鶴岡雅義と東京ロマンチカのリードボーカルで、歌手の三條正人が、2017年10月5日、悪性リンパ腫のため、東京都内の病院で死去した。享年74才。

滋賀県大津市出身。1963年に、ダンスホールでプロ歌手として活動を始め、1967年に、作曲家の鶴岡雅義にスカウトされ、鶴岡雅義と東京ロマンチカのリードボーカルとなる。デビュー曲「小樽の人よ」が大ヒットし、当時のムード歌謡ブームを牽引した。音域の広い伸びやかなその歌声は、単に歌唱力という言葉だけでは表せない独特の“艶”があり、多くの人が惹きつけられた。

「夜のヒットスタジオ」(フジテレビ)では、毎週レギュラー出演(1968年~1972年)し、お茶の間の人気者だった。紅白歌合戦(NHK)には6回連続出場(1968年~1973年)を果たす。2017年9月26日には群馬県でコンサートに出演。生涯現役歌手であり続けた。

「旅路の人よ」(1968年/日本レコード大賞歌唱賞受賞)、「君は心の妻だから」(1969年)など、プロ歌手によるカバーだけでなく、カラオケの定番曲としても歌い継がれる名曲の数々。間違いなく、日本を代表する偉大なボーカリストのひとりだったということを改めて心に刻みたい。

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