「息苦しい」はストレスから! 呼吸が
苦しい時の原因別対処法まとめ

女性の未病に「息苦しい」というものがあります。今回は、その息苦しさの原因や対処法をご紹介します。

ストレス社会では、さまざまなストレスの脅威にさらされています。ましてや人の身体は30歳を過ぎると、悲しいことに、健康だった人も、身体の弱い部分からダメージが目立ってきます。
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最近の女性に増えている未病の中に「息苦しい」というものがあります。息苦しいだけでなく、めまいやむかつきも引き起こし、本人にとっては身体の不調はかなり苦しいのに、病院で検査しても「異常なし」と言われます。
この症状は、がんばりやさんほど多く現れます。そこで、がんばりやさんの息苦しさの原因とその対策をご紹介しましょう。
息苦しさの原因息苦しい症状の理由には、心臓や肺等さまざまな要因が考えられます。これらは検査によってその原因がはっきりして治療に入れる病気です。
しかし、「こんなに苦しいのに、異常なし!?」ということもあります。この場合は、自律神経の異常であることが多いのです。
呼吸は、肺が膨らんだり縮んだりすることで体内に空気を取り込み吐き出します。しかし、肺自体は呼吸運動をすることはできないので、横隔膜や肋骨の力を借りて膨らんだり縮んだりしているのです。
それが何故息苦しくなるのか、理由を説明しましょう。
1.十分に息を吐いていないから
息苦しいときは息を吸おうとするのですが、実際は息を十分に吐くと、その反動で息を吸い込むようにできています。つまり、息苦しいということは、肺の空気を十分に吐き切っていないからです。
だから、息が苦しいときの正しい対処は、息を吸うことではなく、息を吐くことが大切です。
ストレスで、横隔膜や肋骨の動きが悪くなることで、息を十分に吐くことができないこともあります(2に続く)。
2.ストレスで、横隔膜や肋骨の動きが悪くなるから
横隔膜が肋骨を動かすことで肺を膨らませたりしぼませたりしています。ストレスによる緊張で、筋肉が強張って横隔膜が動かなくなると、肋骨も十分に動くことができません。
横隔膜や肋骨が十分に動かないと肺が十分に膨らんだり萎んだりすることができません。つまり、十分に息を吸ったり吐いたりしにくくなるのです。ストレスをなくしてリラックスしましょう。
3.胃下垂や何かの理由で胃が上がってしまって、肋骨の動きを妨げるから
横隔膜や肋骨が柔軟に動くことができても、胃下垂や何らかの事情で、胃の位置が正しい位置からずれてしまって、肋骨の動きを妨げるので、吸った息を十分に吐けなくて十分な呼吸ができにくくなってしまうこともあります。
ストレスによる緊張は、猫背になりやすくなります。また、ストレスを引きずったまま眠ってしまうと、睡眠中も身体がまんまるになって自分を抱きかかえるように眠ってしまいがちです。猫背や睡眠中の姿勢が原因で、内臓が圧迫されて、胃の位置がずれて肋骨の動きを妨げてしまうこともあります。
息苦しい時の原因別対処法
息苦しい時の原因別対処法息苦しくなってしまう原因別に対処法が異なりますので、原因別の対処法をご紹介しましょう。
ただし、原因が思い当たって自己改善に努力していも症状が治まらないとき、ストレスを感じていないのに息苦しくなるときは、隠れた病気が原因の場合もありますので、早めに医師に相談することをお勧めします。
1.十分に息を吐けていないとき
軽く鼻で息を吸って、肺の中に残っている空気を出し切ってしまう気持ちで息を思いっきり吐いてみましょう。その後に大きくゆっくりと深呼吸します。このとき、鼻で息を吸って口で息を吐く習慣をつけましょう。
また、早い呼吸は手足がしびれたり、頭がくらくらしたりしますので、ゆっくりと呼吸をして安静にしていましょう。
身体が酸欠状況ですから、少し時間はかかりますが、身体中に十分に酸素がいきわたると体調は回復していきます。
2.ストレスで横隔膜や肋骨の動きが悪いとき
