【THE MODS】『THE MODS TOUR 2013
"OPERATION.SP"』2013年7月6日 at 赤
坂BLITZ

撮影:斉藤ユーリ/取材:石田博嗣

 6月にライヴCD&DVDという新作『LIVE GEAR』をリリースしたとはいえ、オリジナルアルバムを引っ提げてのツアーではないということで、新旧さまざまな楽曲が並んだセットリスト。序盤から「ご・め・ん・だ・ぜ」「BLUE RESISTANCE」など懐かしいナンバーが立て続けに披露され、年期の入ったファンを喜ばせる。もちろん初期のナンバーであっても、現在のビート感やグルーブでプレイされることで、時代時代で発してきたメッセージはその熱を失わない。自身と対峙して気持ちを鼓舞させる「GET ON YOU」や「激しい雨が」、反体制の姿勢を持った「EXCUSE ME, Mr.FUCK」…その言葉のひとつひとつがリアリティーを伴って胸を震わせる。特に「HEY!! TRAVIS」の《食って行くのは 生きる事より辛い 恋をするにも CASHがいるのかい》のフレーズが、リリースから20年以上が経った今、より重さを増して届いてきたのは、今の閉塞感が拭えない時代のせいなのか、それとも未だに這い上がれないでいる自分のせいなのか…。そうやって考えさせられるのも、THE MODSのライヴの醍醐味だろう。それでいて「OPERATION BOP」「FAKER BUT SHAKER」といった、バップやジャイブなど50〜60年代のエッセンスを含んだ弾けたロックンロールでフロアーを踊らせるのも“らしい”ところ。その後は定番曲の「GANG ROCKER」や「ロックをトメルナ」が客席をヒートアップさせ、腹の底から叫ばせると、「ROCKAWAY」「LONDON NITE」で大合唱を誘い、今夜のショーは幕を閉じるのだった。思い切り叫び、歌い、踊り、多くのメッセージを受け取ったわけが、それこそがTHE MODSのライヴの魅力なのである。

セットリスト

  1. MEAN STREET RATS
  2. ご・め・ん・だ・ぜ
  3. BLUE RESISTANCE
  4. IL GARAGE
  5. HONEY BEE
  6. U.K.FLIGHT 583
  7. MAKE SOME TROUBLE
  8. GET ON YOU
  9. SLOW DOWN BABY
  10. 激しい雨が
  11. EXCUSE ME, Mr.FUCK
  12. 少年の頃
  13. BLACK BLITZ BOY
  14. HEY!! TRAVIS
  15. PISTOL SLAPPER
  16. <ENCORE1>
  17. OPERATION BOP
  18. FAKER BUT SHAKER
  19. <ENCORE2>
  20. SHADE OF THE MOON
  21. GANG ROCKER
  22. ロックをトメルナ
  23. <ENCORE3>
  24. ROCKAWAY
  25. LONDON NITE
THE MODS プロフィール

ザ・モッズ:1981年にアルバム『FIGHT R FLIGHT』でメジャーデビュー。以来、時代に流されることなく、音楽に対する真摯な姿勢を貫き、ファンのみならず多くのアーティストたちにも多大な影響を与え続けてきた。技術や理屈だけでは作り出せないバンド然とした強靭なサウンドと、リーダーである森山の類稀なる歌唱力とカリスマ性が最大の魅力である。THE MODS オフィシャルHP

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