朴璐美&釘宮理恵「ハガレン」の好き
なセリフは「アルフォンス!」「兄さ
ん!」

 荒川弘氏による人気漫画「鋼の錬金術師」のファンイベントが7月12日、東京・新宿ピカデリーで行われ、アニメシリーズの声優を務めた朴璐美(エドワード役)、釘宮理恵(アルフォンス役)が出席。アニメ版の好きなシーンとセリフや、9月16日から開催される大規模原画展「鋼の錬金術師展」などをテーマにトークを展開した。
 物質を変化させる“錬金術”が中心の世界を舞台に、母を失い禁忌を犯したエド&アルが絶大な力を秘める「賢者の石」を求め旅する姿を描いた本作。コミックスは世界累計発行部数7000万部を突破したほか、テレビアニメは2つのシリーズが放送、2作の劇場版アニメが公開されるなど高い人気を博している。
 好きなシーンを問われた朴は、少年期のエドとアルが修行中、「一は全、全は一」の意味に到達するひと幕を挙げる。「すごく心に響いたんです。作品が終わって何年も経ちますが、たまにしんどい時、『一は全、全は一。すべては流れの中なんだよな』と思うんです。だからとっても好き」としみじみ話した。
 一方で釘宮は、好きなセリフはアルの「兄さん!」だという。「やはりアルと言えばこれでしょう!」と胸を張り、「私と言えば『兄さん』みたいなところも、その後の人生に付加されていますから。とにかく何百回も言ったなあって」と目を細めた。朴は、真理の扉の前でたたずむアルを初めて目撃したシーンの「アルフォンス!」だそうだ。その理由を「同じく『アルフォンス』という言葉は、何回言ったんだろうって。なかでもそのシーンは、一番強い『アルフォンス』だったのではと思います」と明かした。
 12月1日からは実写映画版が公開されるが、改めて「鋼の錬金術師」の魅力を聞かれた朴は、「生きるとは、自分を貫くとは。いろんなことを教えてくれる作品で、魅力がありすぎて一言で言えない。私のなかでは聖書に近い存在」と述べる。釘宮も同意見で、「私も『鋼』を経て、その後の人生が大きく変わっています。『鋼』に携わっていたことが聖域化されすぎていて。『立って歩け、前へ進め』というセリフは、すごく人生に影響を与えています」と感慨深げに語った。
 さらに壇上では、朴と釘宮が「鋼の錬金術師展」の音声ガイダンスキャストを担うことが発表。同展冒頭の掛け合いを生アフレコすることになり、2人が肩を並べて披露するという貴重な光景に、約500人の観客は一様に「うおお……」と感嘆の声を漏らしていた。
 この日は、実写映画版「鋼の錬金術師」に出演した本田翼(ウィンリィ役)、本郷奏多(エンヴィー役)、佐藤隆太(ヒューズ役)、メガホンをとった曽利文彦監督も登壇した。

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