ストレスによる緊張が原因です。ですから、身体をリラックスさせるのが一番です。
「呼吸してない?」と感じた時、深呼吸をする前に、肩を落として大きく体を動かしてみましょう。次に息をこれ以上吐けないというくらい口から息を吐き、鼻で息を吸いましょう。
次は、肋骨を開くように肩を回して、背筋を伸ばしてみましょう。肋骨が開くことで、肺が膨らみやすくなります。
緊張して自律神経が乱れている人は、猫背になりがちで、肋骨が狭くなって肺を圧迫します。
だから、まず顔をあげて胸を張って大きく深呼吸をするのです。そうすることで、肺が膨らみやすくなって、しばらく安静にしていると、息苦しさから解放されます。
焦って呼吸をしようとするのは逆効果です。慌てて息を吸うと、小刻みになりがちで、酸素過多になって、頭がふらふらしたり、手足がしびれたりしてしまいますので、注意しましょう。
息を吐けば吐いた分だけ息を吸うように人の身体はできているのです。だから、とにかく息を吐いて、その反動で息を吸うようにしましょう。
また、めまいやふらつきを伴うときは、リラックスしようと身体を動かすのではなく、横になってもかまわないので、肺や内臓を圧迫しないような体勢で、安静にしていましょう。
3.胃が上がってしまって肋骨の動きを妨げているとき
胃下垂等病気が原因の場合は、医師に相談しましょう。下記の方法は該当しないこともあります。
主にストレスが原因で胃が上がってしまって肋骨の動きが妨げられているときは、まず背筋を正して、肋骨の下あたりの胃を下に手で正しい位置に押し下げてみましょう。ただし空気がたまって苦しいときは無理には押さないように注意してください。無理をすると吐き気が悪化することもあります。
自分でうまくできない人は、整体で身体のゆがみを改善してもらうことで、胃が正しい位置に戻りやすくなります。
姿勢が悪く、内臓の位置がずれてしまうと、内臓が圧迫されて内臓機能も低下しますので、さまざまな未病の原因になります。内臓機能低下に加えて酸素不足ですから、胃腸の不調も起こりやすくなります。
また、ストレスが強い場合の寝姿勢が原因のときは、仰向けに姿勢良く寝るように心がけましょう。
仰向けに寝ると胃のムカムカがひどくなるときは無理をしない方がいいので、その場合は横向き寝でも可能な限り顎を上げて眠りましょう。少しでも背筋を伸ばすことができ、内臓圧迫(胃が下がる状態)が最小限にできます。
“幸せホルモン”を増やしてストレス解消!
幸せホルモンを増やしてストレスを解消しよういかがでしたか。緊張によるストレスは、まじめでがんばりやさんの人ほど強く感じます。「○○しなければならない」というまじめさが強迫観念になることも!?
まじめながんばりやさんほど、タイマーをセットしてでもマメに休憩をとるようにしましょう。
また、休憩はもちろん、幸せホルモンを上手に活用したノーストレス生活を心がけましょう。両手で口角をあげて無理に笑顔を作ったり、愛する人や子供を思いっきりハグしたりされたりすること、もちろんマイハグでも幸せホルモンは増加します。
幸せホルモンをたくさん脳内に分泌させるために、その原料であるトリプトファンを食事から取るのもお勧めです。豆製品、乳製品、肉や魚、ゴマ等種製品に多く含まれています。ご飯にお味噌汁、魚にごま豆腐といった和の定食もお勧めです。とくに豆乳は直接的な抗ストレス効果もあってお勧めです。
笑い上戸の人は、長生きするといわれています。だからおかしくなくても笑ってみましょう。ストレス解消の笑いヨガの財団(NPO財団 ラフターヨガジャパン)もあるくらいですから、笑いは思った以上にストレスに効果的です。
ストレスはさまざまな病気を引き起こしますので、とにかく試してみてはいかがでしょう。
よく笑うと表情筋が鍛えられて、しわやたるみが少ない年齢よりも若々しいお肌にもなりやすいそうですよ!

ウレぴあ総研

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