RCサクセション&バービーボーイズの
名曲満載、<SATURDAY NIGHT ROCK S
HOW>大盛況

神奈川・クラブチッタの創立30周年を記念したライブイベント<CLUB CITTA’30th Anniversary ~Flying KITTY Party 2018~>の3日目となる<SATURDAY NIGHT ROCK SHOW>が、10月6日(土)に開催された。
クラブチッタ創設時に音楽事務所のキティグループがプロデュースした縁もあり、連日、キティゆかりのアーティストらが豪華なステージを繰り広げた<Flying KITTY Party 2018>。<SATURDAY NIGHT ROCK SHOW>は2部構成のイベントで、第1部には杏子、KONTAらが参加するバービーボーイズのカバーバンド“BBD BARBE de BAND(ビビデ・バービデ・バンド)”、第2部には仲井戸麗市、片山広明らが参加するRCサクセション『ラプソディー』のトリビュートバンド“THE RHAPSODY ONLY CLUB CITTA’BAND”と、それぞれこの日限りのスーパーバンドが登場。名曲満載の華やかなパフォーマンスが披露された。以下、当日のオフィシャルレポートをお届けする。

   ◆   ◆   ◆
会場にルイ・アームストロングの「ビビディ・バビディ・ブー」が流れる中、BBD BARBE de BANDのメンバーがステージにゆっくり現れる。ギターとサックスの音が鳴り響き、<SATURDAY NIGHT ROCK SHOW>が開幕。KONTAがメインボーカルを取る「帰さない」で第1部のスタートだ。杏子とKONTAの掛け合いのボーカル、KONTAの炸裂するSAX、杏子の激しくも優雅に舞うダンス。まさにファンが頭の中で描くバービーボーイズの姿がそこにあった。

4曲目「打ち上げ花火」ではアウトロのKONTAのSAXソロを杏子が“STOP!”と遮ると、間髪入れずに次の「STOP!」が始まる。ゾクゾクするほど格好いいシークエンスだ。「女ぎつねon the Run」では、サビの部分で観客が右腕を掲げ指先で影絵キツネを作って応戦。誰もが楽しそうだ。「負けるもんか」ではイントロが流れた瞬間、場内が爆発。杏子とKONTAのねじ伏せるようなパフォーマンスでグイグイと煽っていく。最高潮の盛り上がりに達した会場を見廻して、杏子も「クレイジーな夜をありがとう!」と感謝。続けてKONTAは「いちばん盛り上がってるところで終わるのがロックショウの王道! 最後の曲です!」と、ラストナンバー「なんだったんだ? 7DAYS」に突入する。冒頭のコーラスから観客も参加し、ラストは全員で大合唱。目の覚めるようなパフォーマンスで終始、圧倒し続けた60分、全10曲。圧巻の一言だ。
そして約20分の転換を経た20時22分。場内の客電が落ちてオーティス・レディングの「Fa-Fa-Fa-Fa-Fa(Sad Song)」が流れる中、THE RHAPSODY ONLY CLUB CITTA’BANDのメンバーがステージに揃い、仲井戸麗市の「よく来てくれた! 楽しもうぜ! よォーこそ!!」の第一声で<SATURDAY NIGHT ROCK SHOW>の第2部が始まった。ベース、キーボード、ドラムが徐々に加わり、ギターがジャーーン!とかき鳴らされると、清志郎メイクに衣装のワタナベイビーがステージ中央に登場。一挙手一投足までもが清志郎そのもの! のっけからオーディエンスは1980年4月5日の久保講堂に連れて行かれたような気分になる。
MAGUMILA-PPISCH)が「ラプソディー」を情感たっぷりに歌い上げて久保講堂もとい川崎クラブチッタを酔わせれば、CHABOからは「キティに在籍した連中が集まってご機嫌な夜だぜ! 俺たち、今夜デビューしましたTHE RHAPSODY ONLY CLUB CITTA’BANDです!」と挨拶。続いて「清志郎が当時経済問題(?!)に触れた歌。給与UPの曲だぜ、聴いてくれ!」と披露された「ボスしけてるぜ」では、CHABO自らリードボーカルをとる。4曲目の「お墓」は、当時、久保講堂で演奏はされたが『ラプソディー』には収録されず、後年レゲエ調にアレンジされてアルバム『OK』(1983年)に収められた楽曲。今回は「元々のアレンジでやりたかったんだ。オイラのソウルシスター、奄美大島の歌姫!」と元ちとせを呼び込み、オリジナルアレンジでの披露となった。
「エンジェル」では山崎まさよしがブルースハープを吹きながらステージにジョインし、「いつだって元気な、太陽のような奴」と呼び込まれた佐藤タイジの「エネルギー Oh エネルギー」、「日本のダニー・ハサウェイ」と紹介されたさかいゆうが加わっての「スローバラード」と、1曲毎にボーカリストを変えながら、次々と久保講堂セットリストが演奏されていく。8曲目「キモちE」で「盛大に迎えてくれ! スイート・シスターだ!」と呼び込まれた森高千里は、なんとドラマーとしての参加。「俺のバンドに森高千里がいるって、どうよ?」と、少々照れ気味のCHABOである。
「屋根裏(※当時、渋谷にあったライブハウス)で新生RCのサウンドを固めている時、清志郎が持ってきた曲です!」と紹介された9曲目「たとえばこんなラヴ・ソング」では、「松本生まれの千葉育ちのクイーンに、マイ・オールド・フレンド!」のコールで、杏子と竹中直人のふたりが登場する。杏子はオールホワイトのカウボーイルック、竹中は全身にローリング・ストーンズのベロ・マークがプリントされたホワイトスーツと、申し合わせたように鮮やかな出で立ちだ。このド派手な二人がステージを縦横無尽に駆け回って歌うと、客席も大喜び。ラストはこのメンバーでレコーディングもした「いい事ばかりはありゃしない」をCHABO~さかいゆう~竹中直人~MAGUMI~山崎まさよしと歌い継ぎ、最後は再びCHABOへ。客席も大合唱でコーラスに参加しての感動的なフィナーレだ。CHABOは高い天井の彼方に向かって「清志郎! やったよ!」と声をかけ、ステージを降りた。
アンコールでは、参加メンバー全員が『ラプソディー』のジャケットをプリントしたTシャツを着て登場。CHABOはそのプリントを掲げて、「当時、俺の奥さんが撮ったんだよ」と恥ずかしそうに話す。さらに、渋谷の屋根裏で新生RCサクセションを始めた頃にキティレコードに拾われたんだ、と当時を振り返ると、この日のイベントのプロデューサーも務めた『ラプソディー』の担当ディレクター、森川欣信(現オフィスオーガスタ最高顧問)に向けて「こんなこと初めて言うけど、森川ありがとう!」と感謝を述べ、ステージに彼を呼び込んだ。

