
http://store.wmg.jp/shop/day6/detail.php?goods_id=481

【DAY6 JAPAN 1st ALBUM「UNLOCK」発売記念個別サイン会 開催】
2018年10月27日(土) 会場:【東京】ベルサール飯田橋ファースト ホール
[参加方法]
10/17発売「UNLOCK」の初回限定盤・通常盤(初回プレス)及びピクチャーレーベル盤(初回プレス)に封入されているトレーディングカードに印刷されているメンバーとのサイン会に参加できます。

<イベント内容>
・個別サイン会
12:00 スタート/ 個別サイン会受付終了15:00予定
※イベント詳細:http://day6japan.com/news/detail/114

■<DAY6 2nd LIVE TOUR in JAPAN “UNLOCK”>

10月22日(月)宮城:darwin
10月24日(水)東京:マイナビBLITZ赤坂
10月25日(木)愛知:THE BOTTOM LINE
10月28日(日)福岡:DRUM Be-1
10月29日(月)大阪:なんばHatch

※プレイガイド一般販売開始中
チケット料金:¥7,800(税込)
※別途ドリンク代500円が必要になります。
※未就学児入場不可
※公演によっては先行受付を締め切らせていただいている場合もございます。お早めのご購入をお願いいたします。
※この内容は予告なく変更させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。

詳細:http://day6japan.com/feature/2ndlivetour

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