気になるワードでディグる! 〇〇なMV

気になるワードでディグる! 〇〇なMV

待望の復活を遂げたELLEGARDENや
再生回数1億を突破した米津玄師など
アニメーションが印象的なMV特集

今回は全編がアニメーションで制作されたMVをピックアップ! 最近はCGを用いたMVもよく見かけるようになりましたが、手書きっぽいタッチやシンプルな構成で作られた映像もいろいろな工夫を見つけられてかなり魅力的です。10年ぶりのツアーを発表したELLEGARDENや、MV再生回数が話題を呼んでいる米津玄師など、アニメーションといえば…で思いついた5本を紹介していきます。

「アイネクライネ」(’14)/米津玄師

作詞作曲だけでなく、ジャケットアートワークなども手掛ける米津玄師が、企画からイラスト、編集などの全ての行程をひとりで行なったこのMVは、今年3月に再生回数が1億回を突破したことで再び話題に! 2016年には東京メトロのCMソングに起用されていたので、その印象がある方も多いのでは? 登場人物の切なげな表情と鮮やかな色づかいが美しく、裏返しになった傘や花など、描かれるものひとつひとつが楽曲の世界観を彩るような仕上がり。2015年発表の「メトロノーム」も米津が手掛けたアニメーションのMVなので、気になった方はこちらもぜひチェックを!

「君とぬいぐるみ」(’18)/コレサワ

コレサワのビジュアルキャラクター“れ子ちゃん”とコントロールベアがコラボした“1stぬいぐるみ”のおまけCDに収録された楽曲。コレサワのアートワークでお馴染みのウチボリシンペが今作でもアニメーションを手掛け、主人公の女の子の好きなぬいぐるみを彼氏がUFOキャッチャーで取ってくれるというストーリー。でも、指輪が欲しい!という本音がありながらも彼氏のやさしさに嬉しくなってしまう女の子の気持ちは、リスナーの乙女心をくすぐりそう。実際にUFOキャッチャーにスマホを入れてアングルを確かめたという、ぬいぐるみ目線で描かれた落ちる瞬間のシーンにも注目!

「boyfriend」(’13)/阿部真央

SNSで阿部真央好きを公言し、ファンの間で話題となったキャラクター“毒恋ちゃん”がアニメーションで登場。切ない片想いを歌った楽曲に合わせて、毒恋ちゃんの幼馴染であり初恋相手となる男の子との日々が描かれた短編物語になっている。年を重ねるにつれてだんだん素直に話せなくなるふたりが久々の会話をするシーンでは、初恋相手の声を俳優の岡田将生が担当! 余談ですが、それを知った時は“彼は岡田将生だったの!?”と改めて感情移入しながらMVを観直しました(笑)。シンプルなタッチと、切なくもかわいらしい恋模様がたまりません。

「KEEP ON ROCK'N ROLL」(’14)
/ユニコーン

ユニコーンのMVと言えばオーケストラをバックに奥田民生(Vo&Gu)が歌唱する「大迷惑」や、たい焼きを紹介する「TEPPAN KING」などユニークな発想が印象的だが、全編アニメーションで制作されたこのMVもまた良い! 冒頭のLed Zeppelinの飛行船と『原子心母』(Pink Floyd)、『アビイ・ロード』(The Beatles)や『Ziggy Stardust』(David Bowie)と、散りばめられたオマージュを見つけるのも楽しいし、タイトルの通り“ロックし続けろ!”と少年のように歌い上げる楽曲をバックに歩み続けるメンバーの絵がぴったり。アメリカンアニメのような動きも観ていて面白く、ABEDON(Key&Gu&Vo)が完全にジョン・レノンなのも気になります(笑)。

「高架線」(’06)/ELLEGARDEN

先日、10年振りの復活を発表したELLEGARDENにもアニメーションのMVがありました! この曲は2006年にリリースした5thアルバム『ELEVEN FIRE CRACKERS』に収録。歩き続けるひとりの少年を中心に、ありふれた街並みから治安の悪い道のりになったり、華やかなパレードが始まったりと、風景が変化していく。《ゆっくりと傾く 足元に気を付けて 思うよりあなたは ずっと強いからね》という歌詞は少年に語りかけているようでもあるが、最後の《Her names is Laura》という一行があることで、“Laura”という女性の言葉を励みに進んでいく少年の想いを歌っているように感じる。少年の表情はあまり変化しないけれど、その心の中や瞳の奥にはさまざまなストーリーがあって今を生きている…そんなメッセージを受け取れる作品。

TEXT:千々和香苗

OKMusic編集部

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