ワタナベイビーによる「OK!CHABO!」の掛け声に合わせて、日本のロック史上いちばん知られたあのギターカッティングが鳴り響くと、「雨あがりの夜空に」でフィナーレへ。参加メンバーそれぞれがボーカルを取り、ステージと客席が一体となって盛り上がりを見せる中、一夜限りのバンド、THE RHAPSODY ONLY CLUB CITTA’BANDの演奏が終了。サム・クックの「You Send Me」をBGMにメンバー全員が横一線に並んで挨拶し、最後はCHABOの「キティレコード! RCサクセション! ラプソディー! サンキュー!!! グレイト忌野清志郎!」のシャウトで、3時間弱の<SATURDAY NIGHT ROCK SHOW>は幕を閉じた。
撮影◎中島たくみ、のうだちなみ

<CLUB CITTA’30th Anniversary ~Flying KITTY Party 2018~>DAY3/SATURDAY NIGHT ROCK SHOW セットリスト

10月6日(土) @川崎クラブチッタ
BBD BARBE de BAND:
01.帰さない
02.MIDNIGHT CALL
03.せまって day by day
04.打ち上げ花火
05.STOP!
06.ナイーヴ
07.女ぎつねon the Run
08.目を閉じておいでよ
09.負けるもんか
10.なんだったんだ? 7DAYS

▼BBD BARBE de BAND:
Vo:杏子(ex.BARBEE BOYS)/ Vo,S Sax:KONTA(ex.BARBEE BOYS)
B:tatsu (La-ppisch) /Dr:坂本暁良/G:田中義人/G:藤本一樹

THE RHAPSODY ONLY CLUB CITTA’BAND:
01.よォーこそ feat.ワタナベイビー
02.ラプソディー feat.MAGUMI
03.ボスしけてるぜ feat.仲井戸麗市
04.お墓 feat.元ちとせ
05.エンジェル feat.山崎まさよし
06.エネルギー Oh エネルギー feat.佐藤タイジ
07.スローバラード feat.さかいゆう、佐藤タイジ
08.キモちE fest.MAGUMI、山崎まさよし/Dr:森高千里
09.たとえばこんなラヴ・ソング feat.竹中直人、杏子/ Dr:森高千里
10.いい事ばかりはありゃしない
ENCORE
11.雨あがりの夜空に

▼THE RHAPSODY ONLY CLUB CITTA’BAND:
Vo,G:仲井戸麗市 / B:岡本定義COIL) / Dr:あらきゆうこ / Vo,Key:さかいゆう / Sax:片山広明
Featuring:竹中直人 / ワタナベイビー / MAGUMI(La-ppisch) / 森高千里 / 山崎まさよし / 元ちとせ / 杏子 / 佐藤タイジ


■<CLUB CITTA’30th Anniversary ~Flying KITTY Party 2018~>公演概要

2018年10月4日(木)~10月7日(日) 神奈川・クラブチッタ
<DAY1/小椋佳 勝手の会"青春の足跡”>
日時:10月4日(木)
出演:小椋佳 / ゲスト:堀内孝雄

<DAY2/高中正義 SUPER KITTY LIVE>
日時:10月5日(金)
出演:高中正義 / Featuring Vocalist:久保田利伸 / Special Guest:来生たかお / Supervisor:星勝

<DAY3/SATURDAY NIGHT ROCK SHOW>
日時:10月6日(土)
出演:
▼THE RHAPSODY ONLY CLUB CITTA’BAND
Vo,G:仲井戸麗市 / B:岡本定義(COIL) / Dr:あらきゆうこ / Vo,Key:さかいゆう / Sax:片山広明
Featuring:竹中直人 / ワタナベイビー / MAGUMI(La-ppisch) / 森高千里 / 山崎まさよし / 元ちとせ / 杏子 / 佐藤タイジ
▼BBD BARBE de BAND
Vo:杏子(ex.BARBEE BOYS)/ Vo,S Sax:KONTA(ex.BARBEE BOYS)
B:tatsu (La-ppisch) / Dr:坂本暁良 / G:田中義人 / G:藤本一樹

<DAY4/カルメン・マキ&OZ 〜”ROCK LEGEND” RETURNS〜>
日時:10月7日(日)
出演:カルメン・マキ(Vo) / 春日博文(G) / 川上シゲ(B) / 武田“チャッピー”治(Dr) / 厚見玲衣(Key)

関連リンク

BARKS

BARKSは2001年から15年以上にわたり旬の音楽情報を届けてきた日本最大級の音楽情報サイトです。

新着