【東京スカパラダイスオーケストラ】
『東京スカパラダイス体育館』2010年
4月24日 at 東京体育館
21周年度キックオフ! 豪華キャストが参戦することも発表されていて、楽しさ期待度満点のパラダイス公演となった。本日の決めスーツはダークブラウン。イントロに乗ってバックヤードから、颯爽とメンバーが出てくる。加藤隆志(Gu)の“盛り上がっていこうぜ~”に間髪入れず歓声が応えた幕開けは「Boppin’ Bunny」。会場中に全快スカリズムが刻まれ沸き上がる中、「STORM RIDER」の演出ではステージ上に炎が上がり、“うぉ~”という歓声がスカパラ教の祭宴を肉付ける。最初に登場したゲストは紅一点Crystal Kay。ショッキングピンクの衣装が眩しく、甲高いシャウトが会場に鳴り響く。特筆すべき後半戦突入は「雨の軌跡」。前MCでNARGO(Tp)が語ったのは、愛情とエネルギーを与えてくれている人たちへの感謝の意だった。歴史の中で忘れてはならない亡きメンバー、クリーンヘッド・ギムラ、青木達之にも触れ、“みんなの“イズム”がスカパラの支えであり、大切になくさないように…しっかりと過去を確認しながら前に進んで行く”と告げた。区切りではなくスタートで語ることに、原点回帰の本当の“締め”の意味があったのだろうか。歌詞中“ひとりじゃできない軌跡を このままずっと続けて行けば 愛する気持ちが生まれる”とある。静かなスカの揺れが陽炎のように舞い、それぞれの回想が脳裏を巡る感慨深い一曲だった。そして、「流星とバラード」…そう、奥田民生の登場。だが、照明の演出はシルエット的に“それ”と分かるスタイル。つまり、ピンを当てていないのだ。でも、気付かないファンなどいないニクい演出。「愛の讃歌」では、ステージ上段にストリングスが登場。特効で真っ赤な花吹雪も舞い会場を彩り魅せる。コレで終わりだよね? と思ったらのイントロ「君と僕」。そう、ひとり出てないのは斉藤和義だ。合わせた黒スーツでゆるりと登場。ラスト曲をゲストに任せるあたり、この曲の持つ意味が“それだけのもの”を思わせた。アンコールではゲスト3人を迎え入れて「ジャングル・ブギ」をセッション。デビュー当初にカバーした歌モノ楽曲とのことで、各自1コーラスずつ、メインヴォーカルを務めステージに華を添えた。ダブルアンコールは爆裂興奮の中、賑やかにSKAゴールを観客に決めきった。