【ユニコーン】『ユニコーンがやって
来るzzz…』2011年9月6日 at 日本武
道館

撮影:TEPPEI/取材:高木智史

5月26日から始まったツアー。ホール編、アリーナ編という前半と後半に分かれたロングツアーで、そのアリーナ編スタートの日本武道館2デイズの2日目。ツアー中ということで楽曲、演出の一部が触れられないのだが、ざっくり言うとアルバム『Z』の海賊アーティスト写真にちなんだステージセットや仕掛けが組まれていて、テーマパーク的な装いに会場に入るとワクワク感が募った。1曲目は「ライジングボール」。太いバンドサウンドと奥田民生(Vo&Gu)のヴォーカルが響き渡る壮大な楽曲が体を貫く。観客も余韻に浸っていて、のっけから圧倒的なパワーに感激していると、MCで“昨日に続きたくさん来ていただいてありがとうございます。…リップスライムです”と華麗にかわす奥田。そんな笑いもユニコーンのライヴでは興奮の起爆剤となって、そこからめくるめくショーが繰り広げられていく。「WAO!」のサビでは手島いさむ(Gu)とEBI(Ba)が吊られ、空中にフライング!(テッシーはそのまま宙づりで早弾き!)奥田が悶絶しながらドラムをプレイしたり、川西幸一(Dr)がラッパーに扮したりと、いろいろ装置を付けたり、扮装したり、そんな重労働に後半は足下が若干ドタドタ。他のアーティストでは決して観られないアーティスト像だが、それが成立するのがユニコーンだ。この日に披露された懐かしの名曲では、やはり最高潮の盛り上がりを見せるし、阿部義晴の力強い鍵盤が織りなす極上のナンバー「HELLO」では圧倒的な楽曲のクオリティーと熟練された演奏力に鳥肌が立つ。そんなパフォーマンスに観客も手にしたフラッグを全力で振りかざしたり、声を上げる。いろいろな意味で“最強”を見せ付けられたライヴだった。

セットリスト

  1. 現在ツアー中のため、セットリストの公表を控えさせていただきます。
ユニコーン プロフィール

1986年に広島で結成されたロック・バンド。バンド名はT.レックスのアルバム『ユニコーン』に由来している。87年にアルバム『BOOM』でメジャー・デビュー。89年4月発表の1stシングル「大迷惑」がブレイクし、80年代後半のバンド・ブームを代表する存在に。「大迷惑」を収録した同年6月リリースの3rdアルバム『服部』より、徐々にその音楽的才能/造詣の深さが顕在化し、90年10月の4thアルバム『ケダモノの嵐』、91年9月の5thアルバム『ヒゲとボイン』でさらにその屈強なるアーティスト性に拍車がかかっていく。後期ビートルズを意識したサウンド・プロダクツ、シリアスな中にも遊び心を忘れない詞世界、鬼才トッド・ラングレンを思わせる珠玉のメロディ・ラインなどが生きた自由奔放な楽曲で人気を呼ぶも、93年9月に解散を発表。メンバーのソロ活動が始まり、バンドの存在は伝説的なものとなっていく。そして、解散から15年後の2009年元旦。オフィシャル・サイトでまさかの再結成を宣言し、同年2月に復活のシングル「WAO!」、アルバム『シャンブル』をリリースすること、全国ツアーを行なうことを明らかにした。その後も精力的に活動を続け、2014年3月には再始動後3枚目となるフル・アルバム『イーガジャケジョロ』をリリース。ユニコーン オフィシャルサイト